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瑠色と寝た男4

修也・22歳*5

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 修也がボクの半身に触れる。恐る恐る口に含む様子が、初々しくてどきどきした。

 舌が、ねっとりと絡みつくのが、すごく気持ちいい。

「っ…はあ…、修也…、気持ちいいよ…」

 髪を梳くように撫でると、修也は嬉しそうだった。

「…んむ…っ、ん…んんっ…」

 ほおばって、必死に愛撫してくれる修也が可愛い。

 こんなに必死にしてくれるなんて、愛されてるなってくすぐったい。

 一度唇を離して、修也は手で愛撫をしてくれながら、零すように言った。

「オレ以外が…何人もこれを知っているなんて…嫌だ…」

 修也の言葉は、ボクの胸に迫る。

「言っても仕方ないよな…。ごめん…」

 ボクがちゃらんぽらんなのを、修也が謝るのはおかしい。

 過去に嫉妬してくれるほど好かれているなんて、嬉しいけど、申し訳ない。

「ううん。…ねぇ、じゃあ、誰ともしたことのないこと、しよう」

 ボクの提案に、修也は首をかしげた。

「…ボクの頭をうつぶせに跨いでみて?」

「は…?」

「ボクね、この格好でするの初めてなんだ」

 普段は、愛撫することに集中したいし、されてる時も相手に集中したいからってしないやり方なんだけど…。

 修也しかしらないボクを、一つでも教えてあげたい。

 ただ、このやり方はだいぶ恥ずかしい。

「…嫌だったら、別の方法を考えるけど…どうする?」

 ローションのボトルを用意しながら、これでは断りにくいかなと思いつつ、そんな風に聞いてみる。

 修也は顔を真っ赤にして、首を振った。

「やる…。オレしかしらない姿が見られるなら…やる…」

 のそのそと起き上がって来た修也の身体を迎え入れるべく、ボクはベッドに横になった。

「…またぐ…って、こうか…?」

「そうだよ…」

 導きながら、修也にボクの頭を跨がせる。

「これはだいぶ恥ずかしいな…」

 修也に同意してボクも頷く。

「だから、したこと無かったんだよね。あとね、これたぶん、気が散ると思うんだ…」

 ボクが笑えば、修也も笑った。

「そっか…この姿はオレの他に知っている奴は居ないんだな…」

 修也は感慨深げな様子で呟いた。

「なんか…緊張しちゃう」

「ははっ、るいが緊張したらオレまで緊張しちゃうだろ。…触って良いか?」

「うん…」

 ゆっくりと触れられて、ボクは身体が震えた。

「…修也のも、するよ…」

 ローションのボトルを引き寄せて置いてから、ボクは修也の半身に触れた。

 じらしたおかげで、すぐにでもはじけてしまいそうな修也のそれを、手でゆっくりと刺激する。

 ボクがそうすると、修也もボクに丁寧な愛撫を加えてくれる。

「は…ぁ…」

 修也は、ボクの愛撫に反応して甘い声を上げる。

「…修也…気持ちいい…?」

「ン…、いい…」

 男同士、気持ちいいところはよくわかるから、感じてくれる所を集中的に攻める。

 修也はさっき一度高められているからさらに感じるようで、少し辛そうだ。

「修也…、挿れる準備するよ…?」

 ボクは、近くに引き寄せていたローションを手にして、それを指先に絡ませた。

「ゆっくり息して、ちから抜いてね…?」

 修也の後ろを濡らした指先で撫でながら、中へ中へとローションが馴染むように送り込んでいく。

 ひくん、と修也のソコが収縮するのが解った。

 ちからが入っているように感じたので、

「…やっぱり怖い?」

 と聞いてみる。 

「ん…、少し…。でも、絶対やめたくない…」

 あまりにもやめたくないって何度も言うから、隙あらばボクがやめようとしていると思っているのかな…とか、思ってしまう。

「…解ってるよ…、やめないから大丈夫」

 ボクがそう言うと、修也は安心したらしく、ホッと息を吐いた。

 修也は初めてだから、ボクは殊更ゆっくりと修也の後ろをほぐす。

 一本が根元まで入って行く。少しずつ動かして、指が馴染むにつれて、修也の呼吸は早くなっていく。

 そこでハタと思いだした。そういえばもう一つ、誰かにしてあげたことのない事が有った事を。

 ボクはするすると指を抜く。

「あ…っ?」

「やめるんじゃないよ、大丈夫」

 指が抜かれたそこは、まるで物欲しいようにひくんと収縮した。

 その様子が修也の気持ちを物語っているような気がして、ボクは静かに煽られた。

 嫌がられるかな…と思いつつ、ボクはたった今指を抜き去ったソコへ、唇を寄せた。

「ふぁ?!」

 唇の感触に驚いたのか、修也が短い悲鳴を上げる。

「なっ、なにして…っ、るい?!」

 べろりと舌を出すと、

「ん? 舐めるんだよ?」

 言い終わるなり舐めてみた。

「ひぇっ、やめ…っ」

 この状況が予想外だった様で、修也は必死に抵抗している。

「これするの、修也が初めてだよ」

 ぴたりと修也の動きが止まる。

「そうなのか…?」

「うん。…なかなかさ、これするのって勇気いるじゃん?」

「…そう…だな…」

「たぶんこの先、余程強請られないとやらないと思うけど…やめとく?」

 少し意地の悪い聞き方だけど、そう聞いたら修也は首を振った。

「知りたい…、してほしい…」

「ん…。わかった。…じゃあ…、一回体勢入れ替えようね…」

 ボクの上から修也を退かせる。そして、

「こっちに背中向けて、四つん這いになって…?」

 と促した。

「え…っ、…おう…」

 修也がボクにお尻を向けて四つん這いになったので、双丘を割り開いてその真ん中へと舌を這わせる。

「んぐ…ッ」

 修也から喉に引っかかったような悲鳴が上がった。

 やめてほしくない、って修也が言うだろうから、ボクはそれを聞かなかったことにして続けた。

 舐めるうちに、ゆっくりと中へ舌を差し込む。

「んあ…ッ」

 浅い所は敏感らしく、修也の腰が逃げる。舌先を押し付けたまま、

「逃げたらできないよ…?」

 というと、修也は腰を引かないように必死になって耐えるようになった。

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