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【34】 追放されたギルド

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 ここは素直に答えるべきだろう。

「俺は追放されたんだ。だから、シャロウにかなりの恨みがある。特にギルドマスターは許せない……」

 重い口調でそう言い放つと、女は納得して、

「…………やはりそうだったか」
「やはり?」
「そうでないかと思っていた。シャロウのメンバーがこんなところで単独行動をしているはずがないからな」

「どういうことだ」

「まず、私のギルドは『パナシーア』という。そう言えば分かるか」
「パ、パナシーアって、帝国公認だった……」

「そう、かつては帝国や世界で名のせたギルドで、皇帝にも認められるほどの地位を得ていた。だが、無名だったはずのシャロウがいきなり力をつけた……。そして、我々ギルドは用済みとなり、帝国から追放されたのだ……」

 女は悔しそうに唇をんだ。

「なぜ、それほど力持たず、冒険にもまともに出ていない彼らが突然、あれほどの強大な力を得たのか……それが知りたかった。追放された我々は、ずっとシャロウを陰から尾行していたのさ。そして、その答えをようやく得た……あなただ」

 静かに俺を見つめてくる。
 それから、次には驚くべき発言を寄こした。

「――――ルナは元気か」
「…………な、なぜルナを知ってる!」
「フ……、彼女はもともとは『パナシーア』に所属していたのさ」
「なんだと……!」

 どうなってやがる……!
 ルナは、確か、シャロウにも……!
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