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夏の深山を快適に過ごす為に 3
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丁寧に掃除のされた本堂で先生と俺は二人だけで呼んでもらうお経に耳を傾けていた。
お盆近くになると住職が各家を回ってお経をあげてくれる。だけどその頃にはもう向こうに行かなくてはならないので前もってお寺で上げてもらう事にしていた。
ただし、お盆当日に先生がもう一度山の家でお経をあげてもらう様にしろと俺の目の前で住職さんにお願いするのをいいのかと思うも
「良いも悪いもお前は納得するかもしれないがご先祖様達は住職の読経を楽しみにしてるんだ。年に一度の楽しみを奪う子孫がいるか」
「何か判るような分らないような理論だね。
先生が対応してくれるならお願いするけど……」
「任せろ。宮下にも連絡入れておくから安心していいぞ」
「確かに安心だな?!」
「前日からお前の家に泊まってお盆初日の朝一番にお経をあげてもらう。何十年、何百年と続いたルーティンをお前の代で崩すなよ」
「まぁ、俺と共に終わらせるつもりだけど」
「そこはそれでしっかり御仏前の前で先祖たちを説得してこい」
「えー、なんか面倒だなー」
お経も終わってお布施も渡し、頂いたお茶でまったりしながらの一幕。
「お経でしたらどなたかお見えになられるなら構いませんよ。いくらでも上げさせてもらいます」
それが先ほど話していた何百年当たりの話しにビビっての配慮でなければいいのだがと思えば
「吉野さんのおかげと言うか、よそ者だった私が檀家さん達に受け入られたのですからほんと有り難く思っております。
妻も檀家さんの女衆の方達とランチに行ったり、岡野さんの工場の方にも少しの間ですが働かせてもらってリフレッシュさせていただいてます」
「はい、それは実桜さんからも聞いてます。
植木の手入れの仕方とか花壇をつくったそうで、玄関に飾る花を育てていると聞いてます」
言えば少し恥ずかしそうに頭に手を当てて
「前のお寺ではそう言った事をさせてやれなくて。こう言った事にも誘っていただけてほんと感謝しております」
「檀家さん達逞しいからね。実桜さんも助かってるし、何とか出荷作業が間に合ってるって喜んでるから。良ければこれからも付き合ってもらえれば幸いかと思います」
「はい、人の縁は繋がりやすくても直ぐ途切れてしまう危うい物なので。折角繋がった縁を維持するのも本人の人としての修行かと思います」
「住職の言葉となると重みがあるなあ」
まったく重みを感じさせない先生の声だが
「先生こそ生徒さんのお家の事情を然りと熟知されてちゃんと導いておられです。もし戒名を考えておられれば私が一つ考えさせていただきます」
「やだわぁ。先生まだ生きる気満々よ?」
「戒名は生前から持っていても問題ないし寧ろ生前に頂く事こそ徳の高い行為ともいえます。さらに教師のお仕事をされていると高位の戒名となりますよ?」
「なるほど、それだけ金額もワンランク上になると言うわけだ。せんせーがんばって働いて稼がないとな」
「住職、悪いけど俺様の宗派は違うから諦めてくれ」
「それは残念」
そんな言葉遊び。まだまだ自分のエンディングは当分先だと言う様に、だけどいつか迎える現実の準備は前倒していても問題ないと言う程度のやり取り。
「いつでも改宗されても良いのでお待ちしてますよ」
「営業上手な坊さんだなあ。うっかり改宗しちゃいそうになるよ」
怖い怖いと両腕をさする先生だが教師をしている間はもう家に帰らないと言う。いや、家族仲がどうこうではなく恒例の正月やお盆もちゃんと帰る。
ただ弟さんに結婚の話が出てきたようで、弟さんは実家から近い場所で働いていて何れは両親と一緒に暮らすだろうと言っている。お嫁さんも別にいいですよーと言う人で、そうなるとなかなかいい立地に経つ家の相続とかそう言う話が上がってくる。そう言う話が前提での家には帰らないと言うだけの事。イイハナシダー。
これで先生が俺の家に住みつかなければ平和なのにと思いつつも偶の晩酌相手はいても良いと思う贅沢を思ってみた。
その後は花と線香を持ってそれなりに広い墓の草取りと掃除をする。意外と大変なんだよなと思いながら昔供えた百合が種を落して勝手に増殖してはひっこぬく無限ループを今年も繰り返す。花って言うのはさ、蕾が咲いて花がもうすぐ咲くぞーって言う姿を見ると切るのをためらってしまう。そして咲いた咲いたと喜んだチョットした好きに種を零すと言う生存本能の高さ。
「何で毎度毎度引っこ抜いてるのに花が咲くんだろ。呪われてるのかな」
毎度毎度綺麗にしているのに来れば必ず芽吹いてる百合の呪になんだかなあと今日も引っこ抜くが
「まあ、あれだ。ご近所さんのお墓に咲き乱れる百合の花を見れば判るように、諦めろ」
「俺は負けねぇ……千円から全部上のお供えのは何は百合の花が入っている罠に俺は負けねえ……」
「またわけのわからんことを言って。
お前の従弟に弥生さんが好きな花を教えてもらえ。庭のどこかに咲いてるだろ」
「バアちゃんの好きな花なんて判るわけないだろ?!バアちゃんはお花みんな可愛いね何て博愛主義に好きな花なんて何なんだよって逆に聞きたいよ!」
「いや、それは花なら何でも嬉しいって事じゃないか」
「俺だってそう思ったよ!だけど誕生日に花束買って渡したら凄く呆れた目で見られたんだよ」
そんな力説に
「弥生さんがそんな事あるわけないだろ」
「あるさ!山にはないからってバラを買ったのに白い目で見られたんだよ」
なんて言えば先生は瞠目して
「バラは、祖母に贈る花じゃないだろ」
そんな事あるわけないと言うように俺は首を振って
「宮下と高速に乗って花畑に連れて行った時に花の手入れしていた人に何度も聞いたバラだったのに……」
しくしくと何が駄目だったんだーと言う珍しくも答えが分らないと言う綾人に
「多分、切り花じゃなくって苗が欲しかったんだよ」
綾人の目には雑草にしか見えない花でも弥生さんから見れば花器に飾ったり仏壇にそえたりしたくなる魅力ある生活に彩りを添える物。その場限りではなく育てて見たいと言うのが乙女心だろうと先生は言う。八十過ぎた人に乙女とは何だろうと、そこは声には出さずに飲み込んだ俺の危機察知能力の高さを褒め称えたいが
「だったら根出しとか色々手段があるじゃん?園芸の大半はクローンなんだからさ!」
「まあね。だけどかわいい孫ならそう言った欲求もちゃんとちゃんと理解してくれるものだろうって言うのが女性の心なんだよ」
「悪いね。女性の心何て親から学ばなかったから分からねー」
一番綾人のデリケートな部分が出て来たら高山ももう何も言えない。傷付けられた心がまだ何も言えてない証拠。気付かれないようにそっと溜息を零しながら
「折角だから花を待って仏壇に供えてやれ。たまには家にない花を供えるのも喜ばれるぞ」
そんなアドバイスに物価にまったく興味を抱けない綾人はそう言う物かとお寺のすぐ傍にある花を買いに行けばスマホが静かに騒ぎ出した。
喪服ではないが黒のカジュアルジャケットを着て黒いスラックスと言う派手にならない服装のポケットに忍ばせたスマホを取り出せば
「あー、マジか」
「なんかトラブルか?」
困惑したような綾人の顔に気を使う言葉を投げれば
「大学の友人が遊びに来た。叶野と柊の事話した事あるよな?」
「ええと、英語がイギリス圏のしゃべり方に苦戦している子だったよな」
さすが教師。特徴を掴むのは得意分野かと感心をしながら
「観光に来たから会えればうれしいってさ」
なんて無謀な観光だ。もしいなかったらどうするつもりだと思っているも先生は俺を車の運転席に座らして
「折角来てくれたんだから会いに行け。先生は家に帰るから。出来れば後で車持って来てくれると嬉しいんだけど?」
そうなるとまた圭斗に頼るのかなんて考えるよりも
「折角だから先生に紹介したい。向こうは動画で先生の事知っているから安心して」
何が安心なのか判らないが、人の縁、これも何が切っ掛けかなんて考えるよりも行動する事でしかつながらないと言う様に綾人は高山を助手席に押し込んで既に駅で待ってる二人に会いに車を走らせるのだった。
お盆近くになると住職が各家を回ってお経をあげてくれる。だけどその頃にはもう向こうに行かなくてはならないので前もってお寺で上げてもらう事にしていた。
ただし、お盆当日に先生がもう一度山の家でお経をあげてもらう様にしろと俺の目の前で住職さんにお願いするのをいいのかと思うも
「良いも悪いもお前は納得するかもしれないがご先祖様達は住職の読経を楽しみにしてるんだ。年に一度の楽しみを奪う子孫がいるか」
「何か判るような分らないような理論だね。
先生が対応してくれるならお願いするけど……」
「任せろ。宮下にも連絡入れておくから安心していいぞ」
「確かに安心だな?!」
「前日からお前の家に泊まってお盆初日の朝一番にお経をあげてもらう。何十年、何百年と続いたルーティンをお前の代で崩すなよ」
「まぁ、俺と共に終わらせるつもりだけど」
「そこはそれでしっかり御仏前の前で先祖たちを説得してこい」
「えー、なんか面倒だなー」
お経も終わってお布施も渡し、頂いたお茶でまったりしながらの一幕。
「お経でしたらどなたかお見えになられるなら構いませんよ。いくらでも上げさせてもらいます」
それが先ほど話していた何百年当たりの話しにビビっての配慮でなければいいのだがと思えば
「吉野さんのおかげと言うか、よそ者だった私が檀家さん達に受け入られたのですからほんと有り難く思っております。
妻も檀家さんの女衆の方達とランチに行ったり、岡野さんの工場の方にも少しの間ですが働かせてもらってリフレッシュさせていただいてます」
「はい、それは実桜さんからも聞いてます。
植木の手入れの仕方とか花壇をつくったそうで、玄関に飾る花を育てていると聞いてます」
言えば少し恥ずかしそうに頭に手を当てて
「前のお寺ではそう言った事をさせてやれなくて。こう言った事にも誘っていただけてほんと感謝しております」
「檀家さん達逞しいからね。実桜さんも助かってるし、何とか出荷作業が間に合ってるって喜んでるから。良ければこれからも付き合ってもらえれば幸いかと思います」
「はい、人の縁は繋がりやすくても直ぐ途切れてしまう危うい物なので。折角繋がった縁を維持するのも本人の人としての修行かと思います」
「住職の言葉となると重みがあるなあ」
まったく重みを感じさせない先生の声だが
「先生こそ生徒さんのお家の事情を然りと熟知されてちゃんと導いておられです。もし戒名を考えておられれば私が一つ考えさせていただきます」
「やだわぁ。先生まだ生きる気満々よ?」
「戒名は生前から持っていても問題ないし寧ろ生前に頂く事こそ徳の高い行為ともいえます。さらに教師のお仕事をされていると高位の戒名となりますよ?」
「なるほど、それだけ金額もワンランク上になると言うわけだ。せんせーがんばって働いて稼がないとな」
「住職、悪いけど俺様の宗派は違うから諦めてくれ」
「それは残念」
そんな言葉遊び。まだまだ自分のエンディングは当分先だと言う様に、だけどいつか迎える現実の準備は前倒していても問題ないと言う程度のやり取り。
「いつでも改宗されても良いのでお待ちしてますよ」
「営業上手な坊さんだなあ。うっかり改宗しちゃいそうになるよ」
怖い怖いと両腕をさする先生だが教師をしている間はもう家に帰らないと言う。いや、家族仲がどうこうではなく恒例の正月やお盆もちゃんと帰る。
ただ弟さんに結婚の話が出てきたようで、弟さんは実家から近い場所で働いていて何れは両親と一緒に暮らすだろうと言っている。お嫁さんも別にいいですよーと言う人で、そうなるとなかなかいい立地に経つ家の相続とかそう言う話が上がってくる。そう言う話が前提での家には帰らないと言うだけの事。イイハナシダー。
これで先生が俺の家に住みつかなければ平和なのにと思いつつも偶の晩酌相手はいても良いと思う贅沢を思ってみた。
その後は花と線香を持ってそれなりに広い墓の草取りと掃除をする。意外と大変なんだよなと思いながら昔供えた百合が種を落して勝手に増殖してはひっこぬく無限ループを今年も繰り返す。花って言うのはさ、蕾が咲いて花がもうすぐ咲くぞーって言う姿を見ると切るのをためらってしまう。そして咲いた咲いたと喜んだチョットした好きに種を零すと言う生存本能の高さ。
「何で毎度毎度引っこ抜いてるのに花が咲くんだろ。呪われてるのかな」
毎度毎度綺麗にしているのに来れば必ず芽吹いてる百合の呪になんだかなあと今日も引っこ抜くが
「まあ、あれだ。ご近所さんのお墓に咲き乱れる百合の花を見れば判るように、諦めろ」
「俺は負けねぇ……千円から全部上のお供えのは何は百合の花が入っている罠に俺は負けねえ……」
「またわけのわからんことを言って。
お前の従弟に弥生さんが好きな花を教えてもらえ。庭のどこかに咲いてるだろ」
「バアちゃんの好きな花なんて判るわけないだろ?!バアちゃんはお花みんな可愛いね何て博愛主義に好きな花なんて何なんだよって逆に聞きたいよ!」
「いや、それは花なら何でも嬉しいって事じゃないか」
「俺だってそう思ったよ!だけど誕生日に花束買って渡したら凄く呆れた目で見られたんだよ」
そんな力説に
「弥生さんがそんな事あるわけないだろ」
「あるさ!山にはないからってバラを買ったのに白い目で見られたんだよ」
なんて言えば先生は瞠目して
「バラは、祖母に贈る花じゃないだろ」
そんな事あるわけないと言うように俺は首を振って
「宮下と高速に乗って花畑に連れて行った時に花の手入れしていた人に何度も聞いたバラだったのに……」
しくしくと何が駄目だったんだーと言う珍しくも答えが分らないと言う綾人に
「多分、切り花じゃなくって苗が欲しかったんだよ」
綾人の目には雑草にしか見えない花でも弥生さんから見れば花器に飾ったり仏壇にそえたりしたくなる魅力ある生活に彩りを添える物。その場限りではなく育てて見たいと言うのが乙女心だろうと先生は言う。八十過ぎた人に乙女とは何だろうと、そこは声には出さずに飲み込んだ俺の危機察知能力の高さを褒め称えたいが
「だったら根出しとか色々手段があるじゃん?園芸の大半はクローンなんだからさ!」
「まあね。だけどかわいい孫ならそう言った欲求もちゃんとちゃんと理解してくれるものだろうって言うのが女性の心なんだよ」
「悪いね。女性の心何て親から学ばなかったから分からねー」
一番綾人のデリケートな部分が出て来たら高山ももう何も言えない。傷付けられた心がまだ何も言えてない証拠。気付かれないようにそっと溜息を零しながら
「折角だから花を待って仏壇に供えてやれ。たまには家にない花を供えるのも喜ばれるぞ」
そんなアドバイスに物価にまったく興味を抱けない綾人はそう言う物かとお寺のすぐ傍にある花を買いに行けばスマホが静かに騒ぎ出した。
喪服ではないが黒のカジュアルジャケットを着て黒いスラックスと言う派手にならない服装のポケットに忍ばせたスマホを取り出せば
「あー、マジか」
「なんかトラブルか?」
困惑したような綾人の顔に気を使う言葉を投げれば
「大学の友人が遊びに来た。叶野と柊の事話した事あるよな?」
「ええと、英語がイギリス圏のしゃべり方に苦戦している子だったよな」
さすが教師。特徴を掴むのは得意分野かと感心をしながら
「観光に来たから会えればうれしいってさ」
なんて無謀な観光だ。もしいなかったらどうするつもりだと思っているも先生は俺を車の運転席に座らして
「折角来てくれたんだから会いに行け。先生は家に帰るから。出来れば後で車持って来てくれると嬉しいんだけど?」
そうなるとまた圭斗に頼るのかなんて考えるよりも
「折角だから先生に紹介したい。向こうは動画で先生の事知っているから安心して」
何が安心なのか判らないが、人の縁、これも何が切っ掛けかなんて考えるよりも行動する事でしかつながらないと言う様に綾人は高山を助手席に押し込んで既に駅で待ってる二人に会いに車を走らせるのだった。
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