48 / 88
紅谷金烏×5
しおりを挟む
ひとつのベッドに二人で眠るのはとても窮屈だった。それでも存分に兄貴の腕枕と厚い胸板を楽しみながら、うつらうつらと夜を過ごす。
早いうちに電気は消されたが、気持ちは昂ぶっていた。一緒のベッドで眠るのにセックスしないなんてあり得ない。でもしょうがないのだ、今のオレは不能だから。
どれくらいの時間が経ったのか、兄貴がモゾモゾと起き上がる。深夜なのは確実で、ポツポツと降り出した雨が窓に当たる音がした。
「兄貴、どっか行くの」
「起きてたか」
「寝れない」
兄貴の服を握ると、兄貴の手がそれを優しく解いた。目の上に手を乗せられ、視界が手のひらに覆われる。
「仕事行ってくる」
「じゃあ行ってらっしゃいのちゅー、してあげる」
手を伸ばして兄貴の顔に触れると、その手のひらにキスされた。オレはそのまま腕を回し、起き上がってハグする。
「兄貴はオレの事嫌いなの?」
「可愛い弟だと思ってるよ」
「弟じゃなかったら? 犯したい?」
ぽんぽんと、兄貴の手がオレの背中を一定のリズムで叩く。子供をあやすみたいに。
「犯したい」
少し間を置いて、小さく呟いた言葉に、オレはそれだけで腰が砕けそうになる。
耳が、脳が犯された気分だ。
「じゃあ犯してよ、今すぐ」
「もう仕事だから」
仕事がなければしてくれるのか?益々興奮して眠れそうにないオレは、期待でおかしくなりそうだった。
「灯。俺が帰ったらしよう。その時は全部、したい事しよう」
兄貴が前のめりになって、抱きついたままのオレをベッドに寝かす。したい事しよう、って言った。夢じゃないよな?オレの悲しい妄想だったら、もう、オレは起きた瞬間兄貴を襲う。
離れて行く兄貴の表情はどこか切なくて、まるで今生の別れみたいに思えた。
「お願い、キスだけ今して」
兄貴の手がオレの髪を撫で、それから触れるだけのキスをする。
行ってきます、と言う兄貴の背中を見送りながら、泣きたくなった。
ほとんど何もない部屋を漁って、一袋だけクスリを見つける。クスリさえあれば勃つかもしれない。もっと楽しくなりたい。
見え見えの罠も裏切りも、わからないままに終わりたい。
「あ……あ……」
クスリを吸って、脳から分泌される楽しい成分に身体がビリビリ痺れて行くのを感じた。
兄貴のキスを思い出しながら後ろの穴を弄る。兄貴の匂いのするベッドに、萎えたままの自身を擦り付けたい。
「ああっあっ」
後ろの穴に入れた指を抜き差ししながら、兄貴に犯される自分を妄想した。後ろから深いとこまで、脳の奥まで犯されたい。
愛なんていらないけど、兄貴はオレの初恋の人だから。
ガチャガチャガチャ、バタン。
「紅谷灯、動くな。強制わいせつの容疑で逮捕する」
「紅谷灯確保しました。被疑者薬物使用の疑い」
おしりにいれた指が引き抜かれて、あんっ、なんて喘いだ。おしりのあな寂しいからおじさん、ちんぽいれてくれるの?オレが言うと蔑んだ目で見てくる。みんな怖い。みんなオレの事嫌いなんだ。兄貴だって嘘吐きだ。うそうそうそうそ
早いうちに電気は消されたが、気持ちは昂ぶっていた。一緒のベッドで眠るのにセックスしないなんてあり得ない。でもしょうがないのだ、今のオレは不能だから。
どれくらいの時間が経ったのか、兄貴がモゾモゾと起き上がる。深夜なのは確実で、ポツポツと降り出した雨が窓に当たる音がした。
「兄貴、どっか行くの」
「起きてたか」
「寝れない」
兄貴の服を握ると、兄貴の手がそれを優しく解いた。目の上に手を乗せられ、視界が手のひらに覆われる。
「仕事行ってくる」
「じゃあ行ってらっしゃいのちゅー、してあげる」
手を伸ばして兄貴の顔に触れると、その手のひらにキスされた。オレはそのまま腕を回し、起き上がってハグする。
「兄貴はオレの事嫌いなの?」
「可愛い弟だと思ってるよ」
「弟じゃなかったら? 犯したい?」
ぽんぽんと、兄貴の手がオレの背中を一定のリズムで叩く。子供をあやすみたいに。
「犯したい」
少し間を置いて、小さく呟いた言葉に、オレはそれだけで腰が砕けそうになる。
耳が、脳が犯された気分だ。
「じゃあ犯してよ、今すぐ」
「もう仕事だから」
仕事がなければしてくれるのか?益々興奮して眠れそうにないオレは、期待でおかしくなりそうだった。
「灯。俺が帰ったらしよう。その時は全部、したい事しよう」
兄貴が前のめりになって、抱きついたままのオレをベッドに寝かす。したい事しよう、って言った。夢じゃないよな?オレの悲しい妄想だったら、もう、オレは起きた瞬間兄貴を襲う。
離れて行く兄貴の表情はどこか切なくて、まるで今生の別れみたいに思えた。
「お願い、キスだけ今して」
兄貴の手がオレの髪を撫で、それから触れるだけのキスをする。
行ってきます、と言う兄貴の背中を見送りながら、泣きたくなった。
ほとんど何もない部屋を漁って、一袋だけクスリを見つける。クスリさえあれば勃つかもしれない。もっと楽しくなりたい。
見え見えの罠も裏切りも、わからないままに終わりたい。
「あ……あ……」
クスリを吸って、脳から分泌される楽しい成分に身体がビリビリ痺れて行くのを感じた。
兄貴のキスを思い出しながら後ろの穴を弄る。兄貴の匂いのするベッドに、萎えたままの自身を擦り付けたい。
「ああっあっ」
後ろの穴に入れた指を抜き差ししながら、兄貴に犯される自分を妄想した。後ろから深いとこまで、脳の奥まで犯されたい。
愛なんていらないけど、兄貴はオレの初恋の人だから。
ガチャガチャガチャ、バタン。
「紅谷灯、動くな。強制わいせつの容疑で逮捕する」
「紅谷灯確保しました。被疑者薬物使用の疑い」
おしりにいれた指が引き抜かれて、あんっ、なんて喘いだ。おしりのあな寂しいからおじさん、ちんぽいれてくれるの?オレが言うと蔑んだ目で見てくる。みんな怖い。みんなオレの事嫌いなんだ。兄貴だって嘘吐きだ。うそうそうそうそ
0
お気に入りに追加
89
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
ゆるふわメスお兄さんを寝ている間に俺のチンポに完全屈服させる話
さくた
BL
攻め:浩介(こうすけ)
奏音とは大学の先輩後輩関係
受け:奏音(かなと)
同性と付き合うのは浩介が初めて
いつも以上に孕むだのなんだの言いまくってるし攻めのセリフにも♡がつく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる