幸運聖女と聖騎士

 婚約破棄だ。
 幸せは突如として崩れ去った。
 帝国に聖女として認められ、献身的に活動していたフレインには聖騎士・アンドリューという婚約者がいた。
 アンドリューはフレインの魔力にしか興味がなく、彼女との生活には冷めていた。
 仮初の生活を送る一方で、多くの魔力を得たアンドリュー。時が満ち、ついにフレインに対し、婚約破棄を言い渡す。
 しかし、彼女の左手薬指には『幸運の指輪』がはめられていた。
 これは上級聖騎士・エゼキエルが贈ったものだった。彼はフレインの危険を察知。危うい彼女に不安を覚えていたのだ。同時に、アンドリューの動向を注意深く見守っていた。アンドリューには
不自然な点も多く、犯罪に関わっているという噂も耐えなかった。
 エゼキエルのおかげで危機を脱したフレイン。二人は深い関係に結ばれ、聖女は約束された勝利を掴む。
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