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第95話 放課後
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昼の時間が終わり教室に戻って、午後の授業を受けた。
そして、あっという間に放課後へとなった。
さて、僕は帰りの支度を終え帰ろうとしていた。
すると、伊藤先生に呼び止められた。
くっ、さっさと帰ろうとしていたのに…
と僕は、明らかにめんどくさそうな態度になった。だが、伊藤先生が僕を呼び止めたのは言わなければいけないことを言うためだった。
「花園くん、今回のテストの追試は来週の月曜日の放課後だから~」
「え?」
「え? じゃないよ。ちゃんと勉強しとくんだよ」
「いや、でもあれでしょ先生。今回のテストとおんなじでしょ」
「ん? ああ範囲はいっしょだけど、内容は少し変えてるらしいよ」
嘘だろ…
「嘘じゃないよ」
「また心を読まれた!」
「じゃあ、ちゃんと伝えたからね」
「はい…」
「ちゃんと勉強しとくんだよ~」
と伊藤先生は言って、教室を出ていった。
その後僕は、重たくなった体を動かして下校した。
「遅かったね」
そう言って迎えてくれたのは妹だった。その場には一馬くん佐奈がいた。三人は僕がやってくるのを待っていてくれたようだ。
僕は、追試のことを考えていたので、歩いてきたから遅れてしまった。
「ごめん」
とあやまった。しかし、三人はそんなことを気にしていないようだった。
「じゃあ、帰ろっか」
「そうですね」
「うん」
と三人は歩き始めた。僕はその後を付いて歩いた。
そして、気がつくといつも別れているところについた。
早いなぁ~
そう思った。今日はあんまり妹たちと話せなかった。三人は「バイバイ~」といって別れていった。
佐奈と一馬くんは違う道をあるいていく。そして僕と妹は家に向かってあるいた。
すると、突然妹が話しかけてきた。
「なにかあった?」
「え!」
「え! じゃないよ、なんか元気ないし、しゃべんないし、なにかあったの?」
と妹はいつもの僕とは違うことが気になり、心配してくれた。優しい。
僕は妹に今日赤点を取ったことを話した。これ以上心配かけたくないし、僕は隠し事が苦手なのだ。ミサキや先生、佐奈にはあっさりバレるし…
僕が赤点取ったことを話すと妹は
「ふ~ん、そうなんだ」
とリアクションが薄かった。
「…って、軽いな! 僕はこんなに悩んでいるっていうのに」
「いや、悩むことはいいことだと思うよ。でも、私からしたら当たり前だと思って」
「あたりまえ?」
「そうだってお兄ちゃんは…最低ランクの高校受験に落ちるくらい馬鹿なんだよ! だから、赤点くらいとっても不思議じゃないもん」
と妹に言われて気づいた。
そうだ、僕は馬鹿なんだ。だから、赤点の一枚や二枚とってもおかしくないじゃないか! 何を悩んでいたんだ!!
「そうだよな! 僕は馬鹿だったんだな」
「そうお兄ちゃんは馬鹿なんだよ」
「そう僕は馬鹿だ」
と気がつくと心の荷が少し落ちて、あまり気にしなくなった。
お~、なんか元気になってきた!!
「ありがとう千穂! そうだんしてよかったよ」
「うん、げんきになったようでよかった」
元気の戻った僕は妹と一緒に家に帰った。
その日、追試の勉強することはなかった…
そして、あっという間に放課後へとなった。
さて、僕は帰りの支度を終え帰ろうとしていた。
すると、伊藤先生に呼び止められた。
くっ、さっさと帰ろうとしていたのに…
と僕は、明らかにめんどくさそうな態度になった。だが、伊藤先生が僕を呼び止めたのは言わなければいけないことを言うためだった。
「花園くん、今回のテストの追試は来週の月曜日の放課後だから~」
「え?」
「え? じゃないよ。ちゃんと勉強しとくんだよ」
「いや、でもあれでしょ先生。今回のテストとおんなじでしょ」
「ん? ああ範囲はいっしょだけど、内容は少し変えてるらしいよ」
嘘だろ…
「嘘じゃないよ」
「また心を読まれた!」
「じゃあ、ちゃんと伝えたからね」
「はい…」
「ちゃんと勉強しとくんだよ~」
と伊藤先生は言って、教室を出ていった。
その後僕は、重たくなった体を動かして下校した。
「遅かったね」
そう言って迎えてくれたのは妹だった。その場には一馬くん佐奈がいた。三人は僕がやってくるのを待っていてくれたようだ。
僕は、追試のことを考えていたので、歩いてきたから遅れてしまった。
「ごめん」
とあやまった。しかし、三人はそんなことを気にしていないようだった。
「じゃあ、帰ろっか」
「そうですね」
「うん」
と三人は歩き始めた。僕はその後を付いて歩いた。
そして、気がつくといつも別れているところについた。
早いなぁ~
そう思った。今日はあんまり妹たちと話せなかった。三人は「バイバイ~」といって別れていった。
佐奈と一馬くんは違う道をあるいていく。そして僕と妹は家に向かってあるいた。
すると、突然妹が話しかけてきた。
「なにかあった?」
「え!」
「え! じゃないよ、なんか元気ないし、しゃべんないし、なにかあったの?」
と妹はいつもの僕とは違うことが気になり、心配してくれた。優しい。
僕は妹に今日赤点を取ったことを話した。これ以上心配かけたくないし、僕は隠し事が苦手なのだ。ミサキや先生、佐奈にはあっさりバレるし…
僕が赤点取ったことを話すと妹は
「ふ~ん、そうなんだ」
とリアクションが薄かった。
「…って、軽いな! 僕はこんなに悩んでいるっていうのに」
「いや、悩むことはいいことだと思うよ。でも、私からしたら当たり前だと思って」
「あたりまえ?」
「そうだってお兄ちゃんは…最低ランクの高校受験に落ちるくらい馬鹿なんだよ! だから、赤点くらいとっても不思議じゃないもん」
と妹に言われて気づいた。
そうだ、僕は馬鹿なんだ。だから、赤点の一枚や二枚とってもおかしくないじゃないか! 何を悩んでいたんだ!!
「そうだよな! 僕は馬鹿だったんだな」
「そうお兄ちゃんは馬鹿なんだよ」
「そう僕は馬鹿だ」
と気がつくと心の荷が少し落ちて、あまり気にしなくなった。
お~、なんか元気になってきた!!
「ありがとう千穂! そうだんしてよかったよ」
「うん、げんきになったようでよかった」
元気の戻った僕は妹と一緒に家に帰った。
その日、追試の勉強することはなかった…
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