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【中2編】第1章「友達以上恋人未満…?」

部活(陽真目線)

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 今頃、斎藤は部活中かな。

 俺は家に帰ってから、ソファに寝っ転がった状態でスマホと戯れていた。そして、同じく部活をサボった瀬野とラインしている。
陽真:『ねえ、今日の昼休憩斎藤と話してたけど、なに話してたん?』
洸太:『え、大したことは話してないよ』
陽真:『なんか、斎藤が「友達以上恋人未満」とか言ってたのは何だったん?』
洸太:『そんな事言ってたっけー?』
 あの話、そんなに言えないことか?俺についての恋バナしてたくせに~。
陽真:『ちなみに誰のことなん?』
洸太:『は?言えるわけねーだろ』
 ま、そーですよね。あんたの事について話してました、なんて言えないよな。
洸太:『そういえば、陽真って好きな人おるん』
陽真:『いる、って言ったらどーする?』
洸太:『それって誰なんって聞く』
 ほんとに、こいつって恋バナ好きよな。すぐ「好きな人誰?」とか「あの子可愛くね?」みたいな感じで聞いてくるし。そんな頻繁に聞いても好きな人とか変わるわけないじゃん。
洸太:『それって女子?笑』
陽真:『さあ、それはどうでしょー』
 流石にここで否定してしまうと斎藤に申し訳なくなるから濁らせておこう。けど、なんか逆に濁らせてしまったことで俺がBLしてるってことがバレてしまうのでは…!?
洸太:『同じクラス?』
陽真:『かもな』
 どこまで聞いてくるんだか。無理にでも話を変えよっかな。
陽真:『それより、テストのことで聞きたいことあるんだけどさー』
洸太:『んーどしたん』
 俺が次に送る文面を送ろうとした時、瀬野から追加でもう一つ送信された。
洸太:『あ、ちょっと待ってて。松川からライン来た』
 部活行ってた松川と連絡取れる、っていうことはもう部活終わったのか?スマホの右上にある時計を見ると、完全下校時間である5時半より10分経った5時40分が表示されていた。そっか、松川って学校と家が近いからすぐ帰れるんだったよな。家帰ってすぐラインしてくるって珍しいな。あいつ、真面目だからスマホなんてすぐ触るような人じゃないんだよな。そんな急いでまで伝えたいことあるんだ。

 5分後、瀬野が俺とのライン画面に戻ってきたようで。
洸太:『陽真ー、松川が部活中に斎藤に告ったらしいよ』
陽真:『え、、、!?』
 まさかのあいつが、斎藤に告る!?!?BL…?待って、状況が飲み込めない。
陽真:『返事はなんて?』
洸太:『「付き合う前提なら無理」だって。やっぱあいつって、自分にBL展開は求めてないんだなー』
陽真:『そっか、そうなんだ』
 瀬野の返信を見てホッとした。
 え、これってワンチャン俺の可能性あるんじゃ…!でも、友達の松川が振られたってことは、俺が告っても振られちゃうってこと?まあそうだよな、ついこの間まで女子の好みとか話したばっかりだし。大体、この世の中BLしてる人で溢れてるわけじゃないし。
 これから俺はどうすれば!?どうせ振られるんだったら、今ここで諦める方がいいのか?いやいや、100%そうだって決まったわけじゃないし、ちゃんと告ってから諦めたほうがいい…?斎藤だってBLしたい男子にはうんざりだと思うし。

 もう、これから俺はどうやって斎藤と接していけば良いんだよ!




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