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【271】 Lv.99999 ガグンラーズ
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「フォトン、覚悟ッ!!」
俺は、ソレイユの聖剣マレットを呼び寄せた。
彼女はギョッとしていたが、直ぐに理解して腕で丸を作る。使ってくれて事だな。よ~し、これで叩き潰す!
「なッ、聖剣マレットを!! カイト、お前にはその素質があるというのですか!! だが、こちらはエクサニウム製の爪ですよ。これで皇女ルナを引き裂いてくれるわ!!」
左足を負傷しているにも関わらず、ヤツはルナを襲おうとする。させるか!! 絶対にさせねえ! 右足を一歩踏み出し、思いっきり助走をつける。
『レベル売買スキル:イクシード!!!』
レベル、ステータス、スキルが『ALL99999』である今の俺なら、勝てる。負けるはずが無い。この絶対的な数値がある限り。
「聖剣マレット、俺に力を貸せええええええッ!!!」
マレットの槌から緋色のオーラが爆発する。まるで怒りだ。そうだ、この聖剣は帝国・レッドムーンの皇帝陛下より賜ったという最強の聖剣。
皇女を守る為ならと、俺に応えてくれたに違いない。
フォトンは最後の足掻きで俺のアクアブレイドを自ら引き抜き、武器にした。ああ、そうかよ! 精々使えばいい。だがな!!
「カイト!! このわたくしを倒せると本気で思うのですか! 皇女殿下を本気で守れると思っているのですか!!」
「ああ、どんな時も思っている! 俺はルナを、皆を守ってみせる!! 今も、これからも!!」
「そうですか、このわたくしのビキニ型エクサダイトがあったとしてもですか!!!」
フォトンの体にはビキニアーマー。それが『エクサダイト製』だって!? こいつもかよ!! 以前、誰かもそんな自爆行為を。自爆テロが流行っているのか!? ふざけんな!!
「知るかあああああッ!」
俺は更に加速する。
エクサダイトがなんだ。
一気に加速し、フォトンの前へ。
「――――き、貴様ッ!!」
「フォトン、これを食らえ!!」
「……あ、ありえない。なぜ、これ程の移動速度を……!」
驚くフォトンだが、俺は構わずマレットを振るう。ソレイユ、お前の技をこの一瞬だけ借りるぜ……!!!
『――――――ガグンラーズッ!!!』
上から下へ。下へ、下へ、下へ……下へ! 下へ! 下へ! もっと下へ! 怒りの限り下へ!! 振り下ろすッ!!!
「…………ば、ばかなああああああああああ……!!! エクサダイトが無効化されて……!」
火、水、風、土の四属性の大魔法がひとつに集約され、やがてフォトンの頭部を撃った。そのあまりに凄まじい衝撃で洞窟の地面を叩き割り、地割れが発生。
想定外の大規模クレーターが出来てしまう。
「やべっ、本気でやりすぎた!!」
「馬鹿~! カイト、やりすぎよー!」
慌てるソレイユさん。ああ、そうだな……ちょっとガチになりすぎちまった。だが、大丈夫だ。
「ミーティア、テレポートだ!」
「お兄ちゃん……ここ、テレポート禁止エリアだよ?」
「あああああああああ!!」
しまったああああ……!!
バイオレットダンジョンはテレポもワープも不可能な特殊ダンジョンだった。脱出不可能じゃん。やべ……終わったな。
「やれやれ、見守っていたが……私の出番かのう」
「じっちゃん! いいのか」
「これでも大賢者だよ。まあいいだろう、全員を強制テレポートする」
じっちゃん……アプレミディ卿は、ニカッと笑い本当に全員をテレポートさせた。
◆
どうやら、洞窟の外で待機していたギルドも全員巻き込み『セイフの街』へテレポートされていた。もちろん、フォトンもだ。
「……フォトンは重症の気絶か」
「そのようですね、海人様。これだけやったのです……この方は監獄行きでしょう」
ルナの言う通りだ。
フォトンは殺人さえ犯した重罪人。
見過ごせる相手ではない。
「では、フォトンは私が請け負うよ」
「ペイル、いいのか」
「ああ、責任を持って帝国・レッドムーンへ送り届けよう。なあに、これだけ負傷しているんだ、フォトンもまともに動けまいよ」
それもそうだな。
他の誰かに頼むより、信用できるペイルに頼む方が良さそうだ。
「後は頼む」
「また向こうで会おう。カイト、ルナ様、ミーティアちゃん……そして、ソレイユ様。お世話になりました」
ペイルは丁寧に挨拶を交わし、フォトンを抱えて去った。後は頼んだぞ。
最後までペイルを見守っていると、ルナが抱きついてきた。
「海人様ぁ……怖かったです」
「おう。よしよし、ルナ」
「お兄ちゃん、私も!」
「ああ、ミーティアも」
「あたしも怖かったよぉ」
「嘘な泣きじゃん、ソレイユ」
「あぁん!?」
「なんでもないっす」
――と、なんとかバイオレットダンジョンの攻略は完了した。もう【帝国・レッドムーン】に帰りたいな。
俺は、ソレイユの聖剣マレットを呼び寄せた。
彼女はギョッとしていたが、直ぐに理解して腕で丸を作る。使ってくれて事だな。よ~し、これで叩き潰す!
「なッ、聖剣マレットを!! カイト、お前にはその素質があるというのですか!! だが、こちらはエクサニウム製の爪ですよ。これで皇女ルナを引き裂いてくれるわ!!」
左足を負傷しているにも関わらず、ヤツはルナを襲おうとする。させるか!! 絶対にさせねえ! 右足を一歩踏み出し、思いっきり助走をつける。
『レベル売買スキル:イクシード!!!』
レベル、ステータス、スキルが『ALL99999』である今の俺なら、勝てる。負けるはずが無い。この絶対的な数値がある限り。
「聖剣マレット、俺に力を貸せええええええッ!!!」
マレットの槌から緋色のオーラが爆発する。まるで怒りだ。そうだ、この聖剣は帝国・レッドムーンの皇帝陛下より賜ったという最強の聖剣。
皇女を守る為ならと、俺に応えてくれたに違いない。
フォトンは最後の足掻きで俺のアクアブレイドを自ら引き抜き、武器にした。ああ、そうかよ! 精々使えばいい。だがな!!
「カイト!! このわたくしを倒せると本気で思うのですか! 皇女殿下を本気で守れると思っているのですか!!」
「ああ、どんな時も思っている! 俺はルナを、皆を守ってみせる!! 今も、これからも!!」
「そうですか、このわたくしのビキニ型エクサダイトがあったとしてもですか!!!」
フォトンの体にはビキニアーマー。それが『エクサダイト製』だって!? こいつもかよ!! 以前、誰かもそんな自爆行為を。自爆テロが流行っているのか!? ふざけんな!!
「知るかあああああッ!」
俺は更に加速する。
エクサダイトがなんだ。
一気に加速し、フォトンの前へ。
「――――き、貴様ッ!!」
「フォトン、これを食らえ!!」
「……あ、ありえない。なぜ、これ程の移動速度を……!」
驚くフォトンだが、俺は構わずマレットを振るう。ソレイユ、お前の技をこの一瞬だけ借りるぜ……!!!
『――――――ガグンラーズッ!!!』
上から下へ。下へ、下へ、下へ……下へ! 下へ! 下へ! もっと下へ! 怒りの限り下へ!! 振り下ろすッ!!!
「…………ば、ばかなああああああああああ……!!! エクサダイトが無効化されて……!」
火、水、風、土の四属性の大魔法がひとつに集約され、やがてフォトンの頭部を撃った。そのあまりに凄まじい衝撃で洞窟の地面を叩き割り、地割れが発生。
想定外の大規模クレーターが出来てしまう。
「やべっ、本気でやりすぎた!!」
「馬鹿~! カイト、やりすぎよー!」
慌てるソレイユさん。ああ、そうだな……ちょっとガチになりすぎちまった。だが、大丈夫だ。
「ミーティア、テレポートだ!」
「お兄ちゃん……ここ、テレポート禁止エリアだよ?」
「あああああああああ!!」
しまったああああ……!!
バイオレットダンジョンはテレポもワープも不可能な特殊ダンジョンだった。脱出不可能じゃん。やべ……終わったな。
「やれやれ、見守っていたが……私の出番かのう」
「じっちゃん! いいのか」
「これでも大賢者だよ。まあいいだろう、全員を強制テレポートする」
じっちゃん……アプレミディ卿は、ニカッと笑い本当に全員をテレポートさせた。
◆
どうやら、洞窟の外で待機していたギルドも全員巻き込み『セイフの街』へテレポートされていた。もちろん、フォトンもだ。
「……フォトンは重症の気絶か」
「そのようですね、海人様。これだけやったのです……この方は監獄行きでしょう」
ルナの言う通りだ。
フォトンは殺人さえ犯した重罪人。
見過ごせる相手ではない。
「では、フォトンは私が請け負うよ」
「ペイル、いいのか」
「ああ、責任を持って帝国・レッドムーンへ送り届けよう。なあに、これだけ負傷しているんだ、フォトンもまともに動けまいよ」
それもそうだな。
他の誰かに頼むより、信用できるペイルに頼む方が良さそうだ。
「後は頼む」
「また向こうで会おう。カイト、ルナ様、ミーティアちゃん……そして、ソレイユ様。お世話になりました」
ペイルは丁寧に挨拶を交わし、フォトンを抱えて去った。後は頼んだぞ。
最後までペイルを見守っていると、ルナが抱きついてきた。
「海人様ぁ……怖かったです」
「おう。よしよし、ルナ」
「お兄ちゃん、私も!」
「ああ、ミーティアも」
「あたしも怖かったよぉ」
「嘘な泣きじゃん、ソレイユ」
「あぁん!?」
「なんでもないっす」
――と、なんとかバイオレットダンジョンの攻略は完了した。もう【帝国・レッドムーン】に帰りたいな。
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