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【307】 ダンジョン開発をはじめよう
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紅茶のいい香りが漂う。
ルナの淹れてくれた紅茶のおかげで俺の脳はフル回転していた。これなら、いい作戦を思いつきそうだ。
足を組みソレイユは優雅に紅茶を楽しむ。
ミーティアも和気藹々と。
ルナはお菓子をぽりぽりと食べて――って、まったりしすぎだ!
「みんな、紅茶とお菓子食ってる場合じゃないだろう……!」
「なによ、カイト。別にいいじゃん」
「ソレイユお前な……!」
――いや、まあ……重苦しい空気よりはいいけどね。こう和やかの方がいろいろ案が浮かぶだろうし。
しかしどうしたものか。
ヤークト公爵ネーレウスとその娘ガラテイアは、非常に厄介な能力を持つ。戦闘面では今までで最強クラスといっても過言ではない。
そして、そのガラテイアの手紙によれば、コレリックの『パライバトルマリン』を狙っているらしい。
だから、その前にこっちに引き入れて正解だった。
ガラテイアは海底監獄イグノラムスへ行くつもりだったようだが、それは阻止した。となると、ガラテイアの次になる行動は、この【帝国レッドムーン】への侵攻だろうな。
「海人様。わたしはプライムさん、ナイツさん、モニカちゃんが心配です」
外出したまま帰ってこない三人を憂うルナ。そうだな、ジェネラルさんは“特別任務”と言っていたが、もう深夜。こんなに帰りが遅くなる任務なのか。
「自分も心配だよ~、お兄ちゃん。よければ、モニカにテレパシー使っていいかな?」
「仕方ないな。やってくれ」
「うん! 任せて!」
確かに彼らの動向が気になる。彼らには俺のレベルを与えているから、そこからの冒険者よりも強い。だけど、ネーレウスやガラテイアに襲われたら敵わないぞ。
しばらく待つとミーティアは目をカッと見開いた。
「どうした、ミーティア!?」
「……大変。モニカたちは圏外にいるみたい。テレパシー不可能」
「なんだって……」
いったい、どこへ行ったんだ。こうなったらジェネラルさんに直接聞くか。
「待ちなさい、カイト」
「なんだよ、ソレイユ」
「彼らは大丈夫よ。あたしが保証する」
「なんで分かる……?」
「いいからいいから。それより、あんたは屋上階の修復とダンジョン開発を進めなさいな」
ああ、そういえばそうだった。屋上はジェネラルさんが修復をはじめていた。けど、ダンジョン開発については俺しかできない仕事なのである。
そうだな、いよいよ“仕上げ”に入りますか!
俺の店『イルミネイト』の地下にダンジョンを作る。これで商売もさらに軌道に乗る。俺たちが使うだけでなく、お客さんにも使ってもらうことができるのだ。
さらにレベルの売買もしやすくなる。一石二鳥なのだ。
「よく分からんが、信じていいんだな」
「ええ。あたしを信じなさい! あとルナもミーティアも」
不安がっていたルナもミーティアもうなずいた。これでいったん会議は終わり。今は『ダンジョン開発』に集中しよう。
◆
――翌日。
俺はさっそく地下へ向かった。ジェネラルさんも手伝ってくれることになり、ダンジョン開発用スキル『ヘヴンズストレイン』を発動してくれた。
一瞬で地下が掘削されていく。
おぉ、すげえ……! こんな簡単に地下空洞ができるんだなぁ。面白いスキルだ。
「これくらいの空間でよろしいでしょうか、カイト様」
「ありがとうございます、ジェネラルさん。引き続きお願いします」
「分かりました。では作業を続けます」
さて、掘りまくっていくか!
ルナの淹れてくれた紅茶のおかげで俺の脳はフル回転していた。これなら、いい作戦を思いつきそうだ。
足を組みソレイユは優雅に紅茶を楽しむ。
ミーティアも和気藹々と。
ルナはお菓子をぽりぽりと食べて――って、まったりしすぎだ!
「みんな、紅茶とお菓子食ってる場合じゃないだろう……!」
「なによ、カイト。別にいいじゃん」
「ソレイユお前な……!」
――いや、まあ……重苦しい空気よりはいいけどね。こう和やかの方がいろいろ案が浮かぶだろうし。
しかしどうしたものか。
ヤークト公爵ネーレウスとその娘ガラテイアは、非常に厄介な能力を持つ。戦闘面では今までで最強クラスといっても過言ではない。
そして、そのガラテイアの手紙によれば、コレリックの『パライバトルマリン』を狙っているらしい。
だから、その前にこっちに引き入れて正解だった。
ガラテイアは海底監獄イグノラムスへ行くつもりだったようだが、それは阻止した。となると、ガラテイアの次になる行動は、この【帝国レッドムーン】への侵攻だろうな。
「海人様。わたしはプライムさん、ナイツさん、モニカちゃんが心配です」
外出したまま帰ってこない三人を憂うルナ。そうだな、ジェネラルさんは“特別任務”と言っていたが、もう深夜。こんなに帰りが遅くなる任務なのか。
「自分も心配だよ~、お兄ちゃん。よければ、モニカにテレパシー使っていいかな?」
「仕方ないな。やってくれ」
「うん! 任せて!」
確かに彼らの動向が気になる。彼らには俺のレベルを与えているから、そこからの冒険者よりも強い。だけど、ネーレウスやガラテイアに襲われたら敵わないぞ。
しばらく待つとミーティアは目をカッと見開いた。
「どうした、ミーティア!?」
「……大変。モニカたちは圏外にいるみたい。テレパシー不可能」
「なんだって……」
いったい、どこへ行ったんだ。こうなったらジェネラルさんに直接聞くか。
「待ちなさい、カイト」
「なんだよ、ソレイユ」
「彼らは大丈夫よ。あたしが保証する」
「なんで分かる……?」
「いいからいいから。それより、あんたは屋上階の修復とダンジョン開発を進めなさいな」
ああ、そういえばそうだった。屋上はジェネラルさんが修復をはじめていた。けど、ダンジョン開発については俺しかできない仕事なのである。
そうだな、いよいよ“仕上げ”に入りますか!
俺の店『イルミネイト』の地下にダンジョンを作る。これで商売もさらに軌道に乗る。俺たちが使うだけでなく、お客さんにも使ってもらうことができるのだ。
さらにレベルの売買もしやすくなる。一石二鳥なのだ。
「よく分からんが、信じていいんだな」
「ええ。あたしを信じなさい! あとルナもミーティアも」
不安がっていたルナもミーティアもうなずいた。これでいったん会議は終わり。今は『ダンジョン開発』に集中しよう。
◆
――翌日。
俺はさっそく地下へ向かった。ジェネラルさんも手伝ってくれることになり、ダンジョン開発用スキル『ヘヴンズストレイン』を発動してくれた。
一瞬で地下が掘削されていく。
おぉ、すげえ……! こんな簡単に地下空洞ができるんだなぁ。面白いスキルだ。
「これくらいの空間でよろしいでしょうか、カイト様」
「ありがとうございます、ジェネラルさん。引き続きお願いします」
「分かりました。では作業を続けます」
さて、掘りまくっていくか!
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