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第3章 迷宮道中膝栗毛!!
第153話 憎いアイツは二刀流!
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サヨちゃんの視線の先には、扉があった。多分、転送門だ。扉は閉じられている。でも、さっきはこんな扉はなかった。隠されていたのか?
「これを開ければ、先に進めるんじゃないのか?」
「無理じゃ。」
「なんで?」
「封印が施されておる。そしてなにより、その封印は強固じゃ。妾でも解除できん。」
「サヨちゃんでも無理って、お手上げじゃないか。」
悔しさのあまり、俺は立ち上がって地団駄を踏んだ。……地団駄を踏んでみて、何か違和感を感じた。ズボンのポケットに何か入っている?物を入れた覚えはないんだけどな?
「なんだこれは……?」
取り出して見てみると、変な黒光りする石が入っていた。ナニコレ?
「それは……、キャッチアップ・ストーンではないか!なぜ、そなたがそんな物を持っている?」
「知らないよ!勝手にポケットに入ってたんだ。ところでケチャップ・スコーンって何?」
「違う!キャッチアップ・ストーンじゃ!仲間がはぐれた時に合流を補助するための、地属性魔法じゃ。」
「魔法なん、コレ?」
「術者が自身と仲間に持たせ、その魔力の共鳴によって互いの位置を探知する。転移魔法でも使えばすぐに合流が可能になるという仕組みじゃ。」
地属性?……まてよ?ってことはまさか?アイツ、侍がこれを置いていったということなのか?
「侍がこれを?何のために?」
「例の侍が置いていったというのか?侍程度では扱える魔法ではないぞ。高度な技術が必要なのじゃ、それは。」
「アイツは並みの侍じゃないんだよ。かくいう俺も一般的な侍なんて知らないけど、とにかくアイツは魔法も使いこなしてた。砂を鎧にしたり、魔法返しなんかも使ってきた。」
「馬鹿な!侍どころか、並みの魔術師を遙かに凌駕しておるぞ、そやつは!」
「やっぱ、100年籠もってたってのは本当なのかもしれないな。アイツならその間に修行とかしてそうだったし。」
思い返してみて、分析してみると、割とトンデモないヤツだったんじゃないか。剣も魔法も使いこなす化け物だ!いわゆる、二刀流というヤツなんだろう。剣も使うから意味がややこしくなるけど。
「現実として、その石はここにある。そなたが持ってきたというのでなければ、侍が持たせたのじゃろう。」
「持たせたってことはつまり……合流しろということか?後で追わせるために。」
「石があるのであれば、転移魔法で合流は可能じゃ。こちらとしては都合は良い。使わせてもらおうではないか。」
「これを開ければ、先に進めるんじゃないのか?」
「無理じゃ。」
「なんで?」
「封印が施されておる。そしてなにより、その封印は強固じゃ。妾でも解除できん。」
「サヨちゃんでも無理って、お手上げじゃないか。」
悔しさのあまり、俺は立ち上がって地団駄を踏んだ。……地団駄を踏んでみて、何か違和感を感じた。ズボンのポケットに何か入っている?物を入れた覚えはないんだけどな?
「なんだこれは……?」
取り出して見てみると、変な黒光りする石が入っていた。ナニコレ?
「それは……、キャッチアップ・ストーンではないか!なぜ、そなたがそんな物を持っている?」
「知らないよ!勝手にポケットに入ってたんだ。ところでケチャップ・スコーンって何?」
「違う!キャッチアップ・ストーンじゃ!仲間がはぐれた時に合流を補助するための、地属性魔法じゃ。」
「魔法なん、コレ?」
「術者が自身と仲間に持たせ、その魔力の共鳴によって互いの位置を探知する。転移魔法でも使えばすぐに合流が可能になるという仕組みじゃ。」
地属性?……まてよ?ってことはまさか?アイツ、侍がこれを置いていったということなのか?
「侍がこれを?何のために?」
「例の侍が置いていったというのか?侍程度では扱える魔法ではないぞ。高度な技術が必要なのじゃ、それは。」
「アイツは並みの侍じゃないんだよ。かくいう俺も一般的な侍なんて知らないけど、とにかくアイツは魔法も使いこなしてた。砂を鎧にしたり、魔法返しなんかも使ってきた。」
「馬鹿な!侍どころか、並みの魔術師を遙かに凌駕しておるぞ、そやつは!」
「やっぱ、100年籠もってたってのは本当なのかもしれないな。アイツならその間に修行とかしてそうだったし。」
思い返してみて、分析してみると、割とトンデモないヤツだったんじゃないか。剣も魔法も使いこなす化け物だ!いわゆる、二刀流というヤツなんだろう。剣も使うから意味がややこしくなるけど。
「現実として、その石はここにある。そなたが持ってきたというのでなければ、侍が持たせたのじゃろう。」
「持たせたってことはつまり……合流しろということか?後で追わせるために。」
「石があるのであれば、転移魔法で合流は可能じゃ。こちらとしては都合は良い。使わせてもらおうではないか。」
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