764 / 976
ゼロとイチのパズル 4
しおりを挟む
いや、これからが勝負どころなのだがとりあえず綾人は自分の仕事は終わったと思いたかった。
「エレガントな結末だ」
「いや、この場合自業自得って言うんでしょ」
罠しかない施設の中に飛び込んで捕まるんだからホイホイに飛び込む奴らと同レベルだとしか思えない。
「何でそんなに自信満々に侵入したかなあ」
「そりゃ、まさか【MU-OEC】が他のシステムを操作するとは思わなかったからだろう」
エドワーズと笑いながらも所長の視線が痛い。
「システムのハッキングに対するだけがシステムの防衛だけじゃないだろうって発想からの物であって、ハッキングするとなるとエドワーズから聞いていた専用施設で直接オリジナルに接続しないといけないと言う話しを聞いた時に組み込んだハッキング後の防御はお約束じゃん……」
「映画みたいなセキュリティがその辺にあってたまるか。しかも別系統のプログラムを支配して……
この施設で命に係わるシステムがあってはいけないんだ」
と言う溜息をつく。
まあ、人がどうこうなってしまった事故物件ならぬ事故施設で働くのはまずいよなと思いながら
「じゃあ、その辺の所もプログラムに書き加えよう。
事件が起きて……十分後にはセキュリティは勿論救急車も万全の状態でスタンバイしてたからそれを目安に自動で解除する様にプログラムしておくねー」
おくねー…… って、そんな軽いノリで採用するのかと思いながらも綾人は使用許可されたコンピュータに一つのプログラムを構築して【MU-OEC】にアクセスをする。
既に用意してある物ではなくその場でプログラムを組み、実に簡単にあっさりとアクセスしてしまった。
管理主任となるエドワーズも知らないプログラムを打ち込むのをそんなの知らないと悲鳴をあげそうになった所で二人の目の前にはきっと二人が知る【MU-OEC】の起動画面が浮かび上がった。
え?何で?
エドワーズに訴えられても俺だってそんなの知らんと身の潔白を訴える。
「エドワーズに渡したパスワードが家の玄関から入る暗号キーだとしたら、今俺がやってるのは裏口から入る暗号キーになるって想像してもらいたい。
何かあった時の為に細工しておいたけど、普通にハッキングしても見つからないように隠してあるから今回みたいな非常時に使うといいよ」
後で教えておくよと言う合間にもものすごいスピードでプログラムは次々に起動して項目が立ち上がっては流れて行く。幾つにも項目別に整理整頓されている中でやはり崩れたプログラムはレッドアラートと言う様に赤色になっていて、そこを中心に「とりあえず末端の修正をするねー」なんて気楽な声で修復して行く。俺達はその中身を知らないから見て行くだけだが打ち込むのも早いと思ったがそれを目視で確認するスピードの速さも舌を巻く。
何でこんな逸材が山奥に引きこもっているのかそればかりが不思議だがきっとこのプログラム自体も綾人にとっては大したものではないと思えば納得はいく。嫉妬にまみれた俺はこの理不尽なまでの才能に納得できないが……
「さてと、折角だからまずはプログラムは元通りにしたらエドワーズ、使ってみて使いにくい所とか欲しい機能とか追加するからどんどん言って。
折角だから時間まで大型アップデートするぞー」
それから何の文字も浮き上がらないパスワードを求められるボックスが出てきて、綾人はやたらと長い長文を打ちこんだ。
何かの詩集のようだが生憎エドワーズにも所長にも判らなかった。
まさか綾人の産まれた国の歌の歌詞が打ち込まれているなんて誰も思わないだろうが、パスワードは長ければ長いほどいいと一般にはいう。ハッキングする専門職の人は機械任せだから意味がないのでこの時点は綾人は解読した人がこの事に気付いた時にブチ切れる事を想像して楽しむ事にしていた。
仮令めんどくさくてもだ。
そんな所もさらっと終えれば一つのプログラム画面が出てきた。
真っ黒のウィンドウは馴染のあるコマンドプロンプトにも似たインターフェースだった。
このソフトの中のいろいろなプログラムに命令を下す頭脳と言うべき文字と数字の羅列。このソフトの中枢とも言うべきメインプログラムは驚くほどのゲートの数にこうやって守られていたのかと感心しながらも
「そういや使い勝手どうだった?
俺は俺が使いやすい様に組み立ててるから意見が聞けたらいいんだけど?」
「俺は使いやすい表側から使ってるから不便はないよ」
リーヴスは寧ろあんなにも使いやすくて心配だったと言い
「もっとも組み込んで稼働するまでが大変だった。並列して稼働しているプログラムをことごとく悪意あるウィルス何て騒いで、一つ一つ認識させるのが面倒だった。
と言うグラハムに
「俺と同じで人見知りしてるんだよ。まずは自己紹介と思えば妥当なもんだろ?」
綾人のイメージ的な説明にグラハムはぶるっと体を震わせ
「つまり、出会って即バトルして支配下に置いたって言う分けか。かなり乱暴だなあ」
「子猫がじゃれ付いたって思えば可愛いじゃん」
ありえねー何て全員で爆笑。
「さて、そろそろ追加したい物は決まったか?」
「そうだなあ。じゃあ、例えば……」
「となるとアクセスしやすいショートカットキーが存在するからそこから侵入しよう」
「侵入かよwww」
笑うエドワーズに
四人はまるで兄弟のようにまるでゲームでもするかのように楽しい笑い声をあげながらバージョンアップを始める背中を見れば所長はもう大丈夫だと安堵のため息をそっと零す。今はこの二人より確保された人物の方が重要懸案だと割り切って部屋を後にする事にした。
だけどその前にだ。
「アヤト、前々から聞きたかったがこのプログラムの名前の【MU-OEC】ってどういう意味だい?何かの暗号のようだが、意味を聞いてみたかった」
八つに切られたピザを見つけて一つ貰うよと齧り出す所長に綾人は渋面を作りながら
「適当につけた記号だから。折角だから新しく名前を付けても良いけど?」
ふむと考える。
意味の解らないコードより親しみやすい単語の方がいいだろうと考えれば思いついたのは凍え震える人物からの想像。
「だったらアイスウォールにしよう」
「氷壁ね。凍えて寒そうだったしね。だけどファイアーウォールに対して安直すぎじゃね?」
「そのシンプルさがいいんだよ」
単純でも納得と笑う綾人は所長のそのセンスを褒め称えた。
まさか適当に付けた【MU-OEC】の意味が深山(M)の烏骨鶏(U)はお(O)い(E)し(C)なんて頭文字と発音を掛け合わせてみた事を言うわけにはいかない。
「綾人、ネーミングセンスなさすぎだからって拗らせても面白くならないよー」
こよなく俺の世話を対烏骨鶏レベルでこなしてくれる親友に送りつけるファイルの名前について毎度小言を言われていた事をふと思い出し、そっと視線を反らせた。
これは墓場まで持って行く懸案だと言う事を所長を褒め称える笑顔で誤魔化すのだった。
「エレガントな結末だ」
「いや、この場合自業自得って言うんでしょ」
罠しかない施設の中に飛び込んで捕まるんだからホイホイに飛び込む奴らと同レベルだとしか思えない。
「何でそんなに自信満々に侵入したかなあ」
「そりゃ、まさか【MU-OEC】が他のシステムを操作するとは思わなかったからだろう」
エドワーズと笑いながらも所長の視線が痛い。
「システムのハッキングに対するだけがシステムの防衛だけじゃないだろうって発想からの物であって、ハッキングするとなるとエドワーズから聞いていた専用施設で直接オリジナルに接続しないといけないと言う話しを聞いた時に組み込んだハッキング後の防御はお約束じゃん……」
「映画みたいなセキュリティがその辺にあってたまるか。しかも別系統のプログラムを支配して……
この施設で命に係わるシステムがあってはいけないんだ」
と言う溜息をつく。
まあ、人がどうこうなってしまった事故物件ならぬ事故施設で働くのはまずいよなと思いながら
「じゃあ、その辺の所もプログラムに書き加えよう。
事件が起きて……十分後にはセキュリティは勿論救急車も万全の状態でスタンバイしてたからそれを目安に自動で解除する様にプログラムしておくねー」
おくねー…… って、そんな軽いノリで採用するのかと思いながらも綾人は使用許可されたコンピュータに一つのプログラムを構築して【MU-OEC】にアクセスをする。
既に用意してある物ではなくその場でプログラムを組み、実に簡単にあっさりとアクセスしてしまった。
管理主任となるエドワーズも知らないプログラムを打ち込むのをそんなの知らないと悲鳴をあげそうになった所で二人の目の前にはきっと二人が知る【MU-OEC】の起動画面が浮かび上がった。
え?何で?
エドワーズに訴えられても俺だってそんなの知らんと身の潔白を訴える。
「エドワーズに渡したパスワードが家の玄関から入る暗号キーだとしたら、今俺がやってるのは裏口から入る暗号キーになるって想像してもらいたい。
何かあった時の為に細工しておいたけど、普通にハッキングしても見つからないように隠してあるから今回みたいな非常時に使うといいよ」
後で教えておくよと言う合間にもものすごいスピードでプログラムは次々に起動して項目が立ち上がっては流れて行く。幾つにも項目別に整理整頓されている中でやはり崩れたプログラムはレッドアラートと言う様に赤色になっていて、そこを中心に「とりあえず末端の修正をするねー」なんて気楽な声で修復して行く。俺達はその中身を知らないから見て行くだけだが打ち込むのも早いと思ったがそれを目視で確認するスピードの速さも舌を巻く。
何でこんな逸材が山奥に引きこもっているのかそればかりが不思議だがきっとこのプログラム自体も綾人にとっては大したものではないと思えば納得はいく。嫉妬にまみれた俺はこの理不尽なまでの才能に納得できないが……
「さてと、折角だからまずはプログラムは元通りにしたらエドワーズ、使ってみて使いにくい所とか欲しい機能とか追加するからどんどん言って。
折角だから時間まで大型アップデートするぞー」
それから何の文字も浮き上がらないパスワードを求められるボックスが出てきて、綾人はやたらと長い長文を打ちこんだ。
何かの詩集のようだが生憎エドワーズにも所長にも判らなかった。
まさか綾人の産まれた国の歌の歌詞が打ち込まれているなんて誰も思わないだろうが、パスワードは長ければ長いほどいいと一般にはいう。ハッキングする専門職の人は機械任せだから意味がないのでこの時点は綾人は解読した人がこの事に気付いた時にブチ切れる事を想像して楽しむ事にしていた。
仮令めんどくさくてもだ。
そんな所もさらっと終えれば一つのプログラム画面が出てきた。
真っ黒のウィンドウは馴染のあるコマンドプロンプトにも似たインターフェースだった。
このソフトの中のいろいろなプログラムに命令を下す頭脳と言うべき文字と数字の羅列。このソフトの中枢とも言うべきメインプログラムは驚くほどのゲートの数にこうやって守られていたのかと感心しながらも
「そういや使い勝手どうだった?
俺は俺が使いやすい様に組み立ててるから意見が聞けたらいいんだけど?」
「俺は使いやすい表側から使ってるから不便はないよ」
リーヴスは寧ろあんなにも使いやすくて心配だったと言い
「もっとも組み込んで稼働するまでが大変だった。並列して稼働しているプログラムをことごとく悪意あるウィルス何て騒いで、一つ一つ認識させるのが面倒だった。
と言うグラハムに
「俺と同じで人見知りしてるんだよ。まずは自己紹介と思えば妥当なもんだろ?」
綾人のイメージ的な説明にグラハムはぶるっと体を震わせ
「つまり、出会って即バトルして支配下に置いたって言う分けか。かなり乱暴だなあ」
「子猫がじゃれ付いたって思えば可愛いじゃん」
ありえねー何て全員で爆笑。
「さて、そろそろ追加したい物は決まったか?」
「そうだなあ。じゃあ、例えば……」
「となるとアクセスしやすいショートカットキーが存在するからそこから侵入しよう」
「侵入かよwww」
笑うエドワーズに
四人はまるで兄弟のようにまるでゲームでもするかのように楽しい笑い声をあげながらバージョンアップを始める背中を見れば所長はもう大丈夫だと安堵のため息をそっと零す。今はこの二人より確保された人物の方が重要懸案だと割り切って部屋を後にする事にした。
だけどその前にだ。
「アヤト、前々から聞きたかったがこのプログラムの名前の【MU-OEC】ってどういう意味だい?何かの暗号のようだが、意味を聞いてみたかった」
八つに切られたピザを見つけて一つ貰うよと齧り出す所長に綾人は渋面を作りながら
「適当につけた記号だから。折角だから新しく名前を付けても良いけど?」
ふむと考える。
意味の解らないコードより親しみやすい単語の方がいいだろうと考えれば思いついたのは凍え震える人物からの想像。
「だったらアイスウォールにしよう」
「氷壁ね。凍えて寒そうだったしね。だけどファイアーウォールに対して安直すぎじゃね?」
「そのシンプルさがいいんだよ」
単純でも納得と笑う綾人は所長のそのセンスを褒め称えた。
まさか適当に付けた【MU-OEC】の意味が深山(M)の烏骨鶏(U)はお(O)い(E)し(C)なんて頭文字と発音を掛け合わせてみた事を言うわけにはいかない。
「綾人、ネーミングセンスなさすぎだからって拗らせても面白くならないよー」
こよなく俺の世話を対烏骨鶏レベルでこなしてくれる親友に送りつけるファイルの名前について毎度小言を言われていた事をふと思い出し、そっと視線を反らせた。
これは墓場まで持って行く懸案だと言う事を所長を褒め称える笑顔で誤魔化すのだった。
187
お気に入りに追加
2,744
あなたにおすすめの小説
異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。
長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。
女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。
お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。
のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。
ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。
拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。
中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。
旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。

家賃一万円、庭付き、駐車場付き、付喪神付き?!
雪那 由多
ライト文芸
恋人に振られて独立を決心!
尊敬する先輩から紹介された家は庭付き駐車場付きで家賃一万円!
庭は畑仕事もできるくらいに広くみかんや柿、林檎のなる果実園もある。
さらに言えばリフォームしたての古民家は新築同然のピッカピカ!
そんな至れり尽くせりの家の家賃が一万円なわけがない!
古めかしい残置物からの熱い視線、夜な夜なさざめく話し声。
見えてしまう特異体質の瞳で見たこの家の住人達に納得のこのお値段!
見知らぬ土地で友人も居ない新天地の家に置いて行かれた道具から生まれた付喪神達との共同生活が今スタート!
****************************************************************
第6回ほっこり・じんわり大賞で読者賞を頂きました!
沢山の方に読んでいただき、そして投票を頂きまして本当にありがとうございました!
****************************************************************
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売中です!】
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる