上 下
55 / 126
第二章「王国の五大騎士家」

第35話 脱出

しおりを挟む
 脱出を決意した四人だったが、外側からかけられているかんぬきに苦戦していた。

「このっ! このぉ!」

 キッカが何度も扉を蹴飛ばしたり体当たりを試みたりするがびくともしない。
 椅子を扉に叩きつけもした。
 だが、子供の力では壊すこともできない。

「はぁ……はぁ……せっかくあいつが出て行ったのに」

 窓も兄弟が改造したのか、格子があって脱出は不可能だ。
 時間が経てば経つほど、バレンが戻って来るかもしれないために焦りが増す。

「どうにかして外のあれを壊さないと」
「でも、どうやって壊しましょう……」

 エリカの問いに誰も答えられない。
 そもそもこの小屋も避難場所として作られているため、最低限の物しか置かれておらず、壁や扉を壊せそうな道具も置かれていない。
 仮にあったとしても扉のわずかな隙間を縫って外の閂だけを破壊する手段があるといえるのだろうか。

「……私がやってみます」
「レンカ?」

 意外な申し出に誰もが驚く。
 体調も悪く、その華奢きゃしゃな体で扉を開けられるとは思い難い。

「これを使います」

 レンカが右袖をまくり上げる。

「あ、それ……」

 レンカの右腕にあるものに、マリーは見覚えがあった。
 フロスファミリアの屋敷で二人が初めて出会った時、その不思議な動きに目を奪われたのをよく覚えていた。

「ブレスレット……?」
「巻き付いているのは……金属の糸でしょうか?」

 キッカとエリカがまじまじとそれを見つめる。
 一見するとただの鈍色の金属のブレスレットだ。

「誘拐犯の方たちも、これが値打ちのないものだと思っていたようですね。でも……」

 レンカが目を閉じる。
 右腕を胸の前でかざして深く息を吸う。

「魔力……注入」

 ブレスレットに巻き付いていた糸に淡い光が灯る。
 続いてそれがほどけると、意思を持ったように先端が伸びて扉へと向かう。

「凄い凄い、勝手に動いてる!」
かずらと言います。ロータスが開発した特殊な金属で作られています」

 フロスファミリア本家はオウカとトウカのように体術に長けた者が多い。
 キッカのラペーシュ家も同様だ。
 体術を魔術で補助することでフロスファミリアの一族は騎士として地位を築き上げてきた。

 だが、レンカのロータス家は体術の資質に恵まれていなかった。
 そのため、あくまで補助の位置付けであった魔術分野を磨くことで一族内での地位を確立した。
 このかずらはその技術の一つだった。

「これに魔力を注げば思い通りに動かせます。体の弱い私のために家が持せてくれた物です」
「これを使えば、確かに扉の隙間から外へ糸を伸ばせますね」
「ええ。重い物も持ち上げられるので外から扉を開けられるはずです」
「……そんな便利な物があるなら先に言いなさいよ」

 口を尖らせるキッカに、申し訳なさそうにレンカが答えた。

「……ごめんなさい。家からラペーシュの前で使うなと言われていたんです」

 フロスファミリア本家に預けられる際にレンカに家から厳命されていたことだった。
 対立しているラペーシュに技術が漏れれば自分たちの地位が揺らぎかねない。
 だからこそ、彼女も使用については細心の注意を払っていた。
 だが、このような状況で躊躇ためらっている場合ではない。
 レンカも家からの言いつけを破る決心をしたのだった。

「……それともう一つ、理由があったんです」
「理由?」
「ええ……今の私が使いこなせるかわからなかったものですから」

 レンカがかずらに魔力を集中させた。
 意思を受けた糸は手元から伸びて行き、扉の隙間から外へ出る。
 そして、扉を塞いでいるかんぬきに巻き付く。

「う……ごほっ……ごほっ!」
「レンカ!?」
「お姉ちゃん!?」
「レンカさん!?」

 レンカが咳き込む。
 膝をつくと同時に、彼女の手元から伸びたかずらもその光を失い、動きを止めた。
 慌てて周りに三人が集まる。

「……魔力の集中を乱されると、使えなくなってしまうんです」

 かずらを使うには魔力を注ぎ続ける必要があった。
 だが、そのための集中は体調を崩しているレンカには強い負担となっていた。

「……だから使うのを躊躇ためらってたのね」
「……肝心な時に足を引っ張ってしまうのが怖かったんです」

 溜息をつくキッカに、レンカは目を伏せる。
 やはりロータスは使えない。
 そんな言葉が出てくるのかもしれないと思うと、レンカは心が痛んだ。

「仕方ないわね……よっと」
「キッカ……?」

 おもむろにレンカの腕を肩で担ぎ、キッカは彼女の体を支える。

「あたしが支えるから、あんたはそれ、頑張って使いなさい」
「怒ってないんですか……?」
「……怒るも何も、あたしだってそうしたわよ」

 レンカの不安はキッカにもよく理解できた。
 自分の家の技術を用いながら力になれなかったとなれば家の不名誉にも繋がる。
 ならばかずらを使わないで責任を丸投げすることもできたはずだ。
 だが、彼女はそれをしなかった。
 家の命令に逆らってでも力になろうとしたのだ。

「いくらでも足を引っ張ればいいわ。あたしは引きずって前に進んでやるから」
「……ありがとう、キッカ」

 レンカは再び力を集める。
 かずらが反応し、再び意志を持って動き出す。
 一度はほどけた糸が再びかんぬきに巻き付く。

「頑張ってください、レンカさん」
「がんばれ、レンカお姉ちゃん」
「……はい」

 声援を受け、レンカも身を奮い立たせる。
 幼い二人と、口は悪いが優しい親戚の姉の力になるために。
 扉の外から何かが擦れる音が聞こえてくる。

「やあっ!」

 レンカが強く念じる。
 かずらがピンと張り詰め、外で何かが地面に落ちた。
 直後、扉が徐々に開いて行く。
 遂に、扉を封印していた戒めが解かれたのだった。

「……やった」

 真っ先に声をあげたのはキッカだった。

「やったじゃない、レンカ!」
「はい、やりました……」

 続いてレンカも言葉を紡ぐ。
 次第にマリーやエリカからも声が上がり、重かった雰囲気が和らいだ。

 だが、これはまだ脱出への第一歩に過ぎない。
 外は日が落ちて暗闇が支配していた。
 この中を歩いて王都へ向かわなくてはならない。

「皆、行こう」

 小屋の中にあった防寒着を着て外へ出る。
 幸いこの日は満月が出ていた。
 暗いとはいえ雪が積もっており、月明かりに照らされて足元はよく見えた。

「ここ、どこなんでしょう……」

 エリカが周りを見渡して不安を口にする。
 何も知らないまま連れてこられた彼女たちは、どの方向へ向かえばいいのかわからなかった。

「もしかして、ここは北の森じゃないかしら……」
「かもね……めったに人も行かない場所だから」

 レンカの推測を肯定する。
 王都郊外の森ならば狩人あたりが小屋を訪れてもおかしくない。
 だが、キッカもレンカも小屋に閉じ込められてからそのような人物を見たことがない。
 となれば人がめったに訪れない場所。
 なおかつ、先ほどバレンが述べた「ここから出ても森で野垂れ死にするだけ」という発言。
 それらから結論付けられることは、脱出が困難な場所ということだ。

「……でも、動かなきゃダメね」
「そうですね。ひとまず南へ向かいましょう」

 マリーもエリカもその方針に頷く。
 そして、四人が歩き出そうとしたその時だった。

「……何か聞こえない?」
「……ええ」

 近くの茂みがガサガサと揺れた。
 何かが近づいて来ていることをすぐに理解する。

「まさか、あいつが戻ってきたんじゃ……」

 キッカは三人の前に立つ。
 音の主が近づいてくるごとに四人は後ずさる。
 バレンと違い、彼女らにとってそれが幸運だった。

 ――黒い影が茂みから現れる。
 その体躯は明らかに人のそれではない。
 大型の獣。いや、その大きさは魔物と言えるものだった。

 予想もしていなかった存在の登場に四人は言葉を失う。
 それが月明かりが差し込む場所へ歩み出たことでその姿があらわになる。

 ――その口元は紅く濡れていた。

「みんな、走って!」

 キッカの叫びに弾かれた様に全員が走り出す。

「グガアアアア!」

 獣も咆哮する。
 背を向けて逃げ出す子供たちを本能的に獲物と認める。

「何でこんなところに魔物がいるのよ!」

 先頭を走るキッカに合わせ、全員木々を縫うように走る。
 巨体の魔物は小回りが利かず、スピードを上げて追うことができない。
 お陰で子供の足でも逃げることができているのだが、根本的な解決というわけではない。

「あっ!?」

 雪の積もった森という足場の悪さ。
 普段から広い庭で駆けているフロスファミリアの子供たちと違い、エリカはこういった悪路に慣れていない。
 張り出していた木の根に足を引っかけ、転倒してしまった。

「あ……」

 その背後に魔物が迫る。
 群れから脱落した獲物は格好のターゲットだ。

「エリカ!」
「マリー、ダメ!」
 
 エリカの窮地にマリーが気づく。
 握っていたレンカの手を振り払い、走り出す。

「エリカーっ!」

 キッカは恥じた――エリカの転倒とマリーの飛び出しに気付くのが遅れたことを。
 レンカは祈った――幼い二人の目の前に迫る絶望からの救いを。
 エリカは求めた――助けを。

 マリーは手を伸ばす。
 だが、エリカまでは果てしなく遠い。
 魔物が牙を剥いて飛び掛かる方が早い。

 そして、マリーは思った。
 この手よ届けと――魔物にいなくなれ・・・・・と。

「うああああ!」

 溢れ出る想いが手に集う。
 その正体をマリーは知らない。
 だが、確信があった。
 手が届く。
 エリカを助けられる。

「エリカから……離れろーっ!」

 無我夢中でそれを解き放つ。
 具象化した想いが光の塊となって手の平から飛び出す。
 飛び掛かろうとしていた魔物に空中で避ける術はない。
 直撃。直後、爆発が起こる。

「くうっ!」
「きゃあ!」

 突然の爆発にキッカとレンカが目を眩ませる。
 エリカも直上で起きた爆発に頭を抱えて身を伏せる。
 爆風が収まると、そこに魔物の姿はなかった。
 どうやら爆風を受けて森の奥へと吹き飛ばされたらしい。

「助かった……んですか?」

 エリカが呆然として、煙の残る空を見上げる。

「え……今のは……?」

 突然の出来事にレンカも事態を呑み込めていない。

「……っ!」

 その中で、キッカだけが動き出していた。
 レンカの手を引き、マリーを追い抜いてエリカの下へ辿り着く。

「エリカ……良かっ……」
「近付かないで」

 マリーが歩み出そうとするが、キッカが発した言葉でその足を止める。
 振り向いたその眼差しは、先ほどまでの近しい存在に向けらるものとは違う。
 明らかに敵意と警戒を含んだものだった。

「キッカ……?」
「キッカさん?」
「お姉ちゃん?」

 その背に二人を隠し、キッカはマリーに向かい合う。
 まるで二人をマリーの下へ行かせまいとするかのように立ちはだかる。

「こいつ……魔族だ」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています

空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。 『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。 「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」 「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」 そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。 ◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)

巻き込まれ召喚!? そして私は『神』でした??

まはぷる
ファンタジー
60歳になり、定年退職を迎えた斉木 拓未(さいき たくみ)は、ある日、自宅の居間から異世界の城に召喚される。魔王に脅かされる世界を救うため、同時に召喚された他の3人は、『勇者』『賢者』『聖女』。そしてタクミは『神』でした。しかし、ゲームもラノベもまったく知らないタクミは、訳がわからない。定年して老後の第二の人生を、若返って異世界で紡ぐことになるとは、思いもよらず。そんなお話です。

僻地に追放されたうつけ領主、鑑定スキルで最強武将と共に超大国を創る

瀬戸夏樹
ファンタジー
時は乱世。 ユーベル大公国領主フリードには4人の息子がいた。 長男アルベルトは武勇に優れ、次男イアンは学識豊か、3男ルドルフは才覚持ち。 4男ノアのみ何の取り柄もなく奇矯な行動ばかり起こす「うつけ」として名が通っていた。 3人の優秀な息子達はそれぞれその評判に見合う当たりギフトを授かるが、ノアはギフト判定においてもハズレギフト【鑑定士】を授かってしまう。 「このうつけが!」 そう言ってノアに失望した大公は、ノアを僻地へと追放する。 しかし、人々は知らない。 ノアがうつけではなく王の器であることを。 ノアには自身の戦闘能力は無くとも、鑑定スキルによって他者の才を見出し活かす力があったのである。 ノアは女騎士オフィーリアをはじめ、大公領で埋もれていた才や僻地に眠る才を掘り起こし富国強兵の道を歩む。 有能な武将達を率いる彼は、やがて大陸を席巻する超大国を創り出す。 なろう、カクヨムにも掲載中。

成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~

m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。 書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。 【第七部開始】 召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。 一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。 だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった! 突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか! 魔物に襲われた主人公の運命やいかに! ※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。 ※カクヨムにて先行公開中

国外追放者、聖女の護衛となって祖国に舞い戻る

はにわ
ファンタジー
ランドール王国最東端のルード地方。そこは敵国や魔族領と隣接する危険区域。 そのルードを治めるルーデル辺境伯家の嫡男ショウは、一年後に成人を迎えるとともに先立った父の跡を継ぎ、辺境伯の椅子に就くことが決定していた。幼い頃からランドール最強とされる『黒の騎士団』こと辺境騎士団に混ざり生活し、団員からの支持も厚く、若大将として武勇を轟かせるショウは、若くして国の英雄扱いであった。 幼馴染の婚約者もおり、将来は約束された身だった。 だが、ショウと不仲だった王太子と実兄達の謀略により冤罪をかけられ、彼は廃嫡と婚約者との婚約破棄、そして国外追放を余儀なくされてしまう。彼の将来は真っ暗になった。 はずだったが、2年後・・・ショウは隣国で得意の剣術で日銭を稼ぎ、自由気ままに暮らしていた。だが、そんな彼はひょんなことから、旅をしている聖女と呼ばれる世界的要人である少女の命を助けることになる。 彼女の目的地は祖国のランドール王国であり、またその命を狙ったのもランドールの手の者であることを悟ったショウ。 いつの間にか彼は聖女の護衛をさせられることになり、それについて思うこともあったが、祖国の現状について気になることもあり、再び祖国ランドールの地に足を踏み入れることを決意した。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

処理中です...