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古民家生活憧れますか? 2
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朝飯を食べたのにも関わらず畑から戻ってきてから作ってくれた飯田さんのご飯もガッツリと食べてちゃんと片付けをして風呂に入って「おやすみなさい」とやっと寝てくれた姿を見て俺はもう一働きさせてもらう。
刈った草をかき集めて先ほど混ぜた堆肥の上に置く。
もちろん雑草の方が多いので一部はミカンの木の根本に置く。
こちらは堆肥造りと言うよりそのまま自然に返ってもらう予定。
果物の木は下手に肥料を入れると酸っぱくなるから、ミカンの木にはこの程度で十分だ。ただし蛇が住み着いたりするから要注意。アオダイショウならまだいいが、マムシになると病院に行って血清を打ってもらわないといけない。
今はいいけど冬場はこう言った所で越冬をするから長い棒でいないか確認のためにつつくのを忘れずにだ。
ちなみに今はセミが住み着いていたりする。
朝からうるさいと言うか他にも木があるんだからそっちに行けと夏場はいつも思う事だが葉っぱよりも抜け殻が多いのは見慣れた今でも勘弁してほしい光景だ。
そろそろ暑くなってきたから今日の作業は終了。薪割りをやりたかったけど飯田さんが寝ている時にやるのもなんだからと俺も沢の水で手と顔を洗う。
そういやまだ顔洗ってなかったっけとむさ苦しい顔と寝癖でもしゃった頭で申し訳ないとよだれの跡がありませんようにと反省。
ゴロンと横になりたかったけど、この家に一室だけある洋室というか板の間の机に向かう。
PCを起動させて椅子に座り画面を覗き込む。
インターネットができなかったら俺マジで死ぬかもしれないと思うような山奥のオアシスと言うか、こんな山奥にまでインターネット環境を整える通信会社まじ尊敬する。俺これで生きてけるよと国営放送も危うい電波環境はこうやってテレビ欄の番組通り見れる事にバアちゃんは念願の大河ドラマを見れて大満足だと言う冗談みたいな話は一生忘れることはできないだろう。国営放送田舎なめるなー!
そんな俺のライフラインを駆使しメールの確認をしてから仕事を始める。
『就職もせずに』とオフクロのいい加減自立しなさいと言う小言とオヤジの『職にも着かずに遊び呆けている奴にくれてやる金はない』と子育てを放棄してよく言うよの両親から三下り半を下されたものの、二人がしている事については法的にも問題があり、弁護士さんにいつ入ってもらっても問題ないくらい証拠と準備はできている。ちょっと時間が経って新鮮さが無くなってきているけど、遡って色々請求できる懸案なので何かあったら連絡するようにと、バアちゃんの葬式の時に色々お世話になった弁護士さんに今もご厄介になっている。
メールの中にはその弁護士の沢村さんからの定期的な挨拶のメッセージもあった。今度買い物に町に降りた時にはニジマスともずくガニを持って挨拶に行こうとメモをPCの横に貼っておく。
ニジマスはジイちゃんが生前から生簀を作って育ててたやつをバアちゃんから繁殖から学んだものを俺が引き継ぎ、もずくガニはどっかで捕まえてきたやつを空いていた生簀に放り込めんだやつが勝手に繁殖したのを良いことに冬場の食卓の定番になってもらっている。生簀から逃げ出ないように注意してるからその辺の沢には居ない。はずだ。
そして俺はスマホでも確認しているが本日の株の取引の様子、為替市場の変動を幾つのウインドウを並べて確認するのだった。
俺が持つ株の変動はあまりないものの、増えた株で買い足したものでもらえる株主優待のおまけを物色する。割引チケットではなく現物支給でゲットできる物を。小さな金額で何か良い物ないかなと思ってた時に出会ったとあるレストランは配当金ではなくレストランのカレーをレトルトした物で支給となっていた。
悪くない。
この田舎で糖と脂質に飢えていた俺はすぐに飛びつき、半年後の決算を終えた頃に黒いネコさんがこんな山奥までカレーを届けにやってきた。
しばしの感動と都会的なカレーなんかに涙したのは秘密だけど
「飯田さんにお願いすると何でも作ってくれるからな」
おかげで今では食品系の銘柄に手を出すのをやめてしまった。もちろんそこの株ともおさらばだ。
そうこうしているうちに奥の方からがさがさと物音が聞こえてきた。
もうこんな時間かと思えば
「綾人さんおはようございます」
この人は困った事に俺の事を綾人さんと呼ぶ。
最近は慣れたけどマジ恥かしい。誰か助けてくれと心の中は常に止めてくれと絶叫だ。
「少しは休めました?」
「はい、お昼何か食べたいものあります?」
まだ眠いのか顔をさする飯田さんの起きようとする仕草に男の俺から見てもいい男がガキみたいだと俺は笑いながら
「だったら畑の野菜を使ってパスタがいいな」
「廃棄寸前の食糧を安くオーナーから買って来たから十分作れます」
「オーナーにはいつも申し訳ない」
更に言えば職場で他の従業員の目もあるというのに申し訳なく思うのは飯田さんにもだ。
そして思い出しついでに
「そういや今夜カレー作れる?」
「カレーでしたら大丈夫です。カレールウを使うのでしたら」
「それで十分だって」
油断をするとスパイスからルウ作り出そうとするシェフはカレーなら今から仕込みますねと言ってカレーとパスタを同時進行で作ろうと畑へと赴くのだった。
刈った草をかき集めて先ほど混ぜた堆肥の上に置く。
もちろん雑草の方が多いので一部はミカンの木の根本に置く。
こちらは堆肥造りと言うよりそのまま自然に返ってもらう予定。
果物の木は下手に肥料を入れると酸っぱくなるから、ミカンの木にはこの程度で十分だ。ただし蛇が住み着いたりするから要注意。アオダイショウならまだいいが、マムシになると病院に行って血清を打ってもらわないといけない。
今はいいけど冬場はこう言った所で越冬をするから長い棒でいないか確認のためにつつくのを忘れずにだ。
ちなみに今はセミが住み着いていたりする。
朝からうるさいと言うか他にも木があるんだからそっちに行けと夏場はいつも思う事だが葉っぱよりも抜け殻が多いのは見慣れた今でも勘弁してほしい光景だ。
そろそろ暑くなってきたから今日の作業は終了。薪割りをやりたかったけど飯田さんが寝ている時にやるのもなんだからと俺も沢の水で手と顔を洗う。
そういやまだ顔洗ってなかったっけとむさ苦しい顔と寝癖でもしゃった頭で申し訳ないとよだれの跡がありませんようにと反省。
ゴロンと横になりたかったけど、この家に一室だけある洋室というか板の間の机に向かう。
PCを起動させて椅子に座り画面を覗き込む。
インターネットができなかったら俺マジで死ぬかもしれないと思うような山奥のオアシスと言うか、こんな山奥にまでインターネット環境を整える通信会社まじ尊敬する。俺これで生きてけるよと国営放送も危うい電波環境はこうやってテレビ欄の番組通り見れる事にバアちゃんは念願の大河ドラマを見れて大満足だと言う冗談みたいな話は一生忘れることはできないだろう。国営放送田舎なめるなー!
そんな俺のライフラインを駆使しメールの確認をしてから仕事を始める。
『就職もせずに』とオフクロのいい加減自立しなさいと言う小言とオヤジの『職にも着かずに遊び呆けている奴にくれてやる金はない』と子育てを放棄してよく言うよの両親から三下り半を下されたものの、二人がしている事については法的にも問題があり、弁護士さんにいつ入ってもらっても問題ないくらい証拠と準備はできている。ちょっと時間が経って新鮮さが無くなってきているけど、遡って色々請求できる懸案なので何かあったら連絡するようにと、バアちゃんの葬式の時に色々お世話になった弁護士さんに今もご厄介になっている。
メールの中にはその弁護士の沢村さんからの定期的な挨拶のメッセージもあった。今度買い物に町に降りた時にはニジマスともずくガニを持って挨拶に行こうとメモをPCの横に貼っておく。
ニジマスはジイちゃんが生前から生簀を作って育ててたやつをバアちゃんから繁殖から学んだものを俺が引き継ぎ、もずくガニはどっかで捕まえてきたやつを空いていた生簀に放り込めんだやつが勝手に繁殖したのを良いことに冬場の食卓の定番になってもらっている。生簀から逃げ出ないように注意してるからその辺の沢には居ない。はずだ。
そして俺はスマホでも確認しているが本日の株の取引の様子、為替市場の変動を幾つのウインドウを並べて確認するのだった。
俺が持つ株の変動はあまりないものの、増えた株で買い足したものでもらえる株主優待のおまけを物色する。割引チケットではなく現物支給でゲットできる物を。小さな金額で何か良い物ないかなと思ってた時に出会ったとあるレストランは配当金ではなくレストランのカレーをレトルトした物で支給となっていた。
悪くない。
この田舎で糖と脂質に飢えていた俺はすぐに飛びつき、半年後の決算を終えた頃に黒いネコさんがこんな山奥までカレーを届けにやってきた。
しばしの感動と都会的なカレーなんかに涙したのは秘密だけど
「飯田さんにお願いすると何でも作ってくれるからな」
おかげで今では食品系の銘柄に手を出すのをやめてしまった。もちろんそこの株ともおさらばだ。
そうこうしているうちに奥の方からがさがさと物音が聞こえてきた。
もうこんな時間かと思えば
「綾人さんおはようございます」
この人は困った事に俺の事を綾人さんと呼ぶ。
最近は慣れたけどマジ恥かしい。誰か助けてくれと心の中は常に止めてくれと絶叫だ。
「少しは休めました?」
「はい、お昼何か食べたいものあります?」
まだ眠いのか顔をさする飯田さんの起きようとする仕草に男の俺から見てもいい男がガキみたいだと俺は笑いながら
「だったら畑の野菜を使ってパスタがいいな」
「廃棄寸前の食糧を安くオーナーから買って来たから十分作れます」
「オーナーにはいつも申し訳ない」
更に言えば職場で他の従業員の目もあるというのに申し訳なく思うのは飯田さんにもだ。
そして思い出しついでに
「そういや今夜カレー作れる?」
「カレーでしたら大丈夫です。カレールウを使うのでしたら」
「それで十分だって」
油断をするとスパイスからルウ作り出そうとするシェフはカレーなら今から仕込みますねと言ってカレーとパスタを同時進行で作ろうと畑へと赴くのだった。
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