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第9章 サンルートの王、参上!
第205話 思い出したくない記憶
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「それで? ルリルリは病気になったらどうしてた?」
「わ、私?」
リンに振られた質問……私はぱっと答えられなかった。
私が……病気になった時……。
『風邪? ……何を言っているんだ? そんなことより勉強しなさい』
『瑠璃! こんな大事な時期に病気になるなんて、いつも体調管理はしっかりって言ってるでしょ!?』
……まずい、嫌な記憶が……。
「瑠璃はん、どうしたん?」
「なんか……表情……暗い」
……はっ!? いけない……皆に心配かけちゃったみたい。
「ご、ごめん、なんでもないよ! そ、そうだなー、日本では昔から炙ったネギを布で包んで首に巻くっていうのがあるかなー……あはは」
3人は、明らかに空元気な私を、心配そうに見つめている。
ダメだね、私……。
「ねぇルリルリ、もしかして、ルリルリも病気になっちゃった?」
「そ、そんなんじゃないから!」
「本当に?」
「本当!」
「ふーん……ラピラピ、ノンノン」
リンの声に合わせ、ラピスとキセノンは……私の体を隅々まで触り始めた!?
な、何してるの!?
「熱は無さそうだね……」
「脈も正常やな」
「うん……傷一つ……ない……特に……異常も……ない」
なにこれ!? 新手の身体検査!?
「本当に何ともない?」
「もしかして、心の病かいな?」
「なにか……悩み?」
「な、なんでもないって! ほら、早くお風呂出よ! のぼせちゃうから!」
私は湯船から立ち上がり、浴室を後にした。
「あ、待ってよルリルリ!」
「ちょお、待ってーな!」
「むー……もうちょっと……入りたかった……」
☆
「んー……」
「すぅ……すぅ……」
「……」
3人は既に眠りについたのか、寝息を立てていた。
私は、どうしても眠れなかった。
叔母さんが心配なのもあったけど、それよりも……。
「はぁ……嫌な気分」
実家の事……みんなと出会ってすっかり忘れていたけど、嫌な思い出だ。
実家にいる人たちは、全員嫌な奴だった。
みんな……私の事……全否定して……。
『そんなことない! 瑠璃はとても面白いこと考えるね!』
……いや、全員じゃない、たった一人……あの家の中で、私を理解してくれる人がいたな。
あの人は……今、元気しているのかな……。
「……姉さん」
「わ、私?」
リンに振られた質問……私はぱっと答えられなかった。
私が……病気になった時……。
『風邪? ……何を言っているんだ? そんなことより勉強しなさい』
『瑠璃! こんな大事な時期に病気になるなんて、いつも体調管理はしっかりって言ってるでしょ!?』
……まずい、嫌な記憶が……。
「瑠璃はん、どうしたん?」
「なんか……表情……暗い」
……はっ!? いけない……皆に心配かけちゃったみたい。
「ご、ごめん、なんでもないよ! そ、そうだなー、日本では昔から炙ったネギを布で包んで首に巻くっていうのがあるかなー……あはは」
3人は、明らかに空元気な私を、心配そうに見つめている。
ダメだね、私……。
「ねぇルリルリ、もしかして、ルリルリも病気になっちゃった?」
「そ、そんなんじゃないから!」
「本当に?」
「本当!」
「ふーん……ラピラピ、ノンノン」
リンの声に合わせ、ラピスとキセノンは……私の体を隅々まで触り始めた!?
な、何してるの!?
「熱は無さそうだね……」
「脈も正常やな」
「うん……傷一つ……ない……特に……異常も……ない」
なにこれ!? 新手の身体検査!?
「本当に何ともない?」
「もしかして、心の病かいな?」
「なにか……悩み?」
「な、なんでもないって! ほら、早くお風呂出よ! のぼせちゃうから!」
私は湯船から立ち上がり、浴室を後にした。
「あ、待ってよルリルリ!」
「ちょお、待ってーな!」
「むー……もうちょっと……入りたかった……」
☆
「んー……」
「すぅ……すぅ……」
「……」
3人は既に眠りについたのか、寝息を立てていた。
私は、どうしても眠れなかった。
叔母さんが心配なのもあったけど、それよりも……。
「はぁ……嫌な気分」
実家の事……みんなと出会ってすっかり忘れていたけど、嫌な思い出だ。
実家にいる人たちは、全員嫌な奴だった。
みんな……私の事……全否定して……。
『そんなことない! 瑠璃はとても面白いこと考えるね!』
……いや、全員じゃない、たった一人……あの家の中で、私を理解してくれる人がいたな。
あの人は……今、元気しているのかな……。
「……姉さん」
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