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55.聖女様、囁く ◇

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「はぁ……はぁ……」

 舌をなぞるたびに、スタッグ様は息を荒くしていた。
 興奮させてくれるじゃありませんか……。
 私は徐に彼の首筋に近づき、唇で、彼の肌を吸い込んだ。

「くはぁ……はぁ……」

 喘ぎ声を上げるスタッグ様、やはりそそられる。
 私が吸い込んだ跡地には、リンゴのように赤くなっていた。

「ふふふ……これで貴方は私の所有物ですよ、スタッグ様?」
「お、俺が……?」

 彼は感じながら、困惑の声を上げる。
 もっと変わった反応を見たくなった私は、彼に胸部を舐め始めた。
 汗ばんでいるのか、それはとても塩辛く感じた。

「うわぁ……くはぁ……」

 乳首を舐めると、彼は予想通りの声を上げる。
 私は声をもっと聞きたくなり、乳輪を舐め回した。

「はぁ……はぁ……」
「あぁ……くはぁ……」

 舐め回すたびに、私の息も荒くなる。
 彼も同じように、息を荒くしていた。
 そろそろ……いいですかね。

「さて……次はどうしましょうかね?」

 私は今すぐには行動には起こさず、彼に希望を聞いてみる。
 勿論答えは既にわかっていた、だが、自分で動くよりも、彼に言わせたい。
 そんな気持ちが勝った。

「お前……分かってんだろ?」
「いや? さっぱりですね……私は聖女ではありますが、超能力者ではありませんからね」
「クソ……」

 彼は悔しそうな表情を浮かべる。
 その姿を見ると、私もおのずと興奮してきた。
 正直、早く攻めたい、しかし、彼に恥ずかしい台詞を言わせたい。
 両方の欲が、私を支配していた。
 私は彼の耳元に近づき……囁いた。

「……早く言いなさい? どうしてほしいのですか?」

 私は恐らく、不気味な笑顔で言ったのだろう。
 口角が上がっている感じがしたので、そう思った。
 彼は覚悟を決めたのか、つばを飲み込んでこう言った。

「俺の……股間を攻めてくれ」

 ……彼は赤面しながらそう言う。
 その姿を見て……私はからかいたくなってしまった。

「あーすみません、よく聞こえなかったので今一度お願いします」

 私は聞こえないフリをしてそう言った。
 恥ずかしくなりつつ、更に悔しい表情を見せるスタッグ様……興奮してくる。

「だから……口で攻めてくれ! 俺の股間を!」
「あら……」

 なんと、具体的に言ってきましたね、これは予想外です。
 相当興奮しているようですね……では。

「わかりました、お望み通りにしてあげましょう……私は慈悲深い聖女ですからね」
「……」

 彼は恥ずかしくなったのか、顔を手で隠した。
 さっさと攻めてあげましょうかね。
 私は彼の聳え立つ槍まで顔を近づけ、最初に手でしごく。
 身体を拭くときに散々攻めましたが、やっぱり彼の股間は見る度に興奮する。
 ……焦らすのも良いですけど、ここは素直に要望通りにしてあげましょうかね。
 私は口を開き、彼の槍を咥える。
 ……タオルで拭いたせいでもあるのか、あまり不味くは感じなかった。
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