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第295話 死者復活 - シュピネダンジョン⑤ -
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――翌朝。
森の中なので、多少の朝日が木々の隙間から差し込んでくる程度だった。そのせいかダンジョンは湿気が強くベタベタする。保湿にはいいが……こうアツイと身体も気持ち悪くなってくる。
う~ん、そろそろ風呂でも入りたいかもな。
いざとなれば、ネメシアの女神スキル『ホワイト』の中にある【花の邸宅】にお邪魔すればいいんだけどな。――ただ、今は改装中らしく邸宅に入れないらしい。
それでは仕方ない。
「さあ、先へ急ぎましょう」
セーラー服姿のネメシアは立ち上がり、スカートの汚れを掃いながら言った。そんなちょっとした仕草だったけれど、俺にはポイントが高かった。
いいね。
◆
【 シュピネダンジョン - 奥地 】
森の奥は深くなればなるほど険しくなり、緑が濃くなり、濃霧となった。恐ろしいほどの視界不良。獣道。これ以上進むのは危険だ。
闇雲に先へ進もうならば、モンスターに囲まれることもある。そんなフラグを立てる必要はないって? うん、もう遅かった。ダメらしい!
「くそっ……囲まれた!」
「ヘデラ様、さっき心の中でフラグ立ててませんでした!?」
猫がクレームを入れてくる。うるさい。
思ったけどな。
「さあな。それより、またゲロスパイダーのおでましだ!」
ワシャワシャ登場する30ほどのモンスター。
そのキモい蜘蛛フォルムは、間違いなくゲロスパイダーである。鬱陶しいったらありゃしない。ていうか、この森はこの蜘蛛野郎しかいねぇかよ!?
「きゃ!?」
この声は、ネメシア――違う。
トーチカだ!
こんな乙女な声を出せたのかよ!
いつも凛々しいから驚いたゾ。
で、よ~く見ると、トーチカは例のクモの液体(糸)に絡めとられてしまい――メイド服が徐々に溶けてしまっていた。
「……ぅ、そんな、あたしのメイド服が……」
ドロドロと服だけを溶かし、そして……。
「まて。トーチカ、お前……下着はどうした!」
「つけてない」
「ぶっ~~~~~~!!」
意外な真実が発覚した瞬間だった。
なにも……つけてない……だと!!
「おいおい、ちゃんと付けろよ。この俺でさえバッチリなんだぞ」
「……また大きくなっちゃって」
なぜかネメシアの胸を見ながら、トーチカは溜息をついた。
「ちょ! トーチカ……あんた、今、わたしを見て……くぅ!!」
拳を震わせ、ネメシアは悔しそうに唇を噛んだ。
血の涙さえ流してないだろうか。やっぱり、気にしていたんだな。
「胸の話をしている場合ではありませんにょ! ヘデラ様、ゲロスパイダーがまた糸を吐いてきましたよ!」
おっと、エコの忠告がなければ俺は水着を溶かされていただろう。ああ、そうそう。俺は未だに水着だった。この方が行動し易いからな。
「よし、エコ。お前がいけ!! ヤツ等に目からビームをお見舞いしてやるんだ」
「分かりました。一肌脱ぎましょう!」
珍しくやる気のエコ。
よし、ならば俺はエコを両手で持ち上げて――
『目からビ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ム!!!!!!!!!!!』
ドォォォォォォォォォォンと、黒猫の瞳から放たれる赤い怪光線。それは周囲にいた30ほどの蜘蛛に激突し、敵を殲滅していった。
どんどん消滅していくゲロスパイダー共。
同時にアイテムを大量にドロップ、その中に【グリーンスター】を含んでいた。この『スター』とは、ガチャを回せる石であり、レメディオスにある噴水に投げ込むとレアアイテムが入手できるという優れもの。
ただし!!
今は噴水が壊れてしまっているので、利用禁止。
集めておくことしかできない。
「おーけー! よくやったエコ。これで――」
『ズシィィィィィィ~~~ン!!』
……先へ進もうとしたその時!
巨大な蜘蛛がのっしのっし登場した。
デケェ……!!
まさか、これは、ボスモンスターか!?
森の中なので、多少の朝日が木々の隙間から差し込んでくる程度だった。そのせいかダンジョンは湿気が強くベタベタする。保湿にはいいが……こうアツイと身体も気持ち悪くなってくる。
う~ん、そろそろ風呂でも入りたいかもな。
いざとなれば、ネメシアの女神スキル『ホワイト』の中にある【花の邸宅】にお邪魔すればいいんだけどな。――ただ、今は改装中らしく邸宅に入れないらしい。
それでは仕方ない。
「さあ、先へ急ぎましょう」
セーラー服姿のネメシアは立ち上がり、スカートの汚れを掃いながら言った。そんなちょっとした仕草だったけれど、俺にはポイントが高かった。
いいね。
◆
【 シュピネダンジョン - 奥地 】
森の奥は深くなればなるほど険しくなり、緑が濃くなり、濃霧となった。恐ろしいほどの視界不良。獣道。これ以上進むのは危険だ。
闇雲に先へ進もうならば、モンスターに囲まれることもある。そんなフラグを立てる必要はないって? うん、もう遅かった。ダメらしい!
「くそっ……囲まれた!」
「ヘデラ様、さっき心の中でフラグ立ててませんでした!?」
猫がクレームを入れてくる。うるさい。
思ったけどな。
「さあな。それより、またゲロスパイダーのおでましだ!」
ワシャワシャ登場する30ほどのモンスター。
そのキモい蜘蛛フォルムは、間違いなくゲロスパイダーである。鬱陶しいったらありゃしない。ていうか、この森はこの蜘蛛野郎しかいねぇかよ!?
「きゃ!?」
この声は、ネメシア――違う。
トーチカだ!
こんな乙女な声を出せたのかよ!
いつも凛々しいから驚いたゾ。
で、よ~く見ると、トーチカは例のクモの液体(糸)に絡めとられてしまい――メイド服が徐々に溶けてしまっていた。
「……ぅ、そんな、あたしのメイド服が……」
ドロドロと服だけを溶かし、そして……。
「まて。トーチカ、お前……下着はどうした!」
「つけてない」
「ぶっ~~~~~~!!」
意外な真実が発覚した瞬間だった。
なにも……つけてない……だと!!
「おいおい、ちゃんと付けろよ。この俺でさえバッチリなんだぞ」
「……また大きくなっちゃって」
なぜかネメシアの胸を見ながら、トーチカは溜息をついた。
「ちょ! トーチカ……あんた、今、わたしを見て……くぅ!!」
拳を震わせ、ネメシアは悔しそうに唇を噛んだ。
血の涙さえ流してないだろうか。やっぱり、気にしていたんだな。
「胸の話をしている場合ではありませんにょ! ヘデラ様、ゲロスパイダーがまた糸を吐いてきましたよ!」
おっと、エコの忠告がなければ俺は水着を溶かされていただろう。ああ、そうそう。俺は未だに水着だった。この方が行動し易いからな。
「よし、エコ。お前がいけ!! ヤツ等に目からビームをお見舞いしてやるんだ」
「分かりました。一肌脱ぎましょう!」
珍しくやる気のエコ。
よし、ならば俺はエコを両手で持ち上げて――
『目からビ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ム!!!!!!!!!!!』
ドォォォォォォォォォォンと、黒猫の瞳から放たれる赤い怪光線。それは周囲にいた30ほどの蜘蛛に激突し、敵を殲滅していった。
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ただし!!
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「おーけー! よくやったエコ。これで――」
『ズシィィィィィィ~~~ン!!』
……先へ進もうとしたその時!
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デケェ……!!
まさか、これは、ボスモンスターか!?
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