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聖戦のはじまり
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三人と別れたあと、スコルがやってきた。
「お待たせいたしました」
「よし、街へ行ってみるか」
「はいっ」
他のみんなはまだ起きてこないし、二人で出掛けるか。
お城を出て外へ。
今日は雲ひとつない快晴か。
青い空がまぶしいな。
街へと続く道を歩き続けていく。ほのぼのとした風が頬を撫で、とても聖戦という雰囲気には思えなかった。
いや、島国ラルゴが平和すぎるんだ。
これなら街もたいして騒ぎになっていないかもしれない。
そんな風に思いながら街へ到着。
すると――。
「聖戦に参加するぞ!!」「俺が皇帝になってやる!」「冒険なんてやってられるか!」「帝国を支配できるかもしれんな」「皇帝になれるとかスゴくね!?」「やるしかねえな」「女性も参加できるんだね」「性別とか種族は関係ないってさ」「いいね、やるか」
冒険者ギルド前にひとだかりが出来ていた。
まてまて。
この人数はなんだ……!
見たこともない冒険者の数が集結していた。
いったい、何人いるんだよ。
20とか30人どころじゃないぞ。
余裕で100人はいそうな規模だ。
まさかここまで集まるとは……。
ダンジョンを攻略していたギルドやパーティも戻ってきている感じだな。
「こりゃ凄い人だ」
「そうですね、ラスティさん。こんなに聖戦に参加する人がいるんですね」
「ああ、本当に驚いたよ」
立ち尽くししていると女性が声を掛けてきた。
「おはようございます、ラスティ様。スコル様」
振り向くと、トレニアさんだった。
冒険者ギルドのメイド風の制服姿で、相変わらず美しい。
「トレニアさん、おはよ」
「おはようございます~」
俺もスコルも挨拶を交わす。
だが、トレニアさんは少々困惑した表情で冒険者たちを見つめていた。
「ラスティ様……聖戦なのですね」
「ああ、すまない。当初は参加するつもりはなかった。でも、島国ラルゴを守る為なんだ。分かってくれ」
「ええ、既にドヴォルザーク帝国でも動きが見られます」
「向こうの情報が入っているのかい?」
「はい。向こうではすでに始まっています。改めてルールを確認いたしますか?」
「そうだな。教えてくれ」
「まずは帝国民でなければなりませんが、今回は島国ラルゴも参加という形になります。それから冒険者ギルドに登録していただきます」
「なるほど」
「その後『守護者の討伐』クエストを受け、クリアしていただきます。達成しなければ二次参加権は得られないのです」
ああ、そんな感じだったな。
思い出してきた。
「突破すると次は神器収集だっけ?」
「ええ。次に、聖戦時のみに出現する『神器』を三つ探すのです。イズアール、ルサルカ、オラトリオ。でもこの三つが何なのか分かりません。各々で探索するしかないのです」
そして、全て入手した者が“皇帝”になれるようだ。
三種の神器の件はともかくとして……まずは守護者の討伐か。この時に妨害や殺人もあるえるらしいか、なんだかんだ血みどろの戦いになるようだ。
「ありがとう、トレニアさん。もしかして、みんなに説明して回ってる?」
「その通りです。こうなった以上は冒険者ギルドも動かねばなりませんから」
となると必然的に世界ギルドへ通達されているわけだ。各地にいる帝国民も今頃はドヴォルザーク帝国へ集結しているに違いない。
いったい、何千人が集まっているんだろうな。
「ラスティさん、まずはクエストですね」
「そうだな、スコル。まあ、俺がやるしかないな」
「わたしも手伝います。がんばりましょう」
「ありがとう」
とりあえず、いったん仲間の元へ戻って、一緒に参加するメンバーを募るか。
「戻られるのですね、ラスティ様」
「ああ、トレニアさん。あとでドヴォルザーク帝国へのワープポータルを頼むよ」
「分かりました。いつでもいらしてください」
トレニアさんは他の冒険者へ説明しに行った。
これでいったん視察は完了だ。
お城へ戻り、ハヴァマールやストレルカと相談してみよう。
「お待たせいたしました」
「よし、街へ行ってみるか」
「はいっ」
他のみんなはまだ起きてこないし、二人で出掛けるか。
お城を出て外へ。
今日は雲ひとつない快晴か。
青い空がまぶしいな。
街へと続く道を歩き続けていく。ほのぼのとした風が頬を撫で、とても聖戦という雰囲気には思えなかった。
いや、島国ラルゴが平和すぎるんだ。
これなら街もたいして騒ぎになっていないかもしれない。
そんな風に思いながら街へ到着。
すると――。
「聖戦に参加するぞ!!」「俺が皇帝になってやる!」「冒険なんてやってられるか!」「帝国を支配できるかもしれんな」「皇帝になれるとかスゴくね!?」「やるしかねえな」「女性も参加できるんだね」「性別とか種族は関係ないってさ」「いいね、やるか」
冒険者ギルド前にひとだかりが出来ていた。
まてまて。
この人数はなんだ……!
見たこともない冒険者の数が集結していた。
いったい、何人いるんだよ。
20とか30人どころじゃないぞ。
余裕で100人はいそうな規模だ。
まさかここまで集まるとは……。
ダンジョンを攻略していたギルドやパーティも戻ってきている感じだな。
「こりゃ凄い人だ」
「そうですね、ラスティさん。こんなに聖戦に参加する人がいるんですね」
「ああ、本当に驚いたよ」
立ち尽くししていると女性が声を掛けてきた。
「おはようございます、ラスティ様。スコル様」
振り向くと、トレニアさんだった。
冒険者ギルドのメイド風の制服姿で、相変わらず美しい。
「トレニアさん、おはよ」
「おはようございます~」
俺もスコルも挨拶を交わす。
だが、トレニアさんは少々困惑した表情で冒険者たちを見つめていた。
「ラスティ様……聖戦なのですね」
「ああ、すまない。当初は参加するつもりはなかった。でも、島国ラルゴを守る為なんだ。分かってくれ」
「ええ、既にドヴォルザーク帝国でも動きが見られます」
「向こうの情報が入っているのかい?」
「はい。向こうではすでに始まっています。改めてルールを確認いたしますか?」
「そうだな。教えてくれ」
「まずは帝国民でなければなりませんが、今回は島国ラルゴも参加という形になります。それから冒険者ギルドに登録していただきます」
「なるほど」
「その後『守護者の討伐』クエストを受け、クリアしていただきます。達成しなければ二次参加権は得られないのです」
ああ、そんな感じだったな。
思い出してきた。
「突破すると次は神器収集だっけ?」
「ええ。次に、聖戦時のみに出現する『神器』を三つ探すのです。イズアール、ルサルカ、オラトリオ。でもこの三つが何なのか分かりません。各々で探索するしかないのです」
そして、全て入手した者が“皇帝”になれるようだ。
三種の神器の件はともかくとして……まずは守護者の討伐か。この時に妨害や殺人もあるえるらしいか、なんだかんだ血みどろの戦いになるようだ。
「ありがとう、トレニアさん。もしかして、みんなに説明して回ってる?」
「その通りです。こうなった以上は冒険者ギルドも動かねばなりませんから」
となると必然的に世界ギルドへ通達されているわけだ。各地にいる帝国民も今頃はドヴォルザーク帝国へ集結しているに違いない。
いったい、何千人が集まっているんだろうな。
「ラスティさん、まずはクエストですね」
「そうだな、スコル。まあ、俺がやるしかないな」
「わたしも手伝います。がんばりましょう」
「ありがとう」
とりあえず、いったん仲間の元へ戻って、一緒に参加するメンバーを募るか。
「戻られるのですね、ラスティ様」
「ああ、トレニアさん。あとでドヴォルザーク帝国へのワープポータルを頼むよ」
「分かりました。いつでもいらしてください」
トレニアさんは他の冒険者へ説明しに行った。
これでいったん視察は完了だ。
お城へ戻り、ハヴァマールやストレルカと相談してみよう。
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