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癒してあげますねっ
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トムは、アベリアと同じくクイーンズ出身のようだ。
話していく内に彼が大学生であることが判明。アベリアも同じ大学に通っているようで、そこで友達になったんだとか。
なるほどね。
俺のことも少しだけ話した。
自分は、つい最近まで高校生であったことを。ある事件に巻き込まれ、今もこうして敵と戦っていることを話した。
「ソウダッタノカ」
「一刻も早くこの島を脱出して、家に帰りたいんだ」
「ウム……ソウダナ」
少しだけトムのことが分かった気がする。
コイツも俺のように事件に巻き込まれた一人なのだと。
――三時間後。
ようやく最上階の部屋に戻れた。
「待たせてごめんね、早坂くん」
「いや、いいんだよ、天音。それより、さっぱりしたか?」
「うん。久しぶりのお風呂最高だった」
さっぱりした顔の北上さんや千年世が髪を乾かしていた。おぉ、なんだか色っぽいな。しかも、薄着で……これは中々刺激的。
アベリアも部屋の奥にあるソファに腰掛け、リラックスしていた。
「みんな、聞いてくれ。捕虜のアドハムは中間地点にある寝室に閉じ込めた。近づかないように」
「分かりました。ところで、これからどうします?」
北上さんが俺に判断を委ねてきた。
「もちろん、リコたちの到着を待つ。その間に敵が攻めてくるなら対処する。幸い、この最上階には武器がたくさんある。みんな、好きな装備を明日までに整えてくれ」
「了解。今日は疲れたから休みますね」
「おう」
今日のところは、ゆっくりすることにした。
飯は、備蓄庫にある保存食をいただいた。
コンバット・レーションが山ほどあったから、食糧には困らないな。
飯を食べ終え、俺は監視塔の窓側で外を眺めていた。
夜空だけがそこにはある。
ぼうっとしていると、隣に北上さんがやってきた。
「万が一の襲撃に備え、出入口にはトラップを設置しておきました。踏み込んで来る者がいれば、爆発です」
「助かるよ、北上さん」
「いえいえ。とにかく、ラウルという男に気を付けた方が良さそうですね」
「ああ、なにかとんでもない企みがあると思う」
こんな島を乗っ取ろうとするヤツだからな。
きっと何かある。
それから時間は経ち、時刻は零時。
就寝時間となった。
ソファには天音が。
他は、床だったりそれぞれ好きな場所で寝ている。
俺は寝れなくてさっきと同じ窓辺に立っていた。
すると、今度は千年世が声を掛けてきた。
「寝れないんですか、早坂くん」
「まあね。千年世も?」
「そんなところです。それに……」
顔を赤くして俺をみつめる千年世。
……なんか、可愛いな。
いや、もともと千年世は可愛い。常に明るくて……前向きで。隣にいてくれるだけで元気くれる、そんな女の子だ。
「それに、どうした?」
「……えいっ」
いきなり抱きついてくる千年世。……俺は頭が真っ白になった。
「…………ち、千年世さん!?」
「静かに。みんな起きちゃいますよ」
「す、すまん。……その、えっと」
「早坂くんを癒してあげますねっ」
両手を伸ばす千年世は、俺の頭を抱きかかえ――そのまま胸元へ手繰り寄せた。俺は、千年世の大きな胸の中に……って、えぇッ!?
や、柔らかいのだが……。
激しい心音が聞こえるし、なんだこれ……なんだこれ――!?
めちゃくちゃ幸せなんだが……!
「…………千年世」
「私、ずっとこうしたかったんです。いつも守ってくれてありがとうって気持ちを伝えたかった……だから」
「俺の方こそ、いつも元気をもらってばかりだ」
「良かった。私、役に立っているんですよね」
「当たり前だ。千年世がいないと俺は困る」
「……好き」
ぎゅっとされ、俺はもう幸せしかなかった。
話していく内に彼が大学生であることが判明。アベリアも同じ大学に通っているようで、そこで友達になったんだとか。
なるほどね。
俺のことも少しだけ話した。
自分は、つい最近まで高校生であったことを。ある事件に巻き込まれ、今もこうして敵と戦っていることを話した。
「ソウダッタノカ」
「一刻も早くこの島を脱出して、家に帰りたいんだ」
「ウム……ソウダナ」
少しだけトムのことが分かった気がする。
コイツも俺のように事件に巻き込まれた一人なのだと。
――三時間後。
ようやく最上階の部屋に戻れた。
「待たせてごめんね、早坂くん」
「いや、いいんだよ、天音。それより、さっぱりしたか?」
「うん。久しぶりのお風呂最高だった」
さっぱりした顔の北上さんや千年世が髪を乾かしていた。おぉ、なんだか色っぽいな。しかも、薄着で……これは中々刺激的。
アベリアも部屋の奥にあるソファに腰掛け、リラックスしていた。
「みんな、聞いてくれ。捕虜のアドハムは中間地点にある寝室に閉じ込めた。近づかないように」
「分かりました。ところで、これからどうします?」
北上さんが俺に判断を委ねてきた。
「もちろん、リコたちの到着を待つ。その間に敵が攻めてくるなら対処する。幸い、この最上階には武器がたくさんある。みんな、好きな装備を明日までに整えてくれ」
「了解。今日は疲れたから休みますね」
「おう」
今日のところは、ゆっくりすることにした。
飯は、備蓄庫にある保存食をいただいた。
コンバット・レーションが山ほどあったから、食糧には困らないな。
飯を食べ終え、俺は監視塔の窓側で外を眺めていた。
夜空だけがそこにはある。
ぼうっとしていると、隣に北上さんがやってきた。
「万が一の襲撃に備え、出入口にはトラップを設置しておきました。踏み込んで来る者がいれば、爆発です」
「助かるよ、北上さん」
「いえいえ。とにかく、ラウルという男に気を付けた方が良さそうですね」
「ああ、なにかとんでもない企みがあると思う」
こんな島を乗っ取ろうとするヤツだからな。
きっと何かある。
それから時間は経ち、時刻は零時。
就寝時間となった。
ソファには天音が。
他は、床だったりそれぞれ好きな場所で寝ている。
俺は寝れなくてさっきと同じ窓辺に立っていた。
すると、今度は千年世が声を掛けてきた。
「寝れないんですか、早坂くん」
「まあね。千年世も?」
「そんなところです。それに……」
顔を赤くして俺をみつめる千年世。
……なんか、可愛いな。
いや、もともと千年世は可愛い。常に明るくて……前向きで。隣にいてくれるだけで元気くれる、そんな女の子だ。
「それに、どうした?」
「……えいっ」
いきなり抱きついてくる千年世。……俺は頭が真っ白になった。
「…………ち、千年世さん!?」
「静かに。みんな起きちゃいますよ」
「す、すまん。……その、えっと」
「早坂くんを癒してあげますねっ」
両手を伸ばす千年世は、俺の頭を抱きかかえ――そのまま胸元へ手繰り寄せた。俺は、千年世の大きな胸の中に……って、えぇッ!?
や、柔らかいのだが……。
激しい心音が聞こえるし、なんだこれ……なんだこれ――!?
めちゃくちゃ幸せなんだが……!
「…………千年世」
「私、ずっとこうしたかったんです。いつも守ってくれてありがとうって気持ちを伝えたかった……だから」
「俺の方こそ、いつも元気をもらってばかりだ」
「良かった。私、役に立っているんですよね」
「当たり前だ。千年世がいないと俺は困る」
「……好き」
ぎゅっとされ、俺はもう幸せしかなかった。
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