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第4章 Open Your Eyes For The Elf's Past

閑話 エルフの過去 その9 ~パーティ結成~

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「ノンノン、あの人……初めて見るけど、どういう種族?」
「サキュバス……サンルートの……少数民族……男性の……精で……生きている」
「へぇー……」

 ならば、男性と組んだ方がよさそうだけど……なんか、あの人、困ってる様子だ。
 ……アタシは思わず、彼女に向かって足が動いた。
 そして、女性の腕を掴んだ。

「ごめんなさい! この人、もうアタシたちと組んでるんで! こっち!」

 アタシは女性を引っ張り、ノンノンのところへと誘導した。
 女性の手は……震えていた。
 やっぱり……怖かったようだ。

「大丈夫? 怖かった?」

 男性から離れ、開口一番、私は女性に声を掛けた。
 すると女性は……アタシに抱き着いてきた。

「ありがとう! ホンマありがとう!!! ウチ……男性が苦手で……あの男2人に声かけられてホンマ怖かったんや!!」
「あ、えっと……うん」

 私は彼女の背中を摩り、落ち着かせた。
 しばらく、彼女が落ち着くまで抱き合った。

「むぅ……なんか……気分……複雑……」



「さっきはホンマにありがとう、ウチは『ラピス』、最近ここにやってきたんや、よろしく」
「アタシ、リン! よろしくね! ラピラピ!」
「ら、ラピラピ? ま、まぁよろしゅな、リンはん……それで……あんたは?」

 ラピラピはノンノンに声を掛ける……けど、ノンノンはどこか不満そうな表情を浮かべていた。
 ……どうしたのかな?

「私……キセノン……」
「……? よろしゅうな、キセノンはん」
「うん……早く……登録……済ませたら?」

 ……なんか、ノンノン冷たいな。
 ラピラピが嫌いなのかな? でも、まだ出会って数分しかたってないよね?
 ……そうだ!

「ねぇねぇ、ここで出会ったのも何かの縁だし! 私たちでパーティ組もうよ!」

 ……私はこう考えた。
 このままラピラピを1人にさせると不安だし、2人よりも3人の方がやりやすいし、時間が経てば、ノンノンもラピラピの事が好きになるかもしれないし!

「ええなぁ、ほな、よろしゅうな、2人とも」
「うん! よろしくね! ほら! ノンノンも!」
「……うん」

 ノンノンは半分嫌そうだったけど、3人で握手をした。
 ……仮にこれから仲間が増えたら、ノンノンまた不機嫌になるのかな?
 でも、種族が違うアタシとも仲良くなれたんだし、きっと仲良くなれると信じてる。

「じゃ、行こ!」

 アタシは2人を引っ張って、受付へと向かった
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