324 / 976
桜が咲く季節に 5
しおりを挟む
お茶を貰って陸斗の素直さと言う癒しを頂いてぼちぼち帰ろうかと飯田さんと二人で失礼する前に
「ところでおまいら今年のゴールデンウィークどうする?
理科部廃部になったけど勉強するか?」
恒例としてやるかと聞けば
「あ、俺泊り込みでみっちりお願いします」
至極当然というように園田が言うが
「園田よ、お前はもうちょっと家族サービスを大切にしろ」
えー?と今更親と何処か行くと言うのもなという返事に
「綾っち、俺草刈り要因でもいいっすか?」
「川上全然いいぞ。休み明けに少し工事が入るから寧ろ暇なら来い」
「だったら俺も参加します」
ひょいと手を上げる山田に
「先輩行くなら俺達も当然いきまーす」
「お邪魔します」
当然のような葉山と俺もいいですかといまだに遠慮がちな下田。
「当然圭斗と陸斗も来るし」
「こいつらの飯炊き位任せろ」
陸斗とやるぞー!おー!と謎の気合。
「そういや宮からゴールデンウィークは帰って来るって言ってたな」
「なー。四月の終わりからゴールデンウィーク明けまでずっとこっちに居るんだとか」
「やった!宮下さんの山菜の天ぷらマジ楽しみ!」
山田と川上がウェーイとハイタッチ。渋いぞお前らとは突っ込まないが
「ふふふ、皆さんゴールデンウィーク楽しみですね?」
気持ち死んだ視線の……
「悪いね飯田さん。忙しい時にみんなで遊ばせてもらって」
「そうか、神・飯田氏はお仕事ですか……」
毎年の事とはいえ仕方がないと判ってはいるが大変だねと気遣う高校生に飯田さんも苦笑。
「ですが、休みが終わったらしっかり休みを頂いてガッツリ遊びに来ますので」
「その時はお待ちしてまーす」
なぜか園田がものすごい笑顔で差し入れ楽しみにしてますとは言わないが期待に輝く瞳で飯田さんを見上げていた。
今回の様な差し入れを所望すると言った所か。
「飯田さんにおねだりなんて十年早いんだよ」
鼻で笑いながら園田を小突き皆んなの笑いを誘う。
「じゃあ行きましょうか」
「ですねー。じゃあ、また下に用が出来た時は顔を出すな」
言いながら席を立てば門までお見送りしますと言う高校生達をいちいち出て来るな、玄関で待てと犬のしつけの様に押しとどめて飯田さんと山への道をたどるのだった。
その途中飯田さんは工事中の先生の家の横に車を止めるので、後続の俺も車を止めれば
「何かありました?」
窓からひょいと顔を出せば車を降りる飯田さんを追いかける様に車を降りる。
それから手招きされるように後をついて行けば
「綾人さん気付いてました?やっとこの街にも桜が咲きそうなのですよ」
手招きされるままついて行けばお隣の庭の片隅には老木とまでは言わない物の山桜が急な斜面にもかかわらずどっしりと根付いていた事を初めて知った。
そして振り返るように街を見下ろせば至る所に華やかさはないものの白くぽつぽつと咲く花が薄暗い山の谷間の街に浮かび上がっていて、背後の木へと振り返り見上げる。
「桜の木があったんだ。東京じゃ花も散って青々としてるのにやっとか」
「綾人さんの所には桜の木がないのでこれから楽しめますね」
花見で一杯行けますよと笑う飯田さんとは別に俺は家の壁際まで下がってしゃがみこんで桜を見上げれば
「風呂からも見えるかな?軒下が広いから無理かな?」
言えば
「二階から正面に見えそうですね」
言われて二階を見上げるもそこは壁。
「広い窓が可能か内田さんに相談だな」
「ちょっとグラスが置けるような空中ベンチみたいなものがあると良いですね」
「なるほど。窓際に座って桜を見ながら花見で一杯。さすが酒好きの飯田さん。ツボが先生と同じ何て涙が……」
「やめてください」
あの人と同レベルなんてとしくしく泣き出す飯田さんにそこまで嫌か?なんて無言になってしまうけど
「そういやこっちに来てから、ううん。バアちゃんが他界してから花なんて眺めなかったな」
「でしょうね。あれだけ花が咲き誇る場所なのに花を飾らないからこれでも心配していたのですよ?」
「いや、花の周りって大体虫がいるじゃん」
そんな言い訳に飯田はぶふっと噴出して改めて綾人の虫嫌いの筋金さを理解する。
「畑を耕してたらいくらでもいるでしょう?」
「頑張ってバケツに集めて烏骨鶏達に食べさせてるけど、ほんとあれは地獄絵図だな」
こぞって虫に喰らい付き、振り回しながら引きちぎって食べると言う悪夢も良い所だと思い出しても軽い鬱に突入する綾人の様子すら今の飯田には笑えて綾人は笑い事じゃないのにと涙目で睨みつけてしまう。
そんな綾人の隣にしゃがみ込み同じ桜の木を見上げる。
まだ固い蕾はソメイヨシノとは違い白く、そして花の数も少なくて何処か寂しく見える物の
「やっとここにも春が来ますね」
少し陽が伸びたとはいえ山間の小さな町ではすでに薄暗さを感じ始める。桜のつぼみが膨らみ始めた様に真冬の肌を切りつけるような寒さはもう感じなくなって確かにと小さく頷き
「一月遅れの別れの季節ですか」
それは夏樹の事を言っているのだろうか、浩太さんの事を言っているのだろうかそこには返事をせずに
「仕方がありません。ここには仕事もないし、狭すぎて息が詰まる時もあるから」
「ですね。東京じゃ次の日には忘れ去られるような噂話もいつまでも止まらないので。うっかり口を滑らすのも危険ですからね」
このイケメンシェフはそんな事にも気を配れてイケメンすぎて休日を独占している俺からしたら世の女性に申し訳なくて明日殺されても仕方がないだろうと空笑いをしながらも
「綾人さんがこの街からどれだけ外に送り出したかなんてもう両手では数えられないくらいになりましたね」
少し寂しげな声に
「飯田さんもまたフランスに呼び戻されるような事があったらその時は迷わず行ってくださいね」
夕焼けに染まる飯田さんはどこか無表情で、でもすぐに目の錯覚だと言うように捨てられた犬のような顔で
「つれないですね?
俺の心の故郷はここなのに」
めそめそと嘘泣きをする飯田さんに家を乗っ取られても仕方がないなと思うも
「でもまあ、先生みたいにまた戻ってくる人もいるからな」
「ええ、休日はこちらで過ごすなんて……
ご家族の方もほっとした所なのに落ち着きませんよ」
「まぁ、もういい年だから休日家に居るとろくでもない事に巻きこまれるとぼやいてたから避難所になるのならいいんじゃないかな?」
「巻き込まれる?」
「ご両親が先生の再婚を諦めてないみたいでお見合いの写真が家に帰ると山積みだとか」
「まだそのシステム残ってるのですか?!」
驚く飯田さんと俺の意見は全く同じなので声を立てて笑ってしまうのは仕方がないと言う物だ。
「ところでおまいら今年のゴールデンウィークどうする?
理科部廃部になったけど勉強するか?」
恒例としてやるかと聞けば
「あ、俺泊り込みでみっちりお願いします」
至極当然というように園田が言うが
「園田よ、お前はもうちょっと家族サービスを大切にしろ」
えー?と今更親と何処か行くと言うのもなという返事に
「綾っち、俺草刈り要因でもいいっすか?」
「川上全然いいぞ。休み明けに少し工事が入るから寧ろ暇なら来い」
「だったら俺も参加します」
ひょいと手を上げる山田に
「先輩行くなら俺達も当然いきまーす」
「お邪魔します」
当然のような葉山と俺もいいですかといまだに遠慮がちな下田。
「当然圭斗と陸斗も来るし」
「こいつらの飯炊き位任せろ」
陸斗とやるぞー!おー!と謎の気合。
「そういや宮からゴールデンウィークは帰って来るって言ってたな」
「なー。四月の終わりからゴールデンウィーク明けまでずっとこっちに居るんだとか」
「やった!宮下さんの山菜の天ぷらマジ楽しみ!」
山田と川上がウェーイとハイタッチ。渋いぞお前らとは突っ込まないが
「ふふふ、皆さんゴールデンウィーク楽しみですね?」
気持ち死んだ視線の……
「悪いね飯田さん。忙しい時にみんなで遊ばせてもらって」
「そうか、神・飯田氏はお仕事ですか……」
毎年の事とはいえ仕方がないと判ってはいるが大変だねと気遣う高校生に飯田さんも苦笑。
「ですが、休みが終わったらしっかり休みを頂いてガッツリ遊びに来ますので」
「その時はお待ちしてまーす」
なぜか園田がものすごい笑顔で差し入れ楽しみにしてますとは言わないが期待に輝く瞳で飯田さんを見上げていた。
今回の様な差し入れを所望すると言った所か。
「飯田さんにおねだりなんて十年早いんだよ」
鼻で笑いながら園田を小突き皆んなの笑いを誘う。
「じゃあ行きましょうか」
「ですねー。じゃあ、また下に用が出来た時は顔を出すな」
言いながら席を立てば門までお見送りしますと言う高校生達をいちいち出て来るな、玄関で待てと犬のしつけの様に押しとどめて飯田さんと山への道をたどるのだった。
その途中飯田さんは工事中の先生の家の横に車を止めるので、後続の俺も車を止めれば
「何かありました?」
窓からひょいと顔を出せば車を降りる飯田さんを追いかける様に車を降りる。
それから手招きされるように後をついて行けば
「綾人さん気付いてました?やっとこの街にも桜が咲きそうなのですよ」
手招きされるままついて行けばお隣の庭の片隅には老木とまでは言わない物の山桜が急な斜面にもかかわらずどっしりと根付いていた事を初めて知った。
そして振り返るように街を見下ろせば至る所に華やかさはないものの白くぽつぽつと咲く花が薄暗い山の谷間の街に浮かび上がっていて、背後の木へと振り返り見上げる。
「桜の木があったんだ。東京じゃ花も散って青々としてるのにやっとか」
「綾人さんの所には桜の木がないのでこれから楽しめますね」
花見で一杯行けますよと笑う飯田さんとは別に俺は家の壁際まで下がってしゃがみこんで桜を見上げれば
「風呂からも見えるかな?軒下が広いから無理かな?」
言えば
「二階から正面に見えそうですね」
言われて二階を見上げるもそこは壁。
「広い窓が可能か内田さんに相談だな」
「ちょっとグラスが置けるような空中ベンチみたいなものがあると良いですね」
「なるほど。窓際に座って桜を見ながら花見で一杯。さすが酒好きの飯田さん。ツボが先生と同じ何て涙が……」
「やめてください」
あの人と同レベルなんてとしくしく泣き出す飯田さんにそこまで嫌か?なんて無言になってしまうけど
「そういやこっちに来てから、ううん。バアちゃんが他界してから花なんて眺めなかったな」
「でしょうね。あれだけ花が咲き誇る場所なのに花を飾らないからこれでも心配していたのですよ?」
「いや、花の周りって大体虫がいるじゃん」
そんな言い訳に飯田はぶふっと噴出して改めて綾人の虫嫌いの筋金さを理解する。
「畑を耕してたらいくらでもいるでしょう?」
「頑張ってバケツに集めて烏骨鶏達に食べさせてるけど、ほんとあれは地獄絵図だな」
こぞって虫に喰らい付き、振り回しながら引きちぎって食べると言う悪夢も良い所だと思い出しても軽い鬱に突入する綾人の様子すら今の飯田には笑えて綾人は笑い事じゃないのにと涙目で睨みつけてしまう。
そんな綾人の隣にしゃがみ込み同じ桜の木を見上げる。
まだ固い蕾はソメイヨシノとは違い白く、そして花の数も少なくて何処か寂しく見える物の
「やっとここにも春が来ますね」
少し陽が伸びたとはいえ山間の小さな町ではすでに薄暗さを感じ始める。桜のつぼみが膨らみ始めた様に真冬の肌を切りつけるような寒さはもう感じなくなって確かにと小さく頷き
「一月遅れの別れの季節ですか」
それは夏樹の事を言っているのだろうか、浩太さんの事を言っているのだろうかそこには返事をせずに
「仕方がありません。ここには仕事もないし、狭すぎて息が詰まる時もあるから」
「ですね。東京じゃ次の日には忘れ去られるような噂話もいつまでも止まらないので。うっかり口を滑らすのも危険ですからね」
このイケメンシェフはそんな事にも気を配れてイケメンすぎて休日を独占している俺からしたら世の女性に申し訳なくて明日殺されても仕方がないだろうと空笑いをしながらも
「綾人さんがこの街からどれだけ外に送り出したかなんてもう両手では数えられないくらいになりましたね」
少し寂しげな声に
「飯田さんもまたフランスに呼び戻されるような事があったらその時は迷わず行ってくださいね」
夕焼けに染まる飯田さんはどこか無表情で、でもすぐに目の錯覚だと言うように捨てられた犬のような顔で
「つれないですね?
俺の心の故郷はここなのに」
めそめそと嘘泣きをする飯田さんに家を乗っ取られても仕方がないなと思うも
「でもまあ、先生みたいにまた戻ってくる人もいるからな」
「ええ、休日はこちらで過ごすなんて……
ご家族の方もほっとした所なのに落ち着きませんよ」
「まぁ、もういい年だから休日家に居るとろくでもない事に巻きこまれるとぼやいてたから避難所になるのならいいんじゃないかな?」
「巻き込まれる?」
「ご両親が先生の再婚を諦めてないみたいでお見合いの写真が家に帰ると山積みだとか」
「まだそのシステム残ってるのですか?!」
驚く飯田さんと俺の意見は全く同じなので声を立てて笑ってしまうのは仕方がないと言う物だ。
142
お気に入りに追加
2,744
あなたにおすすめの小説
異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。
長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。
女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。
お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。
のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。
ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。
拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。
中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。
旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。

家賃一万円、庭付き、駐車場付き、付喪神付き?!
雪那 由多
ライト文芸
恋人に振られて独立を決心!
尊敬する先輩から紹介された家は庭付き駐車場付きで家賃一万円!
庭は畑仕事もできるくらいに広くみかんや柿、林檎のなる果実園もある。
さらに言えばリフォームしたての古民家は新築同然のピッカピカ!
そんな至れり尽くせりの家の家賃が一万円なわけがない!
古めかしい残置物からの熱い視線、夜な夜なさざめく話し声。
見えてしまう特異体質の瞳で見たこの家の住人達に納得のこのお値段!
見知らぬ土地で友人も居ない新天地の家に置いて行かれた道具から生まれた付喪神達との共同生活が今スタート!
****************************************************************
第6回ほっこり・じんわり大賞で読者賞を頂きました!
沢山の方に読んでいただき、そして投票を頂きまして本当にありがとうございました!
****************************************************************
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売中です!】
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる