2 / 5
第二話 厳しすぎた過去とか浪人時代
しおりを挟む
いまこれでも学生時代マジメだったんだ。授業とバイトばっか。
忙しい日々の生活。学内合コンの参加も数えるぐらいだったよ。
ちゃんと恋愛したことないから。ギャルに見られるような演技。
茶髪に染めて明るい性格のフリ。化粧で武装してるだけなんだ。
なにを隠そう秘めた心。完全コミュ障に近いオタクなんだから。
昔から夢小説とハーレクイン好き。隠しながら読みあさる毎日。
最近ネットで読める無料のサイト。たくさんあるから嬉しいよ。
実はさ……いやいやいや妄想とまんねぇし。そんなの関係ねぇ。
どこかの白馬に乗った王子様。いきなり現れるとお姫様抱っこ。
悪漢たちから救助される無頼漢。魂奪われたら流浪の貴族でさ。
亡国のアギじゃないアラブの王子さま。政変に巻きこまれるの。
誰にも見えないわかんない。頭のなかで妄想するのは自由だよ。
ほらなんだっけ? そもそも誰かに言い訳する必要あるのかな。
「わけがわからないよ」自分に似あわないセリフ。わかってる。
魔法少女ってのはさ。おそらく少女時代にみんなが憧れるんだ。
魔法の呪文を唱える。月に変わってお仕置きするのもおんなじ。
平凡だからなんにもできない。どこでもいる普通の子なんだよ。
偶然に魔法の力を手にいれる。世界を守る夢を実現させるんだ。
男もおんなじ。いやすんげぇバカだよね。自分より劣る女の子。
ちっちゃな子。向こうから好きになるの。お下劣展開なんだよ。
アイツも魔法を使えるフリなんだ。夢見る少女に見せた理想郷。
夢を代償に禁断の果実をついばむ。創世記のアダムとイブだね。
ひとには夢が必要なんだ。その瞬間は楽しい。気もちがいいの。
それでも……夢はいつか醒めるんだ。厳しい現実が待ってるね。
新妻だけど院長の娘さんもおんなじ。無事に済まないはずだよ。
末端でも上流に所属するひとたち。失態には社会の目が厳しい。
犯罪者に落ちぶれたおバカさんだ。慈悲もないまま死ねばいい。
後輩ちゃんも痛い現実。身体に刻みこんで後悔すればいいんだ。
あれ? なんかあたしってさ。失くしたものがあんまりないね。
アイツがあたしにくれたモノ……うーん。ロマンティックな夢?
大好きだったけどあの娘がいた。なんて事実もいまさらだから。
永遠みたいな深い夢から醒めた。なんもかもが一気に消滅した。
リアルの時刻は夜明けが近い。部屋は東窓だから朝日も見える。
朝日がサンサンおはようさん。それでも……国家は凋落したよ。
はるかな昔のリアルもどこかの夢。見たような現実なんだけど。
新聞奨学生ってのをやってたんだ。ほんのちょびっとだけどね。
なんもない地元から逃れたかった。花の東京はあこがれの聖地。
オタクの聖地……年末お盆の祭り。何度も参加した夢のなかだ。
怖さをしらない純粋培養地方民だ。初めての試練が与えられた。
なんか振り返るとヤツがいるわけじゃん。それも立派な親心だ。
無謀にも関東の国公立看護大を受験した。もちろん全敗したよ。
「お前を蝋人形にしてやろう」じゃない。親にお願い浪人生活。
「女の子が浪人なんて許しません」泣きわめいた母の親戚さん。
新聞配達を朝夕毎日こなしたんだ。予備校に通うだけでも大変。
わき目を振る暇もないほど厳しい。冷たい社会でたまに温もり。
すべてを同時期に学べたチャンス。金銭には変えられない経験。
どこにも属さない時間だったから。この世界の片隅で猶予期間。
それも当時からのお約束なんだよ。あの男に連絡だ……はネタ。
新聞奨学生は超絶早起き。販売店にトラックの到着から始まる。
まちまちの時間だけどね。かなり早ければ夜中の三時前なんだ。
すべての世界が寝静まる闇のなか。誰もいない世界じゃないよ。
実家のある大阪は国内第二の都市。深夜もにぎやかすぎるから。
それでも東京は決定的に違うんだ。関西地方と呼ばれる距離感。
県庁都市は地下鉄が走行するよね。都心にあるから複雑な路線。
そんな市内で南東に離れるんだ。いきなり田園風景が現れるよ。
南部に隣接するのは堺市なんだ。人口密度は地方県庁より都会。
かなり面積広いからおもしろい。都会みたいなイメージないね。
とにかく市内南部は区が広すぎる。たくさんに区分けされるよ。
バイクに乗る男性はスーパーカブ。縦横無尽に配達できるから。
あたしたち未成年。無免許だから配達カゴのゴツイ自転車だよ。
無骨でデカいんだ。駅前中心に狭い区域だけを配達するからさ。
配達する部数は調整される。計算できるからワナかもしんない。
必然的にマンション中心なんだ。もちろんエレベータはあるよ。
それぞれ階数が違うから大変だ。端から反対側まで移動もざら。
すべて配って二時間かからない。それが朝夕の二度になるんだ。
三時から六時。十五時から十八時ぐらい。日曜は朝刊だけだよ。
月曜はたまに休刊日になる週がある。朝刊配達のない幸せな日。
忙しい日々の生活。学内合コンの参加も数えるぐらいだったよ。
ちゃんと恋愛したことないから。ギャルに見られるような演技。
茶髪に染めて明るい性格のフリ。化粧で武装してるだけなんだ。
なにを隠そう秘めた心。完全コミュ障に近いオタクなんだから。
昔から夢小説とハーレクイン好き。隠しながら読みあさる毎日。
最近ネットで読める無料のサイト。たくさんあるから嬉しいよ。
実はさ……いやいやいや妄想とまんねぇし。そんなの関係ねぇ。
どこかの白馬に乗った王子様。いきなり現れるとお姫様抱っこ。
悪漢たちから救助される無頼漢。魂奪われたら流浪の貴族でさ。
亡国のアギじゃないアラブの王子さま。政変に巻きこまれるの。
誰にも見えないわかんない。頭のなかで妄想するのは自由だよ。
ほらなんだっけ? そもそも誰かに言い訳する必要あるのかな。
「わけがわからないよ」自分に似あわないセリフ。わかってる。
魔法少女ってのはさ。おそらく少女時代にみんなが憧れるんだ。
魔法の呪文を唱える。月に変わってお仕置きするのもおんなじ。
平凡だからなんにもできない。どこでもいる普通の子なんだよ。
偶然に魔法の力を手にいれる。世界を守る夢を実現させるんだ。
男もおんなじ。いやすんげぇバカだよね。自分より劣る女の子。
ちっちゃな子。向こうから好きになるの。お下劣展開なんだよ。
アイツも魔法を使えるフリなんだ。夢見る少女に見せた理想郷。
夢を代償に禁断の果実をついばむ。創世記のアダムとイブだね。
ひとには夢が必要なんだ。その瞬間は楽しい。気もちがいいの。
それでも……夢はいつか醒めるんだ。厳しい現実が待ってるね。
新妻だけど院長の娘さんもおんなじ。無事に済まないはずだよ。
末端でも上流に所属するひとたち。失態には社会の目が厳しい。
犯罪者に落ちぶれたおバカさんだ。慈悲もないまま死ねばいい。
後輩ちゃんも痛い現実。身体に刻みこんで後悔すればいいんだ。
あれ? なんかあたしってさ。失くしたものがあんまりないね。
アイツがあたしにくれたモノ……うーん。ロマンティックな夢?
大好きだったけどあの娘がいた。なんて事実もいまさらだから。
永遠みたいな深い夢から醒めた。なんもかもが一気に消滅した。
リアルの時刻は夜明けが近い。部屋は東窓だから朝日も見える。
朝日がサンサンおはようさん。それでも……国家は凋落したよ。
はるかな昔のリアルもどこかの夢。見たような現実なんだけど。
新聞奨学生ってのをやってたんだ。ほんのちょびっとだけどね。
なんもない地元から逃れたかった。花の東京はあこがれの聖地。
オタクの聖地……年末お盆の祭り。何度も参加した夢のなかだ。
怖さをしらない純粋培養地方民だ。初めての試練が与えられた。
なんか振り返るとヤツがいるわけじゃん。それも立派な親心だ。
無謀にも関東の国公立看護大を受験した。もちろん全敗したよ。
「お前を蝋人形にしてやろう」じゃない。親にお願い浪人生活。
「女の子が浪人なんて許しません」泣きわめいた母の親戚さん。
新聞配達を朝夕毎日こなしたんだ。予備校に通うだけでも大変。
わき目を振る暇もないほど厳しい。冷たい社会でたまに温もり。
すべてを同時期に学べたチャンス。金銭には変えられない経験。
どこにも属さない時間だったから。この世界の片隅で猶予期間。
それも当時からのお約束なんだよ。あの男に連絡だ……はネタ。
新聞奨学生は超絶早起き。販売店にトラックの到着から始まる。
まちまちの時間だけどね。かなり早ければ夜中の三時前なんだ。
すべての世界が寝静まる闇のなか。誰もいない世界じゃないよ。
実家のある大阪は国内第二の都市。深夜もにぎやかすぎるから。
それでも東京は決定的に違うんだ。関西地方と呼ばれる距離感。
県庁都市は地下鉄が走行するよね。都心にあるから複雑な路線。
そんな市内で南東に離れるんだ。いきなり田園風景が現れるよ。
南部に隣接するのは堺市なんだ。人口密度は地方県庁より都会。
かなり面積広いからおもしろい。都会みたいなイメージないね。
とにかく市内南部は区が広すぎる。たくさんに区分けされるよ。
バイクに乗る男性はスーパーカブ。縦横無尽に配達できるから。
あたしたち未成年。無免許だから配達カゴのゴツイ自転車だよ。
無骨でデカいんだ。駅前中心に狭い区域だけを配達するからさ。
配達する部数は調整される。計算できるからワナかもしんない。
必然的にマンション中心なんだ。もちろんエレベータはあるよ。
それぞれ階数が違うから大変だ。端から反対側まで移動もざら。
すべて配って二時間かからない。それが朝夕の二度になるんだ。
三時から六時。十五時から十八時ぐらい。日曜は朝刊だけだよ。
月曜はたまに休刊日になる週がある。朝刊配達のない幸せな日。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
アマツバメ
明野空
青春
「もし叶うなら、私は夜になりたいな」
お天道様とケンカし、日傘で陽をさえぎりながら歩き、
雨粒を降らせながら生きる少女の秘密――。
雨が降る日のみ登校する小山内乙鳥(おさないつばめ)、
謎の多い彼女の秘密に迫る物語。
縦読みオススメです。
※本小説は2014年に制作したものの改訂版となります。
イラスト:雨季朋美様
【完】Nurture ずっと二人で ~ サッカー硬派男子 × おっとり地味子のゆっくり育むピュア恋~
丹斗大巴
青春
硬派なサッカー男子 × おっとり地味子がゆっくりと愛を育むピュアラブストーリー
地味なまこは、ひそかにサッカー部を応援している。ある日学校で乱闘騒ぎが! サッカー部の硬派な人気者新田(あらた)にボールをぶつけられ、気を失ってしまう。その日から、まこの日常が変わりだして……。
✴* ✴* ✴* ✴* ✴* ✴* ✴* ✴*
サッカー部の硬派男子
未だ女性に興味なしの
新田英治
(やばい……。
なんかまだいい匂いが残ってる気がする……)
×
おっとり地味子
密かにサッカー部を応援している
御木野まこ
(どうしよう……。
逃げたいような、でも聞きたい……)
✴* ✴* ✴* ✴* ✴* ✴* ✴* ✴*
便利な「しおり」機能をご利用いただくと読みやすくて便利です。さらに「お気に入り」登録して頂くと、最新更新のお知らせが届きますので、こちらもご活用ください。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
UNOPENED
風城国子智
青春
300字×6話の連作短編。
友人との文通は、時を経るにしたがって変わっていった。
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタ掲載済。
※将来、8ページの折り本にするために、300字×6話で実験的に構成しております。
岩にくだけて散らないで
葉方萌生
青春
風間凛は父親の転勤に伴い、高知県竜太刀高校にやってきた。直前に幼なじみの峻から告白されたことをずっと心に抱え、ぽっかりと穴が開いた状態。クラスにもなじめるか不安な中、話しかけてきたのは吉原蓮だった。
蓮は凛の容姿に惹かれ、映像研究会に誘い、モデルとして活動してほしいと頼み込む。やりたいことがなく、新しい環境になじめるか不安だった凛は吉原の求めに応じ、映像研究会に入るが——。
初恋、n回目
橘花やよい
青春
フィルム越しの彼を、初めて、好きだと思った。
それ以来、彼にずっと、初恋を繰り返している――。
学生カップルの初々しい帰り道。
5分後に初恋をしたくなるラスト、のようなお話。
表紙はヨシュケイ様のフリー素材を使用させていただきました。
エブリスタに投稿したお話です。ノベマでも公開。
甘夏みたいな恋をしたい
滝川 海老郎
青春
「お前じゃあなぁ」「ごめんよぉ私でぇ」
俺と彼女は幼馴染だ。みんな付き合ってると思ってるけど実は付き合っていない。
しかしそんな俺たち二人は俺の爺ちゃんの家に遊びに行くことになった。
そこは人間界の限界集落で、妖怪が、ちがったこれはばあちゃんだよ。
それで夏祭りをしたり、魚釣りをしたり、サワガニやセミを採ったり……
まるで子供みたいに遊んで歩いた。
そして最終日、目を見張るような海へ沈む夕日を二人で見る。
「こ、こういうのもいいかもね」「ああ」
窓を開くと
とさか
青春
17才の車椅子少女ー
『生と死の狭間で、彼女は何を思うのか。』
人間1度は訪れる道。
海辺の家から、
今の想いを手紙に書きます。
※小説家になろう、カクヨムと同時投稿しています。
☆イラスト(大空めとろ様)
○ブログ→ https://ozorametoronoblog.com/
○YouTube→ https://www.youtube.com/channel/UC6-9Cjmsy3wv04Iha0VkSWg
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる