33 / 49
第二章 約束の場所
33秘密の場所
しおりを挟む
悶々とした思いを抱えたまま、メルティアはこれからどうするのかを考える。
とはいっても、なんとなく答えは出ていた。
ジークの中にメルティアはいない。
それがすべてなのだから。
いつものようにメルティアはザクザクと土を掘り返す。
土を掘って種を植え、栄養が足りなそうなところには肥料を撒く。たっぷりのお水を注いで……と集中していると、ジークが思い出したようにふと顔を上げた。
「メルティア様。三日後、何か特別な用はありますか?」
「三日後? ないと思うよ。どうしたの?」
「いえ。できたらお休みをいただきたくて」
メルティアは水をあげる格好のまま、目をまん丸に見開いた。
止まっていたから予定より多めに水が降り注いでしまって、慌ててきゅっと水を止めた。
水を止めながら、メルティアは動揺していた。
ジークからは見えないように隠しながらも、顔には緊張が走る。
だって、ジークが自ら休みたいと言ったのは、はじめてだったのだ。
メルティアはぐっと言葉を飲んで、笑顔で振り返る。
「だ、大丈夫だよ。何かあるの?」
「少々用事が」
「わ、わかった。じゃあ三日後はお休みね」
「ありがとうございます」
『用事』なんて言って誤魔化しているが、なんとなく、メルティアは察していた。
ジークが休みたいというなんて、よっぽどの用事だ。
ただの買い物とかではなく、相手がいる約束だ。
となると、思い当たるのは、また考えていると聞いていた縁談くらいしかない。
ジークはあの花屋の人が好きなはずなのに、別の人と結婚しようとしている。
本当に、ジークはそれでいいのだろうか。
メルティアだったら、やっぱり好きな人と結婚したいと思う。
「あ、あの……ジークは……」
「どうしました?」
「ううん、なんでもない」
ジークは本当にそれでいいの? と聞いたとしても、いいと答えるに決まっている。
だって、ジークは頑固だ。
こうと決めたら梃子でも動かない。
なんだかメルティアのほうがやきもきしてしまう。
もっとできることがあるんじゃないの? とか。
諦められるような想いなの? とか。
だって、あんなにたくさんのお花を買っていたのに。
外に出るたび、欠かさず寄るくらいには、大切な想いのはず。
誰にも言えないジークの想いは、メルティアの部屋に飾られている。
ひっそりと、こっそりと切なさを宿して、あなたが好きだと主張している。
「……」
本当に、これでいいのだろうか?
ジークは、ジークの幸せは、これで手に入るの?
それから三日後、ジークは朝早くから出かけていった。
身支度しながら聞き耳を立てていたから確実だ。
朝早くから出かけて、いったい何時に帰ってくるのかはわからない。
縁談が何をするところなのかもメルティアはよく知らない。
本で読んだ知識だと、相手の趣味を聞いたりとか、結婚のための条件を確認したりするのだとか。
ジークが出かけてしばらくしてから、メルティアはチーを護衛につけてガラスハウスに行く。
ジークは心配性だけれど、外に行くわけでもないのだから本当は一人でもあまり問題はなかった。
ガラスハウスに着いたメルティアは、さっそく中を簡単に見て回って、足りないものがないかを確認する。
ついでに来ていた発注書も確認した。
「ティアナローズの蜜が足りないみたい。いつもよりずいぶん早いね」
「まぁ、あの影響だろうな」
「お花が咲かなかったこと?」
「動物の凶暴性も増してただろうから、それで怪我した奴らも多かったんだろ」
「そうなんだ。……でも、ティアナローズまだ咲いてないよ」
メルティアはガラスハウスの一番奥に行く。
ティアナローズを栽培しているエリアだ。
そこにはまだ蕾のティアナローズがたくさん植えられている。
「お城の花壇のもまだだよね?」
「まだだな」
「待ってもらうしかないかなぁ」
祈っても拝んでも、咲かないものは咲かない。
それでもメルティアはじーっとティアナローズを見つめた。
それを見ていたチーが、大きなため息をついて、やれやれと言いたげに口を開く。
「一応、咲いてるところ知ってるぜ」
「え?! そうなの?」
「まぁな。だけど、ジークがいないのに勝手に出かけていいのかい?」
メルティアはわずかに瞳を揺らす。
少し迷ったが、以前の冒険が自信になって小さくうなずいた。
「いいの。ジークにばかり頼ってたらダメだと思うから」
「メルがいいって言うならかまわないけどな」
そう言って、チーはふよふよ飛びながらガラスハウスを出ていく。
メルティアはそのあとに着いていった。
チーは城の裏手側に回り、薔薇の生垣の上をすっと通っていく。メルティアが通れる隙間はない。
「チーくん、わたしそこ通れないよ」
「通れるさ」
「棘が刺さっちゃうよ」
「世話が焼けるなぁ、メル」
やれやれと肩をすくめたチーがパチンと指を鳴らす。
すると、薔薇が生きているかのように動き、メルティアが通れるだけの隙間を開けてくれたのだ。
「チーくんすごい!」
「ほら、早くしないと怪しまれるだろ」
メルティアは慌てて薔薇の間を通る。メルティアが通るとすぐに元の形に戻った。
「ここ、道があったんだね」
「あの薔薇、年中咲いてるからな。気づかないのも無理ない。一応砦のような役割をしてるんだぜ」
「そうだったの?」
確かにまったく枯れない薔薇だとは思っていた。
けれどもそれが当たり前すぎて、疑問に思うことすらしなかった。
「こっち、でかい木でわかりにくいけど裏に道がある」
「本当だ。こんな場所あったんだ」
「意図的に隠してるからな」
チーはそんなことを言ってふよふよと飛んでいく。
メルティアははぐれないよう必死についていった。
そしていくつもの植物の障害物を越え、最後に茂みをかき分けると、一面に咲くティアナローズが目に飛び込んできた。
「わぁ、すごい!」
奥には光をキラキラと反射する美しい湖がある。
透き通る水面と、一面に咲くピンクの花。
あんまりにも可愛い光景にメルティアは心を躍らせた。
そして、その湖の前にぽつんと石碑があるのに気づく。
そこに続く道には、ティアナローズが生えていない。
「あの石碑、なんだろう?」
「ジークの墓さ」
「え?!」
とはいっても、なんとなく答えは出ていた。
ジークの中にメルティアはいない。
それがすべてなのだから。
いつものようにメルティアはザクザクと土を掘り返す。
土を掘って種を植え、栄養が足りなそうなところには肥料を撒く。たっぷりのお水を注いで……と集中していると、ジークが思い出したようにふと顔を上げた。
「メルティア様。三日後、何か特別な用はありますか?」
「三日後? ないと思うよ。どうしたの?」
「いえ。できたらお休みをいただきたくて」
メルティアは水をあげる格好のまま、目をまん丸に見開いた。
止まっていたから予定より多めに水が降り注いでしまって、慌ててきゅっと水を止めた。
水を止めながら、メルティアは動揺していた。
ジークからは見えないように隠しながらも、顔には緊張が走る。
だって、ジークが自ら休みたいと言ったのは、はじめてだったのだ。
メルティアはぐっと言葉を飲んで、笑顔で振り返る。
「だ、大丈夫だよ。何かあるの?」
「少々用事が」
「わ、わかった。じゃあ三日後はお休みね」
「ありがとうございます」
『用事』なんて言って誤魔化しているが、なんとなく、メルティアは察していた。
ジークが休みたいというなんて、よっぽどの用事だ。
ただの買い物とかではなく、相手がいる約束だ。
となると、思い当たるのは、また考えていると聞いていた縁談くらいしかない。
ジークはあの花屋の人が好きなはずなのに、別の人と結婚しようとしている。
本当に、ジークはそれでいいのだろうか。
メルティアだったら、やっぱり好きな人と結婚したいと思う。
「あ、あの……ジークは……」
「どうしました?」
「ううん、なんでもない」
ジークは本当にそれでいいの? と聞いたとしても、いいと答えるに決まっている。
だって、ジークは頑固だ。
こうと決めたら梃子でも動かない。
なんだかメルティアのほうがやきもきしてしまう。
もっとできることがあるんじゃないの? とか。
諦められるような想いなの? とか。
だって、あんなにたくさんのお花を買っていたのに。
外に出るたび、欠かさず寄るくらいには、大切な想いのはず。
誰にも言えないジークの想いは、メルティアの部屋に飾られている。
ひっそりと、こっそりと切なさを宿して、あなたが好きだと主張している。
「……」
本当に、これでいいのだろうか?
ジークは、ジークの幸せは、これで手に入るの?
それから三日後、ジークは朝早くから出かけていった。
身支度しながら聞き耳を立てていたから確実だ。
朝早くから出かけて、いったい何時に帰ってくるのかはわからない。
縁談が何をするところなのかもメルティアはよく知らない。
本で読んだ知識だと、相手の趣味を聞いたりとか、結婚のための条件を確認したりするのだとか。
ジークが出かけてしばらくしてから、メルティアはチーを護衛につけてガラスハウスに行く。
ジークは心配性だけれど、外に行くわけでもないのだから本当は一人でもあまり問題はなかった。
ガラスハウスに着いたメルティアは、さっそく中を簡単に見て回って、足りないものがないかを確認する。
ついでに来ていた発注書も確認した。
「ティアナローズの蜜が足りないみたい。いつもよりずいぶん早いね」
「まぁ、あの影響だろうな」
「お花が咲かなかったこと?」
「動物の凶暴性も増してただろうから、それで怪我した奴らも多かったんだろ」
「そうなんだ。……でも、ティアナローズまだ咲いてないよ」
メルティアはガラスハウスの一番奥に行く。
ティアナローズを栽培しているエリアだ。
そこにはまだ蕾のティアナローズがたくさん植えられている。
「お城の花壇のもまだだよね?」
「まだだな」
「待ってもらうしかないかなぁ」
祈っても拝んでも、咲かないものは咲かない。
それでもメルティアはじーっとティアナローズを見つめた。
それを見ていたチーが、大きなため息をついて、やれやれと言いたげに口を開く。
「一応、咲いてるところ知ってるぜ」
「え?! そうなの?」
「まぁな。だけど、ジークがいないのに勝手に出かけていいのかい?」
メルティアはわずかに瞳を揺らす。
少し迷ったが、以前の冒険が自信になって小さくうなずいた。
「いいの。ジークにばかり頼ってたらダメだと思うから」
「メルがいいって言うならかまわないけどな」
そう言って、チーはふよふよ飛びながらガラスハウスを出ていく。
メルティアはそのあとに着いていった。
チーは城の裏手側に回り、薔薇の生垣の上をすっと通っていく。メルティアが通れる隙間はない。
「チーくん、わたしそこ通れないよ」
「通れるさ」
「棘が刺さっちゃうよ」
「世話が焼けるなぁ、メル」
やれやれと肩をすくめたチーがパチンと指を鳴らす。
すると、薔薇が生きているかのように動き、メルティアが通れるだけの隙間を開けてくれたのだ。
「チーくんすごい!」
「ほら、早くしないと怪しまれるだろ」
メルティアは慌てて薔薇の間を通る。メルティアが通るとすぐに元の形に戻った。
「ここ、道があったんだね」
「あの薔薇、年中咲いてるからな。気づかないのも無理ない。一応砦のような役割をしてるんだぜ」
「そうだったの?」
確かにまったく枯れない薔薇だとは思っていた。
けれどもそれが当たり前すぎて、疑問に思うことすらしなかった。
「こっち、でかい木でわかりにくいけど裏に道がある」
「本当だ。こんな場所あったんだ」
「意図的に隠してるからな」
チーはそんなことを言ってふよふよと飛んでいく。
メルティアははぐれないよう必死についていった。
そしていくつもの植物の障害物を越え、最後に茂みをかき分けると、一面に咲くティアナローズが目に飛び込んできた。
「わぁ、すごい!」
奥には光をキラキラと反射する美しい湖がある。
透き通る水面と、一面に咲くピンクの花。
あんまりにも可愛い光景にメルティアは心を躍らせた。
そして、その湖の前にぽつんと石碑があるのに気づく。
そこに続く道には、ティアナローズが生えていない。
「あの石碑、なんだろう?」
「ジークの墓さ」
「え?!」
4
お気に入りに追加
1,141
あなたにおすすめの小説
【完結】記憶が戻ったら〜孤独な妻は英雄夫の変わらぬ溺愛に溶かされる〜
凛蓮月
恋愛
【完全完結しました。ご愛読頂きありがとうございます!】
公爵令嬢カトリーナ・オールディスは、王太子デーヴィドの婚約者であった。
だが、カトリーナを良く思っていなかったデーヴィドは真実の愛を見つけたと言って婚約破棄した上、カトリーナが最も嫌う醜悪伯爵──ディートリヒ・ランゲの元へ嫁げと命令した。
ディートリヒは『救国の英雄』として知られる王国騎士団副団長。だが、顔には数年前の戦で負った大きな傷があった為社交界では『醜悪伯爵』と侮蔑されていた。
嫌がったカトリーナは逃げる途中階段で足を踏み外し転げ落ちる。
──目覚めたカトリーナは、一切の記憶を失っていた。
王太子命令による望まぬ婚姻ではあったが仲良くするカトリーナとディートリヒ。
カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
花婿が差し替えられました
凛江
恋愛
伯爵令嬢アリスの結婚式当日、突然花婿が相手の弟クロードに差し替えられた。
元々結婚相手など誰でもよかったアリスにはどうでもいいが、クロードは相当不満らしい。
その不満が花嫁に向かい、初夜の晩に爆発!二人はそのまま白い結婚に突入するのだった。
ラブコメ風(?)西洋ファンタジーの予定です。
※『お転婆令嬢』と『さげわたし』読んでくださっている方、話がなかなか完結せず申し訳ありません。
ゆっくりでも完結させるつもりなので長い目で見ていただけると嬉しいです。
こちらの話は、早めに(80000字くらい?)完結させる予定です。
出来るだけ休まず突っ走りたいと思いますので、読んでいただけたら嬉しいです!
※すみません、100000字くらいになりそうです…。
契約結婚の終わりの花が咲きます、旦那様
日室千種・ちぐ
恋愛
エブリスタ新星ファンタジーコンテストで佳作をいただいた作品を、講評を参考に全体的に手直ししました。
春を告げるラクサの花が咲いたら、この契約結婚は終わり。
夫は他の女性を追いかけて家に帰らない。私はそれに傷つきながらも、夫の弱みにつけ込んで結婚した罪悪感から、なかば諦めていた。体を弱らせながらも、寄り添ってくれる老医師に夫への想いを語り聞かせて、前を向こうとしていたのに。繰り返す女の悪夢に少しずつ壊れた私は、ついにある時、ラクサの花を咲かせてしまう――。
真実とは。老医師の決断とは。
愛する人に別れを告げられることを恐れる妻と、妻を愛していたのに契約結婚を申し出てしまった夫。悪しき魔女に掻き回された夫婦が絆を見つめ直すお話。
全十二話。完結しています。
【完結】大好きな貴方、婚約を解消しましょう
凛蓮月
恋愛
大好きな貴方、婚約を解消しましょう。
私は、恋に夢中で何も見えていなかった。
だから、貴方に手を振り払われるまで、嫌われていることさえ気付か
なかったの。
※この作品は「小説家になろう」内の「名も無き恋の物語【短編集】」「君と甘い一日を」より抜粋したものです。
2022/9/5
隣国の王太子の話【王太子は、婚約者の愛を得られるか】完結しました。
お見かけの際はよろしくお願いしますm(_ _ )m
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
【本編完結】若き公爵の子を授かった夫人は、愛する夫のために逃げ出した。 一方公爵様は、妻死亡説が流れようとも諦めません!
はづも
恋愛
本編完結済み。番外編がたまに投稿されたりされなかったりします。
伯爵家に生まれたカレン・アーネストは、20歳のとき、幼馴染でもある若き公爵、ジョンズワート・デュライトの妻となった。
しかし、ジョンズワートはカレンを愛しているわけではない。
当時12歳だったカレンの額に傷を負わせた彼は、その責任を取るためにカレンと結婚したのである。
……本当に好きな人を、諦めてまで。
幼い頃からずっと好きだった彼のために、早く身を引かなければ。
そう思っていたのに、初夜の一度でカレンは懐妊。
このままでは、ジョンズワートが一生自分に縛られてしまう。
夫を想うが故に、カレンは妊娠したことを隠して姿を消した。
愛する人を縛りたくないヒロインと、死亡説が流れても好きな人を諦めることができないヒーローの、両片想い・幼馴染・すれ違い・ハッピーエンドなお話です。
【完結】初恋相手に失恋したので社交から距離を置いて、慎ましく観察眼を磨いていたのですが
藍生蕗
恋愛
子供の頃、一目惚れした相手から素気無い態度で振られてしまったリエラは、異性に好意を寄せる自信を無くしてしまっていた。
しかし貴族令嬢として十八歳は適齢期。
いつまでも家でくすぶっている妹へと、兄が持ち込んだお見合いに応じる事にした。しかしその相手には既に非公式ながらも恋人がいたようで、リエラは衆目の場で醜聞に巻き込まれてしまう。
※ 本編は4万字くらいのお話です
※ 他のサイトでも公開してます
※ 女性の立場が弱い世界観です。苦手な方はご注意下さい。
※ ご都合主義
※ 性格の悪い腹黒王子が出ます(不快注意!)
※ 6/19 HOTランキング7位! 10位以内初めてなので嬉しいです、ありがとうございます。゚(゚´ω`゚)゚。
→同日2位! 書いてて良かった! ありがとうございます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
【完結】お姉様の婚約者
七瀬菜々
恋愛
姉が失踪した。それは結婚式当日の朝のことだった。
残された私は家族のため、ひいては祖国のため、姉の婚約者と結婚した。
サイズの合わない純白のドレスを身に纏い、すまないと啜り泣く父に手を引かれ、困惑と同情と侮蔑の視線が交差するバージンロードを歩き、彼の手を取る。
誰が見ても哀れで、惨めで、不幸な結婚。
けれど私の心は晴れやかだった。
だって、ずっと片思いを続けていた人の隣に立てるのだから。
ーーーーーそう、だから私は、誰がなんと言おうと、シアワセだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる