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第14話
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「あの、すいません」
やばっ、アイリーンさんをのけ者にしてた……
やらかしたな。
「あっ、すいません。どうしましたか?」
「そろそろ家に戻らないといけなくて」
アイリーンさんは申し訳なさそうに言った。
「そうなんですか、どうぞ気になさらず帰ってください」
少し残念ではあるけど、こちらの都合で引き止めるのも良くないし。
「えー、もう帰っちゃうの!!もっと喋りたいー。そうだ!お家にお邪魔してもいい?」
「こら、迷惑かかるだろ。すいません」
「いえ、良ければどうぞうちにいらしてください。私もミシェルとお喋りしたいですから」
なんて優しい子なんだ。ますます好きなってしまう。
「やった!!早く行こう」
ミシェルはご機嫌になり、早く家に行くように促していた。
「お言葉に甘えまして、お邪魔させていただきます」
私がそう言うとアイリーンさんは微笑んでくれた。
「どうぞ、何も無いところですが」
「お邪魔します」
「失礼します」
アイリーンさんの家は思っていたよりも大きな豪邸だった。それもそうかこの村の村長の娘さんだもんな。大きくて当然か。私はそう納得をすることにした。
家の中はシンプルな造りになっていて、家具も派手なものはひとつもなかった。
「お父さん、お友達が来たから」
「いらっしゃい。どうぞ、ゆっくりしてください」
私たちはアイリーンさんの部屋に案内された。
村長さんはとても穏やかで優しい人で私たちに自らお茶を入れて持ってきてくれた。
「どうぞ、お茶でも」
「わざわざ、ありがとうございます」
私はお礼を言い、ミシェルにもお礼を言うよう促した。
「ありがとうございます」
「どうぞ、ごゆっくり」
村長さんはそう言うと去っていった。
「アイリーン、前に言ってたこと叶えてあげたんだからはやく話しなさいよ」
ミシェルはアイリーンさんにそう言い、ちょっかいをかけていた。私にはなんのことなのか分からなかった。
「ミシェル、前に言ってたことってどういうことですか?」
「えっとね、私からは言えないから。アイリーンに聞いて」
ミシェルはニヤニヤしながらアイリーンさんの方を見ていた。私もどういうことなのかとアイリーンさんの方を見た。アイリーンさんは私たちに見られているのが恥ずかしいのか照れながらも答えてくれた。
「実は以前ミシェルにクロードさんのことを聞いて、ぜひ一度会いたいと話したんです。まさか、本当に会えると思っていなくて」
「だってアイリーンの頼みだから会わせたくて、クロードをここに連れてきたってわけ。私としてはこの際アイリーンがクロードの恋人になってくれたら嬉しいな~」
ミシェルは私のほうを見て言った。ミシェルは多分私がアイリーンさんのことが好きだと気づいていて、このようなことを言っているのだろう。今、多分顔が真っ赤だと思う。
「アイリーンさんになんてことを言うんだ。すいません。気にしないでください」
そう言いながらアイリーンさんをみると顔が真っ赤になっていた。その姿を見て私は
「かわいい……」
「えっ」
やばいっ、心の中で思っていたつもりが声に出ていたみたいだ。
これは終わった、どうしよう。変なやつって思われたかな……
私とアイリーンさんは二人して顔が真っ赤になった。
やばっ、アイリーンさんをのけ者にしてた……
やらかしたな。
「あっ、すいません。どうしましたか?」
「そろそろ家に戻らないといけなくて」
アイリーンさんは申し訳なさそうに言った。
「そうなんですか、どうぞ気になさらず帰ってください」
少し残念ではあるけど、こちらの都合で引き止めるのも良くないし。
「えー、もう帰っちゃうの!!もっと喋りたいー。そうだ!お家にお邪魔してもいい?」
「こら、迷惑かかるだろ。すいません」
「いえ、良ければどうぞうちにいらしてください。私もミシェルとお喋りしたいですから」
なんて優しい子なんだ。ますます好きなってしまう。
「やった!!早く行こう」
ミシェルはご機嫌になり、早く家に行くように促していた。
「お言葉に甘えまして、お邪魔させていただきます」
私がそう言うとアイリーンさんは微笑んでくれた。
「どうぞ、何も無いところですが」
「お邪魔します」
「失礼します」
アイリーンさんの家は思っていたよりも大きな豪邸だった。それもそうかこの村の村長の娘さんだもんな。大きくて当然か。私はそう納得をすることにした。
家の中はシンプルな造りになっていて、家具も派手なものはひとつもなかった。
「お父さん、お友達が来たから」
「いらっしゃい。どうぞ、ゆっくりしてください」
私たちはアイリーンさんの部屋に案内された。
村長さんはとても穏やかで優しい人で私たちに自らお茶を入れて持ってきてくれた。
「どうぞ、お茶でも」
「わざわざ、ありがとうございます」
私はお礼を言い、ミシェルにもお礼を言うよう促した。
「ありがとうございます」
「どうぞ、ごゆっくり」
村長さんはそう言うと去っていった。
「アイリーン、前に言ってたこと叶えてあげたんだからはやく話しなさいよ」
ミシェルはアイリーンさんにそう言い、ちょっかいをかけていた。私にはなんのことなのか分からなかった。
「ミシェル、前に言ってたことってどういうことですか?」
「えっとね、私からは言えないから。アイリーンに聞いて」
ミシェルはニヤニヤしながらアイリーンさんの方を見ていた。私もどういうことなのかとアイリーンさんの方を見た。アイリーンさんは私たちに見られているのが恥ずかしいのか照れながらも答えてくれた。
「実は以前ミシェルにクロードさんのことを聞いて、ぜひ一度会いたいと話したんです。まさか、本当に会えると思っていなくて」
「だってアイリーンの頼みだから会わせたくて、クロードをここに連れてきたってわけ。私としてはこの際アイリーンがクロードの恋人になってくれたら嬉しいな~」
ミシェルは私のほうを見て言った。ミシェルは多分私がアイリーンさんのことが好きだと気づいていて、このようなことを言っているのだろう。今、多分顔が真っ赤だと思う。
「アイリーンさんになんてことを言うんだ。すいません。気にしないでください」
そう言いながらアイリーンさんをみると顔が真っ赤になっていた。その姿を見て私は
「かわいい……」
「えっ」
やばいっ、心の中で思っていたつもりが声に出ていたみたいだ。
これは終わった、どうしよう。変なやつって思われたかな……
私とアイリーンさんは二人して顔が真っ赤になった。
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