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Ⅱ 騎士団の陰謀
第12話 神の力
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アリア・エインズワース:帝都郊外で店を営んでいる魔女。21歳。
アーロン・ストライフ:魔法使いの助手兼用心棒をしている青年。21歳。
ソフィー:元ハルモニア帝国の第2皇女。18歳。
フィリップ・ベルナルド:ヴァンという怪鳥を相棒にしている弓使いのおっさん。32歳。
ルーナ:ハルモニア帝国第4皇子アルトリウスの側近をしている女性。20歳。
レオンハルト・ハイデルバッハ:帝国騎士団で小隊長を務める青年。19歳。
リラ:考古学者の女性。すこしおっちょこちょい。24歳。
山中。
ソフィー 「……はあ、はあ、……ふう」
フィリップ 「つらそうね、ソフィーちゃん」
ソフィー 「い、いえ、そんなことは、ないですよっ!」
フィリップ 「おー、頑張るねー」
ルーナ 「ふん、たかだかこんな山で音を上げられても困るわ」
ソフィー 「……はあ、はあ、わかってますって……」
フィリップ 「ちょっとソフィーちゃん、あまり意地張らない方がいいよ?」
ソフィー 「い、意地なんて、張ってないですよ……」
アリア 「……ソフィーは、こうなると聞かないからね」
アーロン 「あー、悪い、さっき足をくじいちまって、少し休憩しないか?」
ソフィー 「え……」
フィリップ 「……およ、青年、そりゃ災難だね」
アリア 「仕方ない。少し休もう」
アーロン 「悪いな、それで、いいよな?」
ソフィー 「……はい」
ルーナ 「……ふん、勝手にすれば?」
レオンハルト 「……あ、少し開けている場所があります。そこで休みましょう」
ソフィー 「…………」
◇
アリア 「アーロン、薬だ。ホラ吹きによく効くんだ」
アーロン 「お、さんきゅ。だけど生憎、効き目は薄そうだな」
アリア 「どの口が……。おっと」
(SE アリアがその場を去る音)
ソフィー 「……」
アーロン 「……ソフィー、どうしたんだ?」
ソフィー 「なんか、気を遣わせちゃったみたいで、すみません」
アーロン 「なんの話だ?」
ソフィー 「……アーロンさん」
アーロン 「まあ、旅はまだこれからなんだから、焦らず行こうぜ」
ソフィー 「はい……!」
フィリップ 「……む、ヴァンのあの飛び方……。なにか来るかもよ」
アーロン 「レオ、バレたか?」
レオンハルト 「いえ、そんなはずは……」
アリア 「魔物かもしれないね」
ルーナ 「なんにせよ、やるしかないでしょ」
アーロン 「ソフィー、フード被っとけ」
ソフィー 「わかりました」
(SE 草が揺れる音)
フィリップ 「……くる」
リラ 「いたた……、やっと開けた場所に出れたー! ……って、あれ?」
フィリップ 「およ、これは予想外、お嬢さんが登場だ」
ルーナ 「敵意は、なさそうね」
アリア 「キミは……?」
リラ 「……あなたたちこそ……」
ソフィー 「……私たちは────」
フィリップ 「俺たちは、ここら辺を旅していてね。ちょうど、この上にある大地の神殿に用があるんだ」
リラ 「奇遇ですね。わたしも、大地の神殿を調査しようと思っていまして」
レオンハルト 「そうなんですか。……それならば、おひとりで調査をするのは、少々危険ではありませんか?」
リラ 「これでも、逃げ足は速い方なので……」
レオンハルト 「しかし、ひとりの女性を放っておくわけにもいきませんね。どうでしょう、僕たちと同行しませんか?」
リラ 「え、でも……」
ソフィー 「いいじゃないですか! お互い目的地は同じなんです! ここで会ったのも何かの縁ってやつですよ!」
リラ 「……ええと」
ソフィー 「いいですよね! アリアさん」
アリア 「……まあ、断る理由はないね」
リラ 「ありがとうございます!」
フィリップ 「…………」
ルーナ 「……まあ、疑い過ぎても仕方ないか」
アーロン 「まあ、悪そうな奴じゃなそうだしな。よろしく」
リラ 「はい、よろしくお願いします!」
◇
道中。
アリア 「なるほど。それじゃあ、リラは旧ハルモニア文明について調べながら、旅をしているのか」
リラ 「はい、旧ハルモニア文明の盛衰は、いまだに解明されていない部分も多いですからね」
アリア 「……文明が滅んだ原因が、魔法の暴走だというのは本当なのか?」
リラ 「諸説ありますけど、最も有力な説ですね。なんでも、神の力を再現したのでは、といわれてますね」
アリア 「神の力、か」
アーロン 「神の力……。前にどっかで聞いたことがあるような……」
ソフィー 「それじゃあ、大地の神殿ってどういう遺跡なんですか?」
リラ 「大地の神殿は、女神を祀っているとされていますね。他にも女神を祀っている遺跡はありますけど、危険度からみて、この大地の神殿が総本山になっていると思います」
ソフィー 「へえ、そうなんですか」
フィリップ 「お、見えてきた。あれじゃない?」
ルーナ 「……なんか、空気が変わったわね」
レオンハルト 「そうですね、重くなったような……」
ソフィー 「そういえば、この山に入ってから魔物との戦闘がなかったですよね」
アリア 「その原因は、この神殿から流れる魔素か……」
リラ 「魔物すら寄せ付けない、魔素の濃度……。これは、この大地の神殿には何かがある、ということを裏付けしていますよ!」
アーロン 「よし、じゃあ行くか」
◇
大地の神殿内部。
ルーナ 「なにここ、なんだか息苦しいわね」
フィリップ 「確かに、中はさらに空気が重くなったね……」
リラ 「……はい、ですが、進めないほどではありません」
レオンハルト 「ええ、ここを通らないと、水の都には行けません」
ソフィー 「あ、あそこに階段がありますよ!」
フィリップ 「地下に続いてるのか……」
ルーナ 「1階には、他に道もなさそうよ」
アリア 「……魔物の気配はない。ここを進もう」
リラ 「よかった、地霊石に光が宿っています。真っ暗な中進まなくてよさそうですね」
ソフィー 「地霊石?」
アリア 「ああ、地霊石も旧時代の魔法のひとつでね。魔力に反応して光が灯るんだ」
ソフィー 「へえ、便利ですね」
アリア 「最近できたガス灯も便利だとは思うけどね」
フィリップ 「科学技術も魔法みたいなもんだよね」
アリア 「まったくだよ。私のような魔法使いは、いずれいなくなってしまうのかもしれないね」
ソフィー 「ふう、この階段、いつまで続くんですか~?」
リラ 「他の遺跡のように、迷わせるような構造になっていないんですよ。祭祀場としての役割が強いんでしょうね」
アーロン 「つまり、ほとんど一本道ってことか? ラクでいいな」
ソフィー 「ラクじゃないですよ~」
アーロン 「……っ!」
アリア 「む、終わりが見えてきたようだ」
◇
地下。
フィリップ 「なんか、ずいぶんと大きな扉ね」
リラ 「ここですね。祭祀場となっている場所は……」
レオンハルト 「ハミルトンさんの話によると、この先に抜け道があるはずです」
フィリップ 「じゃあ、この扉の先に行くしかないよね」
ソフィー 「……ここから、何か得体のしれない気配を感じます」
アリア 「そういえば、アーロンも何かを感じ取っていたような気がしたけど、このことかい?」
アーロン 「ああ、気ぃ引き締めていこうぜ」
(SE 重い扉を開く音)
リラ 「これは、大発見ですぅー--!!」
アリア 「……! なんだ、これは……!!」
ルーナ 「魔物なの……?」
レオンハルト 「!! アーロンさん、この魔物……!」
アーロン 「ち、やっぱりか……」
アリア 「これが旧時代の魔法。神の召喚か……。どこか、あれと似ている気が……」
女神 『■■■■■■■■■■■■■■!!』
(SE 風が巻き起こる音)
ルーナ 「……!! きゃっ!!」
(SE ルーナが壁に打ち付けられる音)
ルーナ 「かはっ……! なに、なんなの、あれ……」
アーロン 「ルーナ!!」
ソフィー 「そんな、あのルーナさんが反応できないなんて……」
アリア 「───────雷よ茨となりてからみつけ、薔薇の雷!」
(SE 雷魔法が発動する音)
女神 『■■■■■■■■■』
(SE 魔法が解除される音)
アリア 「なっ、私の魔法が……!?」
ソフィー 「アリアさんの魔法まで、効かないなんて……!」
(SE 弓を射る音)
フィリップ 「くっ、物理攻撃も効かないのか……っ」
女神 『■■■■■■■■■■■■■』
(SE 風が巻き起こる音)
フィリップ 「がああっ!」
アリア 「ぐああっ!」
アーロン 「アリア!」
アリア 「なんてことないよ……」
フィリップ 「ちょっと、おじさんも吹き飛ばされたんですけど!?」
ソフィー 「よくも、アリアさんを!!」
(SE 銃声)×何度か
女神 『■■■■■■■■■……』
アーロン 「避けた?」
アリア 「……まさか」
ルーナ 「そのようね」
アーロン 「よし、みんな、ソフィーを全力で援護するんだ!!」
ソフィー 「へ?」
アリア 「この場であれを倒せるのは、おそらくソフィー、キミだけだ」
ルーナ 「私としても不本意だけど、協力してあげるわ」
レオンハルト 「でん……ソフィーさん、ボクが盾になります」
ソフィー 「……わかりました! 頑張ります!」
(SE 銃声)(SE 地面に銃弾が当たる音)
女神 『■■■■■■■■■■■■■』
(SE 風が巻き起こる音)
(SE 盾で攻撃をはじく音)
レオンハルト 「ソフィーさん!」
ソフィー 「はい!」
ソフィー 「────────致命の一撃……!」
(SE 銃声)
女神 『■■■■■■■■■!!』
アリア 「効いてるようだ」
女神 『■■■■■■■■』
(SE 女神の体が分裂する音)
レオンハルト 「って、弾けた!?」
ルーナ 「いえ、違うわ」
ソフィー 「……ッ!? なんですか!? これ、まとわりついて……!」
アーロン 「ソフィー!!」
女神 『■■■■■■■■■』
フィリップ 「は、離れた!」
ソフィー 「うう……っ!」
ルーナ 「やられた……!」
アーロン 「……!!」
(SE 地面を踏み出す音)
アリア 「待て、アーロン!」
アーロン 「…………っ!!」
(SE オーラをまとう音)
(SE 剣を振る音)
女神 『■■■■■■■■!?』
アリア 「攻撃が、効いてる……?」
ルーナ 「それに、あのオーラ……!」
アーロン 「………………!!」
アリア 「……まさか」
ルーナ 「なにか、わかったの?」
アリア 「……」
ルーナ 「ちょっとアリア?」
アーロン 「…………!!」
(SE 剣を振る音)
女神 『■■■■■■■■ッ!?』
(SE 女神が消滅する音)
(SE 死体が床に落ちる音)
アーロン 「────ぐっ……!」
(SE オーラが消える音)
アリア 「アーロン!」
アーロン 「アリア、俺は、大丈夫だ……」
フィリップ 「ちょっとちょっと、女の子が倒れてるわよ!?」
(SE ルーナが駆け寄る音)
ルーナ 「…………この子は、もう……」
アリア 「もしかしたら、さっきの女神は……」
ルーナ 「うそ、そんなこと、あり得るの?」
リラ 「……あり得ます。この神殿の壁を見て確信しました。旧時代の魔法は、魂を魔力に変えて強力な魔法を行使するんです。その真髄は────────」
リラ 「────────魂そのものを代償に神の力を降ろすこと」
アリア 「…………」
フィリップ 「魂そのものを!?」
レオンハルト 「あれが、神の力というなら、アーロンさんは……」
アリア 「ああ、おそらくあの黒いオーラは、神の力だろうね」
ルーナ 「だから攻撃が通ったのね……」
ソフィー 「……そ、それじゃあ、私の攻撃が効いていたのは……?」
アリア 「仮説の域を出ないが、ソフィー、キミが旧時代の魔法を扱えるからだろう」
ソフィー 「え、私が、ですか? …………まさか」
アリア 「ああ、皇族にのみ使える特殊な魔法は、旧時代の魔法なんだと思う」
フィリップ 「確かに、皇族の魔法ってどれも強力だし、普通の魔法じゃないよね」
ルーナ 「それじゃ、旧時代の魔法は、血筋が関係しているの?」
アリア 「一切関係ないとは言えないが、アーロンは皇族じゃない。他になにか秘密が……」
リラ 「……」
アーロン 「(小声で)…………って、おい待て、アリア。リラの前で、ソフィーのことを話していいのか?」
アリア 「? しまった……!」
リラ 「はい? なにか、言いました?」
アリア 「き、聞こえていなかったのかい?」
リラ 「なにがですか?」
アリア 「あーいや、いいんだ、こちらの話だ。すまないね」
リラ 「あはは、こちらもすみません、あたりを観察してましたので……」
アリア 「そ、そうか、それはよかった。……ふう」
ルーナ 「なにやってんのよ」
アリア 「キミだって話に入ってきたじゃないか」
ソフィー 「やはは、まあまあ……」
レオンハルト 「……それにしても、こんな少女に神を降ろすなんて」
フィリップ 「普通じゃ考えられないよね」
リラ 「おそらくですけど、旧時代の魔法の適性が高かったんでしょうね」
レオンハルト 「きちんと、埋葬してあげたいですね」
(SE レオンハルトがかがむ音)
(SE 少女を抱き上げようとするが少女の体が塵となって崩れる音)
レオンハルト 「……ッ!! 崩れて……?」
(SE 力が抜けて座り込む音)
レオンハルト 「そんな……。彼女の魂を慰めることもできないなんて」
アリア 「知識としては知っていたが、魂を亡くしたものの最期を見るのは応えるね」
フィリップ 「……奥に扉がある。その先で少し休もう」
リラ 「あ、すみません、私はもうちょっと調べてからにしますね」
フィリップ 「……出発するときになったら呼ぶよ」
◇
扉の先。
(SE 衣すれの音)
アリア 「ソフィーの肌、とてもきれいだね……」
ソフィー 「……っ、くすぐったいですよ……っ」
アリア 「こら、かわいい声を出すな」
ソフィー 「だ、だって……」
アリア 「ふふ、こんなに熱くなってる……。すぐに私がラクにしてやるからな」
ソフィー 「あっ、駄目ですよ……。そこは……っ」
アリア 「身じろぐな。力を抜くんだ」
ソフィー 「そ、そんなこと言ったって……」
アリア 「嫌なら、自分でするかい?」
ソフィー 「へ? そんな……。アリアさんにしてもらいたいです……っ」
アリア 「ふふ、いい子だ」
ソフィー 「あ……」
アーロン 「おい、普通に薬塗れよ」
ソフィー 「アーロンさん、こっち見ないでって言いましたよね? えっち」
アーロン 「背中しか見えてないから別にいいだろ」
ソフィー 「むぅ」
アリア 「……よし、薬は塗り終えた。服を着ていいよ」
ソフィー 「あ、はーい」
(SE 服を着る音)
ソフィー 「ああ”~、アリアさんの薬は効きますねぇ」
ルーナ 「だらしない声出してんじゃないわよ。アンタ、それでも皇女なの?」
ソフィー 「元ですぅ~。元だからいいんですぅ~」
ルーナ 「このガキ……」
ソフィー 「ルーナさんとは2歳くらいしか離れてないですぅ~」
ルーナ 「いいわね、まだ10代っていうブランドがあって」
ソフィー 「むぅ~」
レオンハルト 「なんだか、僕にも刺さりますね」
フィリップ 「いやいやルーナちゃん、20も全然若いからね?」
ルーナ 「おっさんは30超えてるのにそれなんだから、まだまだ若いんじゃない?」
フィリップ 「ルーナちゃん、やっぱ厳しい……」
────────────
アリア 「さあ、アーロン、この薬を飲むといい」
アーロン 「なんだ、俺には塗ってくれないのかよ」
アリア 「ば、ばか、キミの症状だと飲み薬の方が良いんだ」
アーロン 「へいへい、さんきゅ」
(SE 薬を飲む音)
アリア 「……どうだい?」
アーロン 「ふう、まあラクになったわ」
アリア 「…………」
アーロン 「どうした?」
アリア 「……アーロン、もうあの力を使わないでくれないか?」
アーロン 「……魂を代償にしてるからか?」
アリア 「見たところ、休息を取れば魂は回復するみたいだが……。アーロンがいつあの少女のようになるかと思うと、私は……」
(SE アーロンに抱きつく音)
アーロン 「アリア? 急にどうし……」
アリア 「私、もう失いたくない……っ」
アーロン 「おい、泣いてるのか……?」
アリア 「……う、泣いてない……」
アーロン 「……ったく、素直じゃねえな」
アリア 「うるさい、ばか」
アーロン 「……そうか、なんだかんだ、つらい役目は全部アリアに背負わせちまってるよな。ソフィーのこともホムンクルスのことも……」
アリア 「つらくない。それが私の責任だから……」
アーロン 「強がんなって」
アリア 「…………」
アーロン 「それに、俺やソフィー、仲間がいるじゃねえか。少しは俺たちにも背負わせてくれよ」
アリア 「アーロン……。私……」
ルーナ 「アーロン、今いいかしら……って、お邪魔だった?」
アーロン 「あー、ちょっとな」
ルーナ 「あら」
アリア 「おい! 全然邪魔じゃない! 邪魔じゃないからな!?」
ルーナ 「アリア、私たちから見えないからって、少し油断したんじゃないの?」
アリア 「そ、そんなことは……! あ、キミは、何か用があったんじゃないのかい?」
ルーナ 「あ、そうだった。こっち来たら、2人が抱き合ってたから、つい忘れてたわ」
アリア 「…………!!」
アーロン 「ルーナ、もう勘弁してやってくれ。話が進まないだろ」
ルーナ 「アンタもアンタではっきりしないわね。なに、キープ? 最低ね」
アーロン 「うっせぇ。で、どうしたんだよ」
ルーナ 「今、レオたちとアンタのあの黒いオーラについての話になってたんだけど、せっかくだしアーロンも交えて話を聞きたいと思ってたんだけど」
アーロン 「…………まあ、良い機会だし、この際、話しちまうか」
────────────────
ルーナ 「ほら、連れてきたわよ」
フィリップ 「待ってましたー」
アーロン 「で、黒いオーラっていうか、アルトにいた頃の話をすりゃいいのか?」
レオンハルト 「はい、さっきのような神降ろしの魔法をアルトの町で見たかもしれないっていう話をしていたところで……」
アーロン 「なるほど。じゃあ、4年前のことを話せばいいんだな」
ソフィー 「4年前……。確か、アーロンさんが騎士団を辞めたっていう……」
アーロン 「ああ、それも含めて話す」
アーロン 「今から4年前。俺は、アルトの町に駐在する騎士だった────────」
つづく
アーロン・ストライフ:魔法使いの助手兼用心棒をしている青年。21歳。
ソフィー:元ハルモニア帝国の第2皇女。18歳。
フィリップ・ベルナルド:ヴァンという怪鳥を相棒にしている弓使いのおっさん。32歳。
ルーナ:ハルモニア帝国第4皇子アルトリウスの側近をしている女性。20歳。
レオンハルト・ハイデルバッハ:帝国騎士団で小隊長を務める青年。19歳。
リラ:考古学者の女性。すこしおっちょこちょい。24歳。
山中。
ソフィー 「……はあ、はあ、……ふう」
フィリップ 「つらそうね、ソフィーちゃん」
ソフィー 「い、いえ、そんなことは、ないですよっ!」
フィリップ 「おー、頑張るねー」
ルーナ 「ふん、たかだかこんな山で音を上げられても困るわ」
ソフィー 「……はあ、はあ、わかってますって……」
フィリップ 「ちょっとソフィーちゃん、あまり意地張らない方がいいよ?」
ソフィー 「い、意地なんて、張ってないですよ……」
アリア 「……ソフィーは、こうなると聞かないからね」
アーロン 「あー、悪い、さっき足をくじいちまって、少し休憩しないか?」
ソフィー 「え……」
フィリップ 「……およ、青年、そりゃ災難だね」
アリア 「仕方ない。少し休もう」
アーロン 「悪いな、それで、いいよな?」
ソフィー 「……はい」
ルーナ 「……ふん、勝手にすれば?」
レオンハルト 「……あ、少し開けている場所があります。そこで休みましょう」
ソフィー 「…………」
◇
アリア 「アーロン、薬だ。ホラ吹きによく効くんだ」
アーロン 「お、さんきゅ。だけど生憎、効き目は薄そうだな」
アリア 「どの口が……。おっと」
(SE アリアがその場を去る音)
ソフィー 「……」
アーロン 「……ソフィー、どうしたんだ?」
ソフィー 「なんか、気を遣わせちゃったみたいで、すみません」
アーロン 「なんの話だ?」
ソフィー 「……アーロンさん」
アーロン 「まあ、旅はまだこれからなんだから、焦らず行こうぜ」
ソフィー 「はい……!」
フィリップ 「……む、ヴァンのあの飛び方……。なにか来るかもよ」
アーロン 「レオ、バレたか?」
レオンハルト 「いえ、そんなはずは……」
アリア 「魔物かもしれないね」
ルーナ 「なんにせよ、やるしかないでしょ」
アーロン 「ソフィー、フード被っとけ」
ソフィー 「わかりました」
(SE 草が揺れる音)
フィリップ 「……くる」
リラ 「いたた……、やっと開けた場所に出れたー! ……って、あれ?」
フィリップ 「およ、これは予想外、お嬢さんが登場だ」
ルーナ 「敵意は、なさそうね」
アリア 「キミは……?」
リラ 「……あなたたちこそ……」
ソフィー 「……私たちは────」
フィリップ 「俺たちは、ここら辺を旅していてね。ちょうど、この上にある大地の神殿に用があるんだ」
リラ 「奇遇ですね。わたしも、大地の神殿を調査しようと思っていまして」
レオンハルト 「そうなんですか。……それならば、おひとりで調査をするのは、少々危険ではありませんか?」
リラ 「これでも、逃げ足は速い方なので……」
レオンハルト 「しかし、ひとりの女性を放っておくわけにもいきませんね。どうでしょう、僕たちと同行しませんか?」
リラ 「え、でも……」
ソフィー 「いいじゃないですか! お互い目的地は同じなんです! ここで会ったのも何かの縁ってやつですよ!」
リラ 「……ええと」
ソフィー 「いいですよね! アリアさん」
アリア 「……まあ、断る理由はないね」
リラ 「ありがとうございます!」
フィリップ 「…………」
ルーナ 「……まあ、疑い過ぎても仕方ないか」
アーロン 「まあ、悪そうな奴じゃなそうだしな。よろしく」
リラ 「はい、よろしくお願いします!」
◇
道中。
アリア 「なるほど。それじゃあ、リラは旧ハルモニア文明について調べながら、旅をしているのか」
リラ 「はい、旧ハルモニア文明の盛衰は、いまだに解明されていない部分も多いですからね」
アリア 「……文明が滅んだ原因が、魔法の暴走だというのは本当なのか?」
リラ 「諸説ありますけど、最も有力な説ですね。なんでも、神の力を再現したのでは、といわれてますね」
アリア 「神の力、か」
アーロン 「神の力……。前にどっかで聞いたことがあるような……」
ソフィー 「それじゃあ、大地の神殿ってどういう遺跡なんですか?」
リラ 「大地の神殿は、女神を祀っているとされていますね。他にも女神を祀っている遺跡はありますけど、危険度からみて、この大地の神殿が総本山になっていると思います」
ソフィー 「へえ、そうなんですか」
フィリップ 「お、見えてきた。あれじゃない?」
ルーナ 「……なんか、空気が変わったわね」
レオンハルト 「そうですね、重くなったような……」
ソフィー 「そういえば、この山に入ってから魔物との戦闘がなかったですよね」
アリア 「その原因は、この神殿から流れる魔素か……」
リラ 「魔物すら寄せ付けない、魔素の濃度……。これは、この大地の神殿には何かがある、ということを裏付けしていますよ!」
アーロン 「よし、じゃあ行くか」
◇
大地の神殿内部。
ルーナ 「なにここ、なんだか息苦しいわね」
フィリップ 「確かに、中はさらに空気が重くなったね……」
リラ 「……はい、ですが、進めないほどではありません」
レオンハルト 「ええ、ここを通らないと、水の都には行けません」
ソフィー 「あ、あそこに階段がありますよ!」
フィリップ 「地下に続いてるのか……」
ルーナ 「1階には、他に道もなさそうよ」
アリア 「……魔物の気配はない。ここを進もう」
リラ 「よかった、地霊石に光が宿っています。真っ暗な中進まなくてよさそうですね」
ソフィー 「地霊石?」
アリア 「ああ、地霊石も旧時代の魔法のひとつでね。魔力に反応して光が灯るんだ」
ソフィー 「へえ、便利ですね」
アリア 「最近できたガス灯も便利だとは思うけどね」
フィリップ 「科学技術も魔法みたいなもんだよね」
アリア 「まったくだよ。私のような魔法使いは、いずれいなくなってしまうのかもしれないね」
ソフィー 「ふう、この階段、いつまで続くんですか~?」
リラ 「他の遺跡のように、迷わせるような構造になっていないんですよ。祭祀場としての役割が強いんでしょうね」
アーロン 「つまり、ほとんど一本道ってことか? ラクでいいな」
ソフィー 「ラクじゃないですよ~」
アーロン 「……っ!」
アリア 「む、終わりが見えてきたようだ」
◇
地下。
フィリップ 「なんか、ずいぶんと大きな扉ね」
リラ 「ここですね。祭祀場となっている場所は……」
レオンハルト 「ハミルトンさんの話によると、この先に抜け道があるはずです」
フィリップ 「じゃあ、この扉の先に行くしかないよね」
ソフィー 「……ここから、何か得体のしれない気配を感じます」
アリア 「そういえば、アーロンも何かを感じ取っていたような気がしたけど、このことかい?」
アーロン 「ああ、気ぃ引き締めていこうぜ」
(SE 重い扉を開く音)
リラ 「これは、大発見ですぅー--!!」
アリア 「……! なんだ、これは……!!」
ルーナ 「魔物なの……?」
レオンハルト 「!! アーロンさん、この魔物……!」
アーロン 「ち、やっぱりか……」
アリア 「これが旧時代の魔法。神の召喚か……。どこか、あれと似ている気が……」
女神 『■■■■■■■■■■■■■■!!』
(SE 風が巻き起こる音)
ルーナ 「……!! きゃっ!!」
(SE ルーナが壁に打ち付けられる音)
ルーナ 「かはっ……! なに、なんなの、あれ……」
アーロン 「ルーナ!!」
ソフィー 「そんな、あのルーナさんが反応できないなんて……」
アリア 「───────雷よ茨となりてからみつけ、薔薇の雷!」
(SE 雷魔法が発動する音)
女神 『■■■■■■■■■』
(SE 魔法が解除される音)
アリア 「なっ、私の魔法が……!?」
ソフィー 「アリアさんの魔法まで、効かないなんて……!」
(SE 弓を射る音)
フィリップ 「くっ、物理攻撃も効かないのか……っ」
女神 『■■■■■■■■■■■■■』
(SE 風が巻き起こる音)
フィリップ 「がああっ!」
アリア 「ぐああっ!」
アーロン 「アリア!」
アリア 「なんてことないよ……」
フィリップ 「ちょっと、おじさんも吹き飛ばされたんですけど!?」
ソフィー 「よくも、アリアさんを!!」
(SE 銃声)×何度か
女神 『■■■■■■■■■……』
アーロン 「避けた?」
アリア 「……まさか」
ルーナ 「そのようね」
アーロン 「よし、みんな、ソフィーを全力で援護するんだ!!」
ソフィー 「へ?」
アリア 「この場であれを倒せるのは、おそらくソフィー、キミだけだ」
ルーナ 「私としても不本意だけど、協力してあげるわ」
レオンハルト 「でん……ソフィーさん、ボクが盾になります」
ソフィー 「……わかりました! 頑張ります!」
(SE 銃声)(SE 地面に銃弾が当たる音)
女神 『■■■■■■■■■■■■■』
(SE 風が巻き起こる音)
(SE 盾で攻撃をはじく音)
レオンハルト 「ソフィーさん!」
ソフィー 「はい!」
ソフィー 「────────致命の一撃……!」
(SE 銃声)
女神 『■■■■■■■■■!!』
アリア 「効いてるようだ」
女神 『■■■■■■■■』
(SE 女神の体が分裂する音)
レオンハルト 「って、弾けた!?」
ルーナ 「いえ、違うわ」
ソフィー 「……ッ!? なんですか!? これ、まとわりついて……!」
アーロン 「ソフィー!!」
女神 『■■■■■■■■■』
フィリップ 「は、離れた!」
ソフィー 「うう……っ!」
ルーナ 「やられた……!」
アーロン 「……!!」
(SE 地面を踏み出す音)
アリア 「待て、アーロン!」
アーロン 「…………っ!!」
(SE オーラをまとう音)
(SE 剣を振る音)
女神 『■■■■■■■■!?』
アリア 「攻撃が、効いてる……?」
ルーナ 「それに、あのオーラ……!」
アーロン 「………………!!」
アリア 「……まさか」
ルーナ 「なにか、わかったの?」
アリア 「……」
ルーナ 「ちょっとアリア?」
アーロン 「…………!!」
(SE 剣を振る音)
女神 『■■■■■■■■ッ!?』
(SE 女神が消滅する音)
(SE 死体が床に落ちる音)
アーロン 「────ぐっ……!」
(SE オーラが消える音)
アリア 「アーロン!」
アーロン 「アリア、俺は、大丈夫だ……」
フィリップ 「ちょっとちょっと、女の子が倒れてるわよ!?」
(SE ルーナが駆け寄る音)
ルーナ 「…………この子は、もう……」
アリア 「もしかしたら、さっきの女神は……」
ルーナ 「うそ、そんなこと、あり得るの?」
リラ 「……あり得ます。この神殿の壁を見て確信しました。旧時代の魔法は、魂を魔力に変えて強力な魔法を行使するんです。その真髄は────────」
リラ 「────────魂そのものを代償に神の力を降ろすこと」
アリア 「…………」
フィリップ 「魂そのものを!?」
レオンハルト 「あれが、神の力というなら、アーロンさんは……」
アリア 「ああ、おそらくあの黒いオーラは、神の力だろうね」
ルーナ 「だから攻撃が通ったのね……」
ソフィー 「……そ、それじゃあ、私の攻撃が効いていたのは……?」
アリア 「仮説の域を出ないが、ソフィー、キミが旧時代の魔法を扱えるからだろう」
ソフィー 「え、私が、ですか? …………まさか」
アリア 「ああ、皇族にのみ使える特殊な魔法は、旧時代の魔法なんだと思う」
フィリップ 「確かに、皇族の魔法ってどれも強力だし、普通の魔法じゃないよね」
ルーナ 「それじゃ、旧時代の魔法は、血筋が関係しているの?」
アリア 「一切関係ないとは言えないが、アーロンは皇族じゃない。他になにか秘密が……」
リラ 「……」
アーロン 「(小声で)…………って、おい待て、アリア。リラの前で、ソフィーのことを話していいのか?」
アリア 「? しまった……!」
リラ 「はい? なにか、言いました?」
アリア 「き、聞こえていなかったのかい?」
リラ 「なにがですか?」
アリア 「あーいや、いいんだ、こちらの話だ。すまないね」
リラ 「あはは、こちらもすみません、あたりを観察してましたので……」
アリア 「そ、そうか、それはよかった。……ふう」
ルーナ 「なにやってんのよ」
アリア 「キミだって話に入ってきたじゃないか」
ソフィー 「やはは、まあまあ……」
レオンハルト 「……それにしても、こんな少女に神を降ろすなんて」
フィリップ 「普通じゃ考えられないよね」
リラ 「おそらくですけど、旧時代の魔法の適性が高かったんでしょうね」
レオンハルト 「きちんと、埋葬してあげたいですね」
(SE レオンハルトがかがむ音)
(SE 少女を抱き上げようとするが少女の体が塵となって崩れる音)
レオンハルト 「……ッ!! 崩れて……?」
(SE 力が抜けて座り込む音)
レオンハルト 「そんな……。彼女の魂を慰めることもできないなんて」
アリア 「知識としては知っていたが、魂を亡くしたものの最期を見るのは応えるね」
フィリップ 「……奥に扉がある。その先で少し休もう」
リラ 「あ、すみません、私はもうちょっと調べてからにしますね」
フィリップ 「……出発するときになったら呼ぶよ」
◇
扉の先。
(SE 衣すれの音)
アリア 「ソフィーの肌、とてもきれいだね……」
ソフィー 「……っ、くすぐったいですよ……っ」
アリア 「こら、かわいい声を出すな」
ソフィー 「だ、だって……」
アリア 「ふふ、こんなに熱くなってる……。すぐに私がラクにしてやるからな」
ソフィー 「あっ、駄目ですよ……。そこは……っ」
アリア 「身じろぐな。力を抜くんだ」
ソフィー 「そ、そんなこと言ったって……」
アリア 「嫌なら、自分でするかい?」
ソフィー 「へ? そんな……。アリアさんにしてもらいたいです……っ」
アリア 「ふふ、いい子だ」
ソフィー 「あ……」
アーロン 「おい、普通に薬塗れよ」
ソフィー 「アーロンさん、こっち見ないでって言いましたよね? えっち」
アーロン 「背中しか見えてないから別にいいだろ」
ソフィー 「むぅ」
アリア 「……よし、薬は塗り終えた。服を着ていいよ」
ソフィー 「あ、はーい」
(SE 服を着る音)
ソフィー 「ああ”~、アリアさんの薬は効きますねぇ」
ルーナ 「だらしない声出してんじゃないわよ。アンタ、それでも皇女なの?」
ソフィー 「元ですぅ~。元だからいいんですぅ~」
ルーナ 「このガキ……」
ソフィー 「ルーナさんとは2歳くらいしか離れてないですぅ~」
ルーナ 「いいわね、まだ10代っていうブランドがあって」
ソフィー 「むぅ~」
レオンハルト 「なんだか、僕にも刺さりますね」
フィリップ 「いやいやルーナちゃん、20も全然若いからね?」
ルーナ 「おっさんは30超えてるのにそれなんだから、まだまだ若いんじゃない?」
フィリップ 「ルーナちゃん、やっぱ厳しい……」
────────────
アリア 「さあ、アーロン、この薬を飲むといい」
アーロン 「なんだ、俺には塗ってくれないのかよ」
アリア 「ば、ばか、キミの症状だと飲み薬の方が良いんだ」
アーロン 「へいへい、さんきゅ」
(SE 薬を飲む音)
アリア 「……どうだい?」
アーロン 「ふう、まあラクになったわ」
アリア 「…………」
アーロン 「どうした?」
アリア 「……アーロン、もうあの力を使わないでくれないか?」
アーロン 「……魂を代償にしてるからか?」
アリア 「見たところ、休息を取れば魂は回復するみたいだが……。アーロンがいつあの少女のようになるかと思うと、私は……」
(SE アーロンに抱きつく音)
アーロン 「アリア? 急にどうし……」
アリア 「私、もう失いたくない……っ」
アーロン 「おい、泣いてるのか……?」
アリア 「……う、泣いてない……」
アーロン 「……ったく、素直じゃねえな」
アリア 「うるさい、ばか」
アーロン 「……そうか、なんだかんだ、つらい役目は全部アリアに背負わせちまってるよな。ソフィーのこともホムンクルスのことも……」
アリア 「つらくない。それが私の責任だから……」
アーロン 「強がんなって」
アリア 「…………」
アーロン 「それに、俺やソフィー、仲間がいるじゃねえか。少しは俺たちにも背負わせてくれよ」
アリア 「アーロン……。私……」
ルーナ 「アーロン、今いいかしら……って、お邪魔だった?」
アーロン 「あー、ちょっとな」
ルーナ 「あら」
アリア 「おい! 全然邪魔じゃない! 邪魔じゃないからな!?」
ルーナ 「アリア、私たちから見えないからって、少し油断したんじゃないの?」
アリア 「そ、そんなことは……! あ、キミは、何か用があったんじゃないのかい?」
ルーナ 「あ、そうだった。こっち来たら、2人が抱き合ってたから、つい忘れてたわ」
アリア 「…………!!」
アーロン 「ルーナ、もう勘弁してやってくれ。話が進まないだろ」
ルーナ 「アンタもアンタではっきりしないわね。なに、キープ? 最低ね」
アーロン 「うっせぇ。で、どうしたんだよ」
ルーナ 「今、レオたちとアンタのあの黒いオーラについての話になってたんだけど、せっかくだしアーロンも交えて話を聞きたいと思ってたんだけど」
アーロン 「…………まあ、良い機会だし、この際、話しちまうか」
────────────────
ルーナ 「ほら、連れてきたわよ」
フィリップ 「待ってましたー」
アーロン 「で、黒いオーラっていうか、アルトにいた頃の話をすりゃいいのか?」
レオンハルト 「はい、さっきのような神降ろしの魔法をアルトの町で見たかもしれないっていう話をしていたところで……」
アーロン 「なるほど。じゃあ、4年前のことを話せばいいんだな」
ソフィー 「4年前……。確か、アーロンさんが騎士団を辞めたっていう……」
アーロン 「ああ、それも含めて話す」
アーロン 「今から4年前。俺は、アルトの町に駐在する騎士だった────────」
つづく
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