二度目の恋もあなたと

雪本 風香

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肌合わせ★

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脱がしやすい浴衣なのに、脱ぐのもまどろっこしいくらいにお互い昂っていた。

下着だけ脱ぐと、ギリギリのところで思いとどまって安村がカバンから取り出したゴムをつける。
二度三度、指で美咲のナカをかき混ぜるだけの、前戯とも呼べない行為をすると、安村のソレが美咲の入口に添えられた。
安村の肉棒が美咲のナカに押し入ったのと、美咲が安村を抱き寄せたのはほぼ同時だった。

ぎゅっと全身で安村を抱きしめる。外もナカも安村を離さないというようにきつく締め付ける。
「……はぁっ」
先に声を漏らしたのは安村だった。
潤いがなかった訳では無いが、安村を受け入れるには不十分だ。
それが、安村にはいつもと違う感覚として伝わった。
潤滑油がない分、美咲のナカの温かさが安村の肉棒にダイレクトに伝わる。そして、締め付けも。
柔らかい肉の壁に締め付けられて、安村に刺激を伝えてくる。
そのまま動きたい気持ちを押し留めて、安村は美咲に尋ねた。

「痛い……よな?」
質問というより確認だ。美咲の体の反応は、安村が一番知っている。
彼女は、安村以外経験がないのだから。

美咲は首を振る。
「痛く……ないです」
「嘘つくんじゃない」
眉間にシワを寄せて苦しそうにしているのに、何を言うのか。
ピシャリと嗜める安村を美咲は見つめる。
「……かないで、ください」
「ん?」
小さすぎて聞き取れない。聞き返す安村に美咲は顔を赤くしながらもはっきり告げた。
「抜かないでください。……痛いのは我慢できます。それよりも繋がっていたい」
「美咲君」
ジワリと愛おしさが湧いてくる。そして同時に欲望も。

「んくっ……」
美咲のナカで安村のモノが大きくなる。苦しそうに息を吐いた美咲に安村はバツの悪そうな顔をした。
「すまない。……どうやら僕のモノは我慢の限界のようだ」
美咲は嬉しそうに腰を動かした。
「こ、こらっ」
「大丈夫です。だから、ください」
焦る安村に美咲は笑いかける。
少しだけ痛そうに顔を歪めて、それでも必死に安村のモノを受け入れようと拙い動きを繰り返す美咲に興奮しないはずない。

「君は、本当に……。どこまで僕を翻弄したら気が済むんだい?」
できるだけゆっくり腰を動かしながら安村は問う。
美咲は違うというように首を振った。
「私は、安村さんのが……」
「僕のが?」
「最後には気持ちよくしてくれるの、知ってるだけです」
はぁ、と熱い息を吐いた安村は低い声で美咲の名を呼んだ。
「……美咲君、オジサンをからかうんじゃない」
「からかって……んっ」
美咲の抗議は安村の口に塞がれる。

あっさりと唇を割って侵入してきた安村の舌は、すぐに美咲の舌を見つけ絡んで来る。
分厚い安村の舌は器用に美咲の舌の至るところを舐めあげる。右も左も、そして一番敏感な裏側も。
「んっ……んぅ」
美咲の声が熱を帯びたものに変わってくる。
ナカに挿れた安村の先端にトロリと熱いものが触れる。

ゆるりと動かしていたモノを一度引き抜く。
抵抗するように美咲のナカは安村のモノを追いかけて来る。
(そんなにギチギチに締め付けなくても、すぐにあげるのに)
痛みを伴っているのに、欲しがっている美咲に自然と笑みが広がる。
美咲のナカから蜜が溢れてきたのを感覚で確認した安村は、引き抜いた肉棒を音がなるくらいの勢いで再度挿入する。
「んんんっ!!……っん!はぁっ!!」
塞いでいた唇から漏れる声は、女のソレだった。

「痛みは、もうないようだな」
返事代わりに美咲は安村の腕にしがみつく。浴衣にシワが付くくらいの強い力だ。
しっかりと感じ始めた美咲を安村は責め立てる。

今日はまだ一度もイかせてない。だから。
「やぁっ!そんな、入口ばかりっ」
「なんでだ?ここ、指でイジられるの好きだろ?」
「す、好きっ!だけど……んっ。ふぁんっ!ちがうんですっ」
「何が?」
「大っきぃのがっ!ゴリゴリって……んんぅ!!指よりいろんなとこっ。こすれっ!!」
膣口にカリ首を引っ掛けるようにして、何度も出し入れを繰り返すのがいいようだ。
指でピンポイントを責め立てるのもいいが、広い範囲を一度に擦るのも美咲は悦ぶようだ。
新しく感じるポイントを知った安村は、美咲が達するように同じペースで動き続ける。

ギュッギュッと美咲のナカの動きが激しくなる。そろそろ絶頂が近いようだ。
美咲は、安村にねだるように熱っぽい視線を投げかけた。
「や、安村さんっ。も、もぅ……」
欲しい言葉はわかっている。安村はクスリと笑うと、美咲のほしい言葉を口にした。
「わかっている。……イっていいよ、美咲君」
「……っんんん!!……んっ。ふぁああああ」
安村にしがみつきながら、美咲はナカのものを締め付けながら達した。

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