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【59】 レベルダウン

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 このダンジョンをあなどっていた。
 今度現れたのは『パライバトルマリンゴーレム』という、全身あお色をしたボスモンスターだった。

 ――な、なんて透明度。
 み切った海そのものじゃないか、アレ。

 しかも、敵のレベルは『6100』もあった。
 ダイヤモンドより強いだと……!

 そうか、資金源の本当の・・・正体はこれか。シャロウはダイヤとか宝石類を売買して稼いでいるようだが、特にアレは・・・高く売れる・・・・・

「ヒール! ソレイユ、おケガは……」
「ありがと、ルナ。ちょっとりむいただけ……平気よ。それよりもカイト、どうする。あれ、ダイヤモンドよりヤバイわよ!」

「ソレイユ、お前はルナとミーティアを守ってやってくれ。ここは、俺がいくしかない……」
「あ、あんたが!? 戦闘もまとも出来ないカイトに、何が出来るっていうのよ」

「ああ、そうだ。それはまぎれもない事実だった。でもな、ソレイユ、男の俺が女の子を守らないとカッコがつかないだろ?」

「いやだから、戦うなんて……」
商人おれを舐めんな。武器はある……『レベル売買』という唯一にして最強のスキルがな」


 これを使うべきかずっと悩んでいたけど、

 今使わずして、いつ使うんだ。今でしょ!!

 俺は、仲間を、守る――!!


『レベルダウン発動開始、対象・敵ボスモンスター『パライバトルマリンゴーレム』! Lv.1になるまで支払いダウン開始――!!』


 レベルダウンは、全種族を対象に『レベル』を奪うことのできる禁断のスキル。ただし、売買契約を交わすわけではないので、金を消費・・・・する代わりに下げることが出来る。
 大きな代償コストともうので、あまり気が進まなかったし、今まで俺にメリットを感じられなかったので、使ってこなかっただけ。だけど、今は違う。彼女たちを守る為にこのスキルを行使する。


「いけえええええええ……!!!」


 敵のレベルが『5000』、『4000』、『3000』と下がっていく。
 下がっている間にも、パライバトルマリンゴーレムは水属性魔法『メイルシュトローム』を発動、放ってきた。

 水の渦が襲い掛かってくる。
 とても激しい波飛沫なみしぶきがぶっ飛んで来やがる。なんつう!
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