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蜜柑色の彼と色褪せた世界
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見慣れない校舎を重い足取りで闊歩する。行き交う同級生達が日本語で聞きなれない会話をしているのは、此方のフランクな喋り方なのだろうか。
そんな些細な事を何も分からないまま、憂鬱な気分で自分の教室に立ち入り自分の机を一瞥した後、滑るように視線をずらし隣りの席を見るがそこに彼の姿は無い。
僕はほっと息を吐いた。まだ早い時間だからか彼は来てはいないようだ。
自分の席に着席して、荷物を整理し終えると特に何かをやる事ないので、静かに座り辺りを何となしに見渡す。
人がまばらの教室内ではスマホを熱心に眺めている人や楽しげに喋っている様子であった。
スマホは僕も操作する事はあるけれど、喋っている女子生徒たちの会話は何が面白いのかよく分からない事ばかりで、何故そんなに笑い合っているのか、あまり理解はできなかった。
(…ピアノがない生活ってこんな感じなんだ)
スマホを使うのも、ピアノ関係の事ばかりでそれが無い今、僕には何もやる気が起きず、ただただ呆然と座っているだけの時間を、背筋を伸ばしてに時間が過ぎるのを待つ。
そうして過ごしていると、廊下から入ってきた二人組の女子生徒の身体が僕の机を掠めてカタリと、揺れた。
「あ、ごめん」
「…大丈夫」
「あれ、昨日の、芦家と話してた人だ」
「本当だ」
二人組の女子生徒は、昨日の彼…、芦家の知り合いようだった。
僕を見てそう言うと後ろに回り込み、僕の左隣にある机に一人は身体を預けて、一人は僕を見下ろした。
「あんなに怒んないであげてー、アイツ良い奴だから」
「ねー、本当いい子だよー」
「…仲良いんだね」
「うん、すごい仲良いよ!同中だし…ねぇ、名前なんて言うの?」
「…黒瀬だけど」
「黒瀬くん、えーと、何で昨日怒ってたの?何があったの?」
その言葉に、僕は何か不快感が胸の内に湧き広がる。直接的に聞かれる事は特段に嫌ではなかったけれど、日本語でこんなに直球に聞かれる事は、母や弟と会話している時には無い事だからか違和感が生じた。
そして、当事者でも無い彼女達に、何故理由を説明しなければならないのか分からない。それに、その話は僕の過去と密接だから、言いたくはなかった。だから、僕は直球に返答を返す事にした。
「君達には関係ない」
「え」
「何、その言い方…」
女子生徒が、目に見えて顔を強張らせたのを見て、目を瞬かせる。直球で来られたから直球で返しただけのつもりだったが、失敗だったようだ。
かと言って、此処で言う言葉も特に思いつかず言葉を失う。女子生徒は不愉快に眉を顰めて、僕を見ていた。少し怒っているような気がする。何故なのかは先程と同じでわからなかった。
「何してんの?逆ナン?」
「!」
その時、いきなり僕らに声がかけられる。蜜柑色の髪が一際目を引く、話の渦中にある彼。芦家がいつのまにか登校していたようで、僕の背後に立っていて、その声に僕は肩が微かに跳ねた。
すぐ後ろにいる上に、身長が高いせいか前を芦家とは反対方向に身体を向けていても圧迫感があって、僕は振り返る事はせず、自ずと上を向いてその姿を捉える。
張り出した喉仏と男らしく張った顎が目に入った。
「芦家…っ、そんなんじゃないって…」
「そうだよっ、ちょっと…、黒瀬くんと話してただけだし…」
「ふぅん、黒瀬ともう友達?」
「ちがうちがうっ、そんなんじゃないって」
ふと、女子生徒達の声がワンオクターブ高くなったのを感じる。その様子に女子生徒達はこの芦家に好意があるのを、自ずと悟る。
それと同時に彼が僕を覗き込むように見て、目が合った。まるで邪気のない、昔飼っていたゴールデンレトリバーを彷彿とさせるような澄んだ瞳が確りと、僕を捉えていた。
「そっか、なら良かった」
「「えっ」」
女子生徒達の期待に膨らんだ声が耳を掠め、色めき立つのを感じる。女子生徒のきめ細やかな頬が更に赤らむのを目の端で捉えて、成程、随分と彼に入れ込んでいるのだなと、それ以上でも以下でもない感想を抱いていると、その次の言葉に僕は目を瞬かせる事になる。
「俺が黒瀬と一番初めに仲良くなりたかったから」
薄く笑う厚めの唇が弧を描き、屈託のない笑顔で見下ろされ、笑いかけられる。彼の掘りの深い大きくも精悍な目元は僕以外、誰もいないかのように一心不乱に見つめられていて、目を離せなかった。
僕が天才ピアニストと呼ばれるような人間だったから、軽薄な気持ちで僕に近づこうとした訳ではない事を伝えてくる、真剣な毅然とした眼差しに僕は息を詰まらせた。
その瞬間、その場にはまるで僕と彼しかいないのではと思わせるほど、彼は僕しか見ていなかったし僕も彼しか見ていなかった。
漂う雰囲気に呑まれて、僕らは見つめ合う事なったその数秒後、我に帰り後ろに立った触れ合いそうな程近くにいる彼に、離れるように言おうと口を開きかけた時、その空間を切り裂くように側にいた女子生徒の甲高く、焦燥を滲ませた声が耳を劈く。
「ね、ねぇっ!芦家さっ、昨日喧嘩してたんじゃないの?!」
「え、喧嘩?」
「黒瀬くんと何か話してていきなり黒瀬くん出てったじゃんっ!しかも芦家すぐ追いかけてたし…、…何があったの?」
「あーあれは…」
その声に、芦家が女子生徒の方に顔を向けるのを見て僕は、あぁ、その話は、そうなる事に至った原因は、言わないでほしいとそう思ったと同時に、彼は口元に手をやって人差し指を立て、唇に押し付けた。
「内緒」
「えーっ」
「なにそれー」
「内緒なもんは内緒、秘密、というか別に喧嘩じゃねぇよ」
「だよな?」と声をかけられて、小さく僕は頷く。喧嘩をした、というつもりは無かったから事実を認ると、芦家は「ほらな」と女子生徒に言い、女子生徒は居心地悪そうにする。
「そっか、なら…、その、よかったけど…何か喧嘩してるなら心配でさ…」
「心配してくれたの?サンキュ、でも、別に何もねぇし…、それに俺と黒瀬の話だからそんな事、聞かなくていいよ」
全体的に優しげであるのに、しっかりと女子生徒達の行動に静止した彼の言葉に女子生徒達は言葉を詰まらせて、しどろもどろになりながら、一言二言言葉を交わしてその場から去った女子生徒達の様子に疲れが押し寄せた。
何だかよく分からないが、非常に疲れる経験であった。僕は肺に溜まった息を鬱憤と共に吐き出す。
「でけぇ、ため息」
「……………」
「なんか言われた?」
「…本人達が言ってた通りの事を聞かれていた」
「そっか、何かたまに同中なだけで俺の事とか聞きまくる女子いるんだよな…、そのせいでごめんな」
「……………」
困ったように眉を下げて、椅子を引いて隣の席に座った彼を横目で一瞥して、また前を向く。
もう極力話すつもりは無かったのに普通に会話してしまっている事に、何だか彼のペースに持っていかれている気がした。
もう、そうさせたくなくて言葉を発しないように飲み込もうとしたその時、ふと、昨日の夜に思った事だけは彼に言わなければと思い至り口を開いた。
「あの…」
「おぉ、何?」
「…僕の事、言った?」
「黒瀬の事?何を?」
「…僕の過去のこと」
「あぁ、言ってねぇよ」
「…それは、どうも、これからも僕の過去の事は言わないでいてくれ」
「…?、おう」
「…話はそれだけだよ」
誰にも言っていないと言われて、安堵に胸を撫で下ろし、続けて更に他の人間言わないように口止めをした。少しだけ、昨日から感じていた鉛を飲んだように重かった胸が軽くなった。
しかし、横でその様子を熱心に見られている気がして、そろりと横目を向けると芦家が僕の顔を眺めていたようで合う。僕はそれをもう無視しようと、前を向いたのに、それでも長く僕を見つめてくる視線に耐えきれず、僕は芦家の方にもう一度顔を向けた。
一体ずっと見てきて何だと言うんだ、という苛立ちが募った。
「何…?」
「意外だった」
「…何が?」
「案外自意識過剰なんだなって」
「………は?」
一体何なんだ、この男は。僕の日本語の理解不足のせいなのかと思ったが、多分そうではない。
自意識過剰、とは僕の行動や言動に対して評価であり、大雑把に言えばあまり良く思っていない時の言葉である。その言葉に僕は片眉を跳ねさせたが、彼の表情に毒気を抜かれる事になる。何故か屈託なく笑っている。楽しそうに。そんな言葉を言ってきた癖に、訳が分からなかった。
「知れて良かった」
僕はその言葉に何も返す事なく、頬を引き攣らせる事しか出来なかった。
日本人はちょっと感情が分かりづらい、ヒカルもピアノ以外はわかりづらい時ある、何て昔、共に音楽を学んだ学友は僕をそう評した時があったが、それは間違っていないのかもしれない。
僕も彼が何を考えているのか、全く分からない。
芦家亮介、彼は一体何なのだ。
これから、毎日のように顔を合わせる事になる、美柑色の髪を持つ隣人に僕は困惑を隠さずに、口元を引き攣らせる他なかった。
そんな些細な事を何も分からないまま、憂鬱な気分で自分の教室に立ち入り自分の机を一瞥した後、滑るように視線をずらし隣りの席を見るがそこに彼の姿は無い。
僕はほっと息を吐いた。まだ早い時間だからか彼は来てはいないようだ。
自分の席に着席して、荷物を整理し終えると特に何かをやる事ないので、静かに座り辺りを何となしに見渡す。
人がまばらの教室内ではスマホを熱心に眺めている人や楽しげに喋っている様子であった。
スマホは僕も操作する事はあるけれど、喋っている女子生徒たちの会話は何が面白いのかよく分からない事ばかりで、何故そんなに笑い合っているのか、あまり理解はできなかった。
(…ピアノがない生活ってこんな感じなんだ)
スマホを使うのも、ピアノ関係の事ばかりでそれが無い今、僕には何もやる気が起きず、ただただ呆然と座っているだけの時間を、背筋を伸ばしてに時間が過ぎるのを待つ。
そうして過ごしていると、廊下から入ってきた二人組の女子生徒の身体が僕の机を掠めてカタリと、揺れた。
「あ、ごめん」
「…大丈夫」
「あれ、昨日の、芦家と話してた人だ」
「本当だ」
二人組の女子生徒は、昨日の彼…、芦家の知り合いようだった。
僕を見てそう言うと後ろに回り込み、僕の左隣にある机に一人は身体を預けて、一人は僕を見下ろした。
「あんなに怒んないであげてー、アイツ良い奴だから」
「ねー、本当いい子だよー」
「…仲良いんだね」
「うん、すごい仲良いよ!同中だし…ねぇ、名前なんて言うの?」
「…黒瀬だけど」
「黒瀬くん、えーと、何で昨日怒ってたの?何があったの?」
その言葉に、僕は何か不快感が胸の内に湧き広がる。直接的に聞かれる事は特段に嫌ではなかったけれど、日本語でこんなに直球に聞かれる事は、母や弟と会話している時には無い事だからか違和感が生じた。
そして、当事者でも無い彼女達に、何故理由を説明しなければならないのか分からない。それに、その話は僕の過去と密接だから、言いたくはなかった。だから、僕は直球に返答を返す事にした。
「君達には関係ない」
「え」
「何、その言い方…」
女子生徒が、目に見えて顔を強張らせたのを見て、目を瞬かせる。直球で来られたから直球で返しただけのつもりだったが、失敗だったようだ。
かと言って、此処で言う言葉も特に思いつかず言葉を失う。女子生徒は不愉快に眉を顰めて、僕を見ていた。少し怒っているような気がする。何故なのかは先程と同じでわからなかった。
「何してんの?逆ナン?」
「!」
その時、いきなり僕らに声がかけられる。蜜柑色の髪が一際目を引く、話の渦中にある彼。芦家がいつのまにか登校していたようで、僕の背後に立っていて、その声に僕は肩が微かに跳ねた。
すぐ後ろにいる上に、身長が高いせいか前を芦家とは反対方向に身体を向けていても圧迫感があって、僕は振り返る事はせず、自ずと上を向いてその姿を捉える。
張り出した喉仏と男らしく張った顎が目に入った。
「芦家…っ、そんなんじゃないって…」
「そうだよっ、ちょっと…、黒瀬くんと話してただけだし…」
「ふぅん、黒瀬ともう友達?」
「ちがうちがうっ、そんなんじゃないって」
ふと、女子生徒達の声がワンオクターブ高くなったのを感じる。その様子に女子生徒達はこの芦家に好意があるのを、自ずと悟る。
それと同時に彼が僕を覗き込むように見て、目が合った。まるで邪気のない、昔飼っていたゴールデンレトリバーを彷彿とさせるような澄んだ瞳が確りと、僕を捉えていた。
「そっか、なら良かった」
「「えっ」」
女子生徒達の期待に膨らんだ声が耳を掠め、色めき立つのを感じる。女子生徒のきめ細やかな頬が更に赤らむのを目の端で捉えて、成程、随分と彼に入れ込んでいるのだなと、それ以上でも以下でもない感想を抱いていると、その次の言葉に僕は目を瞬かせる事になる。
「俺が黒瀬と一番初めに仲良くなりたかったから」
薄く笑う厚めの唇が弧を描き、屈託のない笑顔で見下ろされ、笑いかけられる。彼の掘りの深い大きくも精悍な目元は僕以外、誰もいないかのように一心不乱に見つめられていて、目を離せなかった。
僕が天才ピアニストと呼ばれるような人間だったから、軽薄な気持ちで僕に近づこうとした訳ではない事を伝えてくる、真剣な毅然とした眼差しに僕は息を詰まらせた。
その瞬間、その場にはまるで僕と彼しかいないのではと思わせるほど、彼は僕しか見ていなかったし僕も彼しか見ていなかった。
漂う雰囲気に呑まれて、僕らは見つめ合う事なったその数秒後、我に帰り後ろに立った触れ合いそうな程近くにいる彼に、離れるように言おうと口を開きかけた時、その空間を切り裂くように側にいた女子生徒の甲高く、焦燥を滲ませた声が耳を劈く。
「ね、ねぇっ!芦家さっ、昨日喧嘩してたんじゃないの?!」
「え、喧嘩?」
「黒瀬くんと何か話してていきなり黒瀬くん出てったじゃんっ!しかも芦家すぐ追いかけてたし…、…何があったの?」
「あーあれは…」
その声に、芦家が女子生徒の方に顔を向けるのを見て僕は、あぁ、その話は、そうなる事に至った原因は、言わないでほしいとそう思ったと同時に、彼は口元に手をやって人差し指を立て、唇に押し付けた。
「内緒」
「えーっ」
「なにそれー」
「内緒なもんは内緒、秘密、というか別に喧嘩じゃねぇよ」
「だよな?」と声をかけられて、小さく僕は頷く。喧嘩をした、というつもりは無かったから事実を認ると、芦家は「ほらな」と女子生徒に言い、女子生徒は居心地悪そうにする。
「そっか、なら…、その、よかったけど…何か喧嘩してるなら心配でさ…」
「心配してくれたの?サンキュ、でも、別に何もねぇし…、それに俺と黒瀬の話だからそんな事、聞かなくていいよ」
全体的に優しげであるのに、しっかりと女子生徒達の行動に静止した彼の言葉に女子生徒達は言葉を詰まらせて、しどろもどろになりながら、一言二言言葉を交わしてその場から去った女子生徒達の様子に疲れが押し寄せた。
何だかよく分からないが、非常に疲れる経験であった。僕は肺に溜まった息を鬱憤と共に吐き出す。
「でけぇ、ため息」
「……………」
「なんか言われた?」
「…本人達が言ってた通りの事を聞かれていた」
「そっか、何かたまに同中なだけで俺の事とか聞きまくる女子いるんだよな…、そのせいでごめんな」
「……………」
困ったように眉を下げて、椅子を引いて隣の席に座った彼を横目で一瞥して、また前を向く。
もう極力話すつもりは無かったのに普通に会話してしまっている事に、何だか彼のペースに持っていかれている気がした。
もう、そうさせたくなくて言葉を発しないように飲み込もうとしたその時、ふと、昨日の夜に思った事だけは彼に言わなければと思い至り口を開いた。
「あの…」
「おぉ、何?」
「…僕の事、言った?」
「黒瀬の事?何を?」
「…僕の過去のこと」
「あぁ、言ってねぇよ」
「…それは、どうも、これからも僕の過去の事は言わないでいてくれ」
「…?、おう」
「…話はそれだけだよ」
誰にも言っていないと言われて、安堵に胸を撫で下ろし、続けて更に他の人間言わないように口止めをした。少しだけ、昨日から感じていた鉛を飲んだように重かった胸が軽くなった。
しかし、横でその様子を熱心に見られている気がして、そろりと横目を向けると芦家が僕の顔を眺めていたようで合う。僕はそれをもう無視しようと、前を向いたのに、それでも長く僕を見つめてくる視線に耐えきれず、僕は芦家の方にもう一度顔を向けた。
一体ずっと見てきて何だと言うんだ、という苛立ちが募った。
「何…?」
「意外だった」
「…何が?」
「案外自意識過剰なんだなって」
「………は?」
一体何なんだ、この男は。僕の日本語の理解不足のせいなのかと思ったが、多分そうではない。
自意識過剰、とは僕の行動や言動に対して評価であり、大雑把に言えばあまり良く思っていない時の言葉である。その言葉に僕は片眉を跳ねさせたが、彼の表情に毒気を抜かれる事になる。何故か屈託なく笑っている。楽しそうに。そんな言葉を言ってきた癖に、訳が分からなかった。
「知れて良かった」
僕はその言葉に何も返す事なく、頬を引き攣らせる事しか出来なかった。
日本人はちょっと感情が分かりづらい、ヒカルもピアノ以外はわかりづらい時ある、何て昔、共に音楽を学んだ学友は僕をそう評した時があったが、それは間違っていないのかもしれない。
僕も彼が何を考えているのか、全く分からない。
芦家亮介、彼は一体何なのだ。
これから、毎日のように顔を合わせる事になる、美柑色の髪を持つ隣人に僕は困惑を隠さずに、口元を引き攣らせる他なかった。
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