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三章 ラビ、再び相棒と歩く(2)

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 ノエルが聴覚と嗅覚で察知したその犬は、町から出てすぐの少し突出した岩に背を持たれるようにして丸くなっていた。狩猟にも向いているようなウエスト周りが細くて四肢は長めで、少し汚れた固く短い毛をしていた。

 一見すると中型の野良犬だが、話を聞いてみると、どうやら町の隅にあるアパートメントのオーナーに買われている『立派な番犬ちゃん』であるらしい。名前を尋ねたら、番犬だよと疑いもなく答えられて、ラビは反応に困ってしまった。

 夜も早い時間は、食後の散歩に行っておいでと許可をもらって、いつもここで涼んでいるのだという。何せ、彼が番をしているアパートメントの一階は居酒屋で、夜が深まるほどに客の出入りが増えるのだとか。

『俺の他にも、何頭か犬仲間がいるぜ。みんな元は野良犬だけど、ここでは番犬として重宝されるんだ。さっきまで話し合いがてら、休んでいたんだけどな』

 その犬の話によれば、ここでは犬同士の毎日の情報交換が大事にされているらしい。気を付けなければならない人間がいたら前もって把握が出来るし、一頭では対応出来ない何か大きな事があった時に助け合えるよう、すぐに駆け付けられる連絡網を敷いているのだという。

 すぐにでもザイアース遺跡について尋ねたかったのだが、その犬はかなりのお喋りだった。『人間と言葉を交わせるなんて、思ってもいなかった幸運だなぁ』と、一見するとやる気のない垂れた目を向けて、こちらから質問をする隙がないくらい陽気に語り続ける。

『犬はいるけど、この一帯に猫はいないんだ。賢くて耳が早い連中だから、いてくれると有り難いんだけど、時々サーカス一座が休憩がてら立ち寄った時に、たまに顔を出してくれるくらいだな』

 やつら「ご機嫌よう」なんて言うんだぜ。上品だろ?

 憧れるわぁ――と、その犬は、犬らしからぬ尊敬の眼差しを浮かべてうっとりと口にした。途端にノエルが、賛同出来ないとばかりにこっそり舌打ちして『なぁにが上品だ。やつらは猫被りが得意なだけだろ』と愚痴った。

『うちの町の犬は、みぃんな猫のファンだぜ』
『おい、ソレおかしいだろ。一体どうなってんだよ、この町の犬は?』
『ははは、狼の兄ちゃんには、まだ理解出来ないかもしれないなぁ』
『のんびりと何を言ってやがる、中年犬』

 そもそも年下扱いされるいわれもない。こいつによりも遥かに年上であると、ノエルは苦々しげな表情にその想いを滲ませた。

 ラビは、だらしない様子で寝転がる犬と、首を持ち上げて伏せの姿勢で座っているノエルの間に腰を下ろしていた。三人で会議でもするかのように、向かい合わせている状況だった。

『というより人間さん。この狼、すげぇデカいねぇ。肉食だったら俺、とっくに尻尾巻いて逃げてるところだよ、ははははは』
「……えぇと、あの、まぁそうだね……」
『ラビ、説明を諦めんな。こいつは頭がおかしい。――おいコラ中年犬、狼に肉食じゃない種類がいるわけねぇだろ。犬だって肉食枠なんだぜ』
『はっはっは、違うよ狼の兄ちゃん。犬は草食なんだよ。俺、店のソーセージが大好きなんだ』

 微塵にも間違った事はない、と言わんばかりの自信たっぷりな様子で、犬がそう言ってのんびりと朗らかに笑った。

 ノエルは、前足で器用に頭を抱えた。長い黒耳を、完全に前足で押さえ込む。

『くそッ、こいつと話していると頭がおかしくなりそうだ……!』
「えぇと、うん、ノエルが言いたい事はなんとなく分かるよ。色々と認識がずれてるっぽいよね……」

 ソーセージが肉に分類されている事を伝えた方がいいのかどうかと悩んだものの、ラビは結局、その事実についてはそっと胸にしまっておく事にした。鼠の見回り部隊があるという話に、ほっこり癒されたせいでもある。

 よその犬だと、鼠を食べてしまうのも多々あるのだ。そんな中、アビードの町の犬達が、小さな鼠に対して『俺らの先輩みたいな賢い生物』という認識を持っているというのも、なんだか可愛い。もう一度訪れる機会があったら、ぜひ他の犬達とも会ってみたいと思った。

 想定していたよりも長く居座ってしまい、気付くと星の位置が少し変わっていた。『そろそろ戻らなきゃなぁ』と犬が夜空を見上げたタイミングで、ようやくラビは遺跡について尋ねてみた。

 すると、その自称『立派な番犬ちゃん』はこう答えた。

『いせきっていう単語は、たびたび聞くよ。なんか古い時代のものなんだって、じっちゃんも言ってたな』
「みんな逃げ帰ってしまうような場所らしいんだけど、何か知ってる?」
『うーん、いせきって名前の土地については、少しだけなら』

 犬が、思い出すように首を捻りつつ続ける。

『害獣がいるのかは知らないけど、渡り鳥の連中も、そこへは入らないらしいってのは聞いたなぁ。先祖代々の教えだから理由は分からないと思うけど、ちょうど近くにそいつらがきているんだ。それでも良ければ、話を聞きに行くといいよ』

 そう告げると犬は立ち上がり、尻尾についた砂埃を払ってラビを振り返った。

『はじめに教えておくと、他の若い鳥は知っている言葉が少ない。青いネクタイをやってるのが群れのリーダーだから、そいつに話を尋ねるのが良いと思う。一羽だけ少し離れて座っているから、すぐに分かるよ』
「親切にありがとう、『番犬さん』」
『はっはっは、いいって事よ。人間とこうして話せる日がくるとは思わなかったし、俺も楽しかったぜ』

 そう言って、ウインナーが大好きな犬は、軽い足取りで町の方に向けて歩いていった。


 続いてラビが向かったのは、先にノエルが察知していた、鳥が休憩しているという場所だった。そこもまた町からほんの少しだけ離れただけの場所で、眩しい町の灯りにぼんやりと照らし出されたそこには、多くの鳥が羽を休めていた。


 長い距離を旅する渡り鳥の一種らしい彼らは、丈の長さが掌二つ分で、足は長かった。頭の先が目印のように白くなつていて、首回りと羽先には黒い柄がついている。
 首にネクタイをしているというかなり個性的な特徴を持った鳥は、すぐに見つかった。他の鳥達が鳥らしい姿で静かに身体を休める中、一羽だけ鳥らしかぬ体勢で、ほんの五メートル離れた位置で夜空を仰いでいた。

 尻を地面にぺたりと降ろして翼を後ろにつき、棒のように細い足を前に投げ出している。その様子はなんだか人間臭くもあり、首にひっかけられたネクタイも、きちんと結び目が作られてフィットしていた。

『……あれ、マジで鳥か?』
「……そうだと思うけど」

 ラビとノエルが見ている先で、青いネクタイをした鳥が、気だるげに大きな欠伸をこぼした。右手を口にやる姿もまるで人間染みている。

 すると、彼がこちらに気付いて、黄色い嘴が付いた顔を向けてこう言った。

『おや? ここは町の入り口からは遠いはずだけど、なんで人間の子供が――』
「あの、こんばんは。少し話を聞いてもいい?」

 そうラビが声を掛けた途端、鳥が『ぴぎょ!?』と奇妙な声を上げて飛び上がった。翼を一回上下させただけで、座った姿勢のまま尻が地面から軽く浮く様子は、思わず呆気に取られて見つめてしまうくらい見事なリアクションだった。

 その直後、鳥は膝から崩れ落ちるように地面に両方の翼を付く、という器用な姿勢を見せて、大きな独り言をし始めた。

『待て待て待て落ち着くんだ僕、こんなにもハッキリと人間の言葉が認識出来るなんて…………。はッ、もしや僕、進化したの!?』
『んなわけねぇだろ。なんでその結論に達したんだよ?』

 一羽で騒がしくなった青いネクタイの鳥に、ノエルが間髪入れずそう指摘した。

 ラビは、自分が動物と言葉を交わせる獣師である事をざっと説明し、さっそくザイアース遺跡について尋ねてみた。すると先程の犬の推測通り、彼はあまり詳しくは知らないようだった。

『僕はこう見えて年長鳥だから、何度かあの近くを通過した事はあるけど、理由とかは分からないんだよ。ただ、先祖代々近づくなと言われているだけあって、鳥肌がぞわぞわするような、本能的な拒絶感は覚えるね。なんだか不気味な場所だよ。他の鳥もそうだけど、遺跡の間上を通過しようなんていう輩は滅多にいないな』

 この鳥は各地を旅し、色々な町を見てきた経験もあるせいか、先程の犬と違って遺跡がどんなところか理解はしているらしい。そして、かなり言葉の使い方は流暢で、癖もなく饒舌だった。

『遺跡と呼ばれている古代の歴史建造物には、たびたびお目にかかるよ。どれも深い緑に覆われていて、中には鬱蒼としているところもあるけど、それに比べるとザイアース遺跡のある森は緑が青々としていて、新鮮な水場がある匂いもする。とはいえ、本能的に入りたいとも思わないんだよ、そういうところなのさ』

 鳥は当初の楽な座り姿勢に戻り、右の翼を手のように動かしながらそう説明した。話の途中で寝静まっていた仲間達の数羽が起きると、『大丈夫、この子は俺らの味方で獣師だよ』と教えて安心させ、気にせず寝ているようにと告げた。

 しばし考え、ノエルが『おい、鳥』と呼んだ。

『その遺跡に出入りした人間を見た事はあるか?』
『僕はないね。その場所を避けて迂回するように、馬車が走っていたのを目撃した事はあるけれど』

 鳥から言わせれば、ザイアース遺跡はアビードの町と次の大きな都市の間の乾燥地に位置した、オアシスのような緑地帯なのだという。

 都市二つ分がすっぽりと入る広さで、遺跡建造物の中心地から円を描くように木々が生い茂っている。多くの蔦が木々を覆うように伸びていて、水源があるため地面には膝丈ほどの雑草も豊富に生えているが、動物はそこに近寄らない。

『匂いを嗅いだ感じだと、沼があるようなひどい湿地帯でもない気がするし、出入りしにくいくらい植物が暴走気味に成長しているわけでもない。でも、どんな動物だって入りたがらないんだ。俺は鳥だから、法則性だとかそういう詳しい事は知らないがね、先祖の教え以前に、本能的にもっとも避けたいと感じさせる場所だ』

 彼らは夜明けと共に、ここから南へと向けて出発するらしい。東に向かうのなら、ひとまずザイード遺跡は避けなよ、と鳥は最後に話を締めた。

『それにしても、あんた大丈夫かい? 子供が出歩くにしては、もう遅い時間だよ』

 話題が途切れて、なんとなく風の音を聞いていたラビに、鳥が思い出したようにそう告げた。

 またしても少し長居してしまったようだ。ラビは、自分が空腹である事に遅れて気付いた。日中あんなに動いたというのに、まだ何も食べていない。そう思い出したら、腹の虫が大きく鳴いた。

 すると、鳥が『やれやれ、見てられないね』と年長臭い口調で首を横に振った。

『まだ少し時間があるのなら、ちょっとここで待ってな』


 こちらの答えも聞かないまま、鳥が翼を大きく動かしたかと思うと、低い位置を飛んで滑るように町に向けて飛んでいった。そして、少しもしないうちに一つの白い布袋を足で掴んで戻ってきた。


「それ、どうしたの?」
『この町の犬や鼠とは友達でね。ちょっとした物くらいであれば、彼らの同居人からもらえたりするのさ』

 同居人――それは共に暮らしている人間や、世話になっている人間だという。

 渡された白い布の袋には、暖かいパンにコロッケが挟まれた、質素ながら食欲をそそるサンドイッチが二個入っていた。丁寧に紙袋で包装されているのを見る限り、どこかの店の商品といったところである。

 思わず、ノエルとまじまじと見つめてしまうと、察したように鳥が笑って、まるで人間のようにドカリと腰を降ろして胡坐をかいた。

『確かにアビードの町は、ひどい砂風が吹くから食べ物の屋台はないさ。けれどね、建物の店の中にはちゃんと、小さなスペースを設けて販売されているんだよ』
『なるほどな。食事処でも、持ち帰りの商品の提供も可能ってわけか』
『そうそう、通りがてら食料と水を調達して、そのままアビードを通過する人間達もいるからね。飲食の屋台はほとんどが共同経営って感じで、それぞれの店に組み込まれているってわけさ』

 そこで、鳥は再びラビへと目を向けた。

『あんたは見事な金髪金目だし、もしかしたら、食べる物が買えなかったんじゃないかって心配になってね。僕は年長鳥だから、人間側の暮らしや事情については、他の鳥よりも少しだけ詳しい』

 確かに販売を拒否される事はあるけれど、この町ではまだ試していない。とはいえ、まさか鳥から指摘されるとは思わなくて、ラビはなんだか恥ずかしくなった。

「まだどこにも立ち寄ってないだけだよ。宿には食事処もついてるし……」

 ラビが思わずごにょごにょと答えると、途端に鳥が『そっか』と遮るように相槌を打って、もうこの話はしまいだと言わんばかりに、自分の翼を手のように動かせて叩いた。

『いいよ、分かったから、ほらお食べ。これを食べて腹が満ちたら、町に戻る元気も湧いてくるよ』

 翼の先でサンドイッチを促され、ラビはその一つを取り出して、地面に紙袋を敷いてノエルの前に、もう一つを手に取った。そして、改めて鳥を見据えて小さくはにかんだ。

「――ありがとう」
『いいって事よ。あんたの笑顔が見られた、それで十分さ。僕は紳士な爺ぃ鳥だからね。そうやって笑うと、結構なかなか可愛いじゃないか』

 男の子ってのは、もうちょっと強くあってもいいと思うよ。僕が若い頃は、ネクタイなんてって馬鹿にされたけどね、文句あっかバカヤローって、よく喧嘩したものさ。人間にとって、店に入ったら全員客なんだろ? あんただって、金髪金目の何が悪いんだって言い返して、堂々と物を買っちまえばいいんだよ……

 ラビが食べ進める間、鳥は勝手にぺらぺらと話した。どうやら、男の子であると勘違いされているらしい。けれど訂正するタイミングは見付かりそうにもなかった。
 数口でサンドイッチを完食したノエルも、まるで演説するようにピーチクパーチクと喋り通す鳥を、呆れた顔で眺めた。途中でその鳥が『猫って優雅で色っぽくてキュートだよね』と語った時、『また猫かよッ』と理解し難いと言わんばかりの苦しそうな声を上げた。

『この町に関わってる動物は、一体どうなってんだ? まさか、鼠まで猫を崇拝してるってわけじゃねぇよな?』

 確かめてみたい気もするが、それはそれでなんだか怖いな……とノエルは珍しく躊躇する気配を見せてそう呟く。

 そのタイミングでラビがサンドイッチを食べ終わり、鳥がようやく話すのをやめた。別れを見送ろうと口にして、青いネクタイを翼の先の羽を器用に使って整え直す姿は、やはりよく知っている鳥類とは違って見えた。

 ラビとノエルが立ち上がると、鳥が思い出したようにこう言った。

『ところで、そこの狼すげぇ『怖い感じ』がしてぞわぞわすんだけど――。僕、喰われたりしないよね?』
『喰わねぇよ」

 尋ねるのが遅すぎないか、普通は冒頭で確認する疑問じゃねぇのか?

 ノエルがそう目で伝えてきて、ラビは「オレもそう思う」と目で答え返して頷いた。気のせいか、先程の変わった犬と、どこか似通った部分があるように思える。

 すると、鳥が安心したように、右の翼で胸を撫で下ろす仕草をした。

『なぁんだ、心配した損したぜ。まったく、鳥寿命が縮まっちまったじゃねぇかよ兄弟』
『一気に慣れ慣れしくなったな、鳥の兄弟になった覚えはねぇ』

 ノエルが真顔で言い返した。

 器用にウインクする鳥を見たのは初めてで、ラビは「……鳥って、オレよりウインクが上手いんだなぁ」という感想を抱いた。
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