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歩き方を覚える前に立ち方を覚えよう 6
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「母さんただいま!」
「お帰りジェレミー。フランスのバイトはどうだった?」
「うん。楽しかったよ!
お城にお泊りで来て大きな庭の整備したり畑の管理をしたり。掃除とかとにかく広くて大変だったけど、仕事が終わったらお城の図書館で好きなだけ貴重な本を読む事が出来たし、今回招待してくれたアヤトと沢山勉強の話しが出来てすごく貴重な体験が出来たんだ!」
「それは良かったね。フランスまで行ってバイトって聞いたからどんな事になるかと思ったけど楽しかったならよかったじゃない」
言いながら選択物にアイロンをかけていて、それを受け取ってたたむ手伝いをしながら
「バイト代もたくさんもらえたんだ。
そこでアヤトと話をしたんだけど、週末アヤトの別宅の方にも掃除の手伝いをしに行く事になって学費の援助をしてもらう事になったんだ」
「まぁ?!」
驚く母さんに
「援助って言っても金曜の夜から日曜にカレッジに戻る間になるんだけど。学校期間の間はバイトできないけど週末一緒に勉強する名目って事で許されるだろうっていうから。勿論バイト代は補助金あっての金額だから勉強ありきでって事になってる。勿論労働の対価だから返済は必要ないって言ってくれたんだ」
いくら高額な授業料とは言えあまりのありえない好条件に母さんは感極まって嬉しさのあまり涙ぐむも約二週間アヤトにこき使われた経験が無ければ投げ出す事必須だ。ただでさえこの二週間も一人ではなく沢山の仲間がいたからこそ乗り切れたと思っている。たくさん本を読んで沢山勉強して少しでも良い大学に入って良い会社に入れればと思ってがむしゃらで勉強をして来て目標の大学に入ったまでは良いがそれまで努力してきた勉強はなんなんだったと言うくらい片手間で片づける人達ばかりに今までの自信は一瞬で崩れ去った。
だけど一度だけアヤトが信頼している人に見せてもらったアヤトの部屋を見てただ恵まれただけじゃない事を知った。
大きな机に更に机を足して並べたPCの画面に囲まれた椅子がアヤトの仕事場だと言う。
何をしてるか知らないと言うアヤトの教え子が知らない方がいいと言いながらもポツリと漏らしてくれた。
「家の机の椅子もだけどあれ座ると視界全部に全部のPCが収まるように設置してあるんだ。視界に納まるって言うけど見えてるだけで意識して全部理解ってできないよな?だけど綾っちはそれを理解して全部を記憶して正面のモニターで必要な事をするんだ。勿論正面のモニターなんて見てないよ?ただ一番確認する必要度が高いからそこにあるだけなんだって。キーボードも弄って一台で全部のPCを操作できるようにカスタマイズしたって言うけど、綾っちの美術の悲惨さは伝説級なのになんで機械のカスタマイズが出来るのか不思議なんだけどさ」
ぼやくように言った男に思わず頭に浮かんだ言葉が
「重要度が違うので」
何て事もない様に表情さえ変えずに言うアヤトが想像できた。
だけどそれと同時にいつもペーパーブックを読んでるイメージが強いがやる気になった時はあの机の真ん中に座って総てのPCを操って欲しいまま情報を得るのだろうと考えればぞっとする。
それは人の脳が処理できるレベルなのだろうか。
ケリーだったがそれを思わずと言う様に口に出していたが
「んー、やっぱり負担があるみたいだから週に一度だけにしてる。って言ってもそこまで必要にかられてないから体が感覚忘れないようにって言う様にトレーニングぐらいでやってる程度で重要性はないんじゃない?」
「あー、だけどオリヴィエと出会って城を買う前に何かこれじゃ駄目だって言ってかなりヤバイ時在ったって園田言ってたじゃん?絶対その時週一のペースを無視したんだよ。毎日やってたりとかwww」
「綾っちならありえるwww」
何て二人は大笑いしてたけど急に黙り込んで
「まさかな?」
「綾っちならありえる」
同じ言葉なのに重みが全く変わった二人は暫くフリーズして
「まぁ、綾っちだしな」
「綾っちだしね」
謎の納得を二人だけしてあはは、うふふと不気味な笑い声を零しながら去って行ってしまった。
あの部屋の事を思い出しながら少し癖の強いアヤトだけどこうやってバイトの紹介をしてくれたりこうやって家庭状況も組んでくれる優しい奴だと感謝してしまう。
たとえこの知人のいない土地での労働力としての魅力しか俺にないとしてもだ。
こんなにも沢山の支援を貰えるのならもし日本に来いと言われても俺は躊躇わずに向かうのだろう、と本来なら来ない方が良い話にも拘らず期待してしまうのはアヤトが俺の事をまだ友達とは思ってなくても俺は友達になりたいと願ってるからと少し恥ずかしい事を思いながら思い出す。
「そうだ、お土産にクッキーを貰ったんだ。今晩食後に出してよ」
小さな箱の蓋を開ければ母さんは嬉しそうな顔をして
「あら美味しそう。食後に紅茶を入れて頂きましょうね」
未練を残す瞳が堪える様に瞑って耐えながら食器棚に片づける姿に美味しいから期待していいよとくすりと笑うのだった。
「アレックスいつ帰って来た?」
「今だよオヤジ」
最寄りの地下鉄から歩いて帰って来た所の玄関先で車庫から出てきたオヤジと久しぶりに顔を合わせた。
建設会社の現場で働くオヤジとはあまり話す事もなく過ごしてきた。大体顔を合わせた時に挨拶がないのは普通で、時折何やってるとか聞くぐらい。俺が大学の進学を相談した時だって俺には学がないから分からないと興味なさ気にお袋任せにする子供への興味のなさは今更どうこう思わない。
だけど今日は珍しく二言目があった。
「少し見ない間に焼けたな。身体も一回り大きくなって……
お前は数学を学びに行ったと思ったが、今時の数学は随分変わったんだな……」
中学卒業で働きだしたとはいえオヤジよ、その発想はないだろう。
オフクロも子供の頃からずっと働いていたから一人本を読むのが俺の日課になっていて、近くに住むじいさんにずっと預けられていたからか変わり種が産まれたと驚かれたが、あえて言いたい。本物の変わり種を見れば俺なんてまだまだ普通だぞと……
一学期の最優秀成績を叩きだしたアヤトに勉強のコツを聞けば参考にならないぞと前もって教えてもらえば確かに参考にならなかった。全く参考にならなくて地道に勉強をしようと思った位参考にしようにもならなかった。それどころか
「多分俺ギフテッドだろうけど両親から放置の虐待を受けてたからそう言う検査一切した事ないんだよね。だけどまあ、それなりに自分で気付ける位ちょっとイケてる自覚はあるから。そこは自分で有効活用してる程度でしか勉強してこなかったからこれがどうとかは上手く教えられないんだよね」
その結果圭斗曰く狂気に満ちた勉強会と言うものだった。
先生が教え子を連れてこなくなったのであの悪夢はもう終わったんだねと喜ぶ宮下。のど元過ぎればおかげで俺達自分のしたい仕事を選べてますと言う卒業生たち。その言葉が聞ければ満足だと先生が言うオチに納得できない綾人だが、おおむねその言葉には大賛成なのでそこは素直に頷いている。
アレックスはこんな身近な所にギフテッドと言う存在に驚くも虐待を受けたのにまったく拗れた様子のない綾人に何とも言えなくなってしまったが、それでも少なからず静かに寝れる場所を求めて城を買い、それと同金額で補修をしてると言う感覚の可笑しさにきっとこう言う形で反動が出ているのだろうと無理やり納得をして
「今回初めてバイトしたんだけどさ、フランスの城で住み込みでバイトしたんだ。
だけどした事が庭仕事と農作業でよ、城の一角でレストランをしててすごく繁盛してたんだ」
珍しく二言目があったのでフランスでの何だかキツネにつままれたような不思議なバイトだけどまっとうな仕事の話しをすれば
「ひょっとしてその城にアヤトっていなかったか?」
「……何で知ってるんだよ」
思わぬ口から出た名前に驚きと警戒をしてしまえば
「前に一度人手が足りなくて本社から応援に呼ばれた事があった。
そうか、アレックスもあの城に行ったのか」
うんうんと言いながら言葉ではなく頭の中で何か一人会話してるオヤジは一人家の中に入って俺を玄関先に置いて行くのだった。
目の前でパタンと閉じた扉を見てまさか親子そろって同じ場所で働くなんてと驚きつつ何かあれば学がないからと言い訳じみた事を言うオヤジを少しだけ尊敬するアレックスだった。
「お帰りジェレミー。フランスのバイトはどうだった?」
「うん。楽しかったよ!
お城にお泊りで来て大きな庭の整備したり畑の管理をしたり。掃除とかとにかく広くて大変だったけど、仕事が終わったらお城の図書館で好きなだけ貴重な本を読む事が出来たし、今回招待してくれたアヤトと沢山勉強の話しが出来てすごく貴重な体験が出来たんだ!」
「それは良かったね。フランスまで行ってバイトって聞いたからどんな事になるかと思ったけど楽しかったならよかったじゃない」
言いながら選択物にアイロンをかけていて、それを受け取ってたたむ手伝いをしながら
「バイト代もたくさんもらえたんだ。
そこでアヤトと話をしたんだけど、週末アヤトの別宅の方にも掃除の手伝いをしに行く事になって学費の援助をしてもらう事になったんだ」
「まぁ?!」
驚く母さんに
「援助って言っても金曜の夜から日曜にカレッジに戻る間になるんだけど。学校期間の間はバイトできないけど週末一緒に勉強する名目って事で許されるだろうっていうから。勿論バイト代は補助金あっての金額だから勉強ありきでって事になってる。勿論労働の対価だから返済は必要ないって言ってくれたんだ」
いくら高額な授業料とは言えあまりのありえない好条件に母さんは感極まって嬉しさのあまり涙ぐむも約二週間アヤトにこき使われた経験が無ければ投げ出す事必須だ。ただでさえこの二週間も一人ではなく沢山の仲間がいたからこそ乗り切れたと思っている。たくさん本を読んで沢山勉強して少しでも良い大学に入って良い会社に入れればと思ってがむしゃらで勉強をして来て目標の大学に入ったまでは良いがそれまで努力してきた勉強はなんなんだったと言うくらい片手間で片づける人達ばかりに今までの自信は一瞬で崩れ去った。
だけど一度だけアヤトが信頼している人に見せてもらったアヤトの部屋を見てただ恵まれただけじゃない事を知った。
大きな机に更に机を足して並べたPCの画面に囲まれた椅子がアヤトの仕事場だと言う。
何をしてるか知らないと言うアヤトの教え子が知らない方がいいと言いながらもポツリと漏らしてくれた。
「家の机の椅子もだけどあれ座ると視界全部に全部のPCが収まるように設置してあるんだ。視界に納まるって言うけど見えてるだけで意識して全部理解ってできないよな?だけど綾っちはそれを理解して全部を記憶して正面のモニターで必要な事をするんだ。勿論正面のモニターなんて見てないよ?ただ一番確認する必要度が高いからそこにあるだけなんだって。キーボードも弄って一台で全部のPCを操作できるようにカスタマイズしたって言うけど、綾っちの美術の悲惨さは伝説級なのになんで機械のカスタマイズが出来るのか不思議なんだけどさ」
ぼやくように言った男に思わず頭に浮かんだ言葉が
「重要度が違うので」
何て事もない様に表情さえ変えずに言うアヤトが想像できた。
だけどそれと同時にいつもペーパーブックを読んでるイメージが強いがやる気になった時はあの机の真ん中に座って総てのPCを操って欲しいまま情報を得るのだろうと考えればぞっとする。
それは人の脳が処理できるレベルなのだろうか。
ケリーだったがそれを思わずと言う様に口に出していたが
「んー、やっぱり負担があるみたいだから週に一度だけにしてる。って言ってもそこまで必要にかられてないから体が感覚忘れないようにって言う様にトレーニングぐらいでやってる程度で重要性はないんじゃない?」
「あー、だけどオリヴィエと出会って城を買う前に何かこれじゃ駄目だって言ってかなりヤバイ時在ったって園田言ってたじゃん?絶対その時週一のペースを無視したんだよ。毎日やってたりとかwww」
「綾っちならありえるwww」
何て二人は大笑いしてたけど急に黙り込んで
「まさかな?」
「綾っちならありえる」
同じ言葉なのに重みが全く変わった二人は暫くフリーズして
「まぁ、綾っちだしな」
「綾っちだしね」
謎の納得を二人だけしてあはは、うふふと不気味な笑い声を零しながら去って行ってしまった。
あの部屋の事を思い出しながら少し癖の強いアヤトだけどこうやってバイトの紹介をしてくれたりこうやって家庭状況も組んでくれる優しい奴だと感謝してしまう。
たとえこの知人のいない土地での労働力としての魅力しか俺にないとしてもだ。
こんなにも沢山の支援を貰えるのならもし日本に来いと言われても俺は躊躇わずに向かうのだろう、と本来なら来ない方が良い話にも拘らず期待してしまうのはアヤトが俺の事をまだ友達とは思ってなくても俺は友達になりたいと願ってるからと少し恥ずかしい事を思いながら思い出す。
「そうだ、お土産にクッキーを貰ったんだ。今晩食後に出してよ」
小さな箱の蓋を開ければ母さんは嬉しそうな顔をして
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「アレックスいつ帰って来た?」
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だけど今日は珍しく二言目があった。
「少し見ない間に焼けたな。身体も一回り大きくなって……
お前は数学を学びに行ったと思ったが、今時の数学は随分変わったんだな……」
中学卒業で働きだしたとはいえオヤジよ、その発想はないだろう。
オフクロも子供の頃からずっと働いていたから一人本を読むのが俺の日課になっていて、近くに住むじいさんにずっと預けられていたからか変わり種が産まれたと驚かれたが、あえて言いたい。本物の変わり種を見れば俺なんてまだまだ普通だぞと……
一学期の最優秀成績を叩きだしたアヤトに勉強のコツを聞けば参考にならないぞと前もって教えてもらえば確かに参考にならなかった。全く参考にならなくて地道に勉強をしようと思った位参考にしようにもならなかった。それどころか
「多分俺ギフテッドだろうけど両親から放置の虐待を受けてたからそう言う検査一切した事ないんだよね。だけどまあ、それなりに自分で気付ける位ちょっとイケてる自覚はあるから。そこは自分で有効活用してる程度でしか勉強してこなかったからこれがどうとかは上手く教えられないんだよね」
その結果圭斗曰く狂気に満ちた勉強会と言うものだった。
先生が教え子を連れてこなくなったのであの悪夢はもう終わったんだねと喜ぶ宮下。のど元過ぎればおかげで俺達自分のしたい仕事を選べてますと言う卒業生たち。その言葉が聞ければ満足だと先生が言うオチに納得できない綾人だが、おおむねその言葉には大賛成なのでそこは素直に頷いている。
アレックスはこんな身近な所にギフテッドと言う存在に驚くも虐待を受けたのにまったく拗れた様子のない綾人に何とも言えなくなってしまったが、それでも少なからず静かに寝れる場所を求めて城を買い、それと同金額で補修をしてると言う感覚の可笑しさにきっとこう言う形で反動が出ているのだろうと無理やり納得をして
「今回初めてバイトしたんだけどさ、フランスの城で住み込みでバイトしたんだ。
だけどした事が庭仕事と農作業でよ、城の一角でレストランをしててすごく繁盛してたんだ」
珍しく二言目があったのでフランスでの何だかキツネにつままれたような不思議なバイトだけどまっとうな仕事の話しをすれば
「ひょっとしてその城にアヤトっていなかったか?」
「……何で知ってるんだよ」
思わぬ口から出た名前に驚きと警戒をしてしまえば
「前に一度人手が足りなくて本社から応援に呼ばれた事があった。
そうか、アレックスもあの城に行ったのか」
うんうんと言いながら言葉ではなく頭の中で何か一人会話してるオヤジは一人家の中に入って俺を玄関先に置いて行くのだった。
目の前でパタンと閉じた扉を見てまさか親子そろって同じ場所で働くなんてと驚きつつ何かあれば学がないからと言い訳じみた事を言うオヤジを少しだけ尊敬するアレックスだった。
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