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最終章 全員で一つの探索隊
第339話 人質解放
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上へと上がると、先程とは打って変わって、ガラガラだった。
モンスターも、人も見当たらない……これはこれで不気味だ。
「……ん?」
「どうしたの? リン」
「上の方……声が聞こえる……しかもバリ複数も」
「もしかして……人質?」
「そうかも!」
なら、早いところ向かわないとね。
「音がした場所はどこ?」
「うーんと……一番上の階!」
「よし! 行こう!」
私たちは足早に階段を駆け上がった。
一番上の階……会談のドアを開けると、目の前に市長室が見えていた。
「あの部屋だよ!」
どうやらあの中に人質がいるらしい……。
早速ドアを……って硬い!? ぶち破ろうと突進するも、まるで鉄の扉のようにびくともしなかった。
「どうなってるの?」
「多分、魔法で簡単には突破できへんようにしてるらしいな」
「ど、どうしよう……」
恐らくこの奥に人質がいるのに……。
「……まかせて」
「……キセノン?」
キセノンは何やら構えをすると、扉の前まで近づいた。
「みんな……下がって」
「う、うん……」
私たちが一歩下がると……キセノンは脚を高く上げ、ドアを文字通り蹴破った!?
あんなに硬かったドアが……いとも簡単に……。
ドアはそこに何もなかったかのように粉々になった……。
っと、動揺している場合じゃない、中にいる人たちを助けないと……。
「大丈夫ですか!?」
「ひええええ!?」
中に入ると……複数の男女が、職種のようなもので縛られていた。
「あ、あんたら誰だ!?」
「そうビビるな! ワシらはお前らを助けに来たんだ!」
「た、助け!?」
「ちょっと下がってろ……おらぁ!!」
ゴルドは斧を一振りし、1人ずつ拘束を解いた。
人質の人たちは拘束が説かれたことに安心したのか、皆力が抜けていった。
「よし、後はどうするか……」
みんな結構衰弱してる……どうにかしないとね。
でも、敵がどこにいるのかもわからない……だからと言って外も危険だし……。
「うわあああああああん!! 早く帰りたいよおおおおおおお!!」
人質の中には子どもたちも大勢いて、中には顔に傷がついている子どももいた。
なんてこと……子どもにまで手を出すなんて……。
「大丈夫だよ、ほら、こうやって助けも来たでしょ? もう少しの辛抱だよ」
泣き出した子どもに向かって……一人の女性が声を掛けた。
私は……その女性に見覚えがあった。
「よく耐えたねー……えらいえらい」
女性は子どもを安心させようと……頭を撫でていた。
『瑠璃! よく頑張ったね!』
……まさか。
「……姉さん?」
モンスターも、人も見当たらない……これはこれで不気味だ。
「……ん?」
「どうしたの? リン」
「上の方……声が聞こえる……しかもバリ複数も」
「もしかして……人質?」
「そうかも!」
なら、早いところ向かわないとね。
「音がした場所はどこ?」
「うーんと……一番上の階!」
「よし! 行こう!」
私たちは足早に階段を駆け上がった。
一番上の階……会談のドアを開けると、目の前に市長室が見えていた。
「あの部屋だよ!」
どうやらあの中に人質がいるらしい……。
早速ドアを……って硬い!? ぶち破ろうと突進するも、まるで鉄の扉のようにびくともしなかった。
「どうなってるの?」
「多分、魔法で簡単には突破できへんようにしてるらしいな」
「ど、どうしよう……」
恐らくこの奥に人質がいるのに……。
「……まかせて」
「……キセノン?」
キセノンは何やら構えをすると、扉の前まで近づいた。
「みんな……下がって」
「う、うん……」
私たちが一歩下がると……キセノンは脚を高く上げ、ドアを文字通り蹴破った!?
あんなに硬かったドアが……いとも簡単に……。
ドアはそこに何もなかったかのように粉々になった……。
っと、動揺している場合じゃない、中にいる人たちを助けないと……。
「大丈夫ですか!?」
「ひええええ!?」
中に入ると……複数の男女が、職種のようなもので縛られていた。
「あ、あんたら誰だ!?」
「そうビビるな! ワシらはお前らを助けに来たんだ!」
「た、助け!?」
「ちょっと下がってろ……おらぁ!!」
ゴルドは斧を一振りし、1人ずつ拘束を解いた。
人質の人たちは拘束が説かれたことに安心したのか、皆力が抜けていった。
「よし、後はどうするか……」
みんな結構衰弱してる……どうにかしないとね。
でも、敵がどこにいるのかもわからない……だからと言って外も危険だし……。
「うわあああああああん!! 早く帰りたいよおおおおおおお!!」
人質の中には子どもたちも大勢いて、中には顔に傷がついている子どももいた。
なんてこと……子どもにまで手を出すなんて……。
「大丈夫だよ、ほら、こうやって助けも来たでしょ? もう少しの辛抱だよ」
泣き出した子どもに向かって……一人の女性が声を掛けた。
私は……その女性に見覚えがあった。
「よく耐えたねー……えらいえらい」
女性は子どもを安心させようと……頭を撫でていた。
『瑠璃! よく頑張ったね!』
……まさか。
「……姉さん?」
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