34 / 38
33 王家の確執
しおりを挟む空は高く快晴。吹く風は涼しく、鮮やかに色づいた落葉樹が、その木の葉をはらりはらりと舞い散らして行く。
カッ、ガッと剣戟の音が、ハーツシェル公爵城の修練場に、絶え間なく響いている。
私は、一つ欠伸をして眠気を覚ましてから、改めて目の前の打ち合いを眺めた。
練習用の刃のない鉄剣で行なっているとは言え、両者の剣の振りは鋭く激しい。相手も強いが、それを受けるサディアスも退いてはいない。
実力は拮抗しており、打ち合いは長く続いていた。だが、やはり相手に一日の長があったようだ。
強力な一撃を受けて、サディアスが剣を弾き飛ばされないように堪えた所で、その隙を突かれ、首元に相手の剣の切っ先が当てられた。
「……参りました」
サディアスを負かした相手は、ゆっくりと剣を下ろして、二カッと爽やかな笑顔を浮かべる。
「これほど、強くなっているとは思わなかった。楽しかったよ。またやろう、サディアス」
「はい、よろしくお願いいたします」
そうサディアスが頭を下げた直後に、脇で見学していたエルシー様が、片手に剣を持ちながら立ち上がる。
「次は、私のお相手をお願いいたします、ランドルフ様」
「良いけれど、少し休ませてくれ」
ランドルフは、鉄剣を従者に預けて、汗を拭きながらこちらへ向かって来た。
お嬢様が、近くに立っている執事のマーティンに、
「お茶のご用意を」
と、お命じになられて、時を置かずに、修練場の外の庭園に置かれた机の上に、素早く飲み物や茶菓子が運ばれて来る。
ランドルフとサディアスは、椅子に腰をかけて、まずはレモン水をグイッと飲み干した。
なにを隠そう、このランドルフという男、隣国のジオハウル公国の公子である。
お嬢様とは、従兄弟の関係に当たる。
大旦那様、つまり現ハーツシェル公爵には三人の息子がいる。長男は、お嬢様の父親である旦那様。三男は、エルシー様の父親で、現在は軍に所属し、参謀を務めている。
そして、次男は、隣国のジオハウル公国の公女と結婚し、婿入りして、出来た子供の一人がランドルフである。
お嬢様と私が暮らすエクルワース王国と、隣国のジオハウル公国とは長い友好関係にある為、何年かに一度ではあるが、こうしランドルフは公爵領へやって来る。公子として、公式に来るのは、王都の屋敷へのことが多いが、今回は休暇中にお忍びで公爵領へ訪れたようだ。
ランドルフは、白金の髪に褐色の肌と、その外見はあまりお嬢様やエルシー様とは似ていないが、唯一同じ色の若草色の瞳を輝かせて、のびのびと公爵領での休暇を楽しんでいる。
実は、ランドルフは、ゲームの攻略対象者でもある。
学園生活二年目になると、出て来る隠しキャラなのだが……。敵である攻略対象者とは言え、ランドルフは気の良い、憎めない男だ。さすが、ハーツシェル公爵家の血を引いているだけはある。
今回も、手土産として、私の好物であるお菓子を、公国からたくさん持参してくれたし。お嬢様やエルシー様へも、装飾品や貴重な織物などを、お土産に持って来てくれるという、大変気の利く好人物なのである。ルーファスとは大違いだ。
ランドルフは、茶菓子を摘みながら、お嬢様の膝の上の私の背中を、豪快にわしゃわしゃと撫でた。
「クインも、随分調子が良さそうだな。安心したよ」
「その折は、薬の材料などを送って頂いて、ありがとうございました」
「なにが良いかわからなかったから、うちの治療魔道士に言われるまま、あれこれ送ってしまったが、少しでも役に立ったのならば良かったよ」
私の体を持ち上げて、今度は腹側を撫でながら、ランドルフが微笑む。
これほど、私を撫でさせてやるのは、本当に特別なのだからな。苦しゅうない、存分に私の愛らしさを堪能するが良い。
「それにしても、サディアスが剣術に長けていることは、エミリアからの手紙で知っていたが、短い期間でこれほど強くなっているとは驚いよ。もうすぐ、私も追い抜かれてしまいそうだな」
「いいえ、ランドルフ様の剣さばきには到底敵わず、私はまだまだ修練不足であるとよくわかりました」
サディアスが、そう謙遜したが、ランドルフはハッハッハッと豪快に笑い飛ばした。
「一応、私の方が、剣を習っている年数は長いからな。しかし、サディアスの成長速度には敵いそうもないな。そういえば、今年の収穫祭のオレンジ潰し大会でも、良い線をいったそうじゃないか。さすがだな」
「いえ、準優勝にも手が届きませんでした」
「大人の部の壁は、相当分厚いそうだから、仕方がないさ。私も、あと少しこちらへ来るのが早ければ、飛び入り参加出来たのだが……。残念だ」
ランドルフは、私をお嬢様の膝の上に戻し、また一つ茶菓子を摘む。そして、少し真剣な顔つきになり、今度はお嬢様へ話しかけた。
「そうそう、ここへ来る前にエクルワースの王族の別荘へ行き、ルーファス殿下とも少しお話をして来たんだ」
「あら、休暇でいらしたのかと思いましたが……。外交ですか?」
「ああ、近頃あちこちの国で魔物の出没が増えているだろう?うちの国も例外ではないから、その情報交換の為に、母から書簡を預かっていてね。届けるついでに、ルーファス殿下にもご機嫌を伺って来た。ほら、エミリアと婚約をなさったこともあるし、お会いしておきたくてね」
「そうでしたか。私のことにまでお気を配って頂き、ありがとうございます」
お嬢様が頭を下げようとすると、ランドルフはそれを手で制して微笑む。
「そういう堅苦しいのは良いから。それにしても、ルーファス殿下とエミリアが婚約すると聞いた時は、本当に驚いたよ。父も驚いていた。よく祖父上が許したね」
「お祖父様は、反対なさっておられたそうですが……。王家から、正式なお達しがありまして」
「やはり、そういうことか……。エクルワースの王家は、随分ごたついているそうだからなぁ。祖父上も、さぞご心労のことだろう」
ランドルフのその言葉に、先ほどまで静かにお茶の飲んでいたサディアスが、わずかに眉根を寄せて顔を上げた。
「ごたついている、とは?」
「ああ、サディアスは、まだあまりその辺の事情は知らなかったか。エミリアは、少しは知っているのだろう?サディアスに話しても問題ないか?」
「はい……。私も、噂程度でしか聞いたことがないので、そこまで詳しい訳ではありませんが……」
お嬢様に確認を取ってから、ランドルフはお茶を一口飲み、喉を潤してから、ゆっくりと話し出した。
「そもそもの始まりは、国王陛下が、王太子殿下と現王太子妃殿下とのご結婚を決めたことだった。当時、王太子殿下には、他に思う方がいらしたようでね……。しかし、国王陛下のご意向に逆らうことも出来ず、ご結婚された。だが、王太子殿下は、思い人を側室に迎えるというご意志だけは、国王陛下にどれだけ反対されても、頑としてお曲げならなかった」
ふむ……。ルーファスと、その弟のウィルバートの母親が違うということは、ゲームにより知っていたが……。ルーファスの両親の結婚は、国王が強引にまとめたものだということは知らなかった。おそらく、政の面で王家やこの国に利のあることだったのであろうが。
私は、ゲームでのルーファス周りの設定を思い出しながら、ランドルフの話の続きを聞く。
「結局、王太子殿下のそのご要求は、例外的に認められることとなった。その後、王太子妃殿下はルーファス殿下を、側室のセレニア様はウィルバート殿下をご出産なさった。順当に考えれば、正室である王太子妃殿下の御子であるルーファス殿下が、将来王位を継承されることになるのだけれど……。王太子殿下が、反対されていてね。王太子殿下は、ウィルバート殿下に王位を継がせたいというお考えらしい」
うむ……。ルーファスとウィルバートが、王位継承権を巡って、ギスギスしているのは知っている。
「一方、国王陛下は、勿論ルーファス殿下に王位を継がせたいというお考えだ。お二人のお考えは、真っ向から対立してしまっているんだ。それで……エクルワース王国の王侯貴族の間にも、第一王子派と第二王子派で、現在派閥が出来てしまっている」
うむ。かなりゴタゴタしているな。
普通ならば、現国王の意向が優先されるのだろうが、しかし、現国王が亡くなるなどして王位を退いたら、次に王になるのは現王太子だ。そうなれば、現王太子の天下。ウィルバートを、強引に次期王位継承者にしてしまうことが出来るだろう……。
ちょっと待て……そうなると、ルーファスはともかく、お嬢様のお立場はどうなる!?
「ハーツシェル公爵と、公爵家が率いる派閥は、これまでどちらの王子の派閥にも属さず、中立を貫いていたんだ。それなのに、ここへ来て、ルーファス殿下とエミリアとの婚約に同意なさった。つまり、ハーツシェル公爵家という強大な後ろ盾が、第一王子についたということになる。これにより、今まで拮抗していた、第一王子派と第二王子派の情勢が大きく傾いた」
あ、あの国王っ……いや、狸親父めっ!そこまで考えて、お嬢様を強引にルーファスの婚約者に!?
それは、大旦那様も反対するというものである……。なぜお嬢様が、貴様ら王家のゴタゴタに巻き込まれなければならないのだ!
「そういう訳で、王太子殿下が率いる第二王子派は、少し追い詰められている。いくら、王太子殿下の御代になったとしても、多くの貴族の反対を押し切るようなことをすれば、強い反感を持たれるだろう。それが反乱の芽となり、王太子殿下の御代や、ウィルバート殿下の御代で吹き出さないとは限らないからね」
ここで、ランドルフは、少しの間を置き、一つ溜め息をこぼした。
「……だから、ちょっとエミリアの身が心配なんだ。第二王子派の中には、過激な者もいると聞くから……。勿論、祖父上ならば、その辺のことも考えて、警備を十分強化されているだろうけれど」
ま、まさか……第二王子派が、第一王子派の勢力を削ぐ為、お嬢様のお命を狙うと!?
な、なんてことだ……。ルーファスが暗殺されるだけならば望む所だが、なぜお嬢様まで狙われなければいけないのだ!
そういえば……ゲームでも、ルーファスの暗殺イベントがあったが、あれはこの王家のゴタゴタが原因だったのか!?
ゲームでは、ヒロインの活躍もあり結局暗殺は失敗し、犯人は捕らえられたが自害していた。暗殺を指示した黒幕などは出て来なかったから、てっきり敵対国から送られた刺客だったのかな、と思い込んでいたが……。第二王子派が送った刺客という可能性も考えられるのか……。
ゲームでは、お嬢様の元に刺客が送られたような描写はなかった。少なくとも、処刑直前までは、そのお命はご無事だったのだから……。
しかし、お嬢様は“悪役令嬢”だったので、ゲームでの主な出番は、ヒロインを虐めたり邪魔をする時のみであった。描写されていなかった裏で、もしかしたら危険な目には合われていたのかもしれない……。
そして、私は、本当にちょっとしたことで、現実はゲームとは違う展開になると知っている。もしかしたら、ゲームとは違い、断罪イベント前にお嬢様のお命に危険が及ぶ可能性も……っ!?
あわあわと、お嬢様のお膝の上をグルグルと回る。
「どうしたの?クイン」
お嬢様が、いつものように麗しき微笑みで、私の背を撫でてくださる。
お、お嬢様……!笑っている場合ではありません!この婚約が、こんなにも……二重にも三重にも、危険なものだったとはっ!
お嬢様が、ルーファスとの婚約直前の顔合わせの夜、そして休暇突入のパーティーの夜、「ルーファスを守る」と決然とおっしゃっていたことの本当の意味が、私にもやっとわかった。
お嬢様は、第二王子派からルーファスを守るというご意思を、すでに固めてしまっておられるのだ。
いけません!お嬢様が、ルーファスの盾となる必要など、全くないのです!奴は、将来的にお嬢様との婚約を破棄する腹積もりなのですから!
私は、お嬢様に訴えかけるように、尻尾を逆立てて、そのお顔を見つめる。
ランドルフの話を、最後まで黙って聞いていたサディアスは、眉間に皺を寄せ顎に手を当てて、なにやら考え込んでいる。
エルシー様は、持っていた紅茶のカップを静かに置き、やにわに椅子から立ち上がった。
「ランドルフ様。そろそろ修練を再開なさいませんか?次は、私のお相手をして頂く約束です」
「ああ、そうだったな」
ランドルフが立ち上がると、エルシー様は修練場へ歩き出す前に、胸の前で拳を強く握り、力強い眼差しで、お嬢様を振り向いた。
「大丈夫ですわ、エミリアお姉様。ハーツシェル公爵家には、この私がいます。お姉様のことは、私がお守りいたします」
お嬢様は、少し目を見開いた後、かすかに困ったように眉尻を下げて、笑顔を浮かべる。
「エルシー……ありがとう。でも、貴女も公爵家を継ぐという重責があるのですから、あまり無理はしないで」
「いいえ、全て私にお任せください。この剣と魔力に誓って、お姉様に迫る王家の闇を、聖なる炎で焼き払い、紅蓮の義憤の剣と純白の清浄なる旗を打ち立てて、暗き漆黒の狭間から、光り輝く太陽をこの国に取り戻してみせます!」
エルシー様は、胸の前で握っていた拳を、天高く突き上げた。
その肩に、ポンと手を置き、ランドルフが苦笑いする。
「エルシー……それだと、まるで王家への反乱を企てているように聞こえるよ」
「……あら、そうですか?」
「身内だけの場とは言え、発言には気をつけないと」
「わかりました……。私は、この剣と魔力に誓って、この世に蠢く闇の勢力を、聖なる炎で焼き払い」
「やり直さなくて良いから」
ランドルフにツッコまれて止められて、エルシー様は不満顔だったが、時間が惜しいと思われたのか、早足で修練場へ向かって行った。
サディアスも立ち上がり、唇を強く引き結び、真剣な表情で修練場へ歩いて行く。
そうだ……私も、エルシー様を見習わなくては。
私としたことが、少々狼狽えてしまった。こんなことではいけない。
なにがあろうと、お嬢様をお守りするのだ。敵がルーファスだろうと、王太子率いる第二王子派だろうと、お嬢様を害そうとする者は、全て蹴散らしてやるのだ。
私にお任せください、お嬢様!ゲームにはなかった展開になろうとも、誇り高き竜族たる私が、この魔力と知力と命に誓って、全力でお守りいたします!
0
お気に入りに追加
319
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
光の王太子殿下は愛したい
葵川真衣
恋愛
王太子アドレーには、婚約者がいる。公爵令嬢のクリスティンだ。
わがままな婚約者に、アドレーは元々関心をもっていなかった。
だが、彼女はあるときを境に変わる。
アドレーはそんなクリスティンに惹かれていくのだった。しかし彼女は変わりはじめたときから、よそよそしい。
どうやら、他の少女にアドレーが惹かれると思い込んでいるようである。
目移りなどしないのに。
果たしてアドレーは、乙女ゲームの悪役令嬢に転生している婚約者を、振り向かせることができるのか……!?
ラブラブを望む王太子と、未来を恐れる悪役令嬢の攻防のラブ(?)コメディ。
☆完結しました。ありがとうございました。番外編等、不定期更新です。
全ては望んだ結末の為に
皐月乃 彩月
恋愛
ループする世界で、何度も何度も悲惨な目に遭う悪役令嬢。
愛しの婚約者や仲の良かった弟や友人達に裏切られ、彼女は絶望して壊れてしまった。
何故、自分がこんな目に遇わなければならないのか。
「貴方が私を殺し続けるなら、私も貴方を殺し続ける事にするわ」
壊れてしまったが故に、悪役令嬢はヒロインを殺し続ける事にした。
全ては望んだ結末を迎える為に──
※主人公が闇落ち?してます。
※カクヨムやなろうでも連載しています作:皐月乃 彩月
婚約破棄された侯爵令嬢は、元婚約者の側妃にされる前に悪役令嬢推しの美形従者に隣国へ連れ去られます
葵 遥菜
恋愛
アナベル・ハワード侯爵令嬢は婚約者のイーサン王太子殿下を心から慕い、彼の伴侶になるための勉強にできる限りの時間を費やしていた。二人の仲は順調で、結婚の日取りも決まっていた。
しかし、王立学園に入学したのち、イーサン王太子は真実の愛を見つけたようだった。
お相手はエリーナ・カートレット男爵令嬢。
二人は相思相愛のようなので、アナベルは将来王妃となったのち、彼女が側妃として召し上げられることになるだろうと覚悟した。
「悪役令嬢、アナベル・ハワード! あなたにイーサン様は渡さない――!」
アナベルはエリーナから「悪」だと断じられたことで、自分の存在が二人の邪魔であることを再認識し、エリーナが王妃になる道はないのかと探り始める――。
「エリーナ様を王妃に据えるにはどうしたらいいのかしらね、エリオット?」
「一つだけ方法がございます。それをお教えする代わりに、私と約束をしてください」
「どんな約束でも守るわ」
「もし……万が一、王太子殿下がアナベル様との『婚約を破棄する』とおっしゃったら、私と一緒に隣国ガルディニアへ逃げてください」
これは、悪役令嬢を溺愛する従者が合法的に推しを手に入れる物語である。
※タイトル通りのご都合主義なお話です。
※他サイトにも投稿しています。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
もう二度とあなたの妃にはならない
葉菜子
恋愛
8歳の時に出会った婚約者である第一王子に一目惚れしたミーア。それからミーアの中心は常に彼だった。
しかし、王子は学園で男爵令嬢を好きになり、相思相愛に。
男爵令嬢を正妃に置けないため、ミーアを正妃にし、男爵令嬢を側妃とした。
ミーアの元を王子が訪れることもなく、妃として仕事をこなすミーアの横で、王子と側妃は愛を育み、妊娠した。その側妃が襲われ、犯人はミーアだと疑われてしまい、自害する。
ふと目が覚めるとなんとミーアは8歳に戻っていた。
なぜか分からないけど、せっかくのチャンス。次は幸せになってやると意気込むミーアは気づく。
あれ……、彼女と立場が入れ替わってる!?
公爵令嬢が男爵令嬢になり、人生をやり直します。
ざまぁは無いとは言い切れないですが、無いと思って頂ければと思います。
婚約破棄は踊り続ける
お好み焼き
恋愛
聖女が現れたことによりルベデルカ公爵令嬢はルーベルバッハ王太子殿下との婚約を白紙にされた。だがその半年後、ルーベルバッハが訪れてきてこう言った。
「聖女は王太子妃じゃなく神の花嫁となる道を選んだよ。頼むから結婚しておくれよ」
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる