二度目の恋もあなたと

雪本 風香

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後背★

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用をなしていなかった浴衣は、既にベッドの下に脱ぎ捨てられていた。
お互い身にまとうものはない。唯一、安村のモノにつけられた避妊目的のゴムだけが二人の体温を遮っていた。
「あっ……んっ!!ふぁあ……」
四つん這いにさせた美咲に覆いかぶさるように安村は挿入をしていた。
薄いゴムなどつけていないのと同じだというように、パンパンと音を立てながら安村は肉棒の抜き差しを繰り返す。

より奥に入れるべく、力が抜けそうになっている美咲の腰を掴む。
前から太いわけではなかったが、初めて抱いた時と比べてどことなくむっちりとしている腰。
背中から腰にかけてのくびれと、男を知って色気を増した腰回りに安村は興奮を隠せない。
既に一度正常位で射精しているのにも関わらず、安村のモノは衰えていなかった。
(若い頃でも二回戦はなかったのに、な)
美咲から見えないのをいいことに、安村は自嘲のような笑みを浮かべる。

「うぅ……。んっ!!ふぁっ!!っっくぅ」
ビクビクと体を痙攣させながら、美咲は達する。腰が砕けそうになるのを、安村は支えながら挿入を繰り返す。
正常位よりより深く繋がれる後背位。先程から何度も絶頂を繰り返している美咲を安村は容赦なく犯す。
美咲の体を考えると、終わりにしないといけないとわかっているのに、安村は自分でも腰を止められなかった。

美咲がイけばイくほど、溢れる蜜で更に奥まで繋がれる。その快楽に酔いしれる。
喘ぐばかりの美咲が時折思い出したように名を呼ぶ。
その度に自身のモノが硬くなる。
一度目とは違い余裕があるからか、美咲の反応を楽しむように安村はペニスでゴリゴリとナカを擦る。

正常位でつながった時には当たらない、美咲の背中側の壁に沿わせるように肉棒を当てる。
いつもとは違う体位。いつもとは違うところに当たるペニス。
そして何より正常位で繋がるよりも深いところまで届く。
いつもの体位では全て入らない安村のモノも、後ろから挿れるとズッポリと根本まで納まっていた。

「やっ……あっん!っく……あっ!!」
美咲はギュッとベッドのシーツを握りしめ腰を震わせる。
苦しそうな声を出しながら、一方で肉体は安村を求めるように蜜を垂れ流し、腰を左右に振る。
その扇情的な姿が安村を興奮させることを、本人はわかっているのか。
「はぁ……」
短い息を吐いた安村は、一度動きを止めて美咲の背中に覆いかぶさる。
射精していいかい?美咲君」
ブンブンと首を振り肯定する。
腰は全部搾り取りたいというように、安村の体に押し付けてくる。

もう一度熱く吐息を吐くと、奥に叩きつけるように抽挿を繰り返す。
「んっあ!……あっ!んんっ……っく!!あっふぁんんんっっ!!」
安村の激しい突き上げにひときわ大きな声で喘ぐ美咲。
ナカはぐねぐねとうねって、安村のものを注ぎ込まれるのを待ち望んでいるかのようだ。

安村の肉棒が既にイくことを知っているGスポットや、少しずつ感度が高まってきているポルチオを刺激する。
その動きだけで美咲は快楽の虜になっているようだ。
聞いたこともないあられもない声を聞きながら、安村も自身を昂らせる。

バチュンバチュンと、肉のぶつかる音と美咲の蜜をかき回す音が合わさって卑わいな音が部屋に響き渡る。
その音に重ねるように美咲の喘ぎ声と、安村の食いしばった歯の間から溢れる吐息。
いやらしい音しかしなくなった部屋で、二人はただ夢中でお互いの体を貪る。

「美咲君っ」
「あっ……んっ!!やす……むらさっんん!!」
「好きだっ、美咲君っ!!……美咲っ」
「んんっー!!っく!!ゔぅっ!!あっ!!!っんんんんっ!!!」
「っ!っく……。っ!出るっ!!」
安村の言葉に導かれるように絶頂を迎える美咲。ギュウッと締まった美咲に搾り取られるように、安村も勢いよく精を放ったのだった。

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