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休みなんて所詮社会に縛られてる人のものであり、年中無休の引きこもりにはここで働かずにいつ働くと言われるように働かせていただきます 9
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難しそうな顔をしていたので庭側の方へと回ればなんとなく言い難そうに森下さんが口を開けた。
「こんな事言うのは二人の前では言いにくいんだが綾人君、内田さんの奥さんを本当に圭斗の家に連れて行っていいのかい?」
俺も気にしていた事を指摘された。
「俺も考えていたんです」
内田さんの家ではあれから家族会議が開かれ、末っ子の沙良ちゃんは真っ先にお母さんの所に行きたいと即断したと言う。お父さんとしては寂しいようだが、決定して母親と連絡した時は二人そろって泣いて喜びあっていたと言うのだから、可哀想な事をしたと言う。
そして今も鉄治さんと一緒に居る幸治君をちらりと見て
「幸治君いかなかったんですね」
これは本当に良いのかと是非とも聞いておきたい。
「幸治は雅治のした事を到底許せないそうです」
俯いて失笑する浩太さんはそのまま続ける。
「この街も嫌だが、家族をバラバラにした雅治と一緒に居てとてもじゃないけど笑えないと。
正直こんな機会を設けるまで幸治が雅治の事をそんな風に思ってたなんて気付かなかった」
圭斗も苦々しい顔で背中を向ける中
「雅治がしていた事はなんとなく気が付いていたそうです。だけど、それを知ってて誰にも言わなかった幸治もひきょだと言って、人に言われるのは当然だと言うんです」
「待って、今時の小学生ってそう言う物なの?」
「中学生になりました。
その点は俺も子供の成長の速さに驚いてます。それだけ息子の事を見ていなかった証拠でもありますね」
痛々しい顔で無理に笑みを作る。
だけどそこで急に顔が穏やかになって
「親は子供を見てなかったのに子供は親を見てました」
おや?という様に森下さんも顔を上げ、圭斗も何となくこちらを見るように少しだけこちらに顔を向ける。
「綾人君の家の離れの補修作業、何度か見学に来ていたんです。恥かしくって、陸斗君に会えないからって隠れてうろうろして半分楽しんでましたが、なるべくいない日を聞いてはついて来ていたんです。動画もひとり部屋で見ていたみたいだし、後親父と一緒に長沢さんの工房も訪れていたみたいで、宮下君と作業している時に遭遇して一緒に教えてもらったようです」
「宮下から聞いてないぞ……」
「きっと気を使ってくれたのでしょう」
それ以外想像がつかなく仕方がないなぁとむずがゆさに心地よさをかんじてしまうも
「この麓の家の工事を初めてあいつ学校帰りに毎日寄るようになったんです」
「え?部活は?」
「体験入部で辞めてました」
そんな事にも気づいてなかったと笑いながら
「あいつ親父の仕事を見て俺もやりたいって言ってくれたんです」
堪えるような目元に、口元は嬉しくて笑みが浮かんでいた。
「俺じゃなくって親父に学びたいって言うのが腹が立ったんだけど、あんなことがあったから余計自分の将来を考えて、圭斗君がこっちに戻ってきた話も知って何れ、いつかはこの街で、吉野の家に名前を残すんだって!」
よほどその決意が嬉しかったのだろう。今迄みたいに町の人は内田を良く思ってくれないだろうけど、それでも踏ん張って留まってくれる事に喜びは隠せない所か溢れだしていた。
袖もとで目や鼻を押さえながら
「圭斗君には申し訳ないが、雅治の犠牲で苦しんでる幸治にこれ以上辛い思いはしてほしくない。許せないのも当然だが、どうか二人を切り離して考えてもらえないだろうか!」
膝をついてすがる様な浩太さんにぎょっとしつつも、圭斗はそんな姿を知らないと言うように背中を向けて街並みを見下ろして
「それを言ったら俺だって篠田だ。
親父や兄貴たちのしでかした事が嫌で家を出たのにこの街に居る。
俺は無関係のつもりだが親父達を知る人達には当然そう思わなくって、今も親父達の事を言ってくる人がいないわけじゃない。
だから俺があいつと幸治君だったかを一緒に見る事は絶対しない」
自分のアイデンティティに関る事で力強く宣言する。
たとえそれが他の人から受け入れられなくてもだ。
「ありがとう」
小さな声だけど確かに聞こえたかと思えば圭斗は何処かへとふらりと、きっと陸斗の所へと行ってしまった。
地面に座り込んでしまった浩太さんを見ないように街並みを見下ろして
「話は戻るけど、あれからもうすぐ一年経ちます。
いろいろと落ち着く所にやっと落ち着いて来ました」
それは本当だろうかと思いながらもまずは信じなくてはと自分に言い聞かせながら
「良恵さんでしたね。信じてみたいと思います」
その為に長沢さんの奥さんも長谷川さんの奥さんにもついて来てもらうのだからと言うしか出来ない俺はこの選択に良恵さんも前に進む事を願うのだった。
そうやって前に進むと言うのなら俺も前に進ませようと思う。
「森下さん、なんか大変ですがよろしくお願いします」
「任されましたとは言えないけど、憧れの鉄治さんと仲間の浩太が四苦八苦してるのをただ見守るだけは嫌ですから。
綾人君みたいにちょっかい出して逃げ道塞ぎながら考えさせます」
「追い込まないでくださいよ」
何か俺がものすごく面倒見のいい人みたいじゃないかと錯覚しそうだが、俺はただ偉そうにしてふんぞり返るだけしか出来ないあまり人様の役に立たない人間だ。そんな有能な人間じゃない事は同世代の友人の少なさが物語っているので真正直のその賛辞を受け取れない。
へらへらと笑いながらみんながいる方へと足を向けて
「陸斗、そろそろ山に行けるか?」
聞けば既にカメラは電源を落とし、ノートを大事に抱えてにこにこと楽しみに待っている状態だった。
じゃあ行くかと車に足を向ける前に見送りに来た圭斗と一緒に内田さんの所に行く。視界の端で一瞬陸斗の顔の表情が固まり、圭斗の息をのむ音も聞こえた。
仕方がない。幸治の顔立ちは雅治とよく似ていて、幼くした顔立ちといえばそっくりだとも言えると記憶からの共通点はいくつも見つけられたぐらいだから陸斗が混乱するのは無理もない。
「内田さん、後お願いします」
「吉野の、いつも通りしか出来ないが任された」
かかかと笑う内田さんの聞き慣れた明るい笑い声にそっと息を吐きだす陸斗をみないようにして
「ええと、幸治君だったね?」
聞けばまだ子供らしい顔立ちは初めて会った上島弟を思い出す。なんだか懐かしいなとこの世代の子供との交流のなさにあの兄弟はちゃんとやってるだろうかと思いながら
「良かったら吉野の家を見に来ないか?」
多くは言わない。だけど目を見て逃げるかどうかを問う。
顔の表情がこわばるのは陸斗だけではないがもう一言付け加える。
「聞いたよ。鉄治さんの跡を継ぐって。
だったら今日は吉野家のツアーに行こう。夕方にはここに送ってあげるから」
その夢が本当なら……とその場しのぎの感情ではない事を証明してくれと言う様に問えば彼はきゅっと口を結んで
「完成した離れ、見せてください」
「よし、任せろ」
まだ成長期を迎える前の頭に手を乗せて無造作にかき混ぜるように撫で
「行くぞ!」
陸斗にも逃げるなと言う様に手を繋いで一緒の車に押し込めるのを圭斗は何か言いたげにおろおろとしていた。それは勿論浩太さんも同じで、ただただ鉄治さんの視線が睨みつけるような、でも無言で下げた頭に俺は期待に応えたいと思うのだった。
「こんな事言うのは二人の前では言いにくいんだが綾人君、内田さんの奥さんを本当に圭斗の家に連れて行っていいのかい?」
俺も気にしていた事を指摘された。
「俺も考えていたんです」
内田さんの家ではあれから家族会議が開かれ、末っ子の沙良ちゃんは真っ先にお母さんの所に行きたいと即断したと言う。お父さんとしては寂しいようだが、決定して母親と連絡した時は二人そろって泣いて喜びあっていたと言うのだから、可哀想な事をしたと言う。
そして今も鉄治さんと一緒に居る幸治君をちらりと見て
「幸治君いかなかったんですね」
これは本当に良いのかと是非とも聞いておきたい。
「幸治は雅治のした事を到底許せないそうです」
俯いて失笑する浩太さんはそのまま続ける。
「この街も嫌だが、家族をバラバラにした雅治と一緒に居てとてもじゃないけど笑えないと。
正直こんな機会を設けるまで幸治が雅治の事をそんな風に思ってたなんて気付かなかった」
圭斗も苦々しい顔で背中を向ける中
「雅治がしていた事はなんとなく気が付いていたそうです。だけど、それを知ってて誰にも言わなかった幸治もひきょだと言って、人に言われるのは当然だと言うんです」
「待って、今時の小学生ってそう言う物なの?」
「中学生になりました。
その点は俺も子供の成長の速さに驚いてます。それだけ息子の事を見ていなかった証拠でもありますね」
痛々しい顔で無理に笑みを作る。
だけどそこで急に顔が穏やかになって
「親は子供を見てなかったのに子供は親を見てました」
おや?という様に森下さんも顔を上げ、圭斗も何となくこちらを見るように少しだけこちらに顔を向ける。
「綾人君の家の離れの補修作業、何度か見学に来ていたんです。恥かしくって、陸斗君に会えないからって隠れてうろうろして半分楽しんでましたが、なるべくいない日を聞いてはついて来ていたんです。動画もひとり部屋で見ていたみたいだし、後親父と一緒に長沢さんの工房も訪れていたみたいで、宮下君と作業している時に遭遇して一緒に教えてもらったようです」
「宮下から聞いてないぞ……」
「きっと気を使ってくれたのでしょう」
それ以外想像がつかなく仕方がないなぁとむずがゆさに心地よさをかんじてしまうも
「この麓の家の工事を初めてあいつ学校帰りに毎日寄るようになったんです」
「え?部活は?」
「体験入部で辞めてました」
そんな事にも気づいてなかったと笑いながら
「あいつ親父の仕事を見て俺もやりたいって言ってくれたんです」
堪えるような目元に、口元は嬉しくて笑みが浮かんでいた。
「俺じゃなくって親父に学びたいって言うのが腹が立ったんだけど、あんなことがあったから余計自分の将来を考えて、圭斗君がこっちに戻ってきた話も知って何れ、いつかはこの街で、吉野の家に名前を残すんだって!」
よほどその決意が嬉しかったのだろう。今迄みたいに町の人は内田を良く思ってくれないだろうけど、それでも踏ん張って留まってくれる事に喜びは隠せない所か溢れだしていた。
袖もとで目や鼻を押さえながら
「圭斗君には申し訳ないが、雅治の犠牲で苦しんでる幸治にこれ以上辛い思いはしてほしくない。許せないのも当然だが、どうか二人を切り離して考えてもらえないだろうか!」
膝をついてすがる様な浩太さんにぎょっとしつつも、圭斗はそんな姿を知らないと言うように背中を向けて街並みを見下ろして
「それを言ったら俺だって篠田だ。
親父や兄貴たちのしでかした事が嫌で家を出たのにこの街に居る。
俺は無関係のつもりだが親父達を知る人達には当然そう思わなくって、今も親父達の事を言ってくる人がいないわけじゃない。
だから俺があいつと幸治君だったかを一緒に見る事は絶対しない」
自分のアイデンティティに関る事で力強く宣言する。
たとえそれが他の人から受け入れられなくてもだ。
「ありがとう」
小さな声だけど確かに聞こえたかと思えば圭斗は何処かへとふらりと、きっと陸斗の所へと行ってしまった。
地面に座り込んでしまった浩太さんを見ないように街並みを見下ろして
「話は戻るけど、あれからもうすぐ一年経ちます。
いろいろと落ち着く所にやっと落ち着いて来ました」
それは本当だろうかと思いながらもまずは信じなくてはと自分に言い聞かせながら
「良恵さんでしたね。信じてみたいと思います」
その為に長沢さんの奥さんも長谷川さんの奥さんにもついて来てもらうのだからと言うしか出来ない俺はこの選択に良恵さんも前に進む事を願うのだった。
そうやって前に進むと言うのなら俺も前に進ませようと思う。
「森下さん、なんか大変ですがよろしくお願いします」
「任されましたとは言えないけど、憧れの鉄治さんと仲間の浩太が四苦八苦してるのをただ見守るだけは嫌ですから。
綾人君みたいにちょっかい出して逃げ道塞ぎながら考えさせます」
「追い込まないでくださいよ」
何か俺がものすごく面倒見のいい人みたいじゃないかと錯覚しそうだが、俺はただ偉そうにしてふんぞり返るだけしか出来ないあまり人様の役に立たない人間だ。そんな有能な人間じゃない事は同世代の友人の少なさが物語っているので真正直のその賛辞を受け取れない。
へらへらと笑いながらみんながいる方へと足を向けて
「陸斗、そろそろ山に行けるか?」
聞けば既にカメラは電源を落とし、ノートを大事に抱えてにこにこと楽しみに待っている状態だった。
じゃあ行くかと車に足を向ける前に見送りに来た圭斗と一緒に内田さんの所に行く。視界の端で一瞬陸斗の顔の表情が固まり、圭斗の息をのむ音も聞こえた。
仕方がない。幸治の顔立ちは雅治とよく似ていて、幼くした顔立ちといえばそっくりだとも言えると記憶からの共通点はいくつも見つけられたぐらいだから陸斗が混乱するのは無理もない。
「内田さん、後お願いします」
「吉野の、いつも通りしか出来ないが任された」
かかかと笑う内田さんの聞き慣れた明るい笑い声にそっと息を吐きだす陸斗をみないようにして
「ええと、幸治君だったね?」
聞けばまだ子供らしい顔立ちは初めて会った上島弟を思い出す。なんだか懐かしいなとこの世代の子供との交流のなさにあの兄弟はちゃんとやってるだろうかと思いながら
「良かったら吉野の家を見に来ないか?」
多くは言わない。だけど目を見て逃げるかどうかを問う。
顔の表情がこわばるのは陸斗だけではないがもう一言付け加える。
「聞いたよ。鉄治さんの跡を継ぐって。
だったら今日は吉野家のツアーに行こう。夕方にはここに送ってあげるから」
その夢が本当なら……とその場しのぎの感情ではない事を証明してくれと言う様に問えば彼はきゅっと口を結んで
「完成した離れ、見せてください」
「よし、任せろ」
まだ成長期を迎える前の頭に手を乗せて無造作にかき混ぜるように撫で
「行くぞ!」
陸斗にも逃げるなと言う様に手を繋いで一緒の車に押し込めるのを圭斗は何か言いたげにおろおろとしていた。それは勿論浩太さんも同じで、ただただ鉄治さんの視線が睨みつけるような、でも無言で下げた頭に俺は期待に応えたいと思うのだった。
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