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第4章 Open Your Eyes For The Elf's Past
第88話 キス
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「まぁ結局、何が言いたいのかっていうと……とりあえず、ここから先、色んなことがあるけど……一緒に頑張ろうよ、自分に嫌になることなんて沢山あると思うけどさ……だからと言って、自分や自分の同族に幻滅するのは……違うじゃないかな?」
……そうだ、私が言いたかったのを総括するとこんな感じだ……リンに届いたかな?
そう考えながらリンを見ると……笑っていた。
「……そっか……そうだよね」
リンの涙はすっかり治まり、元の笑顔を見せてくる。
やっぱりリンは笑顔が似合う。
「……ごめんね、ルリルリ。『アタシ』、自分を見失ってた」
「いいよ、元のリンに戻って嬉しいよ」
リンの笑顔を見て、私も自然と笑みを浮かべた
「……ありがとう」
「……リン?」
リンは私の腕にツタのように絡んできて……ほぼゼロ距離の位置に顔を持ってきた。
「ルリルリ……貴方のおかげで、自分に自信を持てたよ」
「……リン? 大丈夫?」
「これから一緒に頑張ろうね……」
そう言うとリンは……私の唇に、自身の唇をくっつけた!?
こ、これは……。
「え、ちょっと……リン?」
「おやすみ……ルリルリ」
リンはおやすみの挨拶を言って……目を閉じてしまった。
どどどど、どういうこと? 私……キスされた?
どうしよう……女同士なのに……キスしちゃった?
いや、風呂とかベッドが一緒な時点で……あぁもう!
……心臓バクバクだ……ね、寝られるかな?
と、とりあえず……め、目を閉じよう……うん。
☆
「……2人とも、寝たようやなぁ」
「うん……リンちゃん……自分から……話せた……みたいだね」
ラピスとキセノンは、瑠璃とリンが寝たのを確認し、小声で会話を始める。
……2人は、瑠璃とリンの一部始終を見守っていたのだった。
「幸せそうに寝ているようやなぁ……」
「うん……リンちゃん……吹っ切れた……感じ……する」
ラピスは静かに体を上げ、2人の寝顔を観察していた。
リンの寝顔を見て……ラピスは、少々納得のいかない表情を浮かべていた。
「……それにしても、ウチ、『先越されて』もうたわ……ほんま悔しい……」
「ラピスちゃん……リンちゃんのこと……大好き……だもんね」
「……ひとりぼっちだったウチを受け入れてくれたのは、リンはんや……リンはんがおらんかったら、みんなとも会えんかったし……」
……ラピスはリンに、静かに思いを寄せていた。
風呂や添い寝も躊躇しなかったのは……「リンと一緒だから」であった。
「リンちゃん……ラピスちゃんの事……仲間としか……見てないみたい……」
「……ま、ウチはリンはんが幸せそうならそれでええけどな」
……リンは悔しさを醸しつつ……どこか納得しているような様子で、再び横になった。
そんな様子を見て、キセノンは翼をラピスに被せる。
「リンちゃんは……その前に……ゴルドちゃん以外の……男性と……話せるように……なろう」
「む、無理や……ウチ、『男が大の苦手』なんの知っとるやろ……」
「でも……そろそろ……前に……進まないと……」
「む、無理やって……と、とりあえずウチは寝るで、おやすみ」
ラピスは顔を赤らめつつ、目を閉じた。
キセノンはしばらくの間3人を見つめていた……寝たことを確認すると、キセノンは笑みを浮かべた。
そして……3人を包み込むように翼を広げた。
「ふふ……私は……みんなのこと……大好きだよ……おやすみ……」
キセノンは……目を閉じた。
……そうだ、私が言いたかったのを総括するとこんな感じだ……リンに届いたかな?
そう考えながらリンを見ると……笑っていた。
「……そっか……そうだよね」
リンの涙はすっかり治まり、元の笑顔を見せてくる。
やっぱりリンは笑顔が似合う。
「……ごめんね、ルリルリ。『アタシ』、自分を見失ってた」
「いいよ、元のリンに戻って嬉しいよ」
リンの笑顔を見て、私も自然と笑みを浮かべた
「……ありがとう」
「……リン?」
リンは私の腕にツタのように絡んできて……ほぼゼロ距離の位置に顔を持ってきた。
「ルリルリ……貴方のおかげで、自分に自信を持てたよ」
「……リン? 大丈夫?」
「これから一緒に頑張ろうね……」
そう言うとリンは……私の唇に、自身の唇をくっつけた!?
こ、これは……。
「え、ちょっと……リン?」
「おやすみ……ルリルリ」
リンはおやすみの挨拶を言って……目を閉じてしまった。
どどどど、どういうこと? 私……キスされた?
どうしよう……女同士なのに……キスしちゃった?
いや、風呂とかベッドが一緒な時点で……あぁもう!
……心臓バクバクだ……ね、寝られるかな?
と、とりあえず……め、目を閉じよう……うん。
☆
「……2人とも、寝たようやなぁ」
「うん……リンちゃん……自分から……話せた……みたいだね」
ラピスとキセノンは、瑠璃とリンが寝たのを確認し、小声で会話を始める。
……2人は、瑠璃とリンの一部始終を見守っていたのだった。
「幸せそうに寝ているようやなぁ……」
「うん……リンちゃん……吹っ切れた……感じ……する」
ラピスは静かに体を上げ、2人の寝顔を観察していた。
リンの寝顔を見て……ラピスは、少々納得のいかない表情を浮かべていた。
「……それにしても、ウチ、『先越されて』もうたわ……ほんま悔しい……」
「ラピスちゃん……リンちゃんのこと……大好き……だもんね」
「……ひとりぼっちだったウチを受け入れてくれたのは、リンはんや……リンはんがおらんかったら、みんなとも会えんかったし……」
……ラピスはリンに、静かに思いを寄せていた。
風呂や添い寝も躊躇しなかったのは……「リンと一緒だから」であった。
「リンちゃん……ラピスちゃんの事……仲間としか……見てないみたい……」
「……ま、ウチはリンはんが幸せそうならそれでええけどな」
……リンは悔しさを醸しつつ……どこか納得しているような様子で、再び横になった。
そんな様子を見て、キセノンは翼をラピスに被せる。
「リンちゃんは……その前に……ゴルドちゃん以外の……男性と……話せるように……なろう」
「む、無理や……ウチ、『男が大の苦手』なんの知っとるやろ……」
「でも……そろそろ……前に……進まないと……」
「む、無理やって……と、とりあえずウチは寝るで、おやすみ」
ラピスは顔を赤らめつつ、目を閉じた。
キセノンはしばらくの間3人を見つめていた……寝たことを確認すると、キセノンは笑みを浮かべた。
そして……3人を包み込むように翼を広げた。
「ふふ……私は……みんなのこと……大好きだよ……おやすみ……」
キセノンは……目を閉じた。
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