264 / 443
鉄を使いまくれ! 無人島開発スキル『鉄檻』
しおりを挟む
吹っ飛ぶフランク。
そのまま鋼の肉体を持つアンノウンに激突していた。無論、アンノウンはケロリとしていたが、フランクはそのまま地面に落ちて白目を剥いて気絶した。
「……ったく、フランク。お前は動くことしか脳がねぇんだから、邪魔すんじゃねえ」
とにかく、スコルのおかげでフランクは排除できた。
「ありがとう、スコル。これでアンノウンだけに集中できる」
「いえいえ。でも、今の攻撃で魔力を使い果たしてしまいました……」
スコルの一撃は多くの魔力を消費するようだ。
あとは俺が何とかするしかない。
しかし、コイツの肉体は異常だ。
とてつもなく固く、ダメージを与えるにはアンノウンの防御力を上回らなければならない。となると本気の本気でいくしかない。
武器をヴェラチュールに変え、俺は魔力を込めていく。
「ラスティ、俺様たちと一緒にグラズノフ共和国を取らないか!」
「なんだと……?」
「共和国を解体し、新たな国を作るんだよ」
「てめぇ、ふざけてんのか!」
「ふざけてなどいない。ラスティ、お前こそ無人島を我が物にし、建国したではないか!」
「お前と一緒にすんな! 俺は真っ当に国を作った。しかも、あの無人島はどこにも属さない場所だった。問題はなかったんだ」
当初はドヴォルザーク領と思われていたが、それは違った。ラルゴは完全な孤島であり、無人であった。
そもそも、コイツは殺人を犯している犯罪者。
一緒にされるのは不愉快だ。
「そうか、それはリサーチ不足だった。しかし、そんなことはどうでもいい! お前がその気でないのなら、こちらは殺す気でいくまでだ」
「ああそうかい! サンダーブレイク!!」
俺は先制攻撃をした。
風属性攻撃が地面をえぐって向かっていく。
「その程度の魔法スキルで俺様のボディを貫けると思っているのか!!」
「確かに、お前の防御力は異様に高いようだ。けど、それだけだ」
「言っておくがこの体に傷をつけるのは絶対に無理だ」
自慢の肉体で俺のサンダーブレイクを防御するアンノウン。野郎、魔法耐性もかなり高い。けれど、それだけだ。
攻撃はほとんどしてこない。
なら、チャンスはいくらでもある。
「無人島開発スキル発動……! 鉄を合成し、強固な檻を作る」
イメージして、俺は鉄の棒をいくつも作りあげ、アンノウンの周囲に降らせた。それを檻に見立て、どんどん囲んでいく。
これぞ、無人島開発スキル『鉄檻』!
「な、なんだこれは!!」
「言い忘れていたが、俺は元から戦闘向きじゃねぇんだよ。無人島開発がメインでね、それを応用した技が得意なんだ」
「む、無人島開発だと!?」
意外すぎたのか、アンノウンは混乱していた。その間にも鉄格子が出来上がり、檻が完成した。これでアンノウンを閉じ込めることに成功。
俺はさらに周囲で戦っている殺人ギルドのメンバーにも対し、檻を落とした。
「うわああ、なんだこりゃあ!!」「お、檻!?」「なぜこんなモンが!!」「閉じ込められたぞ!!」「おい、どうなっている!!」「あのラスティってヤツがやったのか!」
突然のことに発狂する殺人ギルドの男達。
全員が檻の中だ。
おかげで鉄を全部使ってしまったけど、これで捕まえられた。
「さすがラスティ様ですわ!」
ルドミラと共に戦っていたストレルカが戻ってきた。良かった、ケガはないようだ。
「そっちは大丈夫だったか?」
「ええ、ルドミラ様が守ってくださいましたから」
ルドミラやハヴァマールも合流。
「ラスティくん!」
「兄上!!」
全員の無事を確認した。
良かった。状況的に押されているかと思ったが、なんとか耐えてくれていたようだ。
「アンナプルナの奴らは全員閉じ込めた。もう安全だ」
「やっぱり兄上の力は最強なのだな」
「褒められると照れるぞ、ハヴァマール」
「そうだ、兄上。余に古代の魔法石を預けてくれぬか? この暴漢共をグラズノフ共和国へ転移させ、裁きを受けさせる」
「そんなことが出来るのか?」
「うむ。余には『ディメンションポータル』という特殊な転移スキルがある。だが、古代の魔法石が必要で今までは使用不可能だった。今なら可能なのだ」
マジか。というか、ハヴァマールは真っ当なオーディンの子であり、神様だしな。それくらいのスキルはあっても不思議ではない。
「分かった、頼む」
俺はハヴァマールに古代の魔法石を託した。
そのまま鋼の肉体を持つアンノウンに激突していた。無論、アンノウンはケロリとしていたが、フランクはそのまま地面に落ちて白目を剥いて気絶した。
「……ったく、フランク。お前は動くことしか脳がねぇんだから、邪魔すんじゃねえ」
とにかく、スコルのおかげでフランクは排除できた。
「ありがとう、スコル。これでアンノウンだけに集中できる」
「いえいえ。でも、今の攻撃で魔力を使い果たしてしまいました……」
スコルの一撃は多くの魔力を消費するようだ。
あとは俺が何とかするしかない。
しかし、コイツの肉体は異常だ。
とてつもなく固く、ダメージを与えるにはアンノウンの防御力を上回らなければならない。となると本気の本気でいくしかない。
武器をヴェラチュールに変え、俺は魔力を込めていく。
「ラスティ、俺様たちと一緒にグラズノフ共和国を取らないか!」
「なんだと……?」
「共和国を解体し、新たな国を作るんだよ」
「てめぇ、ふざけてんのか!」
「ふざけてなどいない。ラスティ、お前こそ無人島を我が物にし、建国したではないか!」
「お前と一緒にすんな! 俺は真っ当に国を作った。しかも、あの無人島はどこにも属さない場所だった。問題はなかったんだ」
当初はドヴォルザーク領と思われていたが、それは違った。ラルゴは完全な孤島であり、無人であった。
そもそも、コイツは殺人を犯している犯罪者。
一緒にされるのは不愉快だ。
「そうか、それはリサーチ不足だった。しかし、そんなことはどうでもいい! お前がその気でないのなら、こちらは殺す気でいくまでだ」
「ああそうかい! サンダーブレイク!!」
俺は先制攻撃をした。
風属性攻撃が地面をえぐって向かっていく。
「その程度の魔法スキルで俺様のボディを貫けると思っているのか!!」
「確かに、お前の防御力は異様に高いようだ。けど、それだけだ」
「言っておくがこの体に傷をつけるのは絶対に無理だ」
自慢の肉体で俺のサンダーブレイクを防御するアンノウン。野郎、魔法耐性もかなり高い。けれど、それだけだ。
攻撃はほとんどしてこない。
なら、チャンスはいくらでもある。
「無人島開発スキル発動……! 鉄を合成し、強固な檻を作る」
イメージして、俺は鉄の棒をいくつも作りあげ、アンノウンの周囲に降らせた。それを檻に見立て、どんどん囲んでいく。
これぞ、無人島開発スキル『鉄檻』!
「な、なんだこれは!!」
「言い忘れていたが、俺は元から戦闘向きじゃねぇんだよ。無人島開発がメインでね、それを応用した技が得意なんだ」
「む、無人島開発だと!?」
意外すぎたのか、アンノウンは混乱していた。その間にも鉄格子が出来上がり、檻が完成した。これでアンノウンを閉じ込めることに成功。
俺はさらに周囲で戦っている殺人ギルドのメンバーにも対し、檻を落とした。
「うわああ、なんだこりゃあ!!」「お、檻!?」「なぜこんなモンが!!」「閉じ込められたぞ!!」「おい、どうなっている!!」「あのラスティってヤツがやったのか!」
突然のことに発狂する殺人ギルドの男達。
全員が檻の中だ。
おかげで鉄を全部使ってしまったけど、これで捕まえられた。
「さすがラスティ様ですわ!」
ルドミラと共に戦っていたストレルカが戻ってきた。良かった、ケガはないようだ。
「そっちは大丈夫だったか?」
「ええ、ルドミラ様が守ってくださいましたから」
ルドミラやハヴァマールも合流。
「ラスティくん!」
「兄上!!」
全員の無事を確認した。
良かった。状況的に押されているかと思ったが、なんとか耐えてくれていたようだ。
「アンナプルナの奴らは全員閉じ込めた。もう安全だ」
「やっぱり兄上の力は最強なのだな」
「褒められると照れるぞ、ハヴァマール」
「そうだ、兄上。余に古代の魔法石を預けてくれぬか? この暴漢共をグラズノフ共和国へ転移させ、裁きを受けさせる」
「そんなことが出来るのか?」
「うむ。余には『ディメンションポータル』という特殊な転移スキルがある。だが、古代の魔法石が必要で今までは使用不可能だった。今なら可能なのだ」
マジか。というか、ハヴァマールは真っ当なオーディンの子であり、神様だしな。それくらいのスキルはあっても不思議ではない。
「分かった、頼む」
俺はハヴァマールに古代の魔法石を託した。
0
お気に入りに追加
522
あなたにおすすめの小説
無限初回ログインボーナスを貰い続けて三年 ~辺境伯となり辺境領地生活~
桜井正宗
ファンタジー
元恋人に騙され、捨てられたケイオス帝国出身の少年・アビスは絶望していた。資産を奪われ、何もかも失ったからだ。
仕方なく、冒険者を志すが道半ばで死にかける。そこで大聖女のローザと出会う。幼少の頃、彼女から『無限初回ログインボーナス』を授かっていた事実が発覚。アビスは、三年間もの間に多くのログインボーナスを受け取っていた。今まで気づかず生活を送っていたのだ。
気づけばSSS級の武具アイテムであふれかえっていた。最強となったアビスは、アイテムの受け取りを拒絶――!?
金貨増殖バグが止まらないので、そのまま快適なスローライフを送ります
桜井正宗
ファンタジー
無能の落ちこぼれと認定された『ギルド職員』兼『ぷちドラゴン』使いの『ぷちテイマー』のヘンリーは、職員をクビとなり、国さえも追放されてしまう。
突然、空から女の子が降ってくると、キャッチしきれず女の子を地面へ激突させてしまう。それが聖女との出会いだった。
銀髪の自称聖女から『ギフト』を貰い、ヘンリーは、両手に持てない程の金貨を大量に手に入れた。これで一生遊んで暮らせると思いきや、金貨はどんどん増えていく。増殖が止まらない金貨。どんどん増えていってしまった。
聖女によれば“金貨増殖バグ”だという。幸い、元ギルド職員の権限でアイテムボックス量は無駄に多く持っていたので、そこへ保管しまくった。
大金持ちになったヘンリーは、とりあえず念願だった屋敷を買い……スローライフを始めていく!?
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
宮廷から追放された聖女の回復魔法は最強でした。後から戻って来いと言われても今更遅いです
ダイナイ
ファンタジー
「お前が聖女だな、お前はいらないからクビだ」
宮廷に派遣されていた聖女メアリーは、お金の無駄だお前の代わりはいくらでもいるから、と宮廷を追放されてしまった。
聖国から王国に派遣されていた聖女は、この先どうしようか迷ってしまう。とりあえず、冒険者が集まる都市に行って仕事をしようと考えた。
しかし聖女は自分の回復魔法が異常であることを知らなかった。
冒険者都市に行った聖女は、自分の回復魔法が周囲に知られて大変なことになってしまう。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
良家で才能溢れる新人が加入するので、お前は要らないと追放された後、偶然お金を落とした穴が実はガチャで全財産突っ込んだら最強になりました
ぽいづん
ファンタジー
ウェブ・ステイは剣士としてパーティに加入しそこそこ活躍する日々を過ごしていた。
そんなある日、パーティリーダーからいい話と悪い話があると言われ、いい話は新メンバー、剣士ワット・ファフナーの加入。悪い話は……ウェブ・ステイの追放だった……
失意のウェブは気がつくと街外れをフラフラと歩き、石に躓いて転んだ。その拍子にポケットの中の銅貨1枚がコロコロと転がり、小さな穴に落ちていった。
その時、彼の目の前に銅貨3枚でガチャが引けます。という文字が現れたのだった。
※小説家になろうにも投稿しています。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる