天使がねたあとで

にあ

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red 9

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⭐︎side-she⭐︎




お風呂上がりのリビングで


はじめは軽く触れるだけだった口づけが、徐々に熱を帯びて深くなっていくのに戸惑いながら


昼間、ショッピングモールで出会った桜井さんという女性記者のことを思い出していた


シンプルだけど洗練されたスーツを着こなし、シャープで大人っぽい雰囲気が印象的な綺麗な人で


クールで感情を表に出さない彼みたいなタイプには、わたしよりああいう女性の方がお似合いのような気がして


「あっ…ん!」


そんなことを考えながら唇を重ねていると、いつの間にか彼の指先がパジャマの上から胸の先端を弄り始めていた


まさか


「こ、ここでするの?」


新婚当時はお風呂上がりにいちゃいちゃしてるうちに火がついて、ソファでしちゃったことも何度かあるけど


「ねっ、やっぱりちょっと…」


子どもが生まれてからは寝室でしか抱かれたことはなかったから、なんだか落ち着かなくて彼を止めようとしたのに


「んっ」


忙しなくわたしのパジャマとキャミソールを剥ぎ取ると、貪るように胸の膨らみに吸いついてきた


「まって、ねぇ…あっ」


わざとらしいくらい大きなリップ音を立てて敏感な果実を舌で転がしあちこちを甘噛みする彼の唇に翻弄され、痺れるような快感に全身が支配されたころ


「あっ、やぁぁ」


ソファに浅く座らされたわたしの下腹部に、床に膝立ちになった彼の欲望が押し当てられたかと思ったら


「はっ…ん」
  


今にも滴り落ちそうなほど蜜で満たされた花芯を奥まで貫き、憑かれたように激しく突き上げてくる熱い体にしがみついた


数分後



「きゃっ」


汗ばんだ彼の背中に手を回し、いつまでも彼の胸に顔を埋めて余韻に浸っていたわたしの体が突然宙に浮き


「動くなよ」


「えっ…ちょっと、あなた?」


抱きかかえられて運ばれた先はバスルームだった


お互いの愛液や汗で汚れた体を温かいシャワーできれいに洗ってくれたのはいいんだけど


「あっ、ダメ…」


再び後ろから抱きすくめられ、思わず声をあげてしまった


ここ最近、ほぼ毎晩と言っていいくらい求められているだけでも驚きなのに


「体重も落ちてるのに無理しちゃダメ」


試合前の減量もだいぶ進んで、見た目にも分かるくらい痩せてきた彼の体を心配せずにはいられなかった


「まだ平気だ。けど、来月になったらきついから今のうちに…な」


「今のうちって…あっ」


大きな両手で包み込まれた胸の膨らみが形を変えるくらい揉みしだかれて再び体に火がつきそうになった時


背後から耳朶や首筋に這わされていた彼の唇が右肩の下でピタリと止まり


「!」


わたしの背中にある古い傷痕を、優しく舐めて体を離した








※次回に続きます























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