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第9章 サンルートの王、参上!

第228話 陛下の前で名乗り

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「うーむ、よくわからんが、余の部下の中には映したものを外に向けて大きく展開できる魔法を使えるものもおるからな、広く伝える手段は結構あるな」

 そんな魔法もあるのか……なるほど、そういう手もあるか。

「まぁとりあえず! ダイダイが日本にいるサンルート人に向かって言葉を述べて、団結を呼びかける……ってことでいいの?」
「まぁそんなところだね」
「なるほど……バリいい作戦かも!」

 リンが要約すると、ゴルドとラピスも理解したのか、納得した表情を浮かべた。

「そうと決まれば先に進まんとな! 行こうではないか皆の衆!」

 ダイヤさんの言葉に対し、私たちは大きく返事をし、カードを取り出した。

『イッツ転生タイム!』

 アプリを起動し、私たちは「転生!」の掛け声と共にカードを翳した

『転生! 天下御免の探索者! ヒューマンシーカー!!』
『転生! ダンジョン探索は気力だ! ヴァンパイアシーカー!』
『転生! よっしゃ射抜いてラッキー! エルフシーカー!』
『転生! 踊るぜー止めてみな! サキュバスシーカー!』
『転生! でっかくなっても全力全開! ドワーフシーカー!』

 大歓声のような変身音声の後に、私たちは名乗りを上げた。

「異界の探索者! ヒューマンシーカー、瑠璃!」
「射抜く探索者! エルフシーカー、リン!」
「美しき探索者! サキュバスシーカー、ラピス!」
「剛力の探索者! ドワーフシーカー、ゴルド!」
「鍛える探索者……ヴァンパイアシーカー……キセノン」
「「「「「ダンジョンを迅速にデリート!!」」」」」
「ダンジョン探索隊……「「「「アナザーワールズ!!」」」」」

 名乗りを上げた私たちを見て、ダイヤさんは……拍手をした。

「素晴らしい……素晴らしいぞ諸君!! なんというか……演劇を見ているようだ!」
「あ、ありがとうございます」
「本当に素晴らしい!! 君たちは強いだけではなく、こんなにもかっこいいとは……感動で涙が出そうだ……」
「いや、そこまでですか?」

 ダイヤさん……少し大げさじゃない?
 というか何気に私たちの名乗りでここまでの反応見せたのダイヤさんが初めてかも。

「まぁまぁ、バリ感動するのは置いておいてさ、早く行こうよ!」
「リン殿の言う通りであるな! 一刻も早くお客様救わなければ! 行きましょうぞ皆の衆!」

 ダイヤさんの号令に私たちは返事をし、安全地帯を抜け出した。
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