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朱に交われば赤くなると言う元の朱は誰ぞと問えば白い目で見られる理不尽知ってるか? 3
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部屋は屋根裏の個室を与えた、
半分ほど潰してオリヴィエのスタジオにしたけど、この大きな城の使用人向けに作られた屋根裏の部屋はバイト達をとまらせるための個室にするには丁度よく数があった。ちなみに陸斗達は合宿のせいで集団での雑魚寝の方が慣れているので二階の大部屋にベットを並べて集団生活をしている。むしろ
「これがキングサイズのベットwww
しかもそれが四台入れられるってどんだけでかい部屋なんだよwww」
うん。それは俺も思った。
と言うかこの発想はなかったなと両壁際にベットを並べたベット部屋は中々にして壮観な景色。
「ほんとおまいら仲良いな」
呆れると言うか何と言うかどんな合宿だよと思うも
「来年からこんな風に集まる事なんて出来ないだろうから思い出づくりだよ」
言いつつも植田は陸斗の肩を抱き寄せて
「りっくんとは東京でご一緒できるけどな」
何て水野も反対側から園田の肩を抱いて
「園田も地元じゃなくて東京に来てくれたからまた遊べるしな」
「やったね!水野先輩植田先輩ごちになります!」
腰を直角に折り曲げての挨拶に植田も水野も一歩おののいて
「生活がやっとの新人のペーペーが他人に奢る余裕なんてねえ!」
「園田お前普通なノーマルの人生舐めるな!
綾っちみたいな特殊事例が普通だと思うな!」
「思ってないよ!
勉強頑張っても城何て買えるなんて欠片も思わないんだから!」
そんな本音に水野と植田も固まって
「何当り前のこと言ってる!」
「お前社会人になったからってフランスまでほいほい人を招けるなんてサラリーの生涯賃金舐めるな!」
園田を水野がバックドロップして気持ちよくベットの真ん中に落下した所を植田がエビ固めでタップして終了。
「園田、瞬殺すぎるだろ」
広いベットからもそもそと這いながら落ちた園田を笑う。
「水野先輩のバックドロップ久しぶりでした。あざーっす」
「ははは、綾っちの家での合宿以来だな」
「なんか不穏な言葉聞こえたんだけどお前ら家で何をやってたか聞いても良いか?」
って言うかデリケートな母屋の話しか新築に等しい離れの事か。どっちかだけでも教えろと思うも合宿同様集団生活を満喫する様に葉山と下田が荷物を片付けて
「陸斗、そろそろ庭掃除に行こうか」
葉山の掛け声に
「うん。今日は日本庭園の方に行こう!随分枝が伸びてたから剪定したいから手伝ってもらえると助かるよ」
「ああ、それぐらい任せろ。ネコとかまた借りないとな」
言いながら進路は別々になった三人だが相変わらず仲がよくって逆に他に友達がちゃんとできているのか不安になるも
『綾っちに言われたくないんだけど』
そんな事を言われそうなので言わないけど。
あ、また涙が出そう……
久しぶりの再会と言う様に穏やかな声でおしゃべりをしながら部屋を出て行く三人を見送れば
「りっくん少し見ない間に随分大人になりましたね」
「だなー。最初はあんなにもきょどってたのに」
まるで孫を見守るかのように目を細めて出て行ったばかりのドアを見守る植田と水野に俺はどうしても聞いてしまう。
「そのだよ、植田と水野は本当にお前の一つ上なのか?」
「少なくとも植田先輩とは幼稚園の時から知っていたので間違いないですよ」
逆に思わぬ繋がりを見つけてそっちの方が驚いたと綾人はひとまず顔を出さないようにして
「とりあえずケリー達を回収して仕事を教えてやってくれ。叶野達には日本語禁止、お前らも日本語禁止で本場の英語圏の人達と話をして英会話の実力を上げろ。
クイーンズイングリッシュとかの方が聞いた事があるけど、今も階級社会を意識するからポッシュな言葉使いを学ぶ機会にもなる。学べるものは学んでいけ」
「うん。俺達綾っちの英語で習ってるから大学で君の英語は随分ポッシュだけど誰か知り合いがあるのかいなんて言われたけど綾っちのせいだって今更ながら気づいたよ」
そんな園田の普通の英語で良いのにと言う訴えと
「俺の就職先でもたまたま来たイギリスの技術者と話をする機会があって『失礼だけどどなたか家名のある方から学んだのかい?』なんて言われてその時は判らなかったからそう言う人と交流ある人から英語を学んだだけって答えたけどどういう意味があるの?」
水野の素朴な疑問に俺はそっと視線を逸らせ
「ポッシュな話し方はいわゆる上流階級な家の方達の話し方なんだ。
俺も後から知ったんだけど、聞く人からは少し皮肉じみた言葉になるらしい。とりあえずコッツウォルズのロードから学んだ人に教えてもらったと言えば多分通じるから有効に使え」
適当に窓の外に視線をそらしながら楽しげに一輪車を走らせながらかけて行く陸斗達を眺めながらどうでもよさそうに言った言葉が後にとんでもない事になった。
俺の認識の甘さが一番の間違いなのだが、コッツウォルズの顔役と言うべきロードの知名度を舐めてたのもなるが。
帰国後もう一度イギリスの技術者に水野はあって馬鹿真面目にロードから学んだ人から英語を教えてもらったと話したらしく、その人もネタとばかりに問い合わせればロビーで会う人に
「ああ、アヤトの事だね。ロードから学んだクイーンズイングリッシュを沢山の人に教えているんだね。本当に勉強熱心な話を聞けてうれしいよ。ロードはただいま不在だけどこの嬉しい報告は是非ともお伝えしますよ」
なんて言われたらしく、水野はそれ以来英語圏担当となったらしい。是非とも英語力を上げてもらいたい。ではなく
「それよりもあいつらに庭仕事を教えてやれ。
生まれも育ちも上から目線しか知らない奴らだから底辺から上を見上げる景色がどれほど素晴らしいか教えてやると言い。
上に上がるしかない世界がどれだけ夢と希望と野望に満ちてるか教えてやれ」
「「イエッサー!!」」
軍人でも自衛隊でも何も関係のない二人のノリのよさに呆れながらも駆けて行く後姿に園田も付いて行く。
「さてと……」
俺は三階へと続く階段を上がる。
荷物を片付けたのか賑やかな会話が聞こえ、そこに向かう頃には表情を硬くしていた。
「何をしている」
全員集まっていた場所はオリヴィエの練習場。ホールを模した三階の半分を使った部屋で彼らはバイオリンを弾いていた。
「アヤト!君は音楽の嗜みもあるんだな!」
感心したぞと言うケリーとウィリスの持つバイオリンを俺は奪い取る様に回収してバイオリンケースを収納する棚に戻す。
荒っぽい俺の態度に触ってはいけない物だと気づいたようで
「何でこの部屋にいる」
「悪い。こんな所にこんなすごい設備の音楽室があるのに驚いてお邪魔させてもらったんだ。そうしたらグァルネリとか、名前だけ知ってるバイオリンがあったからこの気概に弾かせてもらっただけで……」
俺はケリー達をこれでもかというくらい冷たい視線で見下ろし
「人が楽器を選ぶように楽器も人を選ぶ。
この名器には当然所有者がいて、お前達が勝手に触れる事は許されない」
静かな怒りはさすがにアレックスは勿論叶野達にも理解が出来たようで、全員が反省する顔をし、ケリーが演奏する様子を見て凄いと言う様に興奮していたジェレミーはもはや泣いていた。
「ここにあるバイオリンはあのジョルジュ・エヴラールが最愛の弟子に譲ったバイオリン達だ。
お前達が触れて良い魂じゃない」
それだけを言って顎で出て行けと指示をする。
ジョルジュの名前はさすがに今だ誰もが知るようで驚きに目を見開くケリー達から楽器を受け取って指紋を拭う様に拭いて棚に戻す。
全員を音楽室から追い出した所で鍵を閉めて
「見晴らしが良いからとこの三階に案内したが許された部屋以外に足を運ぶとは思わなかった。二階の部屋に案内する。荷物纏めたら移動するぞ」
俺の油断だ。
少しだけ許した心は長い時間をかけて理解しあった植田達とは違う事を思い出し、ここに招き入れて本当に良かったものかと今更ながら後悔する綾人だった。
半分ほど潰してオリヴィエのスタジオにしたけど、この大きな城の使用人向けに作られた屋根裏の部屋はバイト達をとまらせるための個室にするには丁度よく数があった。ちなみに陸斗達は合宿のせいで集団での雑魚寝の方が慣れているので二階の大部屋にベットを並べて集団生活をしている。むしろ
「これがキングサイズのベットwww
しかもそれが四台入れられるってどんだけでかい部屋なんだよwww」
うん。それは俺も思った。
と言うかこの発想はなかったなと両壁際にベットを並べたベット部屋は中々にして壮観な景色。
「ほんとおまいら仲良いな」
呆れると言うか何と言うかどんな合宿だよと思うも
「来年からこんな風に集まる事なんて出来ないだろうから思い出づくりだよ」
言いつつも植田は陸斗の肩を抱き寄せて
「りっくんとは東京でご一緒できるけどな」
何て水野も反対側から園田の肩を抱いて
「園田も地元じゃなくて東京に来てくれたからまた遊べるしな」
「やったね!水野先輩植田先輩ごちになります!」
腰を直角に折り曲げての挨拶に植田も水野も一歩おののいて
「生活がやっとの新人のペーペーが他人に奢る余裕なんてねえ!」
「園田お前普通なノーマルの人生舐めるな!
綾っちみたいな特殊事例が普通だと思うな!」
「思ってないよ!
勉強頑張っても城何て買えるなんて欠片も思わないんだから!」
そんな本音に水野と植田も固まって
「何当り前のこと言ってる!」
「お前社会人になったからってフランスまでほいほい人を招けるなんてサラリーの生涯賃金舐めるな!」
園田を水野がバックドロップして気持ちよくベットの真ん中に落下した所を植田がエビ固めでタップして終了。
「園田、瞬殺すぎるだろ」
広いベットからもそもそと這いながら落ちた園田を笑う。
「水野先輩のバックドロップ久しぶりでした。あざーっす」
「ははは、綾っちの家での合宿以来だな」
「なんか不穏な言葉聞こえたんだけどお前ら家で何をやってたか聞いても良いか?」
って言うかデリケートな母屋の話しか新築に等しい離れの事か。どっちかだけでも教えろと思うも合宿同様集団生活を満喫する様に葉山と下田が荷物を片付けて
「陸斗、そろそろ庭掃除に行こうか」
葉山の掛け声に
「うん。今日は日本庭園の方に行こう!随分枝が伸びてたから剪定したいから手伝ってもらえると助かるよ」
「ああ、それぐらい任せろ。ネコとかまた借りないとな」
言いながら進路は別々になった三人だが相変わらず仲がよくって逆に他に友達がちゃんとできているのか不安になるも
『綾っちに言われたくないんだけど』
そんな事を言われそうなので言わないけど。
あ、また涙が出そう……
久しぶりの再会と言う様に穏やかな声でおしゃべりをしながら部屋を出て行く三人を見送れば
「りっくん少し見ない間に随分大人になりましたね」
「だなー。最初はあんなにもきょどってたのに」
まるで孫を見守るかのように目を細めて出て行ったばかりのドアを見守る植田と水野に俺はどうしても聞いてしまう。
「そのだよ、植田と水野は本当にお前の一つ上なのか?」
「少なくとも植田先輩とは幼稚園の時から知っていたので間違いないですよ」
逆に思わぬ繋がりを見つけてそっちの方が驚いたと綾人はひとまず顔を出さないようにして
「とりあえずケリー達を回収して仕事を教えてやってくれ。叶野達には日本語禁止、お前らも日本語禁止で本場の英語圏の人達と話をして英会話の実力を上げろ。
クイーンズイングリッシュとかの方が聞いた事があるけど、今も階級社会を意識するからポッシュな言葉使いを学ぶ機会にもなる。学べるものは学んでいけ」
「うん。俺達綾っちの英語で習ってるから大学で君の英語は随分ポッシュだけど誰か知り合いがあるのかいなんて言われたけど綾っちのせいだって今更ながら気づいたよ」
そんな園田の普通の英語で良いのにと言う訴えと
「俺の就職先でもたまたま来たイギリスの技術者と話をする機会があって『失礼だけどどなたか家名のある方から学んだのかい?』なんて言われてその時は判らなかったからそう言う人と交流ある人から英語を学んだだけって答えたけどどういう意味があるの?」
水野の素朴な疑問に俺はそっと視線を逸らせ
「ポッシュな話し方はいわゆる上流階級な家の方達の話し方なんだ。
俺も後から知ったんだけど、聞く人からは少し皮肉じみた言葉になるらしい。とりあえずコッツウォルズのロードから学んだ人に教えてもらったと言えば多分通じるから有効に使え」
適当に窓の外に視線をそらしながら楽しげに一輪車を走らせながらかけて行く陸斗達を眺めながらどうでもよさそうに言った言葉が後にとんでもない事になった。
俺の認識の甘さが一番の間違いなのだが、コッツウォルズの顔役と言うべきロードの知名度を舐めてたのもなるが。
帰国後もう一度イギリスの技術者に水野はあって馬鹿真面目にロードから学んだ人から英語を教えてもらったと話したらしく、その人もネタとばかりに問い合わせればロビーで会う人に
「ああ、アヤトの事だね。ロードから学んだクイーンズイングリッシュを沢山の人に教えているんだね。本当に勉強熱心な話を聞けてうれしいよ。ロードはただいま不在だけどこの嬉しい報告は是非ともお伝えしますよ」
なんて言われたらしく、水野はそれ以来英語圏担当となったらしい。是非とも英語力を上げてもらいたい。ではなく
「それよりもあいつらに庭仕事を教えてやれ。
生まれも育ちも上から目線しか知らない奴らだから底辺から上を見上げる景色がどれほど素晴らしいか教えてやると言い。
上に上がるしかない世界がどれだけ夢と希望と野望に満ちてるか教えてやれ」
「「イエッサー!!」」
軍人でも自衛隊でも何も関係のない二人のノリのよさに呆れながらも駆けて行く後姿に園田も付いて行く。
「さてと……」
俺は三階へと続く階段を上がる。
荷物を片付けたのか賑やかな会話が聞こえ、そこに向かう頃には表情を硬くしていた。
「何をしている」
全員集まっていた場所はオリヴィエの練習場。ホールを模した三階の半分を使った部屋で彼らはバイオリンを弾いていた。
「アヤト!君は音楽の嗜みもあるんだな!」
感心したぞと言うケリーとウィリスの持つバイオリンを俺は奪い取る様に回収してバイオリンケースを収納する棚に戻す。
荒っぽい俺の態度に触ってはいけない物だと気づいたようで
「何でこの部屋にいる」
「悪い。こんな所にこんなすごい設備の音楽室があるのに驚いてお邪魔させてもらったんだ。そうしたらグァルネリとか、名前だけ知ってるバイオリンがあったからこの気概に弾かせてもらっただけで……」
俺はケリー達をこれでもかというくらい冷たい視線で見下ろし
「人が楽器を選ぶように楽器も人を選ぶ。
この名器には当然所有者がいて、お前達が勝手に触れる事は許されない」
静かな怒りはさすがにアレックスは勿論叶野達にも理解が出来たようで、全員が反省する顔をし、ケリーが演奏する様子を見て凄いと言う様に興奮していたジェレミーはもはや泣いていた。
「ここにあるバイオリンはあのジョルジュ・エヴラールが最愛の弟子に譲ったバイオリン達だ。
お前達が触れて良い魂じゃない」
それだけを言って顎で出て行けと指示をする。
ジョルジュの名前はさすがに今だ誰もが知るようで驚きに目を見開くケリー達から楽器を受け取って指紋を拭う様に拭いて棚に戻す。
全員を音楽室から追い出した所で鍵を閉めて
「見晴らしが良いからとこの三階に案内したが許された部屋以外に足を運ぶとは思わなかった。二階の部屋に案内する。荷物纏めたら移動するぞ」
俺の油断だ。
少しだけ許した心は長い時間をかけて理解しあった植田達とは違う事を思い出し、ここに招き入れて本当に良かったものかと今更ながら後悔する綾人だった。
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