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日常が波立つ5
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ただ、新しくできた友達と出かけるだけなのに。そもそも、どこに行くか決めてもない。というか、副島と日和では十二も歳が違うのだから、どこに遊びに行くのが適切なのだろうか…と日和は頭を捻った。
行きたい所と言われても、困る。いっそ副島に洋服を見立ててもらいに行くかと一瞬考えたが、それは迷惑か。誘ってもらっておいて、こっちが得する事をさせようなんて、なんて厚かましいやつなんだろう、と日和の思考回路はだいぶ混線を極めて行った。
日和は考えるのを止めて、スマホでぽつぽつと出かける場所を調べてみる。しかし、家族でお出かけ、大人数でバーベキュー、夏のオシャレなデートコースみたいな場所しか出てこない。
そうじゃないんだよ! と、思わずスマホをベッドに放り投げた時、メールが届いた。
副島からだった。
『お客さん来ないから暇だよ~。明日、買い物行きたいと思ったんだけど、付き合ってもらえる? どこか行きたいところとか、ある?』
何を買うのだろうと思いつつ、副島の方から提案してくれたので、これ幸いと乗っかる事にした。
『友達と出かけるなんてしばらく無かったので…、行きたい場所が全然思いつきませんでした。副島さんが行きたいところがあるのなら、お供します』
と返した。するとすぐに、
『そうなの? じゃあ、お言葉に甘えて! 明日、十時に三上さんちの最寄り駅集合でお願いしまーす』
という返事が来た。
日和は自分の家の最寄で良いのかな…と思いつつ、解りましたと返信して、話が決まった。
出かけるところ一つを決めるのに、こんなに疲れるとは思わなかった日和は、今日はもう、晩御飯を食べて、風呂に入って寝てしまう事にした。
明日の事を考えながら過ごしていると、なんだか浮かれている様で、少し恥ずかしい。
明日もし自分の行動が原因で、副島を不快にさせてしまったら、友人になりたいと言ってくれた気持ちを壊してしまうことになる。
少しでも精神的に落ち着くために、眠るのは大事だ。と、よく解らない理由付けをして、日和はは買って来た冷やし中華と野菜ジュースで晩御飯を済ませ、風呂に入ってベッドにもぐりこんだ。
せっかく、向こうから友達になってくれと言ってきてくれたんだから、しっかりしないといけない。
人付き合いが苦手だという事を、ここで発揮しないようにしよう、と決意した。
行きたい所と言われても、困る。いっそ副島に洋服を見立ててもらいに行くかと一瞬考えたが、それは迷惑か。誘ってもらっておいて、こっちが得する事をさせようなんて、なんて厚かましいやつなんだろう、と日和の思考回路はだいぶ混線を極めて行った。
日和は考えるのを止めて、スマホでぽつぽつと出かける場所を調べてみる。しかし、家族でお出かけ、大人数でバーベキュー、夏のオシャレなデートコースみたいな場所しか出てこない。
そうじゃないんだよ! と、思わずスマホをベッドに放り投げた時、メールが届いた。
副島からだった。
『お客さん来ないから暇だよ~。明日、買い物行きたいと思ったんだけど、付き合ってもらえる? どこか行きたいところとか、ある?』
何を買うのだろうと思いつつ、副島の方から提案してくれたので、これ幸いと乗っかる事にした。
『友達と出かけるなんてしばらく無かったので…、行きたい場所が全然思いつきませんでした。副島さんが行きたいところがあるのなら、お供します』
と返した。するとすぐに、
『そうなの? じゃあ、お言葉に甘えて! 明日、十時に三上さんちの最寄り駅集合でお願いしまーす』
という返事が来た。
日和は自分の家の最寄で良いのかな…と思いつつ、解りましたと返信して、話が決まった。
出かけるところ一つを決めるのに、こんなに疲れるとは思わなかった日和は、今日はもう、晩御飯を食べて、風呂に入って寝てしまう事にした。
明日の事を考えながら過ごしていると、なんだか浮かれている様で、少し恥ずかしい。
明日もし自分の行動が原因で、副島を不快にさせてしまったら、友人になりたいと言ってくれた気持ちを壊してしまうことになる。
少しでも精神的に落ち着くために、眠るのは大事だ。と、よく解らない理由付けをして、日和はは買って来た冷やし中華と野菜ジュースで晩御飯を済ませ、風呂に入ってベッドにもぐりこんだ。
せっかく、向こうから友達になってくれと言ってきてくれたんだから、しっかりしないといけない。
人付き合いが苦手だという事を、ここで発揮しないようにしよう、と決意した。
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