幽霊祓い

弥生 啓

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第4章 アルタール・オルタール編

第281話 怪物体

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「アッハッハッ、逃げてばっかりじゃないか」

「兄さんッ、赤石コイツは僕たちの力にビビっているんだよッ」

避け続ける俺に対して、そうアルタールに呟くオルタール。

「そうなのかもしれないねぇッ、六角の天廻シックス・クロイターッ」

アルタールがそう唱えると、6本の光の柱が降り注いだ。光が降り注いだ場所には穴が空いた。厄介・・・、いや、弟のオルタールの方を先に倒して、アルタールを倒す。順番に倒せば余裕だな。俺はまず、オルタール一点狙いで向かっていった。

赤水術・拳せきすいじゅつ  けんッ」

「うぐッ!?」

拳はオルタールの腹にヒットした。俺の拳によって転がりながら吹っ飛ぶオルタール。

「オルタールッ!!」

アルタールが叫んだ。しかし、俺は手を止めなかった。

「貴様ごときの人間にこの僕がッ!!」

反撃しようと構えるオルタール。

赤水術・赤雷轟せきすいじゅつ  せいらいごうッ」

俺は赤い雷撃をオルタールに叩き込んだ。

「あがッ!!」

膝から崩れ落ちるオルタール。もう立てそうではなかった。

「どうだ?格下に見ていた人間に殺られる気分は。これでトドメだッ、赤水術・奥義・烈火砕烈せきすいじゅつ  おうぎ  れっかさいれつ

俺の手元に集まる炎。その炎はやがて球となり、そして、オルタールの腹に大きな穴を空けた。オルタールは動揺していた。

「な、なッ、そ、そんなッ!?嫌だッ、いやだよッ」

「すまないな。だが、お前たちは人を殺したという報告がある。その報いだ」

オルタールはパラパラと崩れ消えていった。それと同時に、俺は物凄い力で吹っ飛ばされた。

「クッ!?」

「今からお前には、弟を殺した報いを受けてもらおう」

そう言いながら、アルタールは構えた。

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