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まずは一歩 4
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「これはー見事なー雑草畑ーですねー」
のんびりとした上島のどこか途方に暮れた声は呆れてる。
「いろんな雑草が混ざり合って、本当に雑草畑ですね」
物凄い無駄使いだなと植田の軽蔑する視線。そんな目で俺を見るな。
「知り合いの家からヤギ借りてこようか?」
ヤギを飼う水野の知り合いが謎過ぎるが
「動物は鶏程度でお願いします」
烏骨鶏で精一杯だ。これ以上飼うつもりはない。
「ヤギならチーズも作れますよ?」
上島弟もチーズ工房なんてかっこいいじゃんというが
「餌代が割りに合わん」
餌代以上に目つきが怖いとは口に出さないが
「で、どれだけ刈ります?」
横道に逸れかけた話題を上島が元に戻してくれた。
「バイト代払うんだ。目標全部」
ここは依頼主なのでキリッと決めて見せれば
「いいかー、これが世に言うパワハラってやつだぞー」
先生は何故かお弁当のおにぎりを何もしないうちに食べ始めていた。
ビーチパラソルの木陰の中でテーブルとチェアを組み立ててリラックスモードに入っていた。挙句に焚き火も既に付いていて、先日刈りっぱなしの草を燃やしてお湯を沸かしている。しかし先日陸斗にからせた場所はすでに成長の様子が見られ、上島曰くもう一度刈らないといけないらしい。草刈りのタイミングが早かったらしいが、この奥にも畑があることを言えばもっとまめにやりましょう!だから猪が出るんですよ!と怒られてしまった。
「一人での限界ってあるだろう」
「どう見ても二、三年は放置してありますよね?」
「まあ、バアちゃんが死んでから放ったらかししてただけで……」
上島から視線を外して言うのは流石にまずいと思ってだ。
「せっかくの蕎麦畑がダメになってしまったでしょう」
「何だ?上島は蕎麦畑やりたかったのか?」
先生は意外だと驚く。その前に生徒の進路把握しとけよと呆れるが
「宮下さんのお母さんのお蕎麦食べてたら自分で蕎麦育てて作りたくなるでしょう?」
「ならねーって言うかお前蕎麦打てるの?」
「そりゃあ、この地域に生まれたら蕎麦ぐらい打てますよ」
「打てませんよー。蕎麦畑持ってる農家ぐらいですよー」
ドヤ顔の上島の背後から街中の住民は速攻に否定する。そんなもんだとは思ってたが。
「俺のお袋はっきり言って蕎麦打ちが下手なんですよ。婆ちゃんも下手ではっきり言って蕎麦は嫌いでした」
兄の横で弟もそうだと力強く頷いていた。
「そんな蕎麦下手なお袋に代わって自分が打てばまだ納得出来るって思ったわけで」
「実際母さんより兄貴の蕎麦の方が美味かったしね」
きっと修羅場だっただろう上島家の様子を想像して誰ともなく苦笑。
「だけど、宮下さん家の蕎麦食べてこんなにも違うものになるなんてって感動してんですよ」
「まあ、一味違うからね」
込めるものが愛情でなく怨念なのは三年の付き合いでみんな知ってるとはいえ
「確かにそこらの店ともレベルが違うくらい美味しいしね」
「むしろ何で店を開けないと言う疑問?」
それは俺も聞いたことがある。
「完全に趣味だからって言ってたね。お金もらってまで作るつもりはないし、食べたい時に蕎麦殻外してこねくり回すのがいいと言ったよ」
だからプレッシャーや金勘定と言った事に拘らず楽しむ事ができると言う。
「確かに蕎麦打ってる時のあの姿を人様に見せる事はトラウマだからなあ」
あれは見てはいけない世界。夫と息子達でさえ蕎麦セットを手にした時は台所から出てくるまで決してその扉を開けないと言う。ただ運悪く外の道路から見てしまった時は忘れる事のできない景色を脳裏に刻まれる。耳の奥にこびりつくような笑い声と共に何度夜中にうなされただろうか。
「なので宮下の師匠に蕎麦打ちを学んでいたりします」
思わぬ告白だが
「お前受験は?」
「そちらもボチボチに」
顔が引き攣る。そりゃこの時期に呼び出した先生も問題だが、ホイホイやってきたこいつらも問題だろう。
テスト勉強がはかどってないことだけはよく理解できた。
「まあいい。それより草刈り始めるぞ」
言えば俺は自動草刈機に乗って畑の大きさを描いていく。その中を草刈機で一人一枚の畑の配分をする。
キッキバックには要注意。
注意はいくらあっても足りないのだ。年に一度は新聞でも悲しい事故を見るし、注意してあっても起き流のが事故だ。いくらでも注意するべきと植田、水野に草刈機を与え、自動草刈機は上島弟にやらせる。さすが農家の息子。既にブイブイ言わせて走行する様子は手慣れたものだ。そして俺は上島兄を連れて果物畑へと行く。
「こんな所にも畑があるんですね」
「この水路に沿って段々に畑があるんだぞー」
段々畑なんてどこにあるかわからないが幼い記憶には明るい畑が確かに連なっていた。
鳥が羽を休め、獣が野菜をちょろまかし、時々熊と遭遇するどこにでもある山の畑だった。
「この間金柑の木一本引っこ抜いたから。少しここも枝を落としたりして手を入れたい。来年実を採ったりとかは考えてないから、草を刈って枝を落としたい」
サラッと俺の要望は伝えておく。
「この時期に移植して大丈夫っすかね」
「まあ、陸斗が一生懸命お世話してるみたいだから大丈夫じゃね?」
スマホ見て育て方勉強してたことを思い出して和んでいれば
「陸斗の所ですか。まあ、あそこならしっかり目が届きそうですしね」
すっかり世話をやめた畑の木々の枝は伸び放題、雑草も伸び放題、世話がされてないだけに折れた枝も鳥がせっかく作った巣も荒らされ放題。これぞ自然だ。人間が人間のために手を入れて整えられた美しさなど一切ない生命力だけの美だ。
俺と上島は草刈り上級者同士協力して草を刈っていく。半分くらい進んだ所で上島が木の枝を落としていく方に変更する。電動鋸は仕事が早いと上島家にも買うべきだとボヤきながらもいらない枝を次々に落としていく。
俺の枝切りはバアちゃんの仕事を見て覚えたほぼ独学だ。動画でも庭師の剪定教室を見たり、花屋の店長の動画のその人格のおおらかさと植物への愛情が暑苦しいものの一番わかりやすくって参照にしている。
だけど上島の剪定は父親から学んだ農家の手法だ。大きな実を実せ、美味しくなるように水をあまり与えないようにしたりそこまでやると言うような摘果ぶりはドS様で。正直見学に行った時そこまでやるの?!って引いたぐらいの仕事ぶりだった。まあ沢山育てても商品にならなかったり、隣の枝葉で傷物になって商品にならなかったり基準の形にならなくって商品にならない事を考えればこれぐらいやる方が仕事的にも楽になって手間がかけられると言う物らしい。成る程と思うも農家ではないのでそこまでドS仕様にはしない物の木が上に伸びると収穫が大変になるから上には伸びさせず、成長点留めをして枝を横に伸ばせば良い。盆栽と同じく伸びたい方に伸ばすのではなく枝が上に伸びないようにワイヤーを使って地面に縫い付けて収穫しやすいようにすれば良いぞと目を話した隙に裏の山の木を改造されたけど雪の重みで春にはワイヤーは切れてしまったのが山の天候の怖い所だ。
俺が草を刈り切ったところで先生が呼んでいた声に気がついた。スイッチを切って上島にも仕事を止めさせれば
「少し早いけど休憩にしよう!」
ぞろぞろと先生の後ろに続いてきた植田達の様子に草刈りが終わった事を理解した。
「じゃあ水分とエネルギーの補給!
あとメンテナンスもな!」
草刈機のオイルの補給とカッターの歯の交換。これも安全の為だ。
「あやっちー、おやつはなんですかー!」
誰よりもテンションの高い植田に
「五平餅作ってきたから味噌つけて焼いてくれ。あとうちで取れたサツマイモ入れてあるから発掘して食べて良いぞ」
ポットボトルの飲み物はケースで用意した。飲み放題なので足りないことはないと信じたい。草刈りの怖い所は日陰のない場所での作業になるからこの季節でも熱中症と言うより日射病が心配だ。ゆえにしっかり小まめに休むようにしてみれば
「「「「五平餅美味え!!!」」」」
受験生達のひとときの息抜きになれればと一緒に十代の胃袋の素直さを先生と一緒に笑い合うのだった。
のんびりとした上島のどこか途方に暮れた声は呆れてる。
「いろんな雑草が混ざり合って、本当に雑草畑ですね」
物凄い無駄使いだなと植田の軽蔑する視線。そんな目で俺を見るな。
「知り合いの家からヤギ借りてこようか?」
ヤギを飼う水野の知り合いが謎過ぎるが
「動物は鶏程度でお願いします」
烏骨鶏で精一杯だ。これ以上飼うつもりはない。
「ヤギならチーズも作れますよ?」
上島弟もチーズ工房なんてかっこいいじゃんというが
「餌代が割りに合わん」
餌代以上に目つきが怖いとは口に出さないが
「で、どれだけ刈ります?」
横道に逸れかけた話題を上島が元に戻してくれた。
「バイト代払うんだ。目標全部」
ここは依頼主なのでキリッと決めて見せれば
「いいかー、これが世に言うパワハラってやつだぞー」
先生は何故かお弁当のおにぎりを何もしないうちに食べ始めていた。
ビーチパラソルの木陰の中でテーブルとチェアを組み立ててリラックスモードに入っていた。挙句に焚き火も既に付いていて、先日刈りっぱなしの草を燃やしてお湯を沸かしている。しかし先日陸斗にからせた場所はすでに成長の様子が見られ、上島曰くもう一度刈らないといけないらしい。草刈りのタイミングが早かったらしいが、この奥にも畑があることを言えばもっとまめにやりましょう!だから猪が出るんですよ!と怒られてしまった。
「一人での限界ってあるだろう」
「どう見ても二、三年は放置してありますよね?」
「まあ、バアちゃんが死んでから放ったらかししてただけで……」
上島から視線を外して言うのは流石にまずいと思ってだ。
「せっかくの蕎麦畑がダメになってしまったでしょう」
「何だ?上島は蕎麦畑やりたかったのか?」
先生は意外だと驚く。その前に生徒の進路把握しとけよと呆れるが
「宮下さんのお母さんのお蕎麦食べてたら自分で蕎麦育てて作りたくなるでしょう?」
「ならねーって言うかお前蕎麦打てるの?」
「そりゃあ、この地域に生まれたら蕎麦ぐらい打てますよ」
「打てませんよー。蕎麦畑持ってる農家ぐらいですよー」
ドヤ顔の上島の背後から街中の住民は速攻に否定する。そんなもんだとは思ってたが。
「俺のお袋はっきり言って蕎麦打ちが下手なんですよ。婆ちゃんも下手ではっきり言って蕎麦は嫌いでした」
兄の横で弟もそうだと力強く頷いていた。
「そんな蕎麦下手なお袋に代わって自分が打てばまだ納得出来るって思ったわけで」
「実際母さんより兄貴の蕎麦の方が美味かったしね」
きっと修羅場だっただろう上島家の様子を想像して誰ともなく苦笑。
「だけど、宮下さん家の蕎麦食べてこんなにも違うものになるなんてって感動してんですよ」
「まあ、一味違うからね」
込めるものが愛情でなく怨念なのは三年の付き合いでみんな知ってるとはいえ
「確かにそこらの店ともレベルが違うくらい美味しいしね」
「むしろ何で店を開けないと言う疑問?」
それは俺も聞いたことがある。
「完全に趣味だからって言ってたね。お金もらってまで作るつもりはないし、食べたい時に蕎麦殻外してこねくり回すのがいいと言ったよ」
だからプレッシャーや金勘定と言った事に拘らず楽しむ事ができると言う。
「確かに蕎麦打ってる時のあの姿を人様に見せる事はトラウマだからなあ」
あれは見てはいけない世界。夫と息子達でさえ蕎麦セットを手にした時は台所から出てくるまで決してその扉を開けないと言う。ただ運悪く外の道路から見てしまった時は忘れる事のできない景色を脳裏に刻まれる。耳の奥にこびりつくような笑い声と共に何度夜中にうなされただろうか。
「なので宮下の師匠に蕎麦打ちを学んでいたりします」
思わぬ告白だが
「お前受験は?」
「そちらもボチボチに」
顔が引き攣る。そりゃこの時期に呼び出した先生も問題だが、ホイホイやってきたこいつらも問題だろう。
テスト勉強がはかどってないことだけはよく理解できた。
「まあいい。それより草刈り始めるぞ」
言えば俺は自動草刈機に乗って畑の大きさを描いていく。その中を草刈機で一人一枚の畑の配分をする。
キッキバックには要注意。
注意はいくらあっても足りないのだ。年に一度は新聞でも悲しい事故を見るし、注意してあっても起き流のが事故だ。いくらでも注意するべきと植田、水野に草刈機を与え、自動草刈機は上島弟にやらせる。さすが農家の息子。既にブイブイ言わせて走行する様子は手慣れたものだ。そして俺は上島兄を連れて果物畑へと行く。
「こんな所にも畑があるんですね」
「この水路に沿って段々に畑があるんだぞー」
段々畑なんてどこにあるかわからないが幼い記憶には明るい畑が確かに連なっていた。
鳥が羽を休め、獣が野菜をちょろまかし、時々熊と遭遇するどこにでもある山の畑だった。
「この間金柑の木一本引っこ抜いたから。少しここも枝を落としたりして手を入れたい。来年実を採ったりとかは考えてないから、草を刈って枝を落としたい」
サラッと俺の要望は伝えておく。
「この時期に移植して大丈夫っすかね」
「まあ、陸斗が一生懸命お世話してるみたいだから大丈夫じゃね?」
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「陸斗の所ですか。まあ、あそこならしっかり目が届きそうですしね」
すっかり世話をやめた畑の木々の枝は伸び放題、雑草も伸び放題、世話がされてないだけに折れた枝も鳥がせっかく作った巣も荒らされ放題。これぞ自然だ。人間が人間のために手を入れて整えられた美しさなど一切ない生命力だけの美だ。
俺と上島は草刈り上級者同士協力して草を刈っていく。半分くらい進んだ所で上島が木の枝を落としていく方に変更する。電動鋸は仕事が早いと上島家にも買うべきだとボヤきながらもいらない枝を次々に落としていく。
俺の枝切りはバアちゃんの仕事を見て覚えたほぼ独学だ。動画でも庭師の剪定教室を見たり、花屋の店長の動画のその人格のおおらかさと植物への愛情が暑苦しいものの一番わかりやすくって参照にしている。
だけど上島の剪定は父親から学んだ農家の手法だ。大きな実を実せ、美味しくなるように水をあまり与えないようにしたりそこまでやると言うような摘果ぶりはドS様で。正直見学に行った時そこまでやるの?!って引いたぐらいの仕事ぶりだった。まあ沢山育てても商品にならなかったり、隣の枝葉で傷物になって商品にならなかったり基準の形にならなくって商品にならない事を考えればこれぐらいやる方が仕事的にも楽になって手間がかけられると言う物らしい。成る程と思うも農家ではないのでそこまでドS仕様にはしない物の木が上に伸びると収穫が大変になるから上には伸びさせず、成長点留めをして枝を横に伸ばせば良い。盆栽と同じく伸びたい方に伸ばすのではなく枝が上に伸びないようにワイヤーを使って地面に縫い付けて収穫しやすいようにすれば良いぞと目を話した隙に裏の山の木を改造されたけど雪の重みで春にはワイヤーは切れてしまったのが山の天候の怖い所だ。
俺が草を刈り切ったところで先生が呼んでいた声に気がついた。スイッチを切って上島にも仕事を止めさせれば
「少し早いけど休憩にしよう!」
ぞろぞろと先生の後ろに続いてきた植田達の様子に草刈りが終わった事を理解した。
「じゃあ水分とエネルギーの補給!
あとメンテナンスもな!」
草刈機のオイルの補給とカッターの歯の交換。これも安全の為だ。
「あやっちー、おやつはなんですかー!」
誰よりもテンションの高い植田に
「五平餅作ってきたから味噌つけて焼いてくれ。あとうちで取れたサツマイモ入れてあるから発掘して食べて良いぞ」
ポットボトルの飲み物はケースで用意した。飲み放題なので足りないことはないと信じたい。草刈りの怖い所は日陰のない場所での作業になるからこの季節でも熱中症と言うより日射病が心配だ。ゆえにしっかり小まめに休むようにしてみれば
「「「「五平餅美味え!!!」」」」
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