933 / 976
足跡は残すつもりがなくとも残っていく 2
しおりを挟む
多紀さんはこうやって人の事を勝手に撮ってネタにするんだろうな。だけど散々お世話になっているしなと思いながらも半眼で睨んでしまえば
「そうそう。話は戻るけどそのドキュメンタリーは映画の番宣も含まれていてね、僕が僕を撮影して綾人君を始めあの街を撮るんだ。もちろんメインは綾人君。蓮司と慧と一緒に今みたいにおしゃべりもしてもらうだけだから」
真摯なまなざしに
「そこに宮下はいますか?」
聞けばきょとんとした顔。
「宮下君?なんで?」
当然のように聞かれた。
「俺と宮下が動画配信しているコンビだから。
俺一人だけならお断りだね」
少し悩む多紀さんだけどそれは一瞬。
「なるほど。となると僕達の考え方が悪かったね。
綾人君はどこにも所属してない一般人だ。動画配信していてセリフのない役者さんより知名度は抜群にあるだけ」
なるほど、もう一度そう言って強く頷けば少し席を外すよと言ってトイレに篭り、何やら誰かと話をする声がこぼれてきた。
悪だくみしている証拠だというのはわかったけど、トイレに籠城するのはやめてほしい。蓮司が泣きそうだ。いや、むしろ泣け。
「とりあえず今なら多紀さんから逃げるチャンスだから帰るな」
「うん。今日は多紀さんが悪いから。出来れば俺も連れて行ってほしい」
「連れてってやりたいけど多紀さんをトイレに放置させるのはダメだろ」
「やっぱりダメか」
「ダメです」
最後まで面倒見ろと言うも扉の向こうでは俺が知る人物とべ知人ではと言うくらいに何やら興奮するかのような怒涛の会話に俺はそっと蓮司のマンションから脱出をするのに成功した。
「そんな恐ろしいトラップが設置されていたんですよ」
「恐ろしいトラップって、むしろ交渉している時点ですでに罠に嵌ってる所ですね」
「はっ?!」
宮下をだしにして逃げだしたけど、単に要望を言っただけの言葉にすり替えられたことに気が付けば逃げついた先の飯田さんのマンションで俺はしばし固まっていた。
その間飯田さんお手製のはちみつレモンを炭酸で割ってもらったジュースを用意してくれていた。
これ、美味しいんだよな。
レモンをスライスしてはちみつにつけただけなのになんでこんなにも美味しいんだろうと一瞬で多紀さんの事なんて忘れてにこにことはちみつレモンの炭酸割とはちみつレモンを飾るレモンケーキを頂く。
飯田さん驚きのアビー直伝のレモンドリズルケーキではないがこれもこれでおいしいとベイクドチーズケーキに飾られたレモンケーキは油断すると一人でホール一台食べてしまいそうで恐ろしいと震えながらもこの美味しさには素直に負けておく。
ほんと美味しいって正義だよねと飯田さんが四分の一をもっていってしまったのをさみしく眺めてしまう。
だけどそこは飯田さん。
俺のこんな視線なんてもう慣れましたと言うように確信した出来具合を楽しむように食べていた。
美味しんだけどほんと美味しそうに食べるよなと飯田さんから言わせたら俺の方が美味しそうに食べていると言うが、自分の顔なんてよだれの跡と寝癖が付いてない程度にしか興味がないのでそこは割愛。
だけど自分が作った料理をおいしそうに食べてもらえるって最高に幸せだよなと用意してもらえる料理だけでもありがたい俺でも嬉しいですかと問いたいけど返ってくる言葉はわかりきっているので改めて聞くまでもないので最大限美味しく頂く事を心掛けている。
「ですがドキュメンタリーですか。舞台あいさつに連れまわすのかと思っていたのですが?」
「んー、どうせ口実だろうね。
まずは顔を出させてそれから世間になじませていくってね」
「ついにテレビデビューですか?」
「しませんよ。マイペースに動画撮るぐらいが精一杯です。
これ以上仕事増やしたくないので」
「ですか?」
「イギリス、フランスの往復にアメリカのプログラミング、烏骨鶏と畑のお世話に動画の制作に金作。体が一つじゃもう足りなくなってます」
「うーん、金作はそろそろ終えられても十分じゃないでしょうか?」
「あー、そこは頭の体操な感じで使っているからトレーニングとして止めれませんね」
あれぐらいのしびれるぐらいに使い込む感覚があると緊張感が保てるというか
「山で生活してると一週間って言う感覚がなくなるから、そういう意味でもやめられませんね」
「俺が毎週綾人さんの所に通わせてもらっているのに?」
「それはそれ、これはこれってやつですよ。
何かしてるっていう一番わかりやすい目安にもなりますし」
何やら藪蛇をつつきそうになったので慌てて話を逸らせばふーんと言うように俺のレモンケーキのレモンを一切れ持っていかれたのはこれで妥協してやろうっていう所だろう。楽しみに残していたのに…… しくしく泣きたくなるのをぐっと我慢して俺も妥協すればこの話はもう終わりとなり
「どのみちドキュメント撮影になろうがテレビ撮影になろうがその時は全力で協力するので迷惑になるからとか考えずに巻き込んでくださいね」
紅茶を一口飲んで
「俺も綾人さん達の動画のメンバーの一人だと自負してますので」
違いましたか?そんな確信を込めた笑みを浮かべて視線で笑う男に俺はもうお手上げと言うようにゆっくりと目をつむり
「その時は全力で協力をお願いします」
まだ確定してない未来の話し。
だけど多紀さんを少しでも知ることが出来るのならこの大きな可能性から目をそらしてはいけなく、それならそれで迎え撃つ準備を万全に整えるのが俺達ができる最大の多紀さんに対する嫌がらせ。
「ところでそんな想定で話しを詰めてみようとしません?」
にやりと笑えば飯田さんもにやりと笑い
「青山から許可を貰う気全力で行きますから」
その点は心配せずになんでも言って下さいと言うあたりほんと男前だねと二人で含み笑いをこぼして作戦を練るのだった。
「そうそう。話は戻るけどそのドキュメンタリーは映画の番宣も含まれていてね、僕が僕を撮影して綾人君を始めあの街を撮るんだ。もちろんメインは綾人君。蓮司と慧と一緒に今みたいにおしゃべりもしてもらうだけだから」
真摯なまなざしに
「そこに宮下はいますか?」
聞けばきょとんとした顔。
「宮下君?なんで?」
当然のように聞かれた。
「俺と宮下が動画配信しているコンビだから。
俺一人だけならお断りだね」
少し悩む多紀さんだけどそれは一瞬。
「なるほど。となると僕達の考え方が悪かったね。
綾人君はどこにも所属してない一般人だ。動画配信していてセリフのない役者さんより知名度は抜群にあるだけ」
なるほど、もう一度そう言って強く頷けば少し席を外すよと言ってトイレに篭り、何やら誰かと話をする声がこぼれてきた。
悪だくみしている証拠だというのはわかったけど、トイレに籠城するのはやめてほしい。蓮司が泣きそうだ。いや、むしろ泣け。
「とりあえず今なら多紀さんから逃げるチャンスだから帰るな」
「うん。今日は多紀さんが悪いから。出来れば俺も連れて行ってほしい」
「連れてってやりたいけど多紀さんをトイレに放置させるのはダメだろ」
「やっぱりダメか」
「ダメです」
最後まで面倒見ろと言うも扉の向こうでは俺が知る人物とべ知人ではと言うくらいに何やら興奮するかのような怒涛の会話に俺はそっと蓮司のマンションから脱出をするのに成功した。
「そんな恐ろしいトラップが設置されていたんですよ」
「恐ろしいトラップって、むしろ交渉している時点ですでに罠に嵌ってる所ですね」
「はっ?!」
宮下をだしにして逃げだしたけど、単に要望を言っただけの言葉にすり替えられたことに気が付けば逃げついた先の飯田さんのマンションで俺はしばし固まっていた。
その間飯田さんお手製のはちみつレモンを炭酸で割ってもらったジュースを用意してくれていた。
これ、美味しいんだよな。
レモンをスライスしてはちみつにつけただけなのになんでこんなにも美味しいんだろうと一瞬で多紀さんの事なんて忘れてにこにことはちみつレモンの炭酸割とはちみつレモンを飾るレモンケーキを頂く。
飯田さん驚きのアビー直伝のレモンドリズルケーキではないがこれもこれでおいしいとベイクドチーズケーキに飾られたレモンケーキは油断すると一人でホール一台食べてしまいそうで恐ろしいと震えながらもこの美味しさには素直に負けておく。
ほんと美味しいって正義だよねと飯田さんが四分の一をもっていってしまったのをさみしく眺めてしまう。
だけどそこは飯田さん。
俺のこんな視線なんてもう慣れましたと言うように確信した出来具合を楽しむように食べていた。
美味しんだけどほんと美味しそうに食べるよなと飯田さんから言わせたら俺の方が美味しそうに食べていると言うが、自分の顔なんてよだれの跡と寝癖が付いてない程度にしか興味がないのでそこは割愛。
だけど自分が作った料理をおいしそうに食べてもらえるって最高に幸せだよなと用意してもらえる料理だけでもありがたい俺でも嬉しいですかと問いたいけど返ってくる言葉はわかりきっているので改めて聞くまでもないので最大限美味しく頂く事を心掛けている。
「ですがドキュメンタリーですか。舞台あいさつに連れまわすのかと思っていたのですが?」
「んー、どうせ口実だろうね。
まずは顔を出させてそれから世間になじませていくってね」
「ついにテレビデビューですか?」
「しませんよ。マイペースに動画撮るぐらいが精一杯です。
これ以上仕事増やしたくないので」
「ですか?」
「イギリス、フランスの往復にアメリカのプログラミング、烏骨鶏と畑のお世話に動画の制作に金作。体が一つじゃもう足りなくなってます」
「うーん、金作はそろそろ終えられても十分じゃないでしょうか?」
「あー、そこは頭の体操な感じで使っているからトレーニングとして止めれませんね」
あれぐらいのしびれるぐらいに使い込む感覚があると緊張感が保てるというか
「山で生活してると一週間って言う感覚がなくなるから、そういう意味でもやめられませんね」
「俺が毎週綾人さんの所に通わせてもらっているのに?」
「それはそれ、これはこれってやつですよ。
何かしてるっていう一番わかりやすい目安にもなりますし」
何やら藪蛇をつつきそうになったので慌てて話を逸らせばふーんと言うように俺のレモンケーキのレモンを一切れ持っていかれたのはこれで妥協してやろうっていう所だろう。楽しみに残していたのに…… しくしく泣きたくなるのをぐっと我慢して俺も妥協すればこの話はもう終わりとなり
「どのみちドキュメント撮影になろうがテレビ撮影になろうがその時は全力で協力するので迷惑になるからとか考えずに巻き込んでくださいね」
紅茶を一口飲んで
「俺も綾人さん達の動画のメンバーの一人だと自負してますので」
違いましたか?そんな確信を込めた笑みを浮かべて視線で笑う男に俺はもうお手上げと言うようにゆっくりと目をつむり
「その時は全力で協力をお願いします」
まだ確定してない未来の話し。
だけど多紀さんを少しでも知ることが出来るのならこの大きな可能性から目をそらしてはいけなく、それならそれで迎え撃つ準備を万全に整えるのが俺達ができる最大の多紀さんに対する嫌がらせ。
「ところでそんな想定で話しを詰めてみようとしません?」
にやりと笑えば飯田さんもにやりと笑い
「青山から許可を貰う気全力で行きますから」
その点は心配せずになんでも言って下さいと言うあたりほんと男前だねと二人で含み笑いをこぼして作戦を練るのだった。
125
お気に入りに追加
2,678
あなたにおすすめの小説
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
婚約者の側室に嫌がらせされたので逃げてみました。
アトラス
恋愛
公爵令嬢のリリア・カーテノイドは婚約者である王太子殿下が側室を持ったことを知らされる。側室となったガーネット子爵令嬢は殿下の寵愛を盾にリリアに度重なる嫌がらせをしていた。
いやになったリリアは王城からの逃亡を決意する。
だがその途端に、王太子殿下の態度が豹変して・・・
「いつわたしが婚約破棄すると言った?」
私に飽きたんじゃなかったんですか!?
……………………………
たくさんの方々に読んで頂き、大変嬉しく思っています。お気に入り、しおりありがとうございます。とても励みになっています。今後ともどうぞよろしくお願いします!
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
出来損ない王女(5歳)が、問題児部隊の隊長に就任しました
瑠美るみ子
ファンタジー
魔法至上主義のグラスター王国にて。
レクティタは王族にも関わらず魔力が無かったため、実の父である国王から虐げられていた。
そんな中、彼女は国境の王国魔法軍第七特殊部隊の隊長に任命される。
そこは、実力はあるものの、異教徒や平民の魔法使いばかり集まった部隊で、最近巷で有名になっている集団であった。
王国魔法のみが正当な魔法と信じる国王は、国民から英雄視される第七部隊が目障りだった。そのため、褒美としてレクティタを隊長に就任させ、彼女を生贄に部隊を潰そうとした……のだが。
「隊長~勉強頑張っているか~?」
「ひひひ……差し入れのお菓子です」
「あ、クッキー!!」
「この時間にお菓子をあげると夕飯が入らなくなるからやめなさいといつも言っているでしょう! 隊長もこっそり食べない! せめて一枚だけにしないさい!」
第七部隊の面々は、国王の思惑とは反対に、レクティタと交流していきどんどん仲良くなっていく。
そして、レクティタ自身もまた、変人だが魔法使いのエリートである彼らに囲まれて、英才教育を受けていくうちに己の才能を開花していく。
ほのぼのとコメディ七割、戦闘とシリアス三割ぐらいの、第七部隊の日常物語。
*小説家になろう・カクヨム様にても掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる