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【248】 青髪の女騎士
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ハルバードが俺の顔面スレスレでピタッと止まっていた。青髪の女騎士は真っすぐ俺を見据え、小さな声で話を始めた。
「お前の噂は聞いている。レベルを操れる男……カイトだな」
「そ、それがどうした。俺をこのままぶった切るつもりじゃなかったのかよ」
「いや、そこのダークエルフがそれを許してくれなさそうでね。それよりだ、お前もあの『鎧』を追っているんだろう? なら、私と目的は一致しているわけだ。話を聞いてくれ」
目的が一致?
どういう意味だ……このまま騎士の話を聞くべきか俺は悩んだ。でも『鎧』という言葉に後ろ髪を引かれた。
「分かった。手短に頼む」
「我が名は『ペイル』……元共和国・ブルームーンの竜騎兵だったが、敗戦で路頭に迷ってしまってね。それで傭兵稼業を続けていた。そして、あの男……ソルガムの依頼を受けていたのだが、私には目的があった」
「目的?」
「鎧さ。あの鎧の名は『ミラージュ』という……大量のパライバトルマリンを動力源にしているゴーレムのようなものでね。オービット戦争に大量投入されるはずだった共和国・ブルームーンの魔導兵器だ。けれど、敗戦が濃厚になるとあのミラージュの製造は中止された。だが、奇跡的に一体が現存してしまっていたんだよ。それが昨晩のアレだ」
そうだったのか。共和国の魔導兵器だったとは……そんなモンが今更現れるとはな。
「って、まてよ。それを動かしたヤツがいるって事か」
「ああ……それが今や世界第二位のギルド『セレネイド』が暗躍しているという噂だ。そのギルドマスター『フォトン』を追っている。今話題のバイオレットダンジョンを攻略中らしいがな」
んん? 待て待て、そのセレネイドのアルバからは『協力しないか?』と交渉があったってルナからは聞いたけどな。
まさか、断られたからって逆恨みを? そんな……そんな些細な事で? いや、違うな。きっと何か別の目的があって――駄目だ、今は推測の域を出ない。
「分かった。どうやら、あんたは悪い人ではなさそうだな」
「そうかもな」
瞼を閉じ、何故か嬉しそうに微笑むペイル。
その背後ではあのソルガムが発狂していた。
「何故手を止めている、ペイル!! 高い金を払ってお前を雇ってやったんだぞ! これが片付けば、お前にはメイド宿屋も取り返して貰う」
聞く耳持たずのペイルは静かにハルバードを降ろし、ソルガムを呆れた顔で見つめていた。そこにはもう殺気はなく、俺を殺すという意思は残っていなかった。
「黙れ、ソルガム。貴方の数々の暴挙はこの耳に入っている。メイド宿屋・アルマナックを乗っ取り、好き放題やったそうだな。私は傭兵としてこのセイフの街では大変お世話になっている。だから、その恩返しをさせて戴く!」
強く足を踏み込むペイルは、地面を蹴るとあっと言う間にソルガムの間合いに入る。そして、あの存在感のあるハルバードを振った。
『インビジブルレイ!!!』
――なにも見えなかった。
そういう技なのか、透明なのか分からないが、とんでもないスピードの風が切っていく。やがて、透明な光によってソルガムの大きな腹部が凹むと、地面を何度もバウンドしてかなり遠くまでぶっ飛んでいった。
あーあ……セイフの街の外まで飛んでいっちまった。あれ程の大技を隠し持っているとは、もしも本当に戦闘になっていたら危なかったかもな。
「凄いな。これでもうソルガムは、二度とセイフの街には来ないだろうな。ペイル、あんたを見直した。改めて協力関係を結びたい」
「頼む。私の目的はあの鎧魔導兵器・ミラージュを止める事。何故なら、アレは私を元に作られたものだからね。もう戦争は終わったのに、あの魔導兵器をそのままにしておけない。これは私が果たさなければいけない責務だ」
そうか、それでペイルもミラージュもハルバードを持っているのか。そうだな、魔導兵器の情報をよく知っていそうだし、彼女が必要だ。
それに……セレネイドのギルドマスター『フォトン』と『アルバ』。この二人は怪しすぎる。これから向かうバイオレットダンジョンで顔を合わせるかもしれないのなら、きっと必ず、何か起こるだろうな。
「それじゃあ、これから他の仲間にも情報を伝えたい、同行を願えるかな、ペイル」
「それはいいが……ダークエルフの娘を何とかしてくれないかな」
よく見るとミーティアが杖を構えていた。
「おい、ミーティア……止めろって。ペイルは貴重な情報源だし、これから協力していくんだから」
「……うん。分かったけど、妙な真似したら容赦しないよ」
杖が消えた。
どうやら理解してくれたようだ。さて、これで宿屋へ――ん? なんか騒がしいな。現場周辺には元々かなりの見物人がいたけど、更に増えていた。
「おぉ、カイトさんの仲間がソルガムを倒したそうじゃな」「へえー、ああ、あの傭兵さんね」「ペイル様じゃねーべか。ほー、カイトさんの仲間になったんね」「あの悪魔のソルガムが消えたのね! さすがカイトさん!」「いや、倒したのはペイル様だろう。まあ、仲間らしいけど」
なんだか俺の手柄みたいになってるじゃないか。なんだか申し訳ない。
「すまん、ペイル。自慢じゃないんだが……俺は顔が広くてな」
「いや、構わない。それより、そこのダークエルフさん……よろしく」
甲冑の鈍い音をさせながら、ペイルは腰を折った。ミーティアに対し、敬意を表して丁寧に握手を求めていた。……へぇ。
「う、うん……」
恐る恐るだけれど、ミーティアは答えていた。ペイルの礼儀正しい所を見ると、案外良いヤツなのかもしれないな。
――宿屋へ戻ろう。
「お前の噂は聞いている。レベルを操れる男……カイトだな」
「そ、それがどうした。俺をこのままぶった切るつもりじゃなかったのかよ」
「いや、そこのダークエルフがそれを許してくれなさそうでね。それよりだ、お前もあの『鎧』を追っているんだろう? なら、私と目的は一致しているわけだ。話を聞いてくれ」
目的が一致?
どういう意味だ……このまま騎士の話を聞くべきか俺は悩んだ。でも『鎧』という言葉に後ろ髪を引かれた。
「分かった。手短に頼む」
「我が名は『ペイル』……元共和国・ブルームーンの竜騎兵だったが、敗戦で路頭に迷ってしまってね。それで傭兵稼業を続けていた。そして、あの男……ソルガムの依頼を受けていたのだが、私には目的があった」
「目的?」
「鎧さ。あの鎧の名は『ミラージュ』という……大量のパライバトルマリンを動力源にしているゴーレムのようなものでね。オービット戦争に大量投入されるはずだった共和国・ブルームーンの魔導兵器だ。けれど、敗戦が濃厚になるとあのミラージュの製造は中止された。だが、奇跡的に一体が現存してしまっていたんだよ。それが昨晩のアレだ」
そうだったのか。共和国の魔導兵器だったとは……そんなモンが今更現れるとはな。
「って、まてよ。それを動かしたヤツがいるって事か」
「ああ……それが今や世界第二位のギルド『セレネイド』が暗躍しているという噂だ。そのギルドマスター『フォトン』を追っている。今話題のバイオレットダンジョンを攻略中らしいがな」
んん? 待て待て、そのセレネイドのアルバからは『協力しないか?』と交渉があったってルナからは聞いたけどな。
まさか、断られたからって逆恨みを? そんな……そんな些細な事で? いや、違うな。きっと何か別の目的があって――駄目だ、今は推測の域を出ない。
「分かった。どうやら、あんたは悪い人ではなさそうだな」
「そうかもな」
瞼を閉じ、何故か嬉しそうに微笑むペイル。
その背後ではあのソルガムが発狂していた。
「何故手を止めている、ペイル!! 高い金を払ってお前を雇ってやったんだぞ! これが片付けば、お前にはメイド宿屋も取り返して貰う」
聞く耳持たずのペイルは静かにハルバードを降ろし、ソルガムを呆れた顔で見つめていた。そこにはもう殺気はなく、俺を殺すという意思は残っていなかった。
「黙れ、ソルガム。貴方の数々の暴挙はこの耳に入っている。メイド宿屋・アルマナックを乗っ取り、好き放題やったそうだな。私は傭兵としてこのセイフの街では大変お世話になっている。だから、その恩返しをさせて戴く!」
強く足を踏み込むペイルは、地面を蹴るとあっと言う間にソルガムの間合いに入る。そして、あの存在感のあるハルバードを振った。
『インビジブルレイ!!!』
――なにも見えなかった。
そういう技なのか、透明なのか分からないが、とんでもないスピードの風が切っていく。やがて、透明な光によってソルガムの大きな腹部が凹むと、地面を何度もバウンドしてかなり遠くまでぶっ飛んでいった。
あーあ……セイフの街の外まで飛んでいっちまった。あれ程の大技を隠し持っているとは、もしも本当に戦闘になっていたら危なかったかもな。
「凄いな。これでもうソルガムは、二度とセイフの街には来ないだろうな。ペイル、あんたを見直した。改めて協力関係を結びたい」
「頼む。私の目的はあの鎧魔導兵器・ミラージュを止める事。何故なら、アレは私を元に作られたものだからね。もう戦争は終わったのに、あの魔導兵器をそのままにしておけない。これは私が果たさなければいけない責務だ」
そうか、それでペイルもミラージュもハルバードを持っているのか。そうだな、魔導兵器の情報をよく知っていそうだし、彼女が必要だ。
それに……セレネイドのギルドマスター『フォトン』と『アルバ』。この二人は怪しすぎる。これから向かうバイオレットダンジョンで顔を合わせるかもしれないのなら、きっと必ず、何か起こるだろうな。
「それじゃあ、これから他の仲間にも情報を伝えたい、同行を願えるかな、ペイル」
「それはいいが……ダークエルフの娘を何とかしてくれないかな」
よく見るとミーティアが杖を構えていた。
「おい、ミーティア……止めろって。ペイルは貴重な情報源だし、これから協力していくんだから」
「……うん。分かったけど、妙な真似したら容赦しないよ」
杖が消えた。
どうやら理解してくれたようだ。さて、これで宿屋へ――ん? なんか騒がしいな。現場周辺には元々かなりの見物人がいたけど、更に増えていた。
「おぉ、カイトさんの仲間がソルガムを倒したそうじゃな」「へえー、ああ、あの傭兵さんね」「ペイル様じゃねーべか。ほー、カイトさんの仲間になったんね」「あの悪魔のソルガムが消えたのね! さすがカイトさん!」「いや、倒したのはペイル様だろう。まあ、仲間らしいけど」
なんだか俺の手柄みたいになってるじゃないか。なんだか申し訳ない。
「すまん、ペイル。自慢じゃないんだが……俺は顔が広くてな」
「いや、構わない。それより、そこのダークエルフさん……よろしく」
甲冑の鈍い音をさせながら、ペイルは腰を折った。ミーティアに対し、敬意を表して丁寧に握手を求めていた。……へぇ。
「う、うん……」
恐る恐るだけれど、ミーティアは答えていた。ペイルの礼儀正しい所を見ると、案外良いヤツなのかもしれないな。
――宿屋へ戻ろう。
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