580 / 976
短期滞在の過ごしかた 6
しおりを挟む
今ヨーロッパで再び話題に上がるようになったオリヴィエ・ルベルの立つステージはプラチナチケット化して既に入手困難になっていた。
それを俺が持ってる理由は、まあ、努力の結果だと言う事にしておこう。
一階のボックス席の価値なんて綾人には全くわからなかったが、それでもオーケストラの音楽の良し悪しはさっぱりわからなくても綾人の耳にはノイズとして届かない事が何よりも気持ちよい空間だった。
それは二段前後の席の後ろで目を瞑って聞き入ってる飯田を見れば理解できる。いつの間にか眠りこけてしまうくらい安らぎに満ちた空間だったのだから。この曲で寝れるのはどうか疑問だったが、それでも綾人以上に心労が重なっている飯田には休まる時間になればと思う。
決して普段聞き慣れないクラッシックと言う音楽の世界が理解できなくて退屈したからと言う返答はすっとぼけても選択はしなかった。
前席でゆったりとした姿勢で耳を傾けるジョルジュと手すりにもたれてうっとりと耳を傾けるカーラにはいろいろなお詫びも兼ねても楽しい旅になればいいと綾人は努力したので、せめてこの時間だけは素直に受け取って欲しいと同様に音楽に耳を傾ける。
何曲か続き迎えた休憩時間。
ソフトドリンクとナッツやサンドイッチをボックス席に運び込んで食べれる贅沢な空間でカーラの感想を聞いている間に始まった後半。
先ほどまでなかったピアノと何かのコンクールで優勝した有名なピアニストに拍手が沸き起こる。ふわりと花の咲くようなドレスを纏い超絶技巧なテクニックで圧倒する曲名は知らない物。
まだまだ知らない曲があるんだなとソフトドリンクを口に運びながらエヴラール夫妻はまあまあねと評価を与えていた姿は少し薄ら寒い。
因みに休憩時間を挟んだ事で目を覚ました飯田さんは今はしっかりと起きて営業用の笑顔を浮かべて音楽に耳を傾けていた。
多分オリヴィエが出てこない事にはクラッシックに興味を持てないのだろうと理解しながらやがてピアニストとピアノが退出した。
って言うかピアノももう下げるんだと言うのが驚きだったが代わりに出てきたのがオリヴィエだった。
キャー!!!
ここは何のコンサートホールだろうか。
不快に顔を歪めるお客様も居れば興奮にまだステージの上に立っただけで立ち上がって拍手で迎え入れる人もいて楽団の人はその様子を楽しそうに拍手で迎え入れてくれてくれる顔ぶれをよく見ればオーケストラの中に何人か知ってる顔が居た。
夏にマイヤーの別荘で出会った人達がいた事に今更ながらに気がついて、俺も今頃気付くなんてとあまり見ていなかった事を反省するのだった。
指揮者とコンサートマスターと握手をして軽く挨拶と二、三何かの言葉を交わし、オリヴィエはバイオリンを構える。
最初はオーケストラの優しい音楽が流れてそこから急に音が止まったと思えばオリヴィエのバイオリンのソロ演奏が始まる。そーっと始まったかと思えばあっという間にこんなにもと言うくらい激情があるのかと言うくらいの速い部分があれば哀愁漂うような部分もあり、確かオリヴィエが今演奏している曲の国ではその国の名前を頂く舞曲とかもいくつかある様に踊りたくなるような、今から踊り出すのではないのかと言うくらいな楽しげな音が溢れだして、何よりも音が飛ばない、滑らないような完璧なテクニックと大多数の中に納まれない圧倒的存在感、山で過ごしてから身に付いたとマイヤー談の表現力は確かに世の女性でなくても心を鷲掴みするほどの美しさを魅せ付けて、バイオリンを構える左側の髪をかき上げて顔をよく見せるような髪型からの流し目は十六歳にしてなんという色気だろうかとお兄さんはオリヴィエの将来が心配でしかないよと思うも冷静に考えればお友達はおじさんやお祖父ちゃんだらけのティーンズ。なんか悲しい位に心当たりがありすぎてそっとあふれる涙を拭ってしまう。
それを感動したと勘違いしたのか飯田さんは
「オリヴィエはちゃんと立派に立ち直りましたね」
コソリと声をかけてくれた物の前の列のお二人はしっかりと聞こえたらしく、チラリと俺達に視線を向けて何やら自慢げに笑っていた。
もー、こう言うと気位日本語で話せばばれないのにーなんて思いながらも
「この姿を見たくて来たんだ。きっと夏まで会いに来れないだろうけどこれなら安心だね」
何て返せば前に座るジョルジュの頭がそうだと言う様に頷く当たり、本当は俺達以上にオリヴィエの事を心配していた事を理解する。ぶつぶつと文句垂れ流しの電車のストレス旅は何だったんだろうと言うくらいのカーラのオリヴィエに対する悪口に正直電車酔いしかけたけどだ。今は前のめりで手摺にしがみついてオリヴィエの演奏の様子を発表会を見守るお母さんのように手に汗握る感じはどんなアクション映画を見ているんだと言う物。実際それだけはらはらとしながら見守ってると言うのは理解できるが冷静になればこの曲ってこんなに力がこもる曲だったかなとオリヴィエには悪いがなかなかカーラの様子に集中できなくってごめんと心の中で何度も謝り倒すのだった。
そして最後にスカッとするような気持のよいフィニッシュ。
カーラのおかげで短距離走を全速力で走って一番に辿り着いた、なんとなく間違った感想が俺の中で出来上がってしまった。運動会おなじみナンバーでもないのにこれいかにと小首を傾げたくなるもののそれと同時にブラボーの嵐とスタンディングオベーション。若い女の子達が一礼するオリヴィエに駆け寄って花束を渡して握手。ファンサービス大変だと置見ながらも俺は飯田さんに視線を投げて合図をしてボックス席から一般の客席に下りる為の扉を開いて俺は先に階段を下りる。
驚いたようにジョルジュが俺を見下ろす中
「折角だから花束渡しに行ってきます」
横からオリヴィエのマネージャーがびっくりするほどの大きな花束を持って来てくれた。
「一人で持つのには重いのでご一緒しませんか?」
そんな問いかけ。
ジョルジュはここで出て行っていい物かと思うも
「主役は後からやってくる、きっとオリヴィエが学ばなくてはならない教えだと思います」
何だそれはと言うようなオリヴィエのマネージャーだがジョルジュには何か心当たりがあるようで一つ頷いて腰を上げるもそこは暗いホールの中。階段を踏み外さないか不安だったがそこは我らが忠犬飯田さんが
「失礼します」
そう言ってスマートにジョルジュを抱え上げて何の心配もなく急な階段を安全に降ろしてくれた。
カーラは行ってらっしゃいとひらひらと手を振って送り出してくれる中、俺は暗い足元に転ばないようにと車椅子を差し出してジョルジュに座らせて花束を持たせた。
「重いな」
咲き誇る花束を抱えての感想に
「それだけのものを渡しに行くんでしょ?」
文句言うなと言えば笑うジョルジュが座る車椅子を押し進める。
そこは良識ある知識人が集う場所。
車いすでの登場にすぐさま皆様通路を開けてオリヴィエからすぐに離れてくれた。
オリヴィエも新たなファンの登場に笑みを崩さずに振り向けば思わずと言う様に
「ジョルジュ!」
驚きの悲鳴は声が裏返っていて、いつまでこの花束贈呈が続くのかと思っていた皆様の注目を集めるのだった。
それを俺が持ってる理由は、まあ、努力の結果だと言う事にしておこう。
一階のボックス席の価値なんて綾人には全くわからなかったが、それでもオーケストラの音楽の良し悪しはさっぱりわからなくても綾人の耳にはノイズとして届かない事が何よりも気持ちよい空間だった。
それは二段前後の席の後ろで目を瞑って聞き入ってる飯田を見れば理解できる。いつの間にか眠りこけてしまうくらい安らぎに満ちた空間だったのだから。この曲で寝れるのはどうか疑問だったが、それでも綾人以上に心労が重なっている飯田には休まる時間になればと思う。
決して普段聞き慣れないクラッシックと言う音楽の世界が理解できなくて退屈したからと言う返答はすっとぼけても選択はしなかった。
前席でゆったりとした姿勢で耳を傾けるジョルジュと手すりにもたれてうっとりと耳を傾けるカーラにはいろいろなお詫びも兼ねても楽しい旅になればいいと綾人は努力したので、せめてこの時間だけは素直に受け取って欲しいと同様に音楽に耳を傾ける。
何曲か続き迎えた休憩時間。
ソフトドリンクとナッツやサンドイッチをボックス席に運び込んで食べれる贅沢な空間でカーラの感想を聞いている間に始まった後半。
先ほどまでなかったピアノと何かのコンクールで優勝した有名なピアニストに拍手が沸き起こる。ふわりと花の咲くようなドレスを纏い超絶技巧なテクニックで圧倒する曲名は知らない物。
まだまだ知らない曲があるんだなとソフトドリンクを口に運びながらエヴラール夫妻はまあまあねと評価を与えていた姿は少し薄ら寒い。
因みに休憩時間を挟んだ事で目を覚ました飯田さんは今はしっかりと起きて営業用の笑顔を浮かべて音楽に耳を傾けていた。
多分オリヴィエが出てこない事にはクラッシックに興味を持てないのだろうと理解しながらやがてピアニストとピアノが退出した。
って言うかピアノももう下げるんだと言うのが驚きだったが代わりに出てきたのがオリヴィエだった。
キャー!!!
ここは何のコンサートホールだろうか。
不快に顔を歪めるお客様も居れば興奮にまだステージの上に立っただけで立ち上がって拍手で迎え入れる人もいて楽団の人はその様子を楽しそうに拍手で迎え入れてくれてくれる顔ぶれをよく見ればオーケストラの中に何人か知ってる顔が居た。
夏にマイヤーの別荘で出会った人達がいた事に今更ながらに気がついて、俺も今頃気付くなんてとあまり見ていなかった事を反省するのだった。
指揮者とコンサートマスターと握手をして軽く挨拶と二、三何かの言葉を交わし、オリヴィエはバイオリンを構える。
最初はオーケストラの優しい音楽が流れてそこから急に音が止まったと思えばオリヴィエのバイオリンのソロ演奏が始まる。そーっと始まったかと思えばあっという間にこんなにもと言うくらい激情があるのかと言うくらいの速い部分があれば哀愁漂うような部分もあり、確かオリヴィエが今演奏している曲の国ではその国の名前を頂く舞曲とかもいくつかある様に踊りたくなるような、今から踊り出すのではないのかと言うくらいな楽しげな音が溢れだして、何よりも音が飛ばない、滑らないような完璧なテクニックと大多数の中に納まれない圧倒的存在感、山で過ごしてから身に付いたとマイヤー談の表現力は確かに世の女性でなくても心を鷲掴みするほどの美しさを魅せ付けて、バイオリンを構える左側の髪をかき上げて顔をよく見せるような髪型からの流し目は十六歳にしてなんという色気だろうかとお兄さんはオリヴィエの将来が心配でしかないよと思うも冷静に考えればお友達はおじさんやお祖父ちゃんだらけのティーンズ。なんか悲しい位に心当たりがありすぎてそっとあふれる涙を拭ってしまう。
それを感動したと勘違いしたのか飯田さんは
「オリヴィエはちゃんと立派に立ち直りましたね」
コソリと声をかけてくれた物の前の列のお二人はしっかりと聞こえたらしく、チラリと俺達に視線を向けて何やら自慢げに笑っていた。
もー、こう言うと気位日本語で話せばばれないのにーなんて思いながらも
「この姿を見たくて来たんだ。きっと夏まで会いに来れないだろうけどこれなら安心だね」
何て返せば前に座るジョルジュの頭がそうだと言う様に頷く当たり、本当は俺達以上にオリヴィエの事を心配していた事を理解する。ぶつぶつと文句垂れ流しの電車のストレス旅は何だったんだろうと言うくらいのカーラのオリヴィエに対する悪口に正直電車酔いしかけたけどだ。今は前のめりで手摺にしがみついてオリヴィエの演奏の様子を発表会を見守るお母さんのように手に汗握る感じはどんなアクション映画を見ているんだと言う物。実際それだけはらはらとしながら見守ってると言うのは理解できるが冷静になればこの曲ってこんなに力がこもる曲だったかなとオリヴィエには悪いがなかなかカーラの様子に集中できなくってごめんと心の中で何度も謝り倒すのだった。
そして最後にスカッとするような気持のよいフィニッシュ。
カーラのおかげで短距離走を全速力で走って一番に辿り着いた、なんとなく間違った感想が俺の中で出来上がってしまった。運動会おなじみナンバーでもないのにこれいかにと小首を傾げたくなるもののそれと同時にブラボーの嵐とスタンディングオベーション。若い女の子達が一礼するオリヴィエに駆け寄って花束を渡して握手。ファンサービス大変だと置見ながらも俺は飯田さんに視線を投げて合図をしてボックス席から一般の客席に下りる為の扉を開いて俺は先に階段を下りる。
驚いたようにジョルジュが俺を見下ろす中
「折角だから花束渡しに行ってきます」
横からオリヴィエのマネージャーがびっくりするほどの大きな花束を持って来てくれた。
「一人で持つのには重いのでご一緒しませんか?」
そんな問いかけ。
ジョルジュはここで出て行っていい物かと思うも
「主役は後からやってくる、きっとオリヴィエが学ばなくてはならない教えだと思います」
何だそれはと言うようなオリヴィエのマネージャーだがジョルジュには何か心当たりがあるようで一つ頷いて腰を上げるもそこは暗いホールの中。階段を踏み外さないか不安だったがそこは我らが忠犬飯田さんが
「失礼します」
そう言ってスマートにジョルジュを抱え上げて何の心配もなく急な階段を安全に降ろしてくれた。
カーラは行ってらっしゃいとひらひらと手を振って送り出してくれる中、俺は暗い足元に転ばないようにと車椅子を差し出してジョルジュに座らせて花束を持たせた。
「重いな」
咲き誇る花束を抱えての感想に
「それだけのものを渡しに行くんでしょ?」
文句言うなと言えば笑うジョルジュが座る車椅子を押し進める。
そこは良識ある知識人が集う場所。
車いすでの登場にすぐさま皆様通路を開けてオリヴィエからすぐに離れてくれた。
オリヴィエも新たなファンの登場に笑みを崩さずに振り向けば思わずと言う様に
「ジョルジュ!」
驚きの悲鳴は声が裏返っていて、いつまでこの花束贈呈が続くのかと思っていた皆様の注目を集めるのだった。
147
お気に入りに追加
2,670
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!
佐々木雄太
青春
四月——
新たに高校生になった有村敦也。
二つ隣町の高校に通う事になったのだが、
そこでは、予想外の出来事が起こった。
本来、いるはずのない同じ歳の三人の姉が、同じ教室にいた。
長女・唯【ゆい】
次女・里菜【りな】
三女・咲弥【さや】
この三人の姉に甘やかされる敦也にとって、
高校デビューするはずだった、初日。
敦也の高校三年間は、地獄の運命へと導かれるのであった。
カクヨム・小説家になろうでも好評連載中!
裏路地古民家カフェでまったりしたい
雪那 由多
大衆娯楽
夜月燈火は亡き祖父の家をカフェに作り直して人生を再出発。
高校時代の友人と再会からの有無を言わさぬ魔王の指示で俺の意志一つなくリフォームは進んでいく。
あれ?
俺が思ったのとなんか違うけどでも俺が想像したよりいいカフェになってるんだけど予算内ならまあいいか?
え?あまい?
は?コーヒー不味い?
インスタントしか飲んだ事ないから分かるわけないじゃん。
はい?!修行いって来い???
しかも棒を銜えて筋トレってどんな修行?!
その甲斐あって人通りのない裏路地の古民家カフェは人はいないが穏やかな時間とコーヒーの香りと周囲の優しさに助けられ今日もオープンします。
第6回ライト文芸大賞で奨励賞を頂きました!ありがとうございました!
家賃一万円、庭付き、駐車場付き、付喪神付き?!
雪那 由多
ライト文芸
恋人に振られて独立を決心!
尊敬する先輩から紹介された家は庭付き駐車場付きで家賃一万円!
庭は畑仕事もできるくらいに広くみかんや柿、林檎のなる果実園もある。
さらに言えばリフォームしたての古民家は新築同然のピッカピカ!
そんな至れり尽くせりの家の家賃が一万円なわけがない!
古めかしい残置物からの熱い視線、夜な夜なさざめく話し声。
見えてしまう特異体質の瞳で見たこの家の住人達に納得のこのお値段!
見知らぬ土地で友人も居ない新天地の家に置いて行かれた道具から生まれた付喪神達との共同生活が今スタート!
****************************************************************
第6回ほっこり・じんわり大賞で読者賞を頂きました!
沢山の方に読んでいただき、そして投票を頂きまして本当にありがとうございました!
****************************************************************
アマツバメ
明野空
青春
「もし叶うなら、私は夜になりたいな」
お天道様とケンカし、日傘で陽をさえぎりながら歩き、
雨粒を降らせながら生きる少女の秘密――。
雨が降る日のみ登校する小山内乙鳥(おさないつばめ)、
謎の多い彼女の秘密に迫る物語。
縦読みオススメです。
※本小説は2014年に制作したものの改訂版となります。
イラスト:雨季朋美様
ハッピークリスマス ! 非公開にしていましたが再upしました。 2024.12.1
設樂理沙
青春
中学生の頃からずっと一緒だったよね。大切に思っていた人との楽しい日々が
この先もずっと続いていけぱいいのに……。
―――――――――――――――――――――――
|松村絢《まつむらあや》 ---大企業勤務 25歳
|堂本海(どうもとかい) ---商社勤務 25歳 (留年してしまい就職は一年遅れ)
中学の同級生
|渡部佳代子《わたなべかよこ》----絢と海との共通の友達 25歳
|石橋祐二《いしばしゆうじ》---絢の会社での先輩 30歳
|大隈可南子《おおくまかなこ》----海の同期 24歳 海LOVE?
――― 2024.12.1 再々公開 ――――
💍 イラストはOBAKERON様 有償画像
透明な僕たちが色づいていく
川奈あさ
青春
誰かの一番になれない僕は、今日も感情を下書き保存する
空気を読むのが得意で、周りの人の為に動いているはずなのに。どうして誰の一番にもなれないんだろう。
家族にも友達にも特別に必要とされていないと感じる雫。
そんな雫の一番大切な居場所は、”150文字”の感情を投稿するSNS「Letter」
苦手に感じていたクラスメイトの駆に「俺と一緒に物語を作って欲しい」と頼まれる。
ある秘密を抱える駆は「letter」で開催されるコンテストに作品を応募したいのだと言う。
二人は”150文字”の種になる季節や色を探しに出かけ始める。
誰かになりたくて、なれなかった。
透明な二人が150文字の物語を紡いでいく。
表紙イラスト aki様
窓を開くと
とさか
青春
17才の車椅子少女ー
『生と死の狭間で、彼女は何を思うのか。』
人間1度は訪れる道。
海辺の家から、
今の想いを手紙に書きます。
※小説家になろう、カクヨムと同時投稿しています。
☆イラスト(大空めとろ様)
○ブログ→ https://ozorametoronoblog.com/
○YouTube→ https://www.youtube.com/channel/UC6-9Cjmsy3wv04Iha0VkSWg
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる