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それぞれの思惑2
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「知世さん」
達し、力が抜けた知世に咎めるような氷室の声。何度も正臣との繋がりは目の前で見せられ、慣れているつもりだった。だが......。
「ピル飲んでいるんですか?」
「ああ、飲んでいるよ。......なんだ、氷室。今まで気づいていなかったのか」
声が出せない知世の代わりに正臣が答える。氷室が気づいていなかったことなど知っているのに、敢えて嘲るような口調で言う。
知世や正臣に対してはもちろんのこと、気づけなかった自分への怒りもあるのだろう。鬼のような形相で正臣を睨み付ける。
(処女を奪った時並みの目だな)
視線で人を殺せるのならとっくに正臣は死んでいるくらいの憎しみを込めた目を向ける氷室に、にやけが止まらない。
「あなたには聞いていない。知世さんに聞いているんです」
名前の通り氷のように冷ややかな声だった。呼吸を整えた知世は、絞り出すように答えた。
「......飲んでいます」
「なぜ?」
間髪いれずに氷室が更に追求する。
「......あなたこそ、なぜ言わなかったの?子種がないと」
今度は氷室が黙る番だった。正直、知世には知られていないと思っていた。正臣と血液型も同じだ。気づかれる心配はないとたかをくくっていた。
それに、知世の性格から生まれた後に子どもが正臣の種だとわかったところで、変わらない愛情を注ぐだろうとも思っていた。
だからこそ、孕むまで知られるわけにはいかなかった事実。なぜ、知世が知っているのだろう?
そこまで考えた時にやっと結論にたどり着いた。
「藤間社長に教えられたのですね」
黙って頷いた知世。知世にこのようなことを吹き込む人間など正臣しか考えられないのに、嫉妬で頭の回転が鈍っていたようだ。
「だから、僕に黙って社長にこの体をいいようにさせたのですか?僕のみている前で何度も犯されて喘ぎながら快楽に溺れて。......僕のこと好きではなかった?」
ギリっと歯を食いしばる音が知世の耳にも届く。
「違います。愛しているのはあなただけです」
首を捻って氷室と目を合わせながら知世は笑みを浮かべて想いを伝える。
まだ正臣とも繋がっているままだ。
正臣の上で、二人だけの世界に入る。
「生みたいのはあなたの子どもだけです。だから、正臣さんの子どもはいらないの」
断言する知世に、氷室は伝えていなかった想いを吐露する。
「僕は......あなたの血を分けた子どもなら愛せます。社長の子どもでも。だから5年だけだと条件をつけた。5年後、知世さんと知世さんの生んだ子どもと家族のように暮らしたい」
「氷室」
静かな声で知世が呼ぶ。最近では名前でしか呼ばれていなかったため、名字で呼ばれるのは久しぶりだった。
思わず背筋が延びた氷室に知世は言い聞かせるように口を開いた。
「私がいらないと言っているのです。わかりますか?」
氷室がまだ一条家に仕えていたのなら、これで引き下がっただろう。だが、もう一条は関係ない。氷室は更に追求した。
「それなら、社長としなければいいじゃないですか!子ども作らないなら僕だけでいいはずだ。それとも、僕では足りないんですか?」
「ええ」
「っつ!!」
ショックで声がでない氷室に、知世は妖艶に微笑む。
「正臣さんに抱かれている時に嫉妬にまみれた目を向ける冬馬さんを見ると愛されていると実感できて満たされるのです。
5年しか味わえないのでしょう?その間に私が他の男性に犯されているのを穴が空くほど見てください。
冬馬さんも、正臣さんに抱かれて解された私の体に罰を与えるように繰り返し抱くのはお好きでしょう?」
「くそっ!」
沈黙の後、氷室から出てきたのは正臣も、知世ですら聞いたことのない乱暴な言葉だった。
知世の体を抱き上げ、正臣の肉棒を抜くと空いた膣内にアナルから抜いたぺニスをねじ込む。
知世のことを全く考えないような激しい動き。
それは、先程知世が指摘した罰を与えるような動きだった。
「......っう、あぁ!!んっ。とう......まさんもっ。わかってっ......ん!!ふぁ!!イっくぅ」
「......なにがわかっているって?あなたが罰を与えられたいだけだろ?」
正臣よりも太い肉棒は知世の膣内にぴったりと埋まる。
氷室のモノが膣内に納まると正臣との違いがリアルに感じられる。
挿入されるだけで、知世の膣内は求めていたものが入ってきた悦びに震える。
正臣に散々抱かれ絶頂するようになった。ポルチオを揺すられ、繰り返し達する。覚えた快楽の味。
二人しか知らない体だ。だから比べる相手は正臣だけだ。彼も決して下手ではない。むしろ手慣れている方だろう。なにも知らなかった知世の体を躾、氷室より先にポルチオでの快感を覚えさせた。
それでも、氷室の肉棒は格別だった。
相性がいい、その一言では言い表せないくらい氷室のモノは知世の膣内にフィットする。
溶けて蕩けて二人の境界線が曖昧になる。
頭が真っ白になるほどの快感。
......溺れる。
溺れて、なにもかも考えられなくなる。
「......と...っまさんは!......まだっかくごが。......一緒にっ......堕ちっ!っくの!!」
「っつ!!」
罰という言葉に反応したように知世は勝手に登り詰める。
絶頂を迎えた知世の締め付けに耐えきれないように、氷室も精を放った。
達し、力が抜けた知世に咎めるような氷室の声。何度も正臣との繋がりは目の前で見せられ、慣れているつもりだった。だが......。
「ピル飲んでいるんですか?」
「ああ、飲んでいるよ。......なんだ、氷室。今まで気づいていなかったのか」
声が出せない知世の代わりに正臣が答える。氷室が気づいていなかったことなど知っているのに、敢えて嘲るような口調で言う。
知世や正臣に対してはもちろんのこと、気づけなかった自分への怒りもあるのだろう。鬼のような形相で正臣を睨み付ける。
(処女を奪った時並みの目だな)
視線で人を殺せるのならとっくに正臣は死んでいるくらいの憎しみを込めた目を向ける氷室に、にやけが止まらない。
「あなたには聞いていない。知世さんに聞いているんです」
名前の通り氷のように冷ややかな声だった。呼吸を整えた知世は、絞り出すように答えた。
「......飲んでいます」
「なぜ?」
間髪いれずに氷室が更に追求する。
「......あなたこそ、なぜ言わなかったの?子種がないと」
今度は氷室が黙る番だった。正直、知世には知られていないと思っていた。正臣と血液型も同じだ。気づかれる心配はないとたかをくくっていた。
それに、知世の性格から生まれた後に子どもが正臣の種だとわかったところで、変わらない愛情を注ぐだろうとも思っていた。
だからこそ、孕むまで知られるわけにはいかなかった事実。なぜ、知世が知っているのだろう?
そこまで考えた時にやっと結論にたどり着いた。
「藤間社長に教えられたのですね」
黙って頷いた知世。知世にこのようなことを吹き込む人間など正臣しか考えられないのに、嫉妬で頭の回転が鈍っていたようだ。
「だから、僕に黙って社長にこの体をいいようにさせたのですか?僕のみている前で何度も犯されて喘ぎながら快楽に溺れて。......僕のこと好きではなかった?」
ギリっと歯を食いしばる音が知世の耳にも届く。
「違います。愛しているのはあなただけです」
首を捻って氷室と目を合わせながら知世は笑みを浮かべて想いを伝える。
まだ正臣とも繋がっているままだ。
正臣の上で、二人だけの世界に入る。
「生みたいのはあなたの子どもだけです。だから、正臣さんの子どもはいらないの」
断言する知世に、氷室は伝えていなかった想いを吐露する。
「僕は......あなたの血を分けた子どもなら愛せます。社長の子どもでも。だから5年だけだと条件をつけた。5年後、知世さんと知世さんの生んだ子どもと家族のように暮らしたい」
「氷室」
静かな声で知世が呼ぶ。最近では名前でしか呼ばれていなかったため、名字で呼ばれるのは久しぶりだった。
思わず背筋が延びた氷室に知世は言い聞かせるように口を開いた。
「私がいらないと言っているのです。わかりますか?」
氷室がまだ一条家に仕えていたのなら、これで引き下がっただろう。だが、もう一条は関係ない。氷室は更に追求した。
「それなら、社長としなければいいじゃないですか!子ども作らないなら僕だけでいいはずだ。それとも、僕では足りないんですか?」
「ええ」
「っつ!!」
ショックで声がでない氷室に、知世は妖艶に微笑む。
「正臣さんに抱かれている時に嫉妬にまみれた目を向ける冬馬さんを見ると愛されていると実感できて満たされるのです。
5年しか味わえないのでしょう?その間に私が他の男性に犯されているのを穴が空くほど見てください。
冬馬さんも、正臣さんに抱かれて解された私の体に罰を与えるように繰り返し抱くのはお好きでしょう?」
「くそっ!」
沈黙の後、氷室から出てきたのは正臣も、知世ですら聞いたことのない乱暴な言葉だった。
知世の体を抱き上げ、正臣の肉棒を抜くと空いた膣内にアナルから抜いたぺニスをねじ込む。
知世のことを全く考えないような激しい動き。
それは、先程知世が指摘した罰を与えるような動きだった。
「......っう、あぁ!!んっ。とう......まさんもっ。わかってっ......ん!!ふぁ!!イっくぅ」
「......なにがわかっているって?あなたが罰を与えられたいだけだろ?」
正臣よりも太い肉棒は知世の膣内にぴったりと埋まる。
氷室のモノが膣内に納まると正臣との違いがリアルに感じられる。
挿入されるだけで、知世の膣内は求めていたものが入ってきた悦びに震える。
正臣に散々抱かれ絶頂するようになった。ポルチオを揺すられ、繰り返し達する。覚えた快楽の味。
二人しか知らない体だ。だから比べる相手は正臣だけだ。彼も決して下手ではない。むしろ手慣れている方だろう。なにも知らなかった知世の体を躾、氷室より先にポルチオでの快感を覚えさせた。
それでも、氷室の肉棒は格別だった。
相性がいい、その一言では言い表せないくらい氷室のモノは知世の膣内にフィットする。
溶けて蕩けて二人の境界線が曖昧になる。
頭が真っ白になるほどの快感。
......溺れる。
溺れて、なにもかも考えられなくなる。
「......と...っまさんは!......まだっかくごが。......一緒にっ......堕ちっ!っくの!!」
「っつ!!」
罰という言葉に反応したように知世は勝手に登り詰める。
絶頂を迎えた知世の締め付けに耐えきれないように、氷室も精を放った。
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