あなたのレベル買い取ります！ 無能と罵られ最強ギルドを追放されたので、世界で唯一の店を出した ～俺だけの【レベル売買】スキルで稼ぎまくり～

【44】 チャーハン

　ソレイユの豊胸ほうきょうは却下した。

「なんでぇー！」
「んなことより、飯にしよう」
「んなことって！？　く……いつかギャフンと言わせてやるわ」

　怒りに燃えるソレイユを無視スルーし、俺はキッチンへ向かった。

「あの、カイト様。お料理はわたしが……」
「いやいいよ。今日はルナには休んでもらう。あんまり任せっきりってのも悪いしな。たまには、俺が料理を振舞ってやる」

「そ、そんな……。カイト様のお世話がわたしの生き甲斐がいですのに」
「いいから、座って。過労で倒れられても嫌だし」
「…………カイト様。で、では……お言葉に甘えさせて戴きますね」

　渋々しぶしぶとルナは席に座った。
　俺はキッチンへ。その際、ルナはミーティアに耳打ちしていた。

「お優しいカイト様、素敵です」
「ええ、意外でした。カイトって料理が出来たのですね」


　◆


「ウソ……美味しい。この炒飯チャーハンというの凄く美味しい。なにこれ、こんなの食べた事ないわ！」

　俺の料理に目を白黒させるソレイユは、素直に感想を口にした。

「はむはむはむっ……」

　スプーンが止まらないミーティア。
　ほう、そんなパクパクと、よっぽど気に入ったらしい。

「カイト様、恐れ入りました。わたしの料理よりもお上手です」
「いや、ルナの料理には負けるよ。俺はルナの作る料理が大好きだよ」

「………………」

　ルナは激しく顔を真っ赤にさせ、俯うつむいた。
　すんごい沸騰ふっとうしている！

　俺、なんか言ったっけな。

「あ、ありがとうございましゅ……」
「ましゅ？」

　噛かむほどに嬉しかったのか？　う～ん？