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第10章 営・業・再・開
第248話 就寝と不安
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「……なんや、見入ってもうたわ」
「うん……これ……歴史的出来事……」
ラピスとキセノンは、会見を見てそんな感想を呟いた。
ふとリンを見てみると……涙を浮かべていた。
「良かった……お姉様……裏でそんなことを……」
私は思わず……リンを抱きしめた。
それに触発されたのか、ラピスとキセノンもリンを抱きしめ、リンはまるで包みに覆われたキャンディのようになった。
「リンはん……良かったな」
「これで……氏族争い……終わるね」
「リン、ここまで長かった?」
「バリ長いよ……本当に今更……でも良かった」
……まぁ、会見を行ってすぐ良くなるわけではないと思うけど……少なくとも、これで一歩前進したと、私は感じた。
リンの涙を見て……私は思わず貰い泣きをしてしまい、ラピスとキセノンも、同じように涙を流した。
しばらく私たちは、そのまま抱き合いつつ、涙を流し合った。
☆
「……さて、そろそろ寝よう」
「うん! バリ涙流したし!」
「ほんま、今年一番泣いた気がするわ……」
「本当に……涙……枯れそう……でも……清々しい……」
私たちは、キセノンが言った通り枯れるまで泣き続け、気分が晴れたところで、ベッドに入った。
……例によってお互いに寄り添いながらである。
「それじゃルリルリ! おやすみー……」
……リンはベッドに潜ると、何かを要求するように口を差し出した。
「うん……おやすみ」
私はその要求を飲み、自分の唇を近づけた。
「ちょお……ウチにも……」
「私にも……」
ラピスとキセノンも、リンと同じ要求をしてきた。
……まぁ、ここは祝福も兼ねてやった方がいいか。
私たちはベッドの中で、お互いに口づけを交わし……目を閉じた。
……にしても、本当に良かったな、内戦に終止符が見えてきて。
でも、全てが丸く収まったと言うとそうではない、恐らく現地の人々に対するエルフ族の目はとても厳しいだろう、アメリカは過去にテロ事件の影響でとあるコミュニティの人々に対する目が冷ややかになったことがあるし、事件も起こった……アメリカは銃社会だし、そういう事件が将来的に起きてしまうのが容易に想像つく。
そして、いくら残虐で過激なファシストとはいえ、氏族の長が2名も殺害された……彼らに心酔していた人々は恐らく、アメリカとカナダの政府や軍に憎しみを抱くであろう。
それに片方はリンの母親だ……リン自身は、もはや勘当同然な状態で、友人も殺されただけあって、愛情は皆無で憎しみしか持っていないようだけど……それでも、一応は産んでくれた母親だ、私だったら……どう思うだろうか?
『瑠璃! そんなんだから、学年で2位なんて成績取るのよ!!』
……いや、私も、リンと同じ感情を抱くのであろうか?
私の両親は……ハッキリ言って酷い人たちだ。
私の家族でマシだったのは……。
『瑠璃! よく頑張ったね!』
『瑠璃! やっぱり最高の妹だよ!』
『瑠璃……家から出ていくなんて、お姉ちゃん悲しいよぉ……』
……姉さんだけだったな。
姉さんは、両親とは違って、どんな些細なことでも褒めてくれた。
私が大学に行くことになって家を出た時は凄く泣いてたっけ……懐かしいな。
今頃、姉さんは何してるかな? しばらく連絡取ってないなぁ。
「今度……連絡しようかな……」
私はそんなことを考えつつ、目を閉じた。
「うん……これ……歴史的出来事……」
ラピスとキセノンは、会見を見てそんな感想を呟いた。
ふとリンを見てみると……涙を浮かべていた。
「良かった……お姉様……裏でそんなことを……」
私は思わず……リンを抱きしめた。
それに触発されたのか、ラピスとキセノンもリンを抱きしめ、リンはまるで包みに覆われたキャンディのようになった。
「リンはん……良かったな」
「これで……氏族争い……終わるね」
「リン、ここまで長かった?」
「バリ長いよ……本当に今更……でも良かった」
……まぁ、会見を行ってすぐ良くなるわけではないと思うけど……少なくとも、これで一歩前進したと、私は感じた。
リンの涙を見て……私は思わず貰い泣きをしてしまい、ラピスとキセノンも、同じように涙を流した。
しばらく私たちは、そのまま抱き合いつつ、涙を流し合った。
☆
「……さて、そろそろ寝よう」
「うん! バリ涙流したし!」
「ほんま、今年一番泣いた気がするわ……」
「本当に……涙……枯れそう……でも……清々しい……」
私たちは、キセノンが言った通り枯れるまで泣き続け、気分が晴れたところで、ベッドに入った。
……例によってお互いに寄り添いながらである。
「それじゃルリルリ! おやすみー……」
……リンはベッドに潜ると、何かを要求するように口を差し出した。
「うん……おやすみ」
私はその要求を飲み、自分の唇を近づけた。
「ちょお……ウチにも……」
「私にも……」
ラピスとキセノンも、リンと同じ要求をしてきた。
……まぁ、ここは祝福も兼ねてやった方がいいか。
私たちはベッドの中で、お互いに口づけを交わし……目を閉じた。
……にしても、本当に良かったな、内戦に終止符が見えてきて。
でも、全てが丸く収まったと言うとそうではない、恐らく現地の人々に対するエルフ族の目はとても厳しいだろう、アメリカは過去にテロ事件の影響でとあるコミュニティの人々に対する目が冷ややかになったことがあるし、事件も起こった……アメリカは銃社会だし、そういう事件が将来的に起きてしまうのが容易に想像つく。
そして、いくら残虐で過激なファシストとはいえ、氏族の長が2名も殺害された……彼らに心酔していた人々は恐らく、アメリカとカナダの政府や軍に憎しみを抱くであろう。
それに片方はリンの母親だ……リン自身は、もはや勘当同然な状態で、友人も殺されただけあって、愛情は皆無で憎しみしか持っていないようだけど……それでも、一応は産んでくれた母親だ、私だったら……どう思うだろうか?
『瑠璃! そんなんだから、学年で2位なんて成績取るのよ!!』
……いや、私も、リンと同じ感情を抱くのであろうか?
私の両親は……ハッキリ言って酷い人たちだ。
私の家族でマシだったのは……。
『瑠璃! よく頑張ったね!』
『瑠璃! やっぱり最高の妹だよ!』
『瑠璃……家から出ていくなんて、お姉ちゃん悲しいよぉ……』
……姉さんだけだったな。
姉さんは、両親とは違って、どんな些細なことでも褒めてくれた。
私が大学に行くことになって家を出た時は凄く泣いてたっけ……懐かしいな。
今頃、姉さんは何してるかな? しばらく連絡取ってないなぁ。
「今度……連絡しようかな……」
私はそんなことを考えつつ、目を閉じた。
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