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プロローグ
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クロレイド王国は【神樹】と呼ばれている魔物避けの聖なる巨木がある。
それが誕生してから国内における魔物の発生率と被害は、極端にその数を減らした。騎士や魔法使いによって魔物は滅され、国内の平和は日々たもたれているのだ。
とはいえ――そんな歴史などを受ける前からシルフィアはとてもよく理解していた。
『……王都を守る白騎士部隊? ああ、なんだかリアルな夢を見ている感じだわ』
シルフィアは五歳の時に前世の記憶が戻った。
それは、ゲームの攻略対象と婚約する前日のことだ。
モブ役のシルフィア・マルゼル伯爵令嬢。マルゼル伯爵家の長女で、波打つ淡い金髪に、両親や弟と同じピンクダイヤの瞳をした女の子だ。
けれど前世の記憶が蘇ったことによって、屋敷の窓から眺めた王都の風景に続き、彼女はそこに映った自分の顔を見て、
『平凡な私がなんで伯爵令嬢に収まってしまったのかしら』
という感想が一番に口をついて出た。
こんなに平凡な自分が伯爵令嬢なんかでいいのだろうかと一瞬悩んだものの、端役なのを思い出して納得した。
転生者だと覚醒したのは、モブとしての役目がスタートするお見合いの前日だった。
攻略対象の婚約者に〝未来で「君とは結婚しない」と言われて、婚約破棄されるモブの令嬢〟。
回避は不可、明日には顔合わせをして結婚の約束が両家で決定する。
とにかく、生きている以上、受け入れるしかないと心は大人になってしまったシルフィアは悟った。
ここは【聖なる神樹とレイニアの運命の恋】という〝ゲーム〟の舞台だ。
ある日、主人公の男爵令嬢レイニア・バクーイルに【聖女】の力が目覚め、彼女は王宮へ呼ばれる。
そこで七人のイケメンである攻略対象と出会い、彼らが見守る中で力を磨き、そして【神樹】の穢れを浄化するのがラクイマックスイベントだ。
【神樹】は、王都の大神殿に大切に守られていた。
だから旅なども不要。魔法が使える国民は二割程度だとされているこの世界で、レイニアは急に得てしまった聖女の力を乗り越えて、そして誰かと結婚する――。
略対象と過ごす日々の、胸きゅんどきどきな恋愛ゲームだ。
そしてシルフィアは、その攻略対象の一人【白騎士】の婚約者だった。
白騎士は、王都の守護を象徴した部隊のトップに与えられる称号だ。王家に忠誠を誓った一族が代々部隊を率いて、王宮だけでなく王都の治安維持にも貢献していた。
攻略対象の一人である【白騎士】クラウス・エンゼルロイズは、誠実で堅実。超がつくお堅い男性対象だ。
彼が大事にしているのは立派な騎士になることで、婚約者よりも鍛錬や騎士業に専念する。そして父の代よりも十年以上も早く、二十一歳で【白騎士】となる。
シルフィア・マルゼル伯爵令嬢は、そんな彼に振られるだけのモブ役だ。
神樹に穢れが起こった時の予言通り、彼が二十六歳の時に浄化できる聖女が現れる。彼も聖女の護衛兼教育係として王宮へ呼ばれ主人公に恋心を抱く。
『好きになった女性がいるのに結婚はできない』
彼がお堅すぎる騎士なのがいけなかった。
レイニアが彼ルートにいかなくとも、シルフィアは八歳からのつき合いだった彼に振られる運命となっている。
攻略対象の中でどうして彼だけ婚約者持ちの設定にしたのだろうと、シルフィアはゲームでほぼ出ない自分の存在に『私、要る……?』とは思った。
長年婚約者として関係を築いてきた女の子をあっさり捨てることには呆れたものの、彼の性格からの清々しいほど一途なところは、悪く言えない。
騎士属性で、お堅くて――というところはゲームのファンに大人気だった。
前世の記憶が蘇った翌日、五歳のシルフィアは、両家によって顔合わせをさせられてゲーム通り、未来の白騎士こと十三歳のクラウス・エンゼルロイズと婚約した。
少年なのに、彼はすでに堅実さを漂わせ大人びた美少年だった。
(私を婚約者として扱ってくれるけど、夫婦にはならないのよね……)
ゲームは、決められた運命。
彼の優しさを得られないことに寂しさを感じる時もあった。
彼女は婚約した時、ゲーム後に始まる自分の人生を待つことを決めていた。あまり深入りしないよう婚約者として当たり障りなく接し、彼が剣に専念している間、未来の婚活に向けて勉強と自分磨きに専念した。
そしてシルフィアが十八歳の時、神樹の異変が大神殿から正式に発表された。
同時に、聖女が現れたという話題と共に大注目を集めて、男爵令嬢レイニア・バクーイルが王宮へと上がった。
そこまではゲーム通り――だったのだが、意外なことに攻略速度は倍速だった。
「君とは結婚しない」
大神殿に行く浄化イベントもまだの段階で、シルフィアは婚約者のクラウスと破局を迎えていた。
「はぁ……そうですか」
なんとも間の抜けた声が出てしまう。呆気に取られて動けないでいたソフィアの金髪が、夏の暮れの風にそよりと吹かれた。
王宮に上がってから三週間後、屋敷に来た婚約者は一言目に終わりを告げた。
二十六歳になったクラウスは、大変美しい男だ。
代々国王に仕える【白騎士】エンゼルロイズ伯爵家の特徴である、目を引く紫がかった白髪をしている。母親譲りのブルーの瞳は、彼の純真潔白を主張するような白髪の美しさによく似合う。
(この世界で『ハーレム』という言葉を聞くことになるとは思わなかったわ……)
なんとレイニアは、ゲームのイベントがすべて終わる前に七人の攻略対象たちとハーレムエンドをしてしまったのだ。
さらにシルフィアが驚いたのは、そのハーレムにクラウスも加わったことだった。
(手も滅多に握らなかった人が、ハーレム要員……)
好きな相手だったら、この清らか一徹の騎士も女性に触れるのだろうか。
そう考えたシルフィアは、密かに胸が苦しい気持ちになるのを感じた。
誰からも愛される美貌と気質を持った主人公のレイニア。彼女はクラウスの優しい愛情さえ得られる。
勉強に気を向けて、自分の中から追い出していた醜い『羨ましい』で胸が苦しい。
(最後だけでも抱きしめて、なんて言ったら嫌われる? 思い出が欲しい、と)
つい、一歩前に足が前進んだ。そうしたら玄関前に立っていたクラウスが、やや身を後ろへと引く。
「何か?」
まるで他人に取る態度だ。そこにはシルフィアもさすがに少し、心にサクときた。
(近づくことさえ嫌がられてしまったんだわ)
手を握ることさえあまりしなかった彼に、紳士淑女の距離ではないと咎められるのを考えると、彼女の足は自然と後退した。
「……いえ、なんでもありません」
三週間ぶりの婚約者をちらりと上目遣いに見つめ返しても、クラウスは見たことがない淀んだ瞳でただただ見つめ返してくるばかりだ。
白騎士であるクラウスとは十三年つき合った。
当たり障りなく〝いい婚約者〟だとシルフィア自身も感じていた。
それだけに『三週間ぶり』と挨拶すらなかったのは寂しすぎた。
(ゲームで決まっていた運命とはいえ、……こんなにも呆気なく二人は終わるのね)
そもそも自分も彼に色々と思う資格なんてないだろう。
未来が分かっていたから、婚約時からずっと次の婚約に向けて努力していた。彼とは必要な交流しか取ってこなかった。
「分かりました。婚約破棄はそちらの家でお進めください」
そう答え、スカートの左右をつまんで淑女の一礼を取る。
あとは彼が『さよなら』をすれば、二人は終わる。
その姿勢のまま彼の最後の声かけを待っていたシルフィアは、ふと、クラウスが何も言わないことに気づく。見上げてみると彼は動かない。
「他に、ご用件はありますでしょうか?」
突っ立っているばかりなのも珍しい。
心配に思って尋ねると、彼がやや遅れて眉を寄せ、それからどこかぼんやりした目で頷く。
「話が早くて助かる。それでは、俺はレイニア嬢のもとに戻らないと」
シルフィアは呆気に取られた。少し応答したと思ったら、婚約者の前で堂々と別の女性の名前を出すなんて。
彼は結婚する相手に誠意を示すタイプだと思っていたが、シルフィアのことなんてどうでもよかったのかと悲しさのあまり怒りに変わった。
二人は仲が悪いわけではなかった。
それが彼の恋で、呆気なくすべて崩れていく気がした。
「それでは、さようなら」
見送りさえ嫌がられるかもしれない。シルフィアは傷ついた顔なんて見せるものかと、彼に背を向けて屋敷の中へと品をたもって戻った。
どちらに転んでも振られるモブだ。
傷つくのは今だけ。モブとしての役割を終えてようやく自由になった、これでシルフィアは自分の人生が始まる。
だから他人に戻るクラウスに、心から『さよなら』を告げた。
それが、自分と彼の最後の会話だと思っていたから。
しかし今後、彼がずるずる関わってくることになろうとは、この時シルフィアはまったく思っていなかったのだった――。
それが誕生してから国内における魔物の発生率と被害は、極端にその数を減らした。騎士や魔法使いによって魔物は滅され、国内の平和は日々たもたれているのだ。
とはいえ――そんな歴史などを受ける前からシルフィアはとてもよく理解していた。
『……王都を守る白騎士部隊? ああ、なんだかリアルな夢を見ている感じだわ』
シルフィアは五歳の時に前世の記憶が戻った。
それは、ゲームの攻略対象と婚約する前日のことだ。
モブ役のシルフィア・マルゼル伯爵令嬢。マルゼル伯爵家の長女で、波打つ淡い金髪に、両親や弟と同じピンクダイヤの瞳をした女の子だ。
けれど前世の記憶が蘇ったことによって、屋敷の窓から眺めた王都の風景に続き、彼女はそこに映った自分の顔を見て、
『平凡な私がなんで伯爵令嬢に収まってしまったのかしら』
という感想が一番に口をついて出た。
こんなに平凡な自分が伯爵令嬢なんかでいいのだろうかと一瞬悩んだものの、端役なのを思い出して納得した。
転生者だと覚醒したのは、モブとしての役目がスタートするお見合いの前日だった。
攻略対象の婚約者に〝未来で「君とは結婚しない」と言われて、婚約破棄されるモブの令嬢〟。
回避は不可、明日には顔合わせをして結婚の約束が両家で決定する。
とにかく、生きている以上、受け入れるしかないと心は大人になってしまったシルフィアは悟った。
ここは【聖なる神樹とレイニアの運命の恋】という〝ゲーム〟の舞台だ。
ある日、主人公の男爵令嬢レイニア・バクーイルに【聖女】の力が目覚め、彼女は王宮へ呼ばれる。
そこで七人のイケメンである攻略対象と出会い、彼らが見守る中で力を磨き、そして【神樹】の穢れを浄化するのがラクイマックスイベントだ。
【神樹】は、王都の大神殿に大切に守られていた。
だから旅なども不要。魔法が使える国民は二割程度だとされているこの世界で、レイニアは急に得てしまった聖女の力を乗り越えて、そして誰かと結婚する――。
略対象と過ごす日々の、胸きゅんどきどきな恋愛ゲームだ。
そしてシルフィアは、その攻略対象の一人【白騎士】の婚約者だった。
白騎士は、王都の守護を象徴した部隊のトップに与えられる称号だ。王家に忠誠を誓った一族が代々部隊を率いて、王宮だけでなく王都の治安維持にも貢献していた。
攻略対象の一人である【白騎士】クラウス・エンゼルロイズは、誠実で堅実。超がつくお堅い男性対象だ。
彼が大事にしているのは立派な騎士になることで、婚約者よりも鍛錬や騎士業に専念する。そして父の代よりも十年以上も早く、二十一歳で【白騎士】となる。
シルフィア・マルゼル伯爵令嬢は、そんな彼に振られるだけのモブ役だ。
神樹に穢れが起こった時の予言通り、彼が二十六歳の時に浄化できる聖女が現れる。彼も聖女の護衛兼教育係として王宮へ呼ばれ主人公に恋心を抱く。
『好きになった女性がいるのに結婚はできない』
彼がお堅すぎる騎士なのがいけなかった。
レイニアが彼ルートにいかなくとも、シルフィアは八歳からのつき合いだった彼に振られる運命となっている。
攻略対象の中でどうして彼だけ婚約者持ちの設定にしたのだろうと、シルフィアはゲームでほぼ出ない自分の存在に『私、要る……?』とは思った。
長年婚約者として関係を築いてきた女の子をあっさり捨てることには呆れたものの、彼の性格からの清々しいほど一途なところは、悪く言えない。
騎士属性で、お堅くて――というところはゲームのファンに大人気だった。
前世の記憶が蘇った翌日、五歳のシルフィアは、両家によって顔合わせをさせられてゲーム通り、未来の白騎士こと十三歳のクラウス・エンゼルロイズと婚約した。
少年なのに、彼はすでに堅実さを漂わせ大人びた美少年だった。
(私を婚約者として扱ってくれるけど、夫婦にはならないのよね……)
ゲームは、決められた運命。
彼の優しさを得られないことに寂しさを感じる時もあった。
彼女は婚約した時、ゲーム後に始まる自分の人生を待つことを決めていた。あまり深入りしないよう婚約者として当たり障りなく接し、彼が剣に専念している間、未来の婚活に向けて勉強と自分磨きに専念した。
そしてシルフィアが十八歳の時、神樹の異変が大神殿から正式に発表された。
同時に、聖女が現れたという話題と共に大注目を集めて、男爵令嬢レイニア・バクーイルが王宮へと上がった。
そこまではゲーム通り――だったのだが、意外なことに攻略速度は倍速だった。
「君とは結婚しない」
大神殿に行く浄化イベントもまだの段階で、シルフィアは婚約者のクラウスと破局を迎えていた。
「はぁ……そうですか」
なんとも間の抜けた声が出てしまう。呆気に取られて動けないでいたソフィアの金髪が、夏の暮れの風にそよりと吹かれた。
王宮に上がってから三週間後、屋敷に来た婚約者は一言目に終わりを告げた。
二十六歳になったクラウスは、大変美しい男だ。
代々国王に仕える【白騎士】エンゼルロイズ伯爵家の特徴である、目を引く紫がかった白髪をしている。母親譲りのブルーの瞳は、彼の純真潔白を主張するような白髪の美しさによく似合う。
(この世界で『ハーレム』という言葉を聞くことになるとは思わなかったわ……)
なんとレイニアは、ゲームのイベントがすべて終わる前に七人の攻略対象たちとハーレムエンドをしてしまったのだ。
さらにシルフィアが驚いたのは、そのハーレムにクラウスも加わったことだった。
(手も滅多に握らなかった人が、ハーレム要員……)
好きな相手だったら、この清らか一徹の騎士も女性に触れるのだろうか。
そう考えたシルフィアは、密かに胸が苦しい気持ちになるのを感じた。
誰からも愛される美貌と気質を持った主人公のレイニア。彼女はクラウスの優しい愛情さえ得られる。
勉強に気を向けて、自分の中から追い出していた醜い『羨ましい』で胸が苦しい。
(最後だけでも抱きしめて、なんて言ったら嫌われる? 思い出が欲しい、と)
つい、一歩前に足が前進んだ。そうしたら玄関前に立っていたクラウスが、やや身を後ろへと引く。
「何か?」
まるで他人に取る態度だ。そこにはシルフィアもさすがに少し、心にサクときた。
(近づくことさえ嫌がられてしまったんだわ)
手を握ることさえあまりしなかった彼に、紳士淑女の距離ではないと咎められるのを考えると、彼女の足は自然と後退した。
「……いえ、なんでもありません」
三週間ぶりの婚約者をちらりと上目遣いに見つめ返しても、クラウスは見たことがない淀んだ瞳でただただ見つめ返してくるばかりだ。
白騎士であるクラウスとは十三年つき合った。
当たり障りなく〝いい婚約者〟だとシルフィア自身も感じていた。
それだけに『三週間ぶり』と挨拶すらなかったのは寂しすぎた。
(ゲームで決まっていた運命とはいえ、……こんなにも呆気なく二人は終わるのね)
そもそも自分も彼に色々と思う資格なんてないだろう。
未来が分かっていたから、婚約時からずっと次の婚約に向けて努力していた。彼とは必要な交流しか取ってこなかった。
「分かりました。婚約破棄はそちらの家でお進めください」
そう答え、スカートの左右をつまんで淑女の一礼を取る。
あとは彼が『さよなら』をすれば、二人は終わる。
その姿勢のまま彼の最後の声かけを待っていたシルフィアは、ふと、クラウスが何も言わないことに気づく。見上げてみると彼は動かない。
「他に、ご用件はありますでしょうか?」
突っ立っているばかりなのも珍しい。
心配に思って尋ねると、彼がやや遅れて眉を寄せ、それからどこかぼんやりした目で頷く。
「話が早くて助かる。それでは、俺はレイニア嬢のもとに戻らないと」
シルフィアは呆気に取られた。少し応答したと思ったら、婚約者の前で堂々と別の女性の名前を出すなんて。
彼は結婚する相手に誠意を示すタイプだと思っていたが、シルフィアのことなんてどうでもよかったのかと悲しさのあまり怒りに変わった。
二人は仲が悪いわけではなかった。
それが彼の恋で、呆気なくすべて崩れていく気がした。
「それでは、さようなら」
見送りさえ嫌がられるかもしれない。シルフィアは傷ついた顔なんて見せるものかと、彼に背を向けて屋敷の中へと品をたもって戻った。
どちらに転んでも振られるモブだ。
傷つくのは今だけ。モブとしての役割を終えてようやく自由になった、これでシルフィアは自分の人生が始まる。
だから他人に戻るクラウスに、心から『さよなら』を告げた。
それが、自分と彼の最後の会話だと思っていたから。
しかし今後、彼がずるずる関わってくることになろうとは、この時シルフィアはまったく思っていなかったのだった――。
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