13 / 25
第 1 章
番外編4, アイル その肆
しおりを挟む
本当に見た目に惹かれた訳じゃない。そう俺は思っていたい。でも・・・咄嗟に否定出来なかった俺は馬鹿だ・・・。
☆ ☆ ☆
あの後気を失ったミーナを抱き抱え屋敷に戻った。ミーナの事は侍女達に任せ、八つ当たりに仕事をしに行った。
結局気が晴れることは無かった・・・。
☆ ☆ ☆
翌日。
ミーナが起きたという報告が無かったが、様子を見に行った。おそらく、後ろめたかったからだと思う。
・・・今だに、俺の中で答えが出ない状態。ただ、見た目を重視して好きか、性格を重視して好きなのかの違いなのにさ。『今』選択を間違えると全て無くなってしまう気がして。
そっと、部屋に入りベットを覗き込むと静かにミーナが寝ていた。あまりにも静かすぎて死んでいるんじゃないかと思うぐらいに。頭を撫でようと手を伸ばしたが・・・止めた。
ミーナのプラチナの髪がベットに広がっていて、そっと射し込む光が照らし淡く輝いている。少し白い肌が光に照らされることで綺麗な肌が一層ひきたち神秘的に見える。この中に異物である俺が侵入してはいけないものだと思えた。・・・思ってしまった。結局少し眺めるだけで騎士団へ向かった。
☆ ☆ ☆
それ以降俺はミーナを避ける生活を送った。ミーナは気絶した日から10日後に目が覚めた、という報告を受けた。だが、ミーナのことを考えるだけで苦しくて仕方無かった。後ろめたい事もそうだが、自分の気持ちが分からなくなってしまった事が大きな理由だ。
ミーナの様子はその日の終わりに報告があるから大丈夫だと言いきれる。だが、目を覚ましてからまだ一言も喋っていないらしい。そこは不安に感じるが大丈夫だろう。何せこの屋敷には俺が信頼している者達しかいないのだから。
最後にそう思った事を後悔することになる事を俺は『まだ』知らない。
☆ ☆ ☆
あの後気を失ったミーナを抱き抱え屋敷に戻った。ミーナの事は侍女達に任せ、八つ当たりに仕事をしに行った。
結局気が晴れることは無かった・・・。
☆ ☆ ☆
翌日。
ミーナが起きたという報告が無かったが、様子を見に行った。おそらく、後ろめたかったからだと思う。
・・・今だに、俺の中で答えが出ない状態。ただ、見た目を重視して好きか、性格を重視して好きなのかの違いなのにさ。『今』選択を間違えると全て無くなってしまう気がして。
そっと、部屋に入りベットを覗き込むと静かにミーナが寝ていた。あまりにも静かすぎて死んでいるんじゃないかと思うぐらいに。頭を撫でようと手を伸ばしたが・・・止めた。
ミーナのプラチナの髪がベットに広がっていて、そっと射し込む光が照らし淡く輝いている。少し白い肌が光に照らされることで綺麗な肌が一層ひきたち神秘的に見える。この中に異物である俺が侵入してはいけないものだと思えた。・・・思ってしまった。結局少し眺めるだけで騎士団へ向かった。
☆ ☆ ☆
それ以降俺はミーナを避ける生活を送った。ミーナは気絶した日から10日後に目が覚めた、という報告を受けた。だが、ミーナのことを考えるだけで苦しくて仕方無かった。後ろめたい事もそうだが、自分の気持ちが分からなくなってしまった事が大きな理由だ。
ミーナの様子はその日の終わりに報告があるから大丈夫だと言いきれる。だが、目を覚ましてからまだ一言も喋っていないらしい。そこは不安に感じるが大丈夫だろう。何せこの屋敷には俺が信頼している者達しかいないのだから。
最後にそう思った事を後悔することになる事を俺は『まだ』知らない。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
あなたを忘れる魔法があれば
七瀬美緒
恋愛
乙女ゲームの攻略対象の婚約者として転生した私、ディアナ・クリストハルト。
ただ、ゲームの舞台は他国の為、ゲームには婚約者がいるという事でしか登場しない名前のないモブ。
私は、ゲームの強制力により、好きになった方を奪われるしかないのでしょうか――?
これは、「あなたを忘れる魔法があれば」をテーマに書いてみたものです――が、何か違うような??
R15、残酷描写ありは保険。乙女ゲーム要素も空気に近いです。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載してます
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる