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23.溶け合う
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ケニー先生との話が終わって、すぐにジルが部屋に入ってきた。
診察に付き添っていたミトが部屋の外に出る。
婚約しているからといって、二人きりでいいのかとも思うけれど、
寝台を共にしているのに二人きりを気にするのは変な話なのかもしれない。
「診察の結果は大丈夫だったみたいだね。良かった。
魔力量が多いから少し不安だったんだ。」
私の座るソファに来て、ぴったりと寄り添うように座る。
すぐに肩に手を回されて抱き寄せられると、
吸い寄せられるように頭をジルの胸につけてしまう。
そうか…これが運命の相手ってことなんだ。
あまりにもふれあうのが自然すぎて、逆に離れると違和感がある。
初対面からふれられても嫌じゃなかった。恥ずかしいのは今も恥ずかしいけど。
…でもなぁ、運命の相手か。
「なんだか少し落ち込んでいる?
やっぱり魔力を勝手に流したのは嫌だった?」
頭の上から降ってくる声が悲しそうで、あわてて否定する。
「そうじゃないの。まったく嫌じゃなかったの。
…だから少し落ち込んでいるのかもしれない。」
「嫌じゃないことに落ち込んでいる?
もしかして、ケニー先生から昔話を聞いた?」
「うん。ねぇ、ジルの運命の相手って私?」
真剣に聞いたのがわかったのか、ジルは私を抱き上げてひざの上に乗せた。
ソファで横に座って抱き着いていると、どうしても顔が見えにくい。
こうして座らせて眼鏡を外すのは、ジルなりの真剣な姿勢のようだ。
「俺の運命の相手はリアで間違いない。
だけど、俺は運命の相手は嫌いだった。
こんな魔力量で、こんな闇属性で、強力な魅了眼だって言われても、
そのすべてが俺が望んだものじゃない。産まれた時点で決められていたものだ。
なのに、それ以上に運命の相手だなんて勝手に決められたことが腹立たしかった。
俺が望んだことじゃないのに、俺のすべてが勝手に決められていく怖さ。
周りが勝手に騒いで苦しんで、全部俺のせいだって言って来る。
この魔力も属性も魅了眼も捨てられるなら、シャハルにくれてやったっていい。
そう思ってたんだ。」
嘘じゃない。苦しかったってジルの目がそう言ってる。
勝手に周りが騒いで、勝手に周りが欲しがって、その気持ちには共感できる。
石榴姫の血縁で石榴色の目を持って産まれた私に、周りは勝手に騒いだ。
レミアスの王子たちの歳が近かったら、間違いなく王妃にされていただろう。
公爵家の長女にすぎないのに、
王宮で王族教育を受けさせられ、王族扱いで過ごした。
王妃や王子妃たちからは可愛がってもらっていたが、それも望んだわけではない。
一人だけ特別扱いされているせいで、学園の令嬢たちとは友達にもなれなかった。
何が気に入らなかったのか、義妹には一方的に嫌われ、
家でも学園でも攻撃され続けた。
家格に合う令息が少なかった上に、顔合わせのお茶会はすべて義妹に邪魔され、
王族扱いの令嬢な上に厄介者の義妹がいるようでは、
どこの家からもやんわりと断られた。
結婚したいわけでは無かったから、それでも良かったのに、夜会に行けば噂される。
公爵家の石榴姫だなんて呼び名は嫌われている証拠でしかなかった。
ジルも同じように一人で苦しんでいた?
魔王なんて呼ばれて、嬉しいわけないよね。
「だけど、リアに会って、それが全てひっくり返った。
運命の相手がリアなら、運命を受け入れていいと初めて思えた。
多すぎる魔力量も、リアと同じならそれでいい。
闇属性だって、リアの光属性の対だと思えば納得できる。
魅了眼だって、リアを惚れさせるのには何にも役に立たない。
リアを惚れさせるには、俺を好きになってもらうには、
俺自身を見てもらうしかない。
そう思ったときに、魔力量も闇属性も魅了眼も、
この身分の肩書だって、何一つ使えない。
障害にならない代わりに武器にもならない。
リアの前では、ただの18歳の男でしかないんだ。
こうして抱き上げて、好きになってくれと願うしかできない。
俺はとても無力なんだ。」
「…私も、レミアスにいた時は苦しかった。
石榴姫の血を継ぐ者として大事にされていたけど、
それは私の中の血が大事だっただけ。
こんなに魔力量が多いなんて知らなかったし、
光属性があっても自分を治癒できる以外に使いみちなかったし。
魅了眼なんてこの国来て初めて知ったから、私に効かない理由もわからない。
レミアスでは婚約できる相手もいなかったし、友達もいなかった。
ミトがそばにいてくれなかったら何もできない、ただの令嬢なの。
この国に来てもシャハル王子に追いかけられて絶望したわ。
静かに勉強することすらできないのかって、苦しかった。
ジルと婚約してから、ようやく自由になれた気がする。
好きなように話せて、好きなだけ本が読めて、一緒にご飯を食べるのが幸せで。
レミアスで苦しかったことを忘れてしまっていたくらい。
だけど、ジルの運命の相手って言われて、少し悲しくなってしまったの。」
「俺の運命の相手だったのは嫌だった…?」
「ジルが思ってたことの通りよ。
この婚約がジルの運命の相手だからって言う理由だけで決められたのなら嫌だと思ったの。
ジルの心が無いのに、魔力だけ受け取ってしまったのなら、悲しかった。」
感情が高ぶったせいか、泣きたくなかったのに、涙がこぼれてしまった。
頬を伝う感触であわてて手で拭おうとする。
ジルがその前に頬にくちづけて、涙の痕をたどるように何度もキスをする。
髪にはよくキスされていたけど、頬にされたのは初めてで、
近づいたジルの首筋が見えて、自分の心臓の音がうるさい。
どうしてだろう。いつも近づいているし、ふれあっているのに、
まるで違うことのように思える。
「好きだ。」
頬に手をそえたまま、すぐそばにジルの目がある。
まっすぐに見つめてくるジルの目が濡れているように光っていて、目が離せない。
そのままゆっくりとジルの顔が近づいてきて、くちびる同士が合わさる。
すぐさま離れていくのが寂しく感じて、もっとしてほしいと思ってしまう。
「リアが好きだ。ただ好きなんだ。
運命じゃなくても、リアに会えたことが幸せで、一緒にいたいんだ。
魔力を返さなくてもいい。それでも、そばにいてほしい。
俺は、俺のすべてはリアのものだ。」
二度目のキスは、どちらからふれたのかわからなかった。
離れたくなかった。少しも離したくなかった。
ジルに言われたことに返せずにいたことに気が付かないまま、
溶け合うように抱き合ってキスし続けていた。
診察に付き添っていたミトが部屋の外に出る。
婚約しているからといって、二人きりでいいのかとも思うけれど、
寝台を共にしているのに二人きりを気にするのは変な話なのかもしれない。
「診察の結果は大丈夫だったみたいだね。良かった。
魔力量が多いから少し不安だったんだ。」
私の座るソファに来て、ぴったりと寄り添うように座る。
すぐに肩に手を回されて抱き寄せられると、
吸い寄せられるように頭をジルの胸につけてしまう。
そうか…これが運命の相手ってことなんだ。
あまりにもふれあうのが自然すぎて、逆に離れると違和感がある。
初対面からふれられても嫌じゃなかった。恥ずかしいのは今も恥ずかしいけど。
…でもなぁ、運命の相手か。
「なんだか少し落ち込んでいる?
やっぱり魔力を勝手に流したのは嫌だった?」
頭の上から降ってくる声が悲しそうで、あわてて否定する。
「そうじゃないの。まったく嫌じゃなかったの。
…だから少し落ち込んでいるのかもしれない。」
「嫌じゃないことに落ち込んでいる?
もしかして、ケニー先生から昔話を聞いた?」
「うん。ねぇ、ジルの運命の相手って私?」
真剣に聞いたのがわかったのか、ジルは私を抱き上げてひざの上に乗せた。
ソファで横に座って抱き着いていると、どうしても顔が見えにくい。
こうして座らせて眼鏡を外すのは、ジルなりの真剣な姿勢のようだ。
「俺の運命の相手はリアで間違いない。
だけど、俺は運命の相手は嫌いだった。
こんな魔力量で、こんな闇属性で、強力な魅了眼だって言われても、
そのすべてが俺が望んだものじゃない。産まれた時点で決められていたものだ。
なのに、それ以上に運命の相手だなんて勝手に決められたことが腹立たしかった。
俺が望んだことじゃないのに、俺のすべてが勝手に決められていく怖さ。
周りが勝手に騒いで苦しんで、全部俺のせいだって言って来る。
この魔力も属性も魅了眼も捨てられるなら、シャハルにくれてやったっていい。
そう思ってたんだ。」
嘘じゃない。苦しかったってジルの目がそう言ってる。
勝手に周りが騒いで、勝手に周りが欲しがって、その気持ちには共感できる。
石榴姫の血縁で石榴色の目を持って産まれた私に、周りは勝手に騒いだ。
レミアスの王子たちの歳が近かったら、間違いなく王妃にされていただろう。
公爵家の長女にすぎないのに、
王宮で王族教育を受けさせられ、王族扱いで過ごした。
王妃や王子妃たちからは可愛がってもらっていたが、それも望んだわけではない。
一人だけ特別扱いされているせいで、学園の令嬢たちとは友達にもなれなかった。
何が気に入らなかったのか、義妹には一方的に嫌われ、
家でも学園でも攻撃され続けた。
家格に合う令息が少なかった上に、顔合わせのお茶会はすべて義妹に邪魔され、
王族扱いの令嬢な上に厄介者の義妹がいるようでは、
どこの家からもやんわりと断られた。
結婚したいわけでは無かったから、それでも良かったのに、夜会に行けば噂される。
公爵家の石榴姫だなんて呼び名は嫌われている証拠でしかなかった。
ジルも同じように一人で苦しんでいた?
魔王なんて呼ばれて、嬉しいわけないよね。
「だけど、リアに会って、それが全てひっくり返った。
運命の相手がリアなら、運命を受け入れていいと初めて思えた。
多すぎる魔力量も、リアと同じならそれでいい。
闇属性だって、リアの光属性の対だと思えば納得できる。
魅了眼だって、リアを惚れさせるのには何にも役に立たない。
リアを惚れさせるには、俺を好きになってもらうには、
俺自身を見てもらうしかない。
そう思ったときに、魔力量も闇属性も魅了眼も、
この身分の肩書だって、何一つ使えない。
障害にならない代わりに武器にもならない。
リアの前では、ただの18歳の男でしかないんだ。
こうして抱き上げて、好きになってくれと願うしかできない。
俺はとても無力なんだ。」
「…私も、レミアスにいた時は苦しかった。
石榴姫の血を継ぐ者として大事にされていたけど、
それは私の中の血が大事だっただけ。
こんなに魔力量が多いなんて知らなかったし、
光属性があっても自分を治癒できる以外に使いみちなかったし。
魅了眼なんてこの国来て初めて知ったから、私に効かない理由もわからない。
レミアスでは婚約できる相手もいなかったし、友達もいなかった。
ミトがそばにいてくれなかったら何もできない、ただの令嬢なの。
この国に来てもシャハル王子に追いかけられて絶望したわ。
静かに勉強することすらできないのかって、苦しかった。
ジルと婚約してから、ようやく自由になれた気がする。
好きなように話せて、好きなだけ本が読めて、一緒にご飯を食べるのが幸せで。
レミアスで苦しかったことを忘れてしまっていたくらい。
だけど、ジルの運命の相手って言われて、少し悲しくなってしまったの。」
「俺の運命の相手だったのは嫌だった…?」
「ジルが思ってたことの通りよ。
この婚約がジルの運命の相手だからって言う理由だけで決められたのなら嫌だと思ったの。
ジルの心が無いのに、魔力だけ受け取ってしまったのなら、悲しかった。」
感情が高ぶったせいか、泣きたくなかったのに、涙がこぼれてしまった。
頬を伝う感触であわてて手で拭おうとする。
ジルがその前に頬にくちづけて、涙の痕をたどるように何度もキスをする。
髪にはよくキスされていたけど、頬にされたのは初めてで、
近づいたジルの首筋が見えて、自分の心臓の音がうるさい。
どうしてだろう。いつも近づいているし、ふれあっているのに、
まるで違うことのように思える。
「好きだ。」
頬に手をそえたまま、すぐそばにジルの目がある。
まっすぐに見つめてくるジルの目が濡れているように光っていて、目が離せない。
そのままゆっくりとジルの顔が近づいてきて、くちびる同士が合わさる。
すぐさま離れていくのが寂しく感じて、もっとしてほしいと思ってしまう。
「リアが好きだ。ただ好きなんだ。
運命じゃなくても、リアに会えたことが幸せで、一緒にいたいんだ。
魔力を返さなくてもいい。それでも、そばにいてほしい。
俺は、俺のすべてはリアのものだ。」
二度目のキスは、どちらからふれたのかわからなかった。
離れたくなかった。少しも離したくなかった。
ジルに言われたことに返せずにいたことに気が付かないまま、
溶け合うように抱き合ってキスし続けていた。
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